京都観光前に知りたい「銀閣寺」の基礎知識。外せないおすすめポイントは?

京都の観光名所の一つになっている銀閣寺。世界遺産にも登録され、金閣寺同様、足利家ゆかりの寺院として有名ですよね。そんな銀閣寺を京都旅行常連の筆者が、歴史やおすすめスポットを紹介します。銀閣寺へのアクセスは駅から遠い電車よりバスがおすすめ。京都駅からは約30分で行けますよ。お車の場合、専用駐車場はありませんが、徒歩5分ほどのところに市営駐車場があり、約40台のスペースがありますのでご安心ください。

【京都常連が徹底ガイドのおすすめ記事】
京都観光の理想的な日帰りプラン5つ
殿堂入り!京都お土産ランキング BEST30

1.銀閣寺ってどんな寺院?歴史を見てみよう

1.銀閣寺ってどんな寺院?歴史を見てみよう

image by iStockphoto / 34637998

銀閣寺は正式名称を慈照寺(じしょうじ)と言い、臨済宗相国寺派の寺院。
相国寺の塔頭になります。
慈照寺の名前は義政の法号である慈照院にちなんでいます。

室町幕府8代将軍足利義政が子どもの義尚に将軍職を譲った後、1482年に東山山荘、東山殿の造営に着手しました。
義政はこの地に移りましたが、義政は銀閣の完成を待たずこの世を去ります。
当時の銀閣寺は会所、常御所、釣秋亭、竜背橋、泉殿、西指庵、漱せん亭、超然亭などとても大規模なものでした。
東山殿は義政が好んだ西芳寺(苔寺)を手本に造られたと言われ、観音殿は父義満が造営した金閣(舎利殿)にならったそうですよ。
創建当時のものは銀閣と東求堂のみですが、整備された広い庭園散策はとても清々しいです。

戦国時代には室町幕府15代将軍足利義昭と三好慶長の戦いにより伽藍の多くが焼失。
寺院は次第に荒廃していきましたが、江戸時代初期に大改修が行われ、現在の姿になりました。

2.銀閣寺の見どころは?

銀閣寺は敷地が広く、銀閣寺ならではの建築物や庭園などの見どころがたくさんあります。
その中でもおすすめのスポットを、銀閣寺の七不思議を含めて紹介しますので、チェックしてみてくださいね。

2-1.黒瓦が印象的な「方丈」

2-1.黒瓦が印象的な「方丈」

image by iStockphoto

方丈というと住職の住まいのことを指しますが、ここ銀閣寺では本堂のことを言います。
この方丈は寛永年間に再建されました。
内部には本尊の釈迦牟尼仏、足利義政とその妻日野富子の位牌、与謝蕪村と池大雅による襖絵が収蔵されています。
方丈から眺める庭園は外とはまた違った雰囲気ですので、のんびりと眺めて楽しんでくださいね。

2-2.江戸時代に改修された「庭園」

2-2.江戸時代に改修された「庭園」

image by iStockphoto

錦鏡池を中心とした池泉回遊式庭園。
特別史跡及び名称に指定されています。
当初は西芳寺(苔寺)を模して造られ、現在あるのは江戸時代に改修されたものになります。
当時の大部分は失われてしまいましたが、錦鏡池が映し出す銀閣、白砂、洗月泉と呼ばれる小さな滝など銀閣寺でしか味わえない落ち着いた雰囲気の中、気持ちよく散策することができますよ。

2-3.銀閣寺の七不思議をチェックしよう

ここ銀閣寺にも七不思議があります。
不思議?というところもありますが、チェックポイントでおさえて散策すると興味深いですよ。
この機会にチェックしてみてくださいね。

(1)銀が使われてない?「銀閣(観音殿)」

(1)銀が使われてない?「銀閣(観音殿)」

image by iStockphoto

1489年に建立され国宝に指定されている銀閣。
正式名称は観音殿。
鹿苑寺(金閣寺)の金閣(舎利殿)、西芳寺の瑠璃殿を見本として造られたと言われています。
この観音殿が銀閣と呼ばれるようになったのは江戸時代ですが、金箔が貼られた金閣に対して、この銀閣は銀が一度も貼られた形跡がありません。
その理由は、財政難で銀が貼れなかった、黒漆の漆が日光の加減で銀色に輝いて見えたなど諸説あります。

(2)日本最古の書院造、「東求堂」

(2)日本最古の書院造、「東求堂」

image by iStockphoto

国宝に指定されている東求堂(とうぐどう)。
1486年に義政の持仏堂として建立され、日本最古の書院造と言われています。
東求堂の名は六祖壇経の「東方の人、念じて西方に生ずるを求む」に由来しています。
内部には阿弥陀如来立像を安置され、西側は襖の奥に位牌棚、南寄りに法体の足利義政像を安置されており、東北に位置する北向書院は「同仁斎」と呼ばれ韓愈の聖人は一視して同仁に由来しています。
この同仁斎は最古の茶室と考えられ、現在の茶室の原型と言われているそうですよ。
春と秋に特別公開される時がありますので、その時期に訪れた方はぜひお立ち寄りくださいね。

(3)総門から続く、「銀閣寺垣」

(3)総門から続く、「銀閣寺垣」

image by iStockphoto

銀閣寺の総門を潜って右に曲がると、樹木による垣を巡らせた参道があり「銀閣寺垣」と呼ばれています。
約50メートルの長さがあり、椿、梔子(くちなし)、山茶花(さざんか)、樫などで組まれた生垣です。
建仁寺の建仁寺垣を模したものという説があります。

(4)江戸時代に造られた、「向月台と銀沙灘」

(4)江戸時代に造られた、「向月台と銀沙灘」

image by iStockphoto

銀閣寺垣の参道を進み左に曲がると白砂の盛り砂が見えてきます。
富士山のように円錐状に盛り上げたのが「向月台(こうげつだい)」、向月台の手前に波型に盛り上げたのが「銀砂灘(ぎんしゃだん)」。
銀砂灘は中国の西湖をモデルにしているそうです。
この向月台と銀沙灘は創建当時にはなく、江戸時代の改修で造られましたが、なんの目的で造られたかは不明だそうですよ。
砂は向月台と銀沙灘も「白川砂」という京都の砂が使われ、向月台は月の光を反射して銀閣を照らす効果があると言われています。

(5)当時の人気手水鉢、「袈裟型手水鉢」

東求堂と本堂(方丈)を繋ぐ廊下にある手水鉢。
この手水鉢は立方体で市松模様が彫られ、僧侶の袈裟の模様に似ているということで「袈裟型手水鉢」と呼ばれています。
銀閣寺型手水鉢とも呼ばれ当時は人気があり、同じ形の手水鉢が多く造られたそうです。
千利休も造ったそうですよ。

(6)西芳寺の庭園を模した、「錦鏡池」

(6)西芳寺の庭園を模した、「錦鏡池」

image by iStockphoto

池泉回遊式庭園の中心となる錦鏡池(きんきょうち)。
現在の庭園は創建当時のものではなく、江戸時代に改修されたものになります。
義政は西芳寺(苔寺)の庭園を好み、女人禁制の西芳寺の庭を母にも見てもらおうと庭園を造りました。
義政の浄土信仰、蓬莱神仙思想が表現されていたと言われています。
当時は西芳寺十境を模し、東山殿十境が造られ、東求堂、心空殿、超然亭、西指庵、釣秋亭、弄清亭、太玄関、龍背橋、夜泊船、錦鏡池があり、現在では東求堂、心空殿、龍背橋、弄清亭、錦鏡池の5つが残っています。

(7)大名たちから奪い取った?「諸候石」

(7)大名たちから奪い取った?「諸候石」

image by iStockphoto

錦鏡池の池の中にいくつもの石があり、大内石、北斗石、座禅石、浮石の駒札がたっており、諸大名によって献上された石ですが、実際は財政が厳しく無理に献上させた石だそうです。
かつては、細川石、畠山石、山名石も存在していたそうですよ。

3.御朱印はどこでいだたけるの?

銀閣寺でいただけるのは、「観音殿」の御朱印。

拝観前に御朱印預かり所で御朱印帳を預けて、拝観後にいただきます。
拝観受付の前に御朱印預かり所があります。

3月15日~11月30日は8時30分~17時、

12月1日~3月14日は9時~16時30分の時間になります。

銀閣が描かれたオリジナルの御朱印帳がありますよ。

なお、最近人気のある御朱印集めですが、スタンプラリーとは違い納経と同じ意味合いを持ちます。

軽々しく転売をしたり、お土産感覚で複数お願いしたりないようにしましょう。

足利義政がこだわった銀閣寺へ

足利義政がこだわった銀閣寺へ

image by iStockphoto

金閣寺と比べると華やかさはありませんが、落ち着いた美しさが広がる寺院です。
創建当時の義政がこだわった庭園が残っていないのは非常に残念ですが、江戸時代の素晴らしい庭園を、清々しく散策できるのは銀閣寺の魅力の一つ。
東山文化を代表するこの寺院を、存分に楽しんでくださいね。
photo by iStock