地元民も愛する茨城の観光スポット見どころ【地域別】

茨城県といったら……「魅力度ランキングワースト1位?」いえいえ、首都圏は秋葉原からつくばエクスプレスで最速45分、常磐線で上野駅から水戸まで180分、車でドライブでも1時間程度という、絶好の近さにある茨城県はレジャーにぴったり。2017年4月から放映されたNHK朝ドラ『ひよっこ』のヒロイン・みね子の出身地としても注目される「ケンポク(県北)」も見逃せなません。住めば都で楽しい茨城に生まれ育って27年、茨城県民もこよなく愛する鉄板観光スポットを、実際に行ったからわかる見どころを含めてお伝えします!

県南――首都圏から45分のプチ未来都市〈つくば市〉

県南――首都圏から45分のプチ未来都市〈つくば市〉

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県南地域にも魅力的な場所はたくさんありますが、つくばエクスプレスで一気に身近になった〈つくば市〉の観光スポットを今回はお伝えしましょう。
戦後、筑波山のふもとに研究学園都市としてはじまったつくば市は、プチ未来都市。
駅前道路をロボットが歩いていたりします。
つくばエクスプレスの終点・つくば駅から1時間弱で行ける筑波山もおすすめスポット!老若男女みんなに勧めたい街です。

縁結びと夫婦円満の最強パワースポット〈筑波山〉

〈筑波嶺の峰より落つるみなの川 恋ぞ積もりて淵となりぬる〉平安時代初期の歌人・陽成院のこの恋の歌で歴史に名を残すほかにも、万葉集のいにしえから「西の富士・東の筑波」と呼ばれる、霊峰・筑波山。
〈筑波山神社〉に祀られているのは、元祖・夫婦神〈イザナギノミコト〉と〈イザナミノミコト〉。
つまり筑波山神社は、縁結びと夫婦円満の最強パワースポットです。

筑波山の壮麗な拝殿から左手に折れると、ケーブルカーから山頂まで行くことができます。
「奇岩の山」とも呼ばれる筑波山、シーズン中は登山客でにぎわいます。

温泉も湧く筑波山の魅力は、Wondertrip内の記事「つくばっ子が語る!「筑波山温泉」の今昔、そして魅力」でも紹介しているので、ぜひご覧になってみてください!

プチ未来都市〈つくばエキスポセンター〉で科学体験!

夏休みなどの自由研究、理科嫌いのお子さんにピッタリの施設は〈つくばエキスポセンター〉!ここでは最先端の科学技術や資料を、実験や遊び、展示で見ることができます。

数式、物理式大嫌い!な筆者も、ここに来れば理系キッズたちにまじって実験に展示にとフィーバーします。
子供も大人も楽しめる展示や実験コーナー満載。

世界最大級のプラネタリウムは、ロマンチックな星の旅にいざなってくれます。
カップルだけでなく、子供向けプログラムも上映しているので家族で行くのにもオススメ!

鹿行地域――武将たちの神様〈鹿島神宮〉

鹿行地域――武将たちの神様〈鹿島神宮〉

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〈鹿行〉と書いて「ろっこう」と読みます。
茨城県の南東地域にあたる、鹿行。
そこには武道の神様を祀り、歴史に名を残す数々の武将たちが崇めてきた〈鹿島神宮〉があります。
そこは常陸国でもっとも格式の高い神社。
また、ここは日本の剣術に大きな歴史的役割を果たした、剣豪・塚原卜伝ゆかりの神社。
茨城県民、とくに鹿行地域の人びとが愛する〈鹿島神宮〉を深掘りしましょう!

鹿島新当流をひらいた剣豪〈塚原卜伝〉

2011年にNHKBSでドラマ化もされた、剣豪〈塚原卜伝〉――「とでん」じゃないですよ、「つかはらぼくでん」と読みます!彼は戦国時代に生きた剣豪。
鹿島神宮の神官の息子として生まれた卜伝は「何度も神拳勝舞に挑みながらも、一度も傷を受けなかった」というほどに強い剣術家でした。
そんな卜伝にはこんな伝説があります。

「ある食事中の伝説の剣豪・塚原卜伝に出会った、若き宮本武蔵。
後ろから襲いかかったところ、塚原卜伝は鍋の蓋で応戦。
これに叩きのめされた武蔵は感服し、以後彼に師事した」――しかし時期的に武蔵と塚原は生きている時代がまったく違うので、これは後世の創作です。
このエピソードはなんともダイナミックで、江戸時代には講談などの題材によく用いられました。

のちに新流派〈鹿島新当流〉を開いた塚原卜伝。
それまで「一子相伝」で決して外部に明かさないという前提であった剣術を「剣術書」として残しています。
内容はパット見、棒人間みたいな素朴な絵ですが、日本史上でも非常に貴重な史料です。

開運と武道の神様がまします〈鹿島神宮〉

鹿島神宮は武道の神様。
武甕槌命(たけみかづちのみこと)は国つくりの折、〈大国主命(おおくにぬしのみこと)〉から日本の国土を譲り受けるべく交渉に尽力した神様です。
この方、日本神話史上最強の神様!開運の神様として今も崇められています。
鹿島神宮の現在の社殿は徳川秀忠、奥の宮は徳川家康によって建てられるなど、江戸幕府から多大な庇護を受けました。

境内は広く、拝殿のさらに奥に続く道があるのでそこを辿っていきましょう。
さて、ややゆるやかな坂になっている参道をたどっていくと、なんと、鹿がいます!奈良の名物である、あの鹿は鹿島神宮から贈られた鹿なのです。

境内の一番奥には、深閑とした鎮守の森の中、うつくしい池をのぞんでお茶を飲める茶店も。
お茶やお団子をいただいて、風にあたりながら神社の精気を体に受けましょう。
帰り道には、もう一度拝殿にご挨拶するのを忘れずに。

水戸――天下の副将軍の御座所として

水戸――天下の副将軍の御座所として

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「この紋所が目に入らぬかぁ!」王道パターンと様式美でお茶の間にハラハラドキドキを与えていたドラマ『水戸黄門』は残念ながらもう終わってしまいましたが、〈天下の副将軍〉水戸黄門こと徳川光圀公のお膝元・県庁所在地の水戸市は茨城にとって特別な土地です。
あんな場所、こんな場所とありますが、その中でも見どころスポットをご紹介。

「あの」烈公・水戸斉昭デザインの庭園――〈偕楽園〉

水戸と言ったら、ここは絶対外せない!日本三名園に数えられる〈偕楽園〉です。
ここは水戸藩第9代藩主・水戸斉昭公(幕末好きならおなじみ「烈公」と呼ばれるあの方です)。

別荘・〈好文亭〉はなんと斉昭公みずからがデザイン!なかなかマルチな方だったんですね。
この偕楽園、隣接する公園とあわせると、都市公園としてはニューヨークのセントラルパークに次いで、世界第2位の広さです。

ここの見どころは、やはり「梅」!古くから桜と並んで愛されてきた梅ですが、筑波山の梅林と偕楽園の梅は格別。
四季折々には常盤木や紅葉が庭園をまたいろどってくれます。

また〈陰と陽の世界〉がこの偕楽園ではあらわされていると言われています。
梅の咲く、さんさんと太陽の照る〈陽〉の世界。
そして孟宗竹林や笹、大杉が風にささめく〈陰〉の世界――この庭園の中に1つの宇宙があると思うと、壮大なものを感じますね。
ちなみに入園料は、無料です!(好文亭は有料)

めくるめく芸術の世界へ――〈水戸芸術館〉

水戸の街を歩くとかならずみえる、立方体がくねくねうねっているような、奇妙な塔。
そちらへむかっていくと、県民に愛される〈水戸芸術館〉が見えています。
主に現代美術を展示している美術館であり、演奏会や演劇が披露されるアートシアターです。

まず、超巨大パイプオルガンがお出迎え。
運がよければ無料コンサートを聞くことができます。
その音は、圧巻。
学芸員の方のガイドで、パイプオルガンの構造を解説してもらうこともできますよ。

また、現代美術ギャラリーでは多くの現代美術家の作品展示を見ることができます。
劇場やコンサートホールでは定期的に演奏会や観劇会も。
「さて、現在の水戸の様子です」とNHKの実況中継でも映るタワーは、中に入って水戸の街を一望することもできます。

県央――私を海に連れてって

県央――私を海に連れてって

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県央地域は、2つの名物スポットをご紹介。
老若男女問わず楽しめる〈アクアワールド茨城県大洗水族館〉、そして由緒ある〈笠間焼〉です。
海の生き物好きのあいだでは、大洗水族館といったらサメ、サメといったら大洗水族館!太平洋に面して建つこの水族館は、県央地域の華です。
そして茨城県産の陶器・「特徴がないのが特徴」と言われる笠間焼は、日常使いにピッタリ。
陶芸作家によるクリエイティブな作品もたくさん。
ちょっと立ち寄って、おみやげにおひとつ、いかがですか?

サメ好き必見!〈アクアワールド茨城県大洗水族館〉

「海といったら大洗だっぺ」な茨城県民。
もちろん「大洗といったら水族館だっぺ」。
昔から校外学習やレジャーに愛されているのは、〈アクアワールド茨城県大洗水族館〉です。

この大洗水族館、サメに特化した水族館。
日本一のサメ飼育量を誇ります。
サメというとコワいイメージですが、水槽から見る彼らはなんとも愛くるしい生き物です。
また巨大魚・マンボウや海のアイドル・ラッコにも出会えますよ。

1日4回開催されるイルカ・アシカショーをはじめ、深海魚やクラゲの展示など、見どころたくさん!博物館のような展示もあり、異世界に来たようなワクワク感を味わえます。
家族で、カップルで、もちろんお一人様でもぜひ!

〈笠間焼〉――素朴な食器を求めて

笠間市は、東京から約2時間。
のどかなこの町は、うつくしい陶器〈笠間焼〉の産地です。
江戸時代中期、笠間藩の名主が陶工を招いて焼き物をしたのがはじまり。
この土地をおさめていた〈笠間藩〉はこの〈笠間焼〉を保護、生産して輸出し、藩の財源としました。

笠間焼は「特徴がないのが特徴」関東ローム層から出土する素朴な土は、日常に使う食器として最適です。
150年に渡って人びとの日常用品として愛される、笠間焼。
また、デザインや様式などにこだわらない作品づくりができるため、笠間焼の陶芸作家による作品は今も多く作られています。

笠間市には、いくつもの窯元があります。
ギャラリーを見たり、品物を買ったり、それに笠間焼の焼き物体験もできますよ!

県北――いにしえの自然が残る「ケンポク」

県北――いにしえの自然が残る「ケンポク」

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2017年4月から放映のNHK朝の連続テレビ小説『ひよっこ』。
茨城県北部、奥茨城村(ちなみに架空の村です)に生まれ育ったヒロイン・谷田部みね子の成長物語を描いたこの作品は、茨城県民にも広く愛されています。
物語前半、みね子が学生時代までを過ごした「ケンポク」は自然が豊か!自然公園〈ジオパーク〉に、〈日本三名瀑〉の1つ〈袋田の滝〉。
都会では味わえない自然を感じたいなら、「ケンポク」まで足を運んでみませんか?

5億年前の大地をもとめて――〈茨城県北ジオパーク〉

ゆたかな自然に恵まれた、県北。
とくに県北地域ににひろがる〈茨城県北ジオパーク〉は、ユネスコの支援により保全と観光が進められる〈ジオパーク〉。
貴重な大地と自然を見ることのできる自然公園です。

なんとこの茨城県北ジオパークでは、5億年前の地層を見ることができます。
古い古い地層からは、もちろん恐竜やアンモナイトの化石が出土することも。
また海の幸、山の幸を味わったり、紅葉や緑を楽しむことができたり――

自然をまるごと味わうと同時に、悠久の歴史を感じることのできる、このジオパーク。
大人でももちろん楽しめますが、理科・地学を身近に感じるために、お子さんを連れて行ってみてはいかがですか?

袋田の滝

大トリはこちら、〈袋田の滝〉でいきましょう!〈日本三名瀑〉に数えられる、茨城県北部・大子町にある袋田の滝は、県内外から多くの観光客を呼ぶ茨城観光の目玉です。

華厳の滝、那智の滝と並ぶ、美しい滝。
この瀑布について〈願わくは花の下にて春死なん その如月の望月のころ〉で有名な、平安末期の歌人・西行がこんな評を残しています。
「袋田の滝は、四季に1度ずつ訪れなければその真の魅力は味わえない」どの季節に行ってもそのときどき、趣ある表情を見せてくれる魅力的な瀑布です。

1500万年前の地層が視える、袋田の滝。
近くまで寄っていくと、ドドドッと轟音とともに鮮烈な水しぶきが飛んできます。
自然の威力と美しさをぜひ味わっていってください。

過去、未来、そして現在――ただの田舎じゃなかっぺよ!

5億年前の地層から、神武天皇にまでさかのぼれる古式ゆかしい神社、未来を見すえる科学技術をあつかう研究学園都市まで。
東京から1~2時間足をのばすだけで、こんなに魅力的な場所が待っているんです。
また茨城県は日本有数の農業国。
安くておいしい野菜を味わうことができます。
魅力度ランキングワースト1なんて言わせない!ぜひぜひ茨城にいらしてください。
あなたの知らない〈茨城〉が、待っています。
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