京都観光前に知りたい「平等院」の基礎知識。外せないおすすめポイントは?

10円玉硬貨で有名な平等院。

世界遺産に登録され、貴族が建立した現存する唯一の寺院です。約1000年も昔の面影を残す平等院を、京都旅行常連の筆者が歴史やおすすめスポットを交え紹介します。

京都駅からはJR奈良線快速で17分、徒歩10分にあり交通の便も良いので、この機会に宇治まで足をのばしてみませんか?

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1.平等院ってどんなところ?歴史を見てみよう

1.平等院ってどんなところ?歴史を見てみよう

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どこの宗派にも属さない単立寺院の平等院。
平等院のある宇治は平安時代は貴族の別荘地で、ここ平等院は、光源氏のモデルになった源融の別荘でした。
9世紀に宇多天皇に渡り、孫の源重信を経て、藤原道長の別荘「宇治殿」となります。
道長の死後、息子の藤原頼通は平等院を寺院に改築し、これが平等院の始まりだと言われています。
かつては本堂や多宝塔など多くの建物がありましたが、足利尊氏と楠木正成の戦いや災害によって焼失しましたが、鳳凰堂だけは戦火を免れ現在も存続しています。

現在は浄土宗の浄土院、天台宗系の最勝院で管理を行っています。

2.平等院の見どころは?

2.平等院の見どころは?

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境内はそこまで広くはありませんが、歴史的な建築物、美しい庭園、ミュージアムなど見どころがいっぱいあります。
平安時代にタイムスリップした感覚で散策してみてくださいね。

不定期でライトアップもされますので、幻想的な平等院を巡りたい方はチェックしてみてください。

2-1.平安時代の面影をそのままに、「鳳凰堂(ほうおうどう)」

2-1.平安時代の面影をそのままに、「鳳凰堂(ほうおうどう)」

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1053年、藤原頼通によって建立された阿弥陀堂。
国宝に指定されており、藤原時代を偲ぶことができる貴重な建築物です。
この鳳凰堂は阿字池(あじいけ)の中島にあり、極楽の宝池に浮かぶ宮殿のようだと言われています。
中央堂には平安後期につくられた阿弥陀如来坐像が安置され、周囲には九品来迎図、極楽浄土図、52躯の雲中供養菩薩像が懸けら、天井には66個もの銅製鏡が吊られています。
筆者はいくつもの寺院を巡っていますが、平等院の鳳凰堂の空気は、ここでしか味わうことしかできません。

一見、寝殿造りのように見えますが、寝殿造りは南向きで寝殿から回廊を抜け対屋を通って釣殿に行くことができることに対し、鳳凰堂は東向きで回廊は装飾用なので歩くことはできないそうですよ。

拝観は20分毎に案内されますので、まず中に入ったら拝観受付をするのがおすすめです。

2-2.極楽浄土を感じる「庭園」

2-2.極楽浄土を感じる「庭園」

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国指定の名勝にしていされている浄土式庭園。
阿字池に浮かぶ鳳凰堂を中心に、庭園には桜やスイレンなど様々な草花を楽しむことができます。
現在の庭園は創建当時に修復され、鳳凰堂へも北岸から2つの小橋を渡る当初の形式になっています。
庭園を巡っていくと、10円硬貨と同じ角度で鳳凰堂を眺めることができますよ。
疲れたら、庭園内にある茶房藤花で一休み。
本格的な宇治茶をいただけます。

2-3.鮮やかな朱色、「表門」

2-3.鮮やかな朱色、「表門」

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伏見城から他の寺院に移された門を、さらに昭和32年に移されて平等院の表門になりました。
現在は修復され、朱色が鮮やかです。
この表門は江戸時代初期に造られたと言われています。
ケヤキの木で造られているそうです。

2-4.源頼政終焉の地、「扇の芝」

表門をくぐると見えてくるのが扇の芝。
扇の芝の名前の由来は、扇型に芝が植えられているからとのこと。
1180年、平氏打倒で挙兵した源頼政は平氏に追われ、平等院で自害をしました。
その自害の場所が扇の芝だと伝えられています。

頼政は軍扇を広げて辞世の句、

「埋もれ木の 花咲くこともなかりしに 身のなる果てぞ 悲しかりける」

を詠み、西に向かって南無阿弥陀仏を唱え自害したと言われています。

2-5.簡素ながらも歴史を感じる、「観音堂」

2-5.簡素ながらも歴史を感じる、「観音堂」

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扇の芝の近くにある観音堂。
中は非公開ですが、重要文化財に指定されています。
鎌倉時代初期に本堂跡に再建され、かつては十一面観音像が安置されていました。
十一面観音像はミュージアムで展示されていますのでお見逃しなく。
天平以来の格式高い様式にならって建てられているそうです。

2-6.日本三名鐘の一つ、「梵鐘」

2-6.日本三名鐘の一つ、「梵鐘」

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国宝に指定されている梵鐘。
庭園にある梵鐘はレプリカで、実際のものはミュージアムに展示されています。
まずは庭園にある朱色が鮮やかな梵鐘をみて、ミュージアムではあそこに釣られてたものなのかと思い出しながら見るのがよいですね。
ミュージアムにある梵鐘は日本三名鐘の一つに数えられ、高さが約2メートルもあり、平等院創建と同時期につくられたものです。

2-7.平等院を代表する、「藤の花」

藤原氏の家紋にもなっている藤の花は樹齢約280年にもなり、平等院の象徴的な花になっています。
高さが約3メートル、幹回り2.4メートルもあり、4月下旬から5月上旬にかけて美しい花を咲かせます。
藤の花と、美しい庭園や鳳凰堂のコラボは大変見事ですよ。

2-8.平等院の塔頭寺院、「浄土院(じょうどいん)」

2-8.平等院の塔頭寺院、「浄土院(じょうどいん)」

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平等院の塔頭寺院の浄土院。
15世紀後半、栄久上人が平等院の修復のために創建したと伝えられています。
この寺院は浄土宗で、非公開ですが伏見城から移築された浄土院養林庵書院は、重要文化財に指定されています。
阿弥陀如来立像や養林庵書院障壁画などの文化財も管理しています。

2-9.もう一つの塔頭寺院、「最勝院(さいしょういん)」

こちらも平等院の塔頭寺院で天台宗の寺院。
1654年に京都東洞院六角勝仙院の僧が平等院に移った際、住庵を最勝院と呼んだことが始まりだそうです。
本堂にはご本尊である不動明王が安置されています。
この最勝院には源頼政のお墓があり、毎年5月26日に「頼政忌」の法要が行われています。

3.歴史と現代を感じる、「平等院ミュージアム鳳翔館」

鳳凰堂、庭園と散策し、最後に通るのが平等院ミュージアム鳳翔館。
ここには平等院の国宝の鳳凰や梵鐘、雲中供養菩薩像、重要文化財の十一面観音立像など貴重な遺産や、平安時代の土器などが数多く展示されています。
その他に、最新のデジタル技術を用いた創建当時を再現したコンピューターグラフィックスなどもあり、当時を垣間見ることもできますよ。
鳳翔館には併設されたミュージアムショップにもぜひお立ち寄りください。
平等院ならではの素敵な商品がたくさんありますので、お友達や自分用に記念にいかがでしょうか?

4.なんで10円硬貨に選ばれたの?

4.なんで10円硬貨に選ばれたの?

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詳しい資料などは残っていませんが、日本の代表的な文化財、建物に特徴があるというのが理由だそうです。
昭和26年に選ばれているので、長く10円硬貨として活躍しているんですね。
実は10円硬貨だけでなく、現在の1万円札に描かれている鳳凰は、平等院の鳳凰なんですよ。
硬貨やお札をチェックしてから訪れると、また違った見方ができるかもしれませんね。

1000年の歴史を感じる平等院へ

1000年の歴史を感じる平等院へ

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平安時代を感じることができる平等院。
他では感じることができない時間がここには流れています。
ゴールデンウイークなどの混雑時をのぞいて、ゆっくりと散策ができます。
行ったことある方も行ったことない方も、京都駅からも近いこの地を訪れてみませんか?

宇治市では「宇治茶巡りガイドツアー」を開催し、平等院も含まれていますので、案内を聞きながら宇治観光を楽しみたい方はこちらもおすすめです。
開催日程がきまってますので、宇治市のホームページで確認して申し込みをしてくださいね。

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