総本山善通寺は空海の生まれた地。境内には空海を見守った大楠がある

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弘法にも筆の誤りということわざを聞いたことがあるのではないでしょうか。そのことわざにも出てくる弘法大師空海が建てたのが総本山善通寺です。数々の神様が鎮座し、訪れるだけでも体の奥底からパワーがみなぎってくる善通寺。その歴史を知れば、さらにパワーを感じるに違いありません。善通寺の歴史とおすすめの拝観スポットをご紹介します。

四国八十八箇所霊場75番札所がお大師様の出身地

お大師さまとしても有名な弘法大師空海は、香川県西部に生を受け育ちました。多度郡屏風浦善通寺之記によれば、唐に渡り帰朝された弘法大師空海が、父親・佐伯善通の寄進した地であり、自らも育った地である場所に建立したお寺が善通寺とされています。善通寺の名は、弘法大師空海の父の諱善通(よしみち)をとって号したとも記されています。

善通寺は、西院の誕生院と東院の伽藍との2つのエリアに分かれており、総面積が約45,000平方メートルにも及ぶ広大な境内です。誕生院は、弘法大師が生まれた佐伯家の邸宅地にあたり、伽藍は金堂、五重塔などが建ち並ぶ寺域となっています。

また、善通寺は四国八十八ヶ所霊場を巡拝する遍路の75番札所でもあります。四国八十八ヶ所霊場は、弘法大師空海が創設されたと伝えられており、まさにここから始まったと言っても過言ではないのです。

生家がある西院

弘法大師の生家とされる西院には弘法大師にちなんだものが多くあります。その多くが国の登録有形文化財となっているのです。

西院へとつながっている済世橋

参拝者用駐車場から誕生院を訪れるには、弘田川に掛かる済世橋を渡ります。弘法大師空海も渡ったと伝えられている東洋最古の石造りのアーチ橋で、中国の天津橋をイメージして造られています。現在の橋は、1979年(昭和45年)の河川改修に伴い架け替えられました。

研修道場の遍照閣

遍照閣(へんじょうかく)は、1984年に弘法大師1150年御遠忌(おえんき)の事業の一環として建立された研修道場です。1階には釈迦如来像と十大弟子立像が祀られており、後方には四国八十八ヶ所お砂踏み道場が開設されています。2階には弘法大師像が祀られた160畳の広い講堂があります。

大師信仰の始まり 御影堂

御影堂(みえいどう)は弘法大師空海が生まれた佐伯家の邸宅跡に建てられた寺院で、長安にある青龍寺をイメージして建立されました。江戸時代までは、独立した寺院として善通寺全体を監督、管理していたのがこの御影堂になります。現在は国の登録有形文化財となっています。

天への供物である護摩行が行われる護摩堂

護摩堂は不動明王が祀られているお堂で、諸願を祈祷する護摩(密教の秘法)の修法が行われる場所です。毎月28日がお不動さまの縁日で、護摩堂で御祈願がおこなれています。護摩堂もまた、国の登録有形文化財となっています。

毎月20日にのみ通行可能だった仁王門

誕生院の正門が仁王門です。正面左右には金剛力士像が立ち並び、重厚な雰囲気を醸し出しています。仁王門前の石橋は、昔は毎月20日のみ通行できたことから、廿日橋(はつかばし)とも呼ばれています。現在の建物は1889年に再建されました。国の登録有形文化財です。

仁王門を守る金剛力士像

仁王門の正面左右にある金剛力士像は、仏教の護法善神(守護神)とされています。上半身裸形の筋骨隆々な金剛力士像の右が阿形(あぎょう)像で、口を開けた怒りの表情。左側が吽形(うんぎょう)像で、口を閉じ内に秘めた怒りの表情をしています。寄せ木作りで、14世紀頃、南北朝時代の作品と推測されています。門を通る際に、金剛力士像をじっくり見るのを忘れないでください。

聖天さんが祀られている聖天堂

聖天さんとして親しまれている大聖歓喜自在天は、歓喜天とも呼ばれる神様で、縁結びや夫婦円満、そして子授けなどのご利益があるとされます。この大聖歓喜自在天が祀られているのが聖天堂(しょうてんどう)です。現在の建物は2004年に再建されました。

善通寺のメインが集結した東院

東院の伽藍には善通寺の本堂があり、五重塔など顔とも呼べるものが集まっています。中には普段見られないもの、再建されたものなど数々の人によって受け継がれてきたものが多くあるのです。

入母屋造りの本瓦葺き、金堂

伽藍エリアの中央に位置する金堂は善通寺の本堂です。装飾は極めて簡素ですが、それゆえ本尊の偉容さを引き立てています。創建期の建物は焼失してしまったため、現在の建物は1699年に再建されたものになります。拝観時間は午前7時~午後5時。国の重要文化財に指定済です。

高さ43mの五重塔

国内の木造塔として3番目の高さを誇る五重塔は、創建以来、倒壊、焼失により再建を繰り返しており、現在の塔は1902年に完成した4代目になります。国の重要文化財で、ゴールデンウィークには1階と2階の内部が特別公開されます。この時期に訪れたら、ぜひ、堂内の仏様と心柱が礎石から浮いている様子を見てください。

弘法大師空海の幼少当時も存在した大楠

南大門北と五社明神社にある2株の楠樹齢千数百年とも言われ、善通寺創建当時はもちろん、弘法大師空海の幼少時にも存在していたことになります。その当時を偲ばせてくれる重厚な存在感を示す大木です。その佇まいは神々しくさえあります。善通寺境内の大グスとして香川県の天然記念物に指定されています。

釈迦如来と十大弟子が安置されている釈迦堂

江戸時代の1673年から1681年の間に建立された釈迦堂には、仏教の開祖である釈迦如来と十大弟子が安置されています。もともとは西院の御影堂でしたが、立て直しに伴い東院へと移転。木造の釈迦如来像は江戸時代に制作されたものです。こちらも現在は国の登録有形文化財となっています。

四天王が宿っている南大門

伽藍エリアの南に位置する門が、善通寺の正門である南大門。四天王が寺を火災から守っているという逸話をもつ門です。現在の門は、日露戦争の勝利を記念して1908年に再建されており、国の登録有形文化財となっています。

宿泊施設も完備、精進料理で禊の1日に

誕生院である西院側に宿泊施設である いろは会館があります。朝食・夕食ともに希望すれば、精進料理を楽しむことができます。トイレは共同で、大浴場があります。1泊2食付きや素泊りなどのプランもあり。空海が生まれ育った場所で過ごすという貴重な体験ができる宿です。

総本山善通寺へのアクセス

車での行き方

高松自動車道の善通寺インターより約10分です。参拝者駐車場は境内の西側にあります。駐車場の最大収容台数は350台で利用時間:午前8時~午後6時となっています。

電車での行き方

JR高松駅~予讃線善通寺駅まで快速サンポートで約50分。さらに善通寺駅から徒歩約20分、無料市民バスを利用すれば約8分で行くことができます。

住所|〒765-0003 香川県善通寺市善通寺町3丁目3ー1
営業時間|拝観場所による
定休日|年中無休
電話|0877-62-0111
公式サイトはこちら

まとめ

弘法大師空海の誕生地で香川県内有数のパワースポットである善通寺。国の重要文化財や登録文化財がたくさんあり、歴史が詰まった場所でもあります。空海の存在をしっかり感じ、堪能したいという方は、敷地内にある宿泊施設で精進料理に舌鼓をうちながら過ごしてみてはいかがでしょうか。