京都観光前に知りたい「東福寺」の基礎知識。外せないおすすめポイントは?

モミジで有名な東福寺。春の新緑には緑の青モミジが楽しめ、秋には真っ赤な世界が広がります。京都旅行常連の筆者がこの東福寺を、紅葉以外でも楽しめるおすすめスポットを含めながら紹介します。京都駅からバスで約15分、電車でも1駅とアクセスがよく、敷地が広いので気持ちよく散策できますよ。駐車場はありますが、秋の紅葉シーズンは大変混雑しますので、できるだけ公共の交通機関をご利用いただくと便利です。拝観時間は季節によって異なりますので、ご注意ください。

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1.東福寺ってどんな寺院?歴史を見てみよう

1.東福寺ってどんな寺院?歴史を見てみよう

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臨済宗東福寺派大本山である東福寺。

藤原氏の氏寺である法性寺の地に、1236年、摂政の九条道家が15メートルもの大きな釈迦像を建立するため創建されました。
東福寺の名前は、奈良の東大寺と興福寺から1文字ずつ取って名付けられたものです。
19年をかけて完成しましたが、相次ぐ火災で大部分が焼失。
前関白一条経道の手によって20余年をかけ再興され、豊臣秀吉や徳川家康などの保護を受け、京都最大の禅苑として明治まで至りますが、1881年の火災で釈迦像は再び焼失。
左手部分のみがその時の火災から救出され、現在も残っています。
現存する本堂や方丈などは、昭和に完成されたものになります。

2.東福寺の見どころは?

2.東福寺の見どころは?

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東福寺と言えば、通天橋からの紅葉がとても有名ですよね。
通天橋の他にも国宝や重要文化財が多く、見どころはたくさんあります。
その一部を紹介います。

2-1.禅寺の日本最古である、「三門」

2-1.禅寺の日本最古である、「三門」

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国宝に指定されている三門。
現存する禅寺の三門としては日本最古のものになります。
この三門は1425年、室町幕府4代将軍である足利義持が再建したものです。
五間三戸の二重門で両脇に山廊があり、二階には臨済宗の画僧、吉山明兆による壁画がありますので、ぜひチェックしてくださいね。

2-2.日本最大の「禅堂」

2-2.日本最大の「禅堂」

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重要文化財に指定されている禅堂は、1347年に再建されたもので、南北約42メートル、東西約22メートルもあり日本最大の大きさです。
僧が修行をするところで、かつては400人以上の僧が修行をしていたそうですよ。

2-3.東福寺三名橋、「偃月橋」「臥雲橋」「通天橋」

2-3.東福寺三名橋、「偃月橋」「臥雲橋」「通天橋」

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東福寺には木造の橋廊が3つあります。

(1)偃月橋(えんげつきょう)

1603年に再建された、東福寺から龍吟院と即宗院に通じる渓谷・洗玉澗に架かる木造橋廊で、重要文化財に指定されています。

(2)臥雲橋(がうんきょう)

渓谷・洗玉澗に架かる木造橋廊で、一番西にあります。

(3)通天橋

1961年に再建された、渓谷・洗玉澗に架かる木造橋廊で26メートルあります。

東福寺はこの橋から見る紅葉がとても有名ですよね。
橋は真紅に染まったモミジに覆われて別世界にいるように感じます。
秋にはものすごく混雑し、現在は通天橋、臥雲橋の上での撮影は禁止されています。
また三脚を用いての撮影も禁止されていますのでご注意ください。

2-4.東福寺の七不思議

東福寺にも七不思議があります。
実は七つより多く不思議があると言われていますが、その中でピックアップした7か所をご紹介します。

(1)なぜ猫がいる?「猫入り涅槃図(ねこいりねはんず)」

涅槃図とはお釈迦様が横たわっている周囲に、弟子や動物たちが嘆き悲しんでいる様子を描いたものです。
仏教では通常、猫は魔物とされ描かれませんが、東福寺の涅槃図にはその猫が描かれています。
これは画僧の明兆が涅槃図を描いていたところ、夢で猫が現れここに加えてほしいと言い、明兆が目を覚ますと不思議なことに枕元に絵具があったので、この猫の願いを聞き入れたそうです。

この猫入り涅槃図は毎年3月14日から16日まで行われる「釈迦涅槃会」で一般公開されますよ。

(2)日本最古の「東司(とうす)」

(2)日本最古の「東司(とうす)」

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東司は僧が用を足すところで、室町時代前期に建立された日本最古のものです。
間口約10メートル、奥行き約30メートル、高さ約10メートルの建物で、同時に100人使用していたことから、百雪隠、百間便所などとも呼ばれています。
手順が事細かく決められていたと言われています。
入り口は北で通路を挟んでその両側に便壷が15個づつ並び、便壷の直径は約30センチ、深さ20~30センチ、便壷の間隔は1メートルほどで、間仕切りはありません。
現在は中に入れませんが無双窓の隙間からその様子を垣間見ることがきます。

(3)仏像が浮き彫りされている?「魔王石(まおうせき)」

三門の東側にある五社大明神には魔王石という石が祀られています。
この魔王石は仏像が浮き彫りされていると言われ、鞍馬山の魔王が降臨した説が残っています。

(4)日蓮上人が寄進した、「日蓮柱(にちれんばしら)」

日蓮柱は法堂の南東にある柱のことを言います。
日蓮上人が他宗から迫害を受けた時に開山聖一国師が庇護し、それに対してのお礼として日蓮上人は法堂の巽の柱を寄進しました。
当時の法堂は焼失したため、現在は「日蓮柱之碑」の石碑が建っています。

(5)引っ張りあった伝承が残る、「竜頭(りゅうず)のない鐘」

(5)引っ張りあった伝承が残る、「竜頭(りゅうず)のない鐘」

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竜頭のない鐘は、禅堂の北にある殿鐘楼に吊されていた鐘のことです。
その昔、東福寺の隣には天竜寺というお寺がありました。
そこの摩訶阿弥陀仏が鐘を無断で持ち帰ろうとしたところ東福寺の韋駄天尊に見つかり、引っ張り合いになった結果、摩訶阿弥陀仏の竜頭と韋駄天尊の鐘身に分かれたという言い伝えがあります。
現在吊るされているのは複製で、本物は収蔵されているそうです。

(6)こんな漢字は存在しない?「十万不動尊(じゅうまんふどうそん)」

(6)こんな漢字は存在しない?「十万不動尊(じゅうまんふどうそん)」

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東福寺の塔頭、同聚院の本尊である不動明王坐像。
「十」の下に「万」を書いた十万不動尊で親しまれていますが、この組み合わせの漢字は存在しません。
これは「土の力」という意味で土地を守るという意味や、不動尊が十万の眷属することに由来していると言われています。

(7)細川氏から贈られた、「細川遺愛石(ほそかわ いあいせき)」           

(7)細川氏から贈られた、「細川遺愛石(ほそかわ いあいせき)」           

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東福寺の塔頭、霊雲院の庭園にあるのが細川遺愛石。
庭園は九山八海と呼ばれているもので、1970年に復元されました。
そこに置かれている石は、第7世住持の湘雪和尚が親交の深かった細川氏から贈られたもので遺愛石と名付けられたそうです。

3.御朱印はどこでいただけるの?

東福寺は塔頭を含めるとかなりの数になり、それぞれで御朱印をいただくことがきます。
その中でも東福寺だけでいただける御朱印についてご紹介します。

東福寺では2種類の御朱印があり、通常いただけるものと、秋限定でいただけるものがあります。

通常は方丈庭園の拝観受付でいただくとこができ、時間は9時から16時です。
秋は特別に朱印受付所が建てられ8時30分から16時になります。
墨書きとスタンプで値段が異なりますのでご注意ください。

また御朱印帳もあり、東福寺の法堂天井画龍、九条藤の紋ともみじがデザインされたものになります。

モミジの東福寺へ

モミジの東福寺へ

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やはり東福寺の一番のおすすめはモミジ。
秋の真っ赤に染まったモミジの世界は大変美しいですが、春の新緑の季節のモミジもとても気持ちよく散策できますので、両方の季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。
モミジの他にも今回紹介したおすすめスポット巡りも楽しいので、ぜひ東福寺へ足を運んでくださいね。
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