京都観光前に知りたい「東寺」の基礎知識。外せないおすすめポイントは?

東京方面から東海道新幹線に乗って、京都駅に近づくと見えてくる五重塔。この五重塔は東寺の五重塔です。五重塔を見ると京都に着いたとワクワクした気持ちになります。歴史が古く世界遺産にも登録されているこの寺院を、京都旅行常連の筆者が見どころをおさえて紹介します。京都駅から1駅とアクセスが良く、京都駅から歩いても15分。なお有料の駐車場がありますが、毎月21日は弘法市のため駐車場は使用でしませんのでご注意ください。
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1.東寺ってどんな寺院?歴史を見てみよう

真言宗全体の総本山である東寺。
東寺という名前の他、教王護国寺という名称があります。
796年、平安京の羅城門の近くに王城鎮護、国家鎮護の寺という意味をもった官立寺院として創建されました。
当時は東寺だけでなく西寺も創建され、右京と左京を守っていたそうです。
823年、真言宗の宗祖、空海は嵯峨天皇から東寺を給預され、真言密教の根本道場となりました。
その後は皇族や庶民から信仰され、特に後白河法皇の娘、宣陽門院は荘園を寄進し東寺で行われている儀式も宣陽門院が始めたと言われるものがあります。
衰退と繁栄を繰り返し、1486年に火災でほどんどが焼失しますが、名高い武士により再建。
伽藍配置や規模は平安時代のまま残っています。
ちなみに西寺は現在ありませんが、「西寺跡」として国の史跡になっています。

2.東寺の見どころは?

東寺は多くの建築物、立体曼荼羅、美しい庭園など見どころがたくさんあります。
その中でおさえておきたいスポットを紹介します。

2-1.京都のシンボル的存在、「五重塔」

最初に建てられたのは826年。
弘法大師によって建てられました。
4度焼失し、現存しているのは1644年に徳川家光によって寄進されたものになります。
おおよそ55メールもの高さがあり、日本で一番高い五重塔です。
通常非公開ですが、正月、春と秋には特別公開されています。
内部は密教世界が広がり、味わったことのない空間が広がってますので、機会があればぜひ内部の拝観もしてくださいね。

2-2.豊臣秀吉が寄進した「金堂」、僧が修行を見出す「食堂」

国宝に指定されている金堂。
最初の金堂は796年、東寺が創建されて一番初めに工事が始められました。
1486年に焼失し、現存するのは豊臣秀吉によって寄進されたものです。

講堂を挟んで建っているのが食堂(じきどう)。
こちらは僧が修行を見出すところで観音堂とも呼ばれています。
四国八十八ヶ所巡礼や洛陽三十三所観音霊場などの納経所となっています。

2-3.立体曼荼羅の世界、「講堂」

曼荼羅とは密教の経典に基づいて、本尊を中心に関連する諸尊が定められた配置で描かれたものです。
東寺には絵図や文字ではなく、実際の仏像によって曼荼羅を表しています。
この立体曼荼羅は弘法大師の手によって作られ、大日如来を中心に国宝や重要文化財にも指定されている二十一尊の仏像が配置され、巨大な曼荼羅の世界が広がっています。
この講堂は東寺の中心に位置し、さらに大日如来は講堂の中心にあるため宇宙の中心とされているそうです。
他では見ることができない見事な立体曼荼羅、密教の世界を肌で感じることができますよ。

金堂、講堂、食堂は仏法僧を表しているそうです。

2-4.東寺にもあった七不思議

色々な神社、仏閣で七不思議がありますが、ここ東寺にも七不思議があります。
広い敷地ですが、こちらも見逃さずチェックしてみてくださいね。

(1)魔物が棲む?「猫の曲がり」

築地塀の南東の隅は魔物が棲んでいる場所だと考えられていました。
猫の曲がりという名前は、明治時代まで四神の一つである白虎の像が置かれており、これが猫に見えたことからこう呼ばれるようになったそうです。
現在でも花嫁を乗せた車はここを通らないという暗黙の了解があるそうですよ。

(2)閉ざされたままの門、「不開門(あけずのもん)」

不開門は大宮通りに面した東大門のこと。
1336年、後醍醐天皇を攻めた足利尊氏の軍は東寺に陣をおき、窮地にたたされます。
新田貞義が東寺を攻めに来た時、尊氏は東大門の門を閉めて難を逃れました。
現在もその矢傷の跡ので「矢の根門」と呼ばれています。
それ以来、豪雨により一度だけ門は開いてしまったそうですが、現在も閉ざされたままになっています。

(3)天から降ってきた石、「天降石(てんこうせき)」

御影堂の一角にある石。
四方80センチ程度のこの石は天から降ってきた石と言われ、天降石や撫石と呼ばれるようになりました。
天降石にお賽銭やお米を供えて石を撫で、その手で自分の身体の良くないところを撫でると治ると言われていることから、石はピカピカに光っています。

(4)簡素な門、「穴門(あなもん)」

南大門から西へ行ったところにとても簡素な門があります。
これは穴門または畜生門と呼ばれ、江戸時代に男女関係で道徳に反した僧を破門するための門として使われていたそうです。
破門された僧は着ている袈裟衣を取られ、この穴門から外へ放り出されたそうですよ。

(5)寺宝を納めていた、「宝蔵(ほうぞう)」

弘法大師が唐の国師、恵果から授かった密教法具や両界曼荼羅、犍陀穀糸袈裟など数多くの寺宝を納めていたところです。
校倉造りで現在使用されている瓦は平安時代のものが多く残っているそうですよ。

(6)不動明王が見送った、「蓮華門(れんげもん)」

壬生通りに面した門で、東大門と同じ「不開門」という名前がありますが、こちらはあかずのもんと呼びます。
現存する東寺の中では最古の門となっています。
弘法大師が高野山に隠棲する際、不動明王がこの門で涙を流して別れを惜しみ、弘法大師の足元には蓮華(はす)が咲いたことからこの名がついたそうですよ。

(7)五重塔の傾きを戻した、「瓢箪池(ひょうたんいけ)」

五重塔の北にある池で、蓮の名所として知られ、現在は庭園の周囲には四季折々の草花が咲き誇り庭園散策ができます。
この池は江戸時代に強風が吹き、この傾きを戻すため、反対側に大きな穴を掘って傾きが戻ったそうです。
その穴に雨水が溜まり、瓢箪池となりました。

3.御朱印はどこでいただけるの?

東寺の御朱印は全部で9種類。
すべて食堂内の納経所でいただくことができます。

1.真言宗十八本山(弘法大師)

2.京都十三仏霊場第12番(大日如来)

3.洛陽三十三観音第23番(十一面観音菩薩)

4.西国愛染十七霊場第8番(愛染明王)

5.都七福神(毘沙門天)

6.金堂(薬師如来)

7.御影堂(不動明王)

8.観智院(虚空蔵菩薩)

9.鎮守八幡宮(八幡大菩薩)

東寺にはオリジナルの御朱印帳もあります。

時間は季節によってことなりますのでご注意ください。

3月20日~9月19日は、8時30分~17時30分。

9月20日~3月19日は、8時30分~16時30分。

なお、最近人気のある御朱印集めですが、スタンプラリーとは違い納経と同じ意味合いを持ちます。
軽々しく転売をしたり、お土産感覚で複数お願いしたりないようにしましょう。

四季折々の東寺へ

東寺は春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と季節によって見える景色が異なります。
春と秋には特別拝観が行われ、夜にはライトアップもされ昼とは違う幻想的な世界が広がりますよ。
京都駅からも徒歩圏内の東寺。
ぜひこの機会に足をのばしてみてはいかがでしょうか?