金沢21世紀美術館は建物から展示物まですべてが現代美術を集約している

公開日:2018/11/19 更新日:2019/10/28

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金沢21世紀美術館に早く行くまっし!

建物から展示物まですべてが現代美術を集約したような金沢21世紀美術館。建物への入館は無料で、ちょっと敷居が高いと思われる美術館への挑戦としては、気軽に行けるうえ、作品を見ることも可能。有料の展覧会ゾーンでは、現代美術の作家たちの作品を間近に見ることができます。開放的な建物は、すべてバリアフリーで施設も充実。そんな金沢21世紀美術館の見どころや施設を紹介していきます。

金沢21世紀美術館とは

金沢の観光名所から近い場所に、2004年オープンした比較的新しい美術館です。展示物のすばらしさもさることながら、建物自体も魅力があり、多くの人が訪れています。

美術館のイメージを覆すコンセプト

石川県金沢市にある金沢21世紀美術館。世界的に有名な建築ユニット、妹島和世と西沢立衛がデザインした全方向に入口のある独特な建築となっています。建物が円形型をしていることから、「まるびぃ(丸い美術館)」の愛称をもありますが、市民からは「21美(にじゅういちび)」とも呼ばれています。

金沢美術館の収集の方針は、1900年以降に制作された歴史的参照点となった作品、1980年以降に制作された新しい価値観を提案している作品、金沢にゆかりのある作家による新たなる創造性に富む作品の3本柱。このことから他の美術館よりも知名度の低い作家のものが多くなってしまっているものの、将来性を見据えた収集は、開館前から世界の美術界で話題を集めました。そして初年度から話題通りに、公立美術館としては異例の157万人の入館者を集め、2011年には1000万人を突破しています。

開放感溢れる造り

まちに開かれた公園のような美術館、それが、金沢21世紀美術館の建築のコンセプト。ガラス張りの開放的な造りはその象徴で、屋内にいても外の風情が楽しめるようになっています。作品の収集の柱は美術界で話題になりましたが、建築物としての評価も高く、国際的な現代美術の展覧会で最高の金獅子賞を受賞しています。

無料スペースと有料スペースに分かれた館内

無料スペースには、大胆な水のアートや、光と空間のアートなど、美をダイレクトに感じられる現代アートがあります。さらに、有料スペースのアートも圧巻。ぜひ両方とも足を運んでみてください。

無料スペースで楽しめるアートの紹介

アルゼンチンの作家レアンドル・エルリッヒ作の「スイミングプール」。プールを覗くと、水の中を歩いている人の姿が見えるという作品。実際はアクリルガラスが張られていて、その上に少量の水が流れているという仕組み。立体的な造形で、錯覚を利用することの多いエルリッヒらしい作品です。プールの中へ入るのは入館料が必要ですが、無料スペースからでも鑑賞は可能です。

ブルー・プラネット・スカイ

「ブルー・プラネット・スカイ」は光と空間を題材とした作品を制作する現代美術家ジェームズ・タレル作。白い壁の大きな部屋へ入ると、天井には大きな正方形の穴が空いています。見上げた空自体が、切り取られたアート。天候や時間帯によって見え方が変わるのが特徴です。

カラー・アクティヴィティ・ハウス

「カラー・アクティビティ・ハウス」は、自然の中における様々な現象を取り込み、人の感覚を刺激する作品を発表している、デンマークの現在美術家オラファー・エリアソン作。

シアン(青)、マゼンタ(赤)、イエロー(黄)の色のガラスで出来ている壁が、場所や他の人の動きによって違って見えてきます。内側へ入ると、外の景色の変化をより楽しめるでしょう。夜には中央のライトが点灯し、昼間見た景色とは違った幻想的な雰囲気を体感できます。

アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3

音の持つ可能性を反映した作品を生み出している、シュトゥットガルト出身のフロリアン・クラール作「アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3」。ドイツ語のタイトルの意味は「音のフィールド」。芝生に埋められた12個のチューバ状に開いた筒に声を出すと、糸電話のように声や音が聞こえてきます。ひとりでも楽しめますが、必ずしも隣の人の声が聞こえるわけではないだけに、2人以上ですれば不思議な感覚をリアルに感じられることでしょう。



お金を払ってでも見る価値はある 展覧会ゾーン

植物との共生をテーマにするフランス出身のアーティスト兼植物学者パトリック・プランの作品「緑の橋」。約100種類の植物たちを間近で見られ、四季折々の景色を鑑賞できます。壁面一杯に広がる自然に思わず感動してしまう作品だけに、有料であっても間近で見る価値ありです。

雲を測る男

「雲を測る男」は、ベルギー アントウェルペン出身の美術家ヤン・ファーブルの作品。空に向かって両手を挙げている像は、「終身犯」という映画の中で、自由を奪われた主人公が、今後何をするのか?と問われたとき「雲でも測って過ごすよ」と答えた場面をヒントに制作されたもので、タイトルの由来にもなっています。無料ゾーンでも見ることはできますが、近くで鑑賞する場合は有料です。

L’Origine du monde

タイトルの意味は「世界の起源」。インド出身のアニッシュ・カプーアの作品です。薄暗い展示室いっぱいに広がる傾斜したコンクリートの壁面が目の錯覚を呼びます。目を凝らすほど、吸い込まれていくような錯覚を起こす不思議な感覚に浸ることができるでしょう。

レストランでのんびり休憩

たくさんのアートをみたあとは、レストランで休憩をすることができます。レストラン自体もモダンで美しく、美味しい食事やスイーツを食べることができます。

fusion21

美術館第2の感動をコンセプトにしたカフェレストラン、fusion21。屋外を見渡せる大きなガラス張りの店内には、自然光が入り、白で統一されたテーブルとイスをより鮮やかに見せています。これもひとつのアートといっていいでしょう。ビュッフェスタイルのランチはとくに人気で、土日平日関係なく列ができるほど。スイーツメニューも豊富なので、コーヒーを飲みながら少し休憩というのにも向くお店です。

古都美

美術館の隣にある、樹々に囲まれた隠れ家的なカフェ。1階はスイーツショップ、2階がカフェスペース。大きな窓から自然光と季節ごとの樹々の姿が見られます。

人気のロールケーキやタルトはオススメ

季節の食材を使ったロールケーキは絶品と評判。その他にも金沢らしい金箔ソフトや新鮮なフルーツジュースと、豊富なメニューを楽しめます。

住所|石川県金沢市広坂1丁目2-27
営業時間|11時~18時
定休日|月曜日、火曜不定休
電話|076-222-5103
公式サイトはこちら

お土産情報もご紹介

ミュージアムショップには、ユニークで洗練されたデザインのアイテムが揃っています。現代アートを身近に楽しめる、美術館のコンセプトに沿ったオリジナル商品も多彩。期間ごとにフェアも企画されています。おすすめは、普段使いもできるトートバック。個性的なデザインはちょっと変わったバックと目を惹きそうです。

金沢21世紀美術館へのアクセス



バスでの行き方

JR金沢駅東口、3番、6番乗り場よりバスで10分ほど、広坂・21世紀美術館からすぐです。8番、9番、10番乗り場からの場合は、約10分で香林坊(アトリオ前)下車、徒歩約5分となります。土日祝日運行のまちバスは、東口5番乗り場から約20分で、金沢21世紀美術館・兼六園(真弓坂口)下車すぐです。

車での行き方

北陸自動車道金沢西IC、金沢東ICから約20分。金沢森本ICを降りた場合は、約25分です。美術館の駐車場の他、金沢市役所にも停めることができます。

住所|石川県金沢市広坂1-2-1
営業時間|10:00〜18:00(展覧会ゾーン)
(金・土曜は20:00まで)
9:00〜22:00(交流ゾーン)
*各施設の開室時間は異なります。
*チケットの販売は閉場の30分前で終了。

定休日|展覧会ゾーン:月曜日(休日の場合は直後の平日)、年末年始
交流ゾーン:年末年始
*各施設の休室日は展覧会ゾーンに準じます。
電話|076-220-2800
公式サイトはこちら

まとめ

世界の現在を共に生きる、まちに活き市民とつくる参画交流型、地域の伝統を未来につなげる、子どもたちとともに成長する、この4つが美術館のコンセプト。また地域という意味では、歴史ある金沢の一端を見せるかのように、加賀前田藩の茶室を移築し、敷地内に和のスペースも創り出しています。自然と融合し、現代美術を楽しみたい人たちすべてに優しさをもって作られた近代的美術館です。