【ブラジルの世界遺産】一度は行きたいブラジルの歴史を感じる!世界遺産を全部解説

国土面積は851万1965平方キロメートルで世界5位、人口はおよそ2億768万人で世界5位。公用語はポルトガル語、通貨はレアル、首都はブラジリア、最大の都市はサンパウロ。日本の約22倍、南アメリカ大陸最大の国土面積を擁し、赤道が通過する暑くて熱い国、ブラジル連邦共和国の基本情報です。”地球の裏側”の国は、どんな歴史を辿ったのでしょうか。その国の歴史を知りたいなら、まず世界遺産を知るのが一番!2017年7月現在で文化遺産が14件、自然遺産が7件。ブラジルの世界遺産を登録年順に全部、巡っていきましょう!

1980年~1985年に登録されたブラジルの世界遺産

01)金鉱で栄えた都「古都オウロ・プレット」(1980年登録)

01)金鉱で栄えた都「古都オウロ・プレット」(1980年登録)

image by iStockphoto

ブラジル初の世界遺産は、南東部のミナスジェライス州、標高およそ1000mほどの山間にあるオウロ・プレットの街並み。
教会を始め古い建物が数多く残り、美しい景観を今に残す歴史都市です。

18世紀初頭、近くで金鉱脈が発見され、ゴールドラッシュで大変な賑わいを見せた街。
オウロ・プレットとはポルトガル語で”黒い金”という意味になるのだそうです。
17世紀~18世紀のブラジルは世界の金の半数以上を産出しており、この街も金がもたらす富によって、州の中心都市として大きく発展。
街中には大きな教会や数々の建造物が次々と建てられていきました。

しかし、金が枯渇すると街の発展にもかげりが。
現在では州都は別の都市に移されていて当時の賑わいはありませんが、およそ6万人の人が暮らしています。
サンパウロから700㎞ほど離れており、交通の便が良いとは言えない街ですが、白壁にオレンジ色の屋根の建物が連なる街並みは美しく、一目見ようと足を運ぶ観光客も多いようです。

02)美しき港町「オリンダ歴史地区」(1982年登録)

02)美しき港町「オリンダ歴史地区」(1982年登録)

image by iStockphoto

ブラジル2つ目の世界遺産も、ポルトガル植民地時代に築かれた街並みが選ばれました。

ブラジル北東部ペルナンブーコ州にある、大西洋に面した街。
オリンダとはポルトガル語で「なんて美しいんだ!」という意味なのだそうです。
実際、その昔、そう叫んだ人がいたらしいですが、海を背景に建つ教会や修道院が織りなす光景はまさしくため息モノ。
古き良き時代を思わせる、そんな街並みが訪れる人々を出迎えてくれます。

16世紀初めにポルトガル人が造った街。
産業の中心となったのはさとうきび産業で、そのためにこの地には黒人奴隷がたくさん連れてこられたのだそうです。
17世紀にはオランダが支配していた時期があり、その後再びポルトガル統治に戻ったため、街中には二つの国の建物が入り混じっています。
街中を散策しながら建物を見比べてみると、双方の建て方には違いがあり、すぐわかるのだとか。
それほど大きな街ではないので、建物を見ながらのんびり散歩というのも楽しそうです。

03)キリスト教伝来の歴史「グアラニーのイエズス会伝道所群」(1983年登録/1984年拡大)

03)キリスト教伝来の歴史「グアラニーのイエズス会伝道所群」(1983年登録/1984年拡大)

image by iStockphoto

ブラジル南部、アルゼンチンとの国境近くには、17世紀初頭に建てられたイエズス会の伝道所の建物が残されています。
地元先住のグアラニー族にキリスト教を広めるための拠点として造られた伝道所。
褐色の石積みの建物は、アルゼンチン側とブラジル側両方にかかるように数多く建てられていて、まず、1983年にブラジルのサン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡が登録され、1984年にアルゼンチン側の4つの施設が追加登録される形となりました。

サン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡は・リオグランデ・ド・スル州北西部の小さな町にあります。
18世紀にイエズス会がアメリカ大陸から撤退することになるまで、ヨーロッパ人の奴隷狩りから逃れ祈りを求める人々の安らぎの場として存在し続けた伝道所。
イエズス会が撤退してからは放置され荒廃してしまいましたが、近年、その歴史的な価値が評価されるようになりました。

04)異国文化の融合「サルヴァドール・デ・バイーア歴史地区」(1985年登録)

04)異国文化の融合「サルヴァドール・デ・バイーア歴史地区」(1985年登録)

image by iStockphoto

ブラジルというとジャングルや山岳地帯のイメージが強い気がしますが、海沿いの町の景観の美しさを見逃す手はありません。

北東部、大西洋に面したバイーア州の州都サルヴァドールは、1549年から1763年まで、ブラジルの首都でした。
現在でもブラジル第三の都市として、250万人以上の人々が暮らす大都会。
その中には、砂糖や金を扱う港町として栄えた時代に建てられた建築物が数多く街中に残っています。

あちこちに、青や黄色、ピンク色など色とりどりに塗られた石造りの可愛らしい建物が連なる通りがあり、特に、街中に300以上もあると言われている教会はどれも見応えがあります。
この街も以前は、アフリカから数多くの奴隷が労働力として運び込まれた港町でもありました。
教会はそうした時代の人々を支えた祈りの場所だったのでしょうか。

強い日差しと海風、陽気な音楽、人々の笑い声に包まれた街。
石畳の坂道はいつも賑やかで、アフリカ、ポルトガル、ブラジルが融合した文化を現代につなぐ歴史地区となっています。

05)圧巻の彫刻群「ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖所」(1985年登録)

05)圧巻の彫刻群「ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖所」(1985年登録)

image by iStockphoto

南東部のミナスジェライス州、州都ベロ・オリゾンテから南へ80kmほどのところにある山間の街、コンゴーニャス。
かつては近郊で栄えたという標高800mほどの高原は、巡礼者が集まる聖地としても知られています。

この世界遺産の中心となっているのが、ボン・ジェズス・デ・マトジーニョス聖堂と、「ブラジルのミケランジェロ」と言われた芸術家アレイジャディーニョの手による彫刻群。
聖堂は18世紀にポルトガル人の金鉱採掘師フェリシアーノ・メンデスの依頼によって造られたのだそうです。
白壁に茶のレンガで縁取りをしたような建物は青空によく映えて美しい聖堂は見応え満点。
また、彫刻も評価が高く、中でも、聖堂のファサード前の石段に並んだ旧約聖書の預言者たち12体の像は”一見の価値あり”と言われているそうです。

都市部から離れていて交通の便がよいとは言えない場所ですが、美しい建築物と彫刻群を一目見ようと、多くの観光客が訪れる街となっています。

1986年~1999年に登録されたブラジルの世界遺産

06)世界最大級の大瀑布「イグアス国立公園」(自然遺産・1986年登録)

06)世界最大級の大瀑布「イグアス国立公園」(自然遺産・1986年登録)

image by iStockphoto

「イグアスの滝」という滝をご存知でしょうか。
ブラジルの南部に位置し、アメリカのナイアガラの滝、アフリカのヴィクトリアの滝と並ぶ、世界三大瀑布のひとつとして名高い大滝。
滝の数は275、最大落差80m、滝幅約4.5㎞、水量は毎秒6万5000tにもなると言われています。
また、その水が流れ落ちる音はすざまじく、「悪魔の喉笛」と言われているのだそうです。

この滝は、ブラジルとアルゼンチンの間にまたがっています。
周辺には深い森林が広がり、多くの野生動物が生息する大自然。
ブラジル・アルゼンチン双方とも国立公園に指定し、国を挙げて大切に保全している地域です。

世界遺産としては、1984年にアルゼンチン側が登録され、その2年後に、別の世界遺産としてブラジル側も登録されることになりました。

一般的には、滝を見下ろしたいならアルゼンチン側、対岸から滝全体を見たいならブラジル側から、と言われています。
ブラジル側には滝を大パノラマで見渡せる遊歩道やトレッキングコースなども完備されていて、脚力に自信がない人でも気軽に滝見学を楽しむことができるとか。
これぞ南米!とも言うべき大絶景は迫力満点です。

07)驚きに満ちた未来都市「ブラジリア」(1987年登録)

07)驚きに満ちた未来都市「ブラジリア」(1987年登録)

image by iStockphoto

ブラジルの首都は?と聞かれて、オリンピックの影響もあって思わず「リオ・デ・ジャネイロ!」と答えてしまう人も多いのではないでしょうか。
1960年まではリオだったのですが、現在の首都はブラジリアです。

リオから内陸におよそ1000㎞。
標高1000mほどの高原地帯に、当時の大統領ジュセリーノ・クビチェックが計画し、数年で完成させた街。
海沿いだけでなく内陸部の街も発展させたいと考えての遷都計画でしたが、当初は何もない荒野だったそうです。
つまり、歴史があるわけでもなく、宗教的な出来事とか、石器時代の骨が見つかったとか、そういうこともありません。
それどころかSF小説にでも出てきそうな近代的な建物が点在する未来都市。
航空写真を見ると、両翼を広げた巨大な飛行機のような形になるよう道や建物が配置されています。
「貴重な遺構や史跡を保護し未来に引き継ぐ」という世界遺産の意義からすれば、このような都市が世界遺産に登録されるのは極めて異例のことと言えるでしょう。

中でも是非見ておきたいのが「カテドラル・メトロポリターナ」。
祈る手の形をモチーフにしたという16本の白い支柱が取り囲む、まるで宇宙人の家のような奇妙な形をした教会で、内部は一面、青いステンドグラス。
これが教会?と目を丸くする観光客も。
市内にはそんな独創的かつ魅力的な建造物が点在しています。
驚きに満ちた街、ブラジリア。
何だかとても、楽しそうです。

08)先史時代の遺跡が眠る「セラ・ダ・カピバラ国立公園」(1991年登録)

北東部に位置するピアウイ州にあるセラ・ダ・カピバラ国立公園は、先史時代の壁画が多数発見された洞窟がある遺跡公園。
総面積は1000平方キロメートルにも及ぶ園内には500以上もの考古遺跡が点在し、洞窟の数は300以上とも言われています。
その中には、旧石器時代のものと思われる岩絵がおよそ3万点以上、その他にも数多くの洞窟壁画が。
高さ100m以上もの断崖絶壁に刻まれた絵や、氷河期以前に絶滅したと考えられている動物の絵など、世界屈指の考古学遺産と評価されているものが多数、園内には点在しています。
近年の研究でさらに詳しいことが明らかになってきており、岩絵の中には、およそ6万年前に描かれたと思われるものもあるのだそうです。

現地へ行けば、見学用の通路が通っていて岩絵を間近で見ることは可能ですが、ピアウイ州の州都テレジナから南へ500㎞、かなり離れています。
広大な園内だけでも、今後もまだまだたくさんの壁画が見つかる可能性が高い、世界に類を見ない世界遺産。
機会があれば是非、足を運んでみたいものです。

09)ポルトガル様式の建物が美しい「サン・ルイス歴史地区」(1997年登録)

赤道が通るマラニョン州の州都サン・ルイスは、大西洋に流れ込む3つの川に囲まれた三角州にある島。
17世紀初頭、植民地建設のために訪れたフランス人が築いた町で、その名前はフランス国王ルイ13世と聖人ルイ9世にちなんでつけられました。
しかし町はわずか数年でポルトガル人に奪われてしまいます。
その後30年ほど経って今度はオランダ人に侵略され、その後一時ブラジルから独立するなど、波乱万丈な歴史をたどってきました。

町の中心部には、植民地時代に造られた碁盤の目のような道が張り巡らされており、非常に保存状態のよいポルトガル様式の建築物が数多く残っています。
建物はどれも凛として美しく、可愛らしい佇まい。
時が止まったような町並みは、訪れる人々を魅了し続けています。

10)古き良き町並みが残る「ディアマンティーナ歴史地区」(1999年登録)

10)古き良き町並みが残る「ディアマンティーナ歴史地区」(1999年登録)

image by iStockphoto

南東部ミナスジェライス州の山間にある小さな町、ディアマンティーナには、バロック建築の建物が数多く残されています。

ディアマンティーナとはポルトガル語でダイヤモンドのこと。
18世紀初頭、この町はダイヤモンドの採掘で大変な賑わいを見せていました。
一時、その産出量は世界一だったと言われています。

町並みはまるでポルトガルの中世の町を思わせるような、石畳が続く古き良き雰囲気が残る町。
如何に栄えていたかを知ることができる貴重な遺構でもあります。

都市部からかなり離れているため、観光客もそれほど多くありません。
かつては栄えたであろう、こじんまりとした静かな町。
ダイヤモンドの鉱脈があっただけあって周囲は森林や渓谷、滝などに囲まれていて、自然も豊かです。

11)熱帯林の宝庫「コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群」(自然遺産・1999年登録)

ブラジルと言えば、深い森林やジャングルが思い浮かぶ、という人も多いのではないでしょうか。

バイーア州南部からエスピリト・ サント州北部、南アメリカ大陸の大西洋岸に広がる森林地帯に点在する8つの自然保護区・国立公園が世界遺産として登録されました。

この一帯では多種多様な樹木種が確認されており、絶滅危惧種となっている生物も多数生息しています。
特に、この地域に多くみられるブラジルボクという常緑高木は、ブラジルの国名の由来にもなっており、大変貴重なもの。
海岸部分にはマングローブの森も広がっており、熱帯林を中心に樹木の種類の多様性は世界屈指です。

植民地化や農地開発などの影響で、失われつつあるアマゾンの森林。
保護を呼びかける声は日に日に高まっています。

12)これぞブラジル!「大西洋岸森林南東部の保護区群」(自然遺産・1999年登録)

12)これぞブラジル!「大西洋岸森林南東部の保護区群」(自然遺産・1999年登録)

image by iStockphoto

「コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群」よりさらに南、パラナ州からサン・パウロ州にかけての地域にある25もの保護区群も、同じく世界遺産として登録されました。
この地域には熱帯雨林が広く分布していますが、やはり農場の開拓などで原生林が失われ、現在では1割ほどを残すのみという状況。
多くの貴重な動植物たちが生息し、その中には希少な動物や昆虫たちも含まれています。

希少動植物保護はもちろんのこと、広大な大地には山や湿地帯、海岸近くの島々などが生み出す美しい景観も、保全活動の対象に。
大自然が生み出す壮大な風景と豊かな生態系を守ろうという活動が、自然遺産への登録へと結びついていきました。

2000年~2009年に登録された世界遺産

13)大自然の宝庫「中央アマゾン保全地域群」(自然遺産・2000年登録/2003年拡大)

13)大自然の宝庫「中央アマゾン保全地域群」(自然遺産・2000年登録/2003年拡大)

image by iStockphoto

世界最大の流域面積を誇る大河、アマゾン川。
南米大陸の象徴とも言うべき世界最大の熱帯河川地帯は、広大な熱帯雨林が吸収する二酸化炭素の量と酸素の排出量から「地球の肺」とも呼ばれています。
また、一帯には多種多様な熱帯植物や独特の生態系が脈々と命をつないでおり、他に類を見ない貴重な自然資源として保全活動が行われているのです。

世界遺産としては、まず2000年に、ブラジル西北部にあるアマゾナス州のジャウー国立公園が登録され、2003年にはその周辺のアミラウア保護区とアマナ保護区まで拡大・追加登録されることになりました。
広大なエリアですが、アマゾンの熱帯雨林全体から見ると1%にも満たない面積。
アマゾンの大きさ・偉大さを改めて痛感させられます。

人類にとっては未開の地、野生生物の楽園かと思いきや、なんと彫刻や住居跡など遺跡もいくつか見つかっているのだとか。
今後もまだまだ、新しい発見がありそうです。

14)野鳥の王国「パンタナル自然保全地域」(自然遺産・2000年登録)

14)野鳥の王国「パンタナル自然保全地域」(自然遺産・2000年登録)

image by iStockphoto

南米大陸のど真ん中にある、世界最大級の熱帯性湿地。
ブラジル中西部・西部にあるマットグロッソ州とマットグロッソ・ド・スル州と、一部は国境を越えてボリビアとパラグアイにまで及び、その広さは日本の本州とほぼ同じくらいというから驚きです。

パンタナルとはポルトガル語で「大沼地」という意味なんだとか。
この湿地帯、雨季になると8割以上が水没してしまうのです。
11月から3月の間の雨量は1,000mmから1,500mmに達すると言われており、湿地帯を流れるパラグアイ川の水位は、数メートル単位で変化します。
そんな特異な地形に生息する動植物もまた独特で、特に鳥類は、水鳥を中心に1,000種類にもなるのだとか。
カピバラやカワウソなどの哺乳類も生息していますが、もちろんワニやピラニアもいます。
個人で分け入るべきではなさそうですが、場所によっては、シュノーケルやボートクルーズなどを楽しむツアーもたくさん企画されているようです。

15)ゴールドラッシュに沸いた町「ゴイアス歴史地区」(2001年登録)

15)ゴールドラッシュに沸いた町「ゴイアス歴史地区」(2001年登録)

image by iStockphoto

ブラジル中部にあるゴイアス州にある小さな都市、ゴイアス。
今は人口2万6千人ほどの静かな町ですが、18世紀には近くの山から金脈が見つかったことで、100万人もの人々の姿があったと言われています。
町の中には大きな住居や教会など、数多くの美しい建造物がたくさん建てられました。

しかし18世紀の終わり頃に入って金が枯渇し、人々が離れていってからは、次第に活気を失っていきます。
ブラジル中央部の高原地帯で、他にこれといって産業もなかったため、再開発の手が入ることもなく、そのため今でも当時の美しい町並みがそのまま残っているのです。

ゆるやかな坂道を歩けば、大自然を背景に水色や黄色、ピンクなどカラフルでモダンな家々が作る可愛らしい町並みが、訪れる観光客の目を楽しませてくれます。
首都ブラジリアから250kmほど、都市部からはかなり離れていますが、静かでのんびりとした町並みを愛でに、多くの観光客が訪れるのだそうです。

16)地球最古の平原「セラード保護地域」(自然遺産・2001年登録)

16)地球最古の平原「セラード保護地域」(自然遺産・2001年登録)

image by iStockphoto

セラードとは、アマゾン低地熱帯林南部に広がる草原地帯、もしくはそこに生える植生(イネ科の植物や低い灌木)のことを言います。
ここは”世界最古の平原”とも呼ばれ、森林、大草原、乾燥した雑木林など多種多様な地形が混在。
厳しい暑さと乾燥の中、独特の生態系が育まれています。
しかし、人が住むには適さず、長い間忘れ去られた土地でもありました。

しかし、20世紀後半に入り、農耕技術が向上したこともあって、不毛な土地にも作物の実りがもたらされるようになります。
そしてこの未踏の土地の自然や独特の景観、希少生物たちにも注目が集まるようになっていったのです。

場所はブラジル中部、ゴイアス州及びマットグロッソ・ド・スル州。
国土の20%にもなると言われる広大なセラードの中で、地球最古の岩石形成地帯で特異な地形を持つ「ヴェアデイロス平原国立公園」と「エマス国立公園」という2つの国立公園が世界遺産に選ばれました。

17)コバルトブルーの美しい環礁「ブラジルの大西洋上の島々」(自然遺産・2001年登録)

17)コバルトブルーの美しい環礁「ブラジルの大西洋上の島々」(自然遺産・2001年登録)

image by iStockphoto

ブラジルは草原やジャングルだけでなく、海も美しい国。
大西洋に面したブラジル北東部には「フェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁の保護区群」という、美しい島々が連なる場所があります。
水深50mまで見渡せるという透明度の高い海と、サンゴ礁が織りなす地形。
あまりの美しさに世界遺産になった、と言ってもいいくらい、ブラジル屈指の美景観が広がっています。

フェルナンド・デ・ノローニャ島を中心に、20もの火山島から形成され、その昔、流刑地として使われていたという歴史を持つる群島。
現在ではその多くが保護区に指定されていて、立ち入り制限されていますが、ボートトレジャーやダイビングなどができる場所も。
年間を通して水温が安定しており栄養豊富なため、一帯にはウミガメやイルカなどが優雅に泳ぎ、多くの魚類が生息。
ダイバーたち憧れの場所でもあるのだそうです。

2010年~2017年に登録されたブラジルの世界遺産

18)古都「サン・クリストヴァンの町のサン・フランシスコ広場」(2010年登録)

ブラジル北東部のセルジッペ州にあるサン・クリストヴァンは、ポルトガルとスペインによって植民地化され、16世紀末に築かれた古い町。
かつては州都として政治や布教の中心となり、都市と都市を結ぶ交通の要衝としても栄えたため、大変な賑わいをいせていたといいます。
その中でも特に重要な場所とされていたのがサン・フランシスコ広場でした。

高台に建つ、ヨーロッパ風の豪華で壮麗な建築物群は美しい景観を作り出していて見ごたえ満点。
険しい山々を背景に、澄んだ青い空と凛とした空気。
整然と区画整備された町並みは、まるで時が止まったかのようです。

19)有数の観光名所「リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観群」(2012年登録)

19)有数の観光名所「リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観群」(2012年登録)

image by iStockphoto

ブラジルと聞いて、コルコバートの丘に両手を広げて立つ、あの巨大なキリスト像を思い浮かべる人も多いでしょう。
リオの街を中心に、そこに住む人々が手を加えて築き発展させてきた景観すべてが、ひとつの世界遺産となっています。
”カリオカ”とはリオの住人や出身者などを示す言葉なのだそうです。

内容としては、コルコバートの丘やリオデジャネイロ植物園などを含む国立公園周辺と、コパカバーナ海岸を含む海岸部。
700mほどの小高い丘の上に建つキリスト像はおよそ30mの高さで、ブラジル独立100周年を記念するものなのだとか。
丘の上から眺める海岸線と海、そこに広がる街並みは、まさに「人が作り出た絶景」。
世界中から多くの観光客が押し寄せるスポットとしても有名です。

眼下に広がるグアナバラ湾は湾口の狭い湾。
16世紀初めにやって来たポルトガル人たちは川だと思っていたのだそうで、それがリオデジャネイロ(1月の川)という名前の由来になったと言われています。
本当に川に見えたのでしょうか?確かめるには、コルコバートの丘の上に立って見渡してみるのが一番のようです。

20)ブラジルのモダニズム建築「パンプーリャの近代建築群」(2016年登録)

ミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテ市の北東部に、パンプーリャ湖という人造湖があります。
その周辺に築かれた近代的な建築群が評価され、世界遺産に登録されました。

リオ出身の建築家たちが手掛けたカジノやダンスホール、ヨットクラブ、教会などの建物はどれもモダンで個性的。
中でもひときわ目を引くのが、巨匠オスカー・ニーマイヤー建築のサンフランシスコ・デ・アシス教会。
かまぼこが4つ並んだような奇妙な形のコンクリートの建物は一度見たら忘れられない造形です。
表面にはブラジル最高の画家と称されるカンジド・ポルチナーリが手掛けた青いタイルで描かれた壁画が、青空と一体となって美しく輝いています。

人造湖のまわりはのどかな遊歩道があり、不思議な形の建築物を見つつ散策を楽しむ人の姿も。
自然豊かな場所に突如として現れるモダンな建造物は、アンマッチのようで不思議と調和し、まわりの景色に溶け込んでいます。
都市部からも近いため、アクセスも良好です。

21)奴隷時代の歴史を語る史跡「ヴァロンゴ埠頭の考古遺跡」(2017年登録)

リオデジャネイロの大西洋岸に面した港湾部で、工事中に発見された遺跡。
アフリカからブラジルへ、奴隷貿易時代の様子を今に伝える貴重な史跡として保存されてきた場所が、世界遺産として登録されることになりました。

グアナバラ湾沿いの埠頭、リオオリンピック前の再開発の一環として整備が行われた場所。
荒く削られた褐色の石畳は奴隷を降ろすために築かれたもの。
奴隷の数は90万人にも及んだと言われています。

現在では、当時を知る貴重な史跡として、また観光地として多くの人々が訪れる場所となりました。
リオの街中からも近いので、埠頭のベンチに腰を下ろして海を眺める人の姿も多く見られます。
古い石畳と、その向こうに広がる大都会。
遠い昔、遥か彼方の大陸からの入国者たちに思いをめぐらせながら、その悲しい歴史を次の世代に引き継いでいく。
この埠頭には、そんな静かな時間が流れているのです。

広大な国土に散らばる個性豊かな世界遺産たち

巨大な滝、広大なジャングル、日本がすっぽり入ってしまうほどの湿地や平原、美しい環礁、大航海時代を彷彿とさせる美しい町並みや、”今”のブラジルを知ることができる大都市まで、ブラジルの世界遺産を駆け足で見てまいりました。
間近で見たら人生観が変わってしまいそうな、スケールの大きな世界遺産ばかりでしたね!全部をまわるのは難しくても、どれかひとつでもじっくり見てまわりたいです!
photo by iStock
格安航空券を今すぐ検索!/

出発地:

到着地:

行き:

帰り:

大人 子供 幼児

TRAVELIST by CROOZ