北野天満宮の基礎知識。観光前に知りたいおすすめポイントは?

「天神さん」として親しまれている北野天満宮。菅原道真を祀っており、道真と言えば学問の神様で有名ですよね。ここ北野天満宮は全国から受験生などが、こぞって合格祈願で訪れているところです。

歴史やおすすめスポット満載の北野天満宮を、京都旅行常連の筆者がポイントおさえて紹介します。

1.北野天満宮ってどんな神社?

 

1.北野天満宮ってどんな神社?

京都の北西、「乾」を守護する神社で、もともとは天地すべての神々を祀った地主社が建てられました。

903年大宰府に流された菅原道真が死去すると、京都では落雷などの災害が相次ぎ、道真の祟りがと噂が流れました。
そこで朝廷は道真の官位を返上、複数人に託宣があり、947年に建てられたのが始まりです。

その後は一條天皇から「北野天満宮天神」の神号が認められ、朝廷のみならず足利将軍家、豊臣家などの武士からも厚い信仰を受けました。

江戸時代からは御霊信仰の影は薄れ、学問の神様、芸術の神様として親しまれています。
実際の境内もとてもあたたかい空気が流れていますよ。

2.菅原道真のご神徳は?

 

菅原道真といえば学問の神様ですよね。
実はこれ以外にもあり、全部で7つのご神徳があるそうです。

農耕の神、正直・至誠の神、冤罪を晴らす神、学問・和歌・連歌の神、渡唐天神、芸能の神、厄除の神。

どうぞ、自分にあったお願いをしてみてくださいね。

3.北野天満宮のおすすめスポットは?

 

3.北野天満宮のおすすめスポットは?

国宝や重要文化財、境内の梅園、御土居が残るもみじ苑など、建築物や自然も楽しむことができるのが、ここ北野天満宮です。
広い境内の中にはここでしか見ることのできないものがたくさん詰まってますので、お見逃しないよう散策してみてくださいね。

3-1.国宝の特殊な造りの社殿、重要文化財の豊富

 

3-1.国宝の特殊な造りの社殿、重要文化財の豊富

現在の社殿は1607年豊臣秀頼によって造られ、本殿、拝殿、石の間、楽の間の合1棟、八棟造、権現造りと言われ、とても珍しい造りの社殿です。
桃山文化の彫刻が大変すばらしいので、社殿を一回りして見てくださいね。
その他にも建築物では三光門、東門、後門、回廊、透塀などが重要文化財。
宝物館には国宝の北野天神縁起絵巻 承久本、重要文化財の絵馬や太刀など、思わずため息が出るものばかりです。

3-2.境内に十数体ある「なで牛」

 

3-2.境内に十数体ある「なで牛」

牛は天満宮では神使とされていますが、菅原道真が丑年であったこと、道真が亡くなった日が丑の月の丑の日であること、道真が大宰府に下る時に牛にまたがっていったなど、いろいろな説があります。
境内にある頭をなでると頭が良くなると言われているなで牛。
頭だけではなく、自分の身体の悪いところをなでてから、なで牛の同じ場所をなでるとその箇所が良くなると言われています。
そのせいか、みなさんがよく通るところの牛はピカピカに輝いてますよ。
境内には十数体いるそうなので、散策しながら探してみるのも楽しいですね。

3-3.境内に広がる梅の花、「梅苑」

 

3-3.境内に広がる梅の花、「梅苑」

菅原道真と言えば梅のイメージですよね。
なぜ梅なのかというと、道真は梅をこよなく愛し、大宰府に流された際には庭にあった梅に和歌を詠んでいます。
その梅が一晩で大宰府に飛来したことから、天満宮では梅が神文となりました。
ここ北野天満宮には、約550種、約15,000本もの梅が植えられています。
早いものは12月末頃から咲きますが、梅園は毎年2月上旬から3月下旬まで開苑されますよ。
特に2月25日には梅花祭と梅花祭野点大茶湯が行われますので、それにあわせて参拝するのも良いですね。

3-4.国の史跡、御土居が残るもみじ苑

 

3-4.国の史跡、御土居が残るもみじ苑

北野天満宮には約300本のもみじ苑があります。
新緑の季節には青もみじ、秋には真っ赤に染まった紅葉を楽しむことができますよ。
またこのもみじ苑には、豊臣秀吉が築いた「御土居」があります。
京都の周囲に築かれた土塁で、洛中洛外がこれで区別されるようになったと言われています。
特にここ北野天満宮に残る御土居は当時の原型に近いと言われていますよ。

4.北野天満宮の七不思議とは?

 

北野天満宮には、古くから七つの不思議があります。
この機会に七つの不思議探しをしてみませんか?

うっかりしていると見落としてしまう不思議もありますので、境内を散策しながら見つけてみましょう。

4-1.創建当時からある「影向松(ようごうのまつ)」

 

4-1.創建当時からある「影向松(ようごうのまつ)」

一の鳥居をくぐると、右手に影向松が植えられています。
なんと創建当時からあると言われている御神木。
菅原道真が肌身離さず持っていた仏舎利が、道真の死後に大宰府から飛来してこの松にかかったと言われています。
初雪が降ると天神さまとなった道真が降臨し詩を詠むという伝説があり、現在も「初雪祭」の神事が行われています。

4-2.本殿が正面にない?「筋違いの本殿」

 
多くの神社は参道の正面まっすぐに本殿が建てられていますが、ここ北野天満宮は西にずれています。
ではまっすぐのところに何があるかというと、地主社にたどり着きますよ。
その昔、この地には地主神社があり、後に現在の社殿を建てたので、正面は昔の地主神社をそのままにお祀りしているそうです。

4-3.星はどこ?「星欠けの三光門」

 

4-3.星はどこ?「星欠けの三光門」

本殿前に建っている三光門。
三光門とは「日」「月」「星」の彫刻が彫られている門のことを言います。
そこでチェックしてみると、日の彫刻と月の彫刻は発見できますが、星の彫刻が見当たりません。
星は天上の北極星を指す説があります。
平安時代に御所は千本丸太町に位置し、そこから北野天満宮に向かってお祈りする時に三光門の真上に北極星があったと言われているそうです。

4-4.大黒天の口で運試し?「大黒天の燈籠」

 

4-4.大黒天の口で運試し?「大黒天の燈籠」

三光門の東南に大黒天の像が刻まれた燈籠があります。
この大黒天の口に小石をいれて落ちなければ、その小石を財布に入れてお祈りするとお金に困らないそうですよ。
また「落ちない」ことから、受験生にも知られているそうです。
もともとは1855年に質屋の「大黒屋」を中心とした組合によって奉献されたもので、当時はお金の運試しが行われていました。
小石をそっと入れて、ぜひ試してくださいね。

4-5.一頭だけ仲間外れ?「唯一の立ち牛」

 

4-5.一頭だけ仲間外れ?「唯一の立ち牛」

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北野天満宮には牛が多いのですが、この立ち牛以外はみんな座っているんですよ。
牛がなぜ座っているのかというと、道真が逝去の際に遺骸を運ぶ途中で車を引く牛が座り込んで動かなくなったため、付近に埋葬したという故事が由来だそうです。
拝殿の鈴の上に、この唯一立っている牛の彫刻がありますので、チェックしてくださいね。

4-6.本殿の背面にも社?「裏の社」

 
一般的な神社は本殿の正面から拝みますが、ここの本殿は背面からも拝めるようになっています。
「御后三柱(ごこうのみはしら)」という神座があり、それぞれ菅原道真の、ご先祖にあたる天穂日命、おじい様の菅原清公、お父様の菅原是善が祀られています。
昔はこの御后三柱もあわせて拝むのが天満宮の参拝の仕方だったそうなので、昔にならって拝んでみてくださいね。
大変珍しい造りです。

4-7.その昔天狗がいた?「天狗山」

 
御土居に入り北の端に進むと、天狗山があります。
室町時代の「社頭古絵図」には烏天狗が描かれていて、昔は天狗がいたのかもしれませんね。
天狗山を登ると頂上からは本殿を望むことができます。

見どころたくさんの北野天満宮へ

 

行ったことがあっても、見逃してしまってたところが多かった方もいるのではないでしょうか。

毎月25日は、菅原道真の誕生日である6月25日にあわせて縁日が行われてますので、いつもとは違った賑やかな雰囲気で楽しめますよ。

周辺のお豆腐店や、歴史ある上七軒など周辺散策もしてくださいね。

春には桜、初夏には青もみじ、秋には紅葉、冬は雪景色と四季折々を感じることができます。

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