大崎八幡宮は桃山時代の傑作。真冬の松焚祭で無病息災をお祈りしよう

公開日:2018/12/24 更新日:2019/11/5

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山形県生まれ。オートバイ、といってもCUBで日本中を周る旅を愛す。特に北海道・東北、九州・沖縄 たまにスコットランドなどケルト文化圏も一人旅。
いぎなりまぼい(すごくかっこいい)伊達の鎮守様さ、お参りすっぺす

歴史に興味のある女性、歴女ならずとも、仙台藩の初代藩主である伊達正宗を知っている人は多いはず。その伊達正宗が社殿を造営させたのが大崎八幡宮です。そこで今回は歴史ある大崎八幡宮の魅力と、ぜひ訪れて欲しい仙台市内の観光スポットを紹介します。

地域の人々から畏敬の念を受ける大崎八幡宮

東北でも有数の大都市である宮城県仙台市。そのいしずえを築いたのが、独眼竜などとも呼ばれた伊達正宗です。そんな伊達正宗によって造営された社殿は桃山時代の文化の粋が注がれたもので、後に建築される日光東照宮建設にも使われた技術を先んじて取り入れています。

伊達正宗が鎮座させた大崎八幡宮は城下町である仙台の北西にあり、同じく仙台の城下町の南に位置する愛宕神社とともに仙台総鎮守と呼ばれ、地域の人々から畏敬の念を受けるととも大事にもされています。

部門の守護神からパワースポットへ

創建は平安時代にさかのぼります。当時、征夷大将軍にもなった坂上田村麻呂が奥州の蝦夷を征服するために、現在の岩手県奥州市へ武門の守護神とされる宇佐八幡宮を分霊して招いたことが始まりです。その後、室町時代に奥州管領だった大崎氏が自らの領内に移したことで大崎八幡宮と呼ばれるように

そして伊達政宗が岩出山(現在の大崎市)に大崎八幡宮のご神体を移し、さらに仙台への移動にともない現在の場所へ。その際には正宗自らが生まれた地である米沢市より成島八幡宮を合祀しています。最近ではパワースポットとしても人気が。これは宮城県と山形県の境にある船形山を祖山とする龍脈の影響を受けているとの説によるものです。

境内を散策

大崎八幡宮の境内は見どころがたくさん。写真とともに見どころをご案内します。

朱色が鮮やかな一之鳥居

大崎八幡宮が面する国道沿いに建てられた大鳥居が建てられたのは1988年(昭和63年)。大崎八幡宮御鎮座380年を記念するとともに、あらたな仙台の名物を目指して作られたものです。2014年には建設以来初めてとなる塗り替え工事が行われたことで、鮮やかな朱色の鳥居を目にすることができます。

仙台の発展を支えた四ツ谷用水

一之鳥居の先にある二之鳥居は宮城県有形文化財に指定された貴重なもの。二之鳥居をくぐった先にあるのが四ツ谷用水です。これはほぼ未開の原野であった仙台の地に都市を建設するため、伊達政宗自ら計画し張り巡らせた人工水路網の一部で、この用水なしでは仙台の発展はなかったともいわれる大事なものです。

建造当時の扁額が残る三之鳥居

四ツ谷用水を超えた先にあるのが大石段です。大石段を登り切った先にあるのが三之鳥居。こちらは伊達藩五代藩主・吉村が1718年(享保3年)に寄進したもので、鳥居こそ何度か建て替えや修復が行われていますが、扁額は建造当時のものが残されています。なお一之鳥居の扁額はこの三之鳥居のものが元になっています。

参拝者の泊まる場所、長床

表参道を進み手水舎を過ぎると、本殿前の長床(ながとこ)に至ります。長床とは本殿の前方に建てられる左右に長い建造物で、参拝者や関係者が宿泊したり、地域の人々に集会所に使ったりされてきました。大崎八幡宮の長床は本殿のような華やかさはないものの、その建築の歴史的価値は高いことから熊野神社の長床とともに全国の長床で2棟のみ国が指定する重要文化財となっています。

桃山建築の傑作の社殿

大崎八幡宮の社殿は桃山建築の傑作として全国的に名高く、1952年(昭和52年)には国宝の指定を受けています。やはり本殿などが国宝に指定されている日光東照宮と同じように、本殿と拝殿の間を一段低い石の間でつなげる権現造。内側、外側ともに黒く輝いた柱は漆で塗られたもので、柱の各部は多彩な配色や彫刻、精緻な金具で装飾されており見る人を圧倒させます。

どんと祭

大崎八幡宮を代表するイベントは、なんといってもどんと祭。真冬の風物詩の魅力をご案内します。

正月飾りを焼き、送る。真冬の風物詩

毎年の小正月前後に全国で左義長(さぎちょう)、とんど、どんど焼きといろいろに呼ばれ、お飾りやお札などを燃やす行事が行われます。この大崎八幡宮でも、小正月(1月14日夜)に同様のお祭りが行われます。



松焚祭(まつたきまつり)

そんなどんと祭を大崎八幡宮では松焚祭と呼びます。毎年10万人もの人々が訪れる、全国でも最大級の正月行事です。日没前に境内の広場にて火がつけられ、松飾り、玉飾り、注連縄のほか、破魔矢やだるまなど、前の年に役目を終えた品々が火の山の中へ投入されていきます。燃え盛る御神火にあたることで、その年の無病息災と家内安全のご加護が得られるといわれています。

裸参り

この御神火を目指して参拝する裸参りも名物の1つです。お参りの起源は、日本酒を造る南部杜氏が仕込みの前によい酒ができるように祈願を行ったことにあるとされ、江戸時代の中期には現在の形になったといわれています。男性は白い鉢巻に白いさらしを巻き、女性はその上に白いはんてんをはおって炎を目指します。

御朱印やお守り

大崎八幡宮に訪れたらぜひ御朱印やお守りをご購入ください。ご利益も一緒にご紹介します。

御朱印

こうした寺社にお参りした際に御朱印を集めている人もいるでしょう。社殿向かって右側にある祭儀棟で御朱印やお守りを扱っています。当然のことですが、休日や祭事には混雑するためイベント時以外の平日がおすすめです。

ご利益

大崎八幡宮の祭神は応神天皇とその父親である仲哀天皇、母親の神功皇后です。古来より武神として勝負事にご利益があると崇敬されてきましたが、商運祈願、安産祈願、交通安全祈願など幅広いご加護の力があるとされています。それと同時に近隣である楽天イーグルスの選手やスケーター羽生結弦選手の参拝でも知られており、スポーツ関連のお守りが販売されています。

Address 宮城県仙台市青葉区八幡
Hours 境内出入自由
Closed なし
Tel 022-234-3606
Web http://www.oosaki-hachiman.or.jp/index.html

大崎八幡宮へのアクセス

市営バスでの行き方

バスで向かう場合には大崎駅ターミナルから10番、もしくは15番の乗り場が便利です。10番からは作並線、大沢線、定義線、芋沢線、折立・茂庭台線、15番からは南吉成線、貝ヶ森団地線に乗り、それぞれ約20分で大崎八幡宮前に着きます。どんと祭の時には臨時バスも運行されます。

るーぷる仙台(観光周遊バス)での行き方

るーぷる仙台は仙台市中心部の観光スポットを周る循環バスで、大崎八幡宮前にも停車します。写真の通りレトロモダンのデザインは、ぜひ写真に収めたい外見です。始発の午前9時から最終の午後4時まで20分間隔(土日祝日は15分間隔)で運行しています。仙台駅から乗る場合は西口バスプール16番乗り場からどうぞ。



地下鉄とバスでの行き方

地下鉄の最寄駅は南北線の北四番丁駅です。そこから二日町北四番丁のバス停で下りのバスに乗って大崎八幡宮前のバス停で降りてください。

まとめ

杜の都と呼ばれる仙台。そんな仙台の至宝と表現して間違いないのが大崎八幡宮です。「日光を見ずして結構というなかれ」のように言いますが、日光東照宮と同じく権現造りで建てられた大崎八幡宮の社殿もまた華麗そのもの。一見の価値がある光景を見に来ませんか。