天城山は初心者登山向き。手つかずの自然を満喫しよう

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出身地は静岡。外遊びが大好きでキャンプやBBQ、サーフィンやシュノーケリングなど山や海を満喫~。そのためアウトドアに関する紹介が得意です。自然を楽しんだ後にふらっと立ち寄る温泉やショップ、飲食店などオススメスポットを紹介します。

標高1,406mから見渡す伊豆は景色も空気も最高だら~

伊豆半島の中央、山々が連なる天城山。川端康成の伊豆の踊子に登場した明治時代に造られた旧天城トンネル、1500枚に及ぶ棚田のワサビ田など見どころはたくさんありますが、登山やハイキングコースでは手つかずの自然の原生林を間近で感じることができます。そんな天城山の登山コースを中心に紹介していきます。

12の地形や峠で構成

伊豆半島の中央に位置する、日本百名山に数えられている天城山。ひとつの山ではなく、半島最高峰の1406メートルの万三郎岳など1000メートル級の連山の総称。天城連山、天城山脈と呼ばれることもあります。

伊豆の自然がそのまま残されている

百名山の他、花の百名山、一等三角点百名山にも選ばれている天城山。80万年から20万年前の噴火で形成られ、活動を終え浸食が進み現在の形になった、第四紀の成層火山です。火山学上は、伊豆東部火山群に属しています。約3200年前に皮子平火口が噴火したことから、なだらかになっている斜面には清流を利用した1500枚になる棚田があり、250年前以上からワサビが生産されています。

伊豆の自然がそのまま残されている天城山。大きな木々に覆われ、枝葉の間から日差しが差し込み、自然の包まれているような雰囲気。夏は湿った空気が入り込み霧に包まれ、冬は積雪もありますが、それもまた映画や歌の舞台になっただけの幻想的な雰囲気を強める効果に。野鳥の鳴き声を聞きながらの登山は、都会で耳にする音と違い、気持ちの良さを感じさせるものです。

天城山を舞台にした歌や小説

天城山は、数々の物語の舞台となったことでも有名です。ノーベル文学賞受賞者の文豪 川端康成の実体験が元になっているといわれる、短編小説「伊豆の踊子」はその代表。これを原作として何度もドラマ、映画化がされています。他にも松本清張の「天城越え」や同じタイトルの石川さゆりの代表曲も、天城山の名を広めたといってもいいでしょう。

伊豆の山々を楽しめる山脈

連山の総称となっている天城山は、山と峠によって構成されています。代表的なものとして、遠笠山(とおがさやま)、万二郎岳(ばんじろうだけ)、馬の背(うまのせ)、万三郎岳(ばんざぶろうだけ)、小岳(こたけ)、戸塚峠(とつかとうげ)、白田峠(しらだとうげ)、八丁池(はっちょういけ)。これらは、すべて標高1000メートル以上の場所に位置しています。

天城山最高峰の万三郎岳

伊豆半島最高峰の万三郎岳。天城山を代表する山であり、基準点名から万城岳と呼ばれることもあります。

一等三角点の万城岳

標高は1406メートルで、天城連山のほぼ中央に位置しています。一等三角点(経度、緯度、標高の基準になる点)は万城岳です。登山コースとして人気があり、天城高原ゴルフ場からスタートし、万二郎岳を巡りゴールは旧天城トンネル。コースは約4時間で周遊が可能です。

4月にはアセビ、5月はシャクナゲが登山道を彩ります。11月になれば、ブナやカエデといった広葉樹の紅葉が山を染め、まさに秋を感じさせるでしょう。この時期が天城山の最もにぎわう時期です。道中には天城山縦走路案内板が多数あり、道に迷う心配はありません。駐車場にはトイレなど最低限の施設があります。ただし冬には閉鎖される可能性が高いため、確認をしておきましょう。

万三郎岳に残る雪

温暖な気候というイメージの強い伊豆半島ですが、標高1000メートルを超える天城山は別。冬場の積雪は珍しくありません。多く積もる場合は、閉鎖される場合はありますが、うっすらと雪の残る山道も風情を感じさせ、行きたいと思わせるだけの魅力があります。

天城山の森閑を楽しむ万二郎岳

標高1299メートルで、万三郎岳の東側に位置する万二郎岳。森林限界(森林が育つ限界の標高)を超えていないことから、広葉樹に広く覆われています。景観を楽しむというより、森林浴をしながら歩くような登山道を進んでいきます。それだけに休憩に最適な、アケビのトンネルのような馬の背の鞍に当たる岩場や、八丁池展望台から見える景色は、ホッとさせてくれるものがあるでしょう。

天城山登山の穴場 遠笠山

標高1197.3メートルの遠笠山。有名な観光地、登山スポットとなっている天城山の中では、比較的地味な存在。玄武岩質安山岩からなる成層火山です。

ハイキングコースとして穴場

車進入禁止の砂の道を歩く、登山というよりハイキングコースのような登山道は、私服、スニーカーで登れます。万三郎岳のような人気の高いコースではないため人は少なく、短い距離とはいえのんびり自然を楽しみながら登って行けます。天城山の穴場スポットです。

天城連山遠笠山頂で見られるテレビ塔

遠笠山の登山道が整備されているのは、テレビ塔のための保守点検用のため。なかなか間近に見ることができないテレビ塔。頂上まで登り、間近に見るその大きさは想像以上。周囲の自然に混じることなく、孤高の存在として立つ鉄塔は迫力満点です。

天城山一の太郎杉

森の巨人たち百選に選ばれている太郎杉は、道の駅天城越えの先、滑沢渓谷入口を右折し約2キロ渓谷沿いのダート道を進むと見えてきます。樹齢約450年、目通り973センチ、根回り13.6メートル、高さ53メートル、天城山一の巨木です。樹齢を感じさせない整った形のスギで、遠くから見る方がサイズ、樹形を楽しむことができます。

天城山で樹齢1000年を迎えたシラヌタの大杉

こちらも森の巨人たち百選に選ばれている、シラヌタの大杉。太郎杉に次ぐ大きさということから、次郎杉とも呼ばれています。シラヌタの池入り口から、5分ほど舗装された道を行くと現れます。高さ45メートルの巨木ですが、樹齢約1000年というもあり、枯れ枝が目立つ老木といった印象。隣で支えている若いスギの姿は、祖父母を支える子供のようで微笑ましく感じます。

天城山から祈りを込めるお化け杉

シラヌタの大杉の近くにあるお化け杉。異様なほど多くの枝を持つことから、千手観音杉とも呼ばれています。樹齢約300年、枝も若さを失っているように見えます。しかし、それでもなお空に向かって伸びる姿は、祈りを表現しているようで、千手観音杉とも呼ばれるのも納得です。スギの枝を眺めていると自然に視線は上へ。枝のように手を伸ばすとパワーを得られるような錯覚さえ覚えます。

自然が創り出した芸術ヘビブナ

万三郎岳山頂から約30分歩くと、縦走ルートの道標でヘビブナの場所が示されています。ヘビのような形をしていることからその名がついた、ブナの巨木。倒木が再生する生命力を感じることができます。手つかずだからこそ生まれた自然が創り出した芸術作品のようです。

天城山の瞳、八丁池

池の周囲が八丁(約872メートル)があることからその名がついたといわれていますが、実際は約560メートルと足りていません。天城の瞳、青スズの池の愛称もある、ブナの原生林に囲まれた美しい池です。

昭和5年に昭和天皇が行幸された記念碑が残り、その際に歩いた登山道は、御幸歩道と呼ばれています。周囲はブナの他、ヤマザクラ、アセビ、ツツジ、モミジなどの天城原生林が囲み景観の表情も豊か。新緑、花、紅葉とハイキングや遠足の人気スポットとなっています。

天城山へのアクセス

電車での行き方

JR伊東駅下車、3番乗り場から天城東急リゾート行きのシャトルバスに乗車。天城ゴルフ場で降りると、天城縦走路登山口がバス停すぐ横にあります。

車での行き方

沼津ICから伊豆縦貫自動車道へ乗り換え、伊豆中央道、国道136号線、下田街道へと進みます。伊豆スカイラインを南下すると天城高原ゴルフ場ハイカー専用駐車場に到着。トイレありの無料駐車場は、101台が駐車可能です。

住所|〒410-2513 静岡県伊豆市菅引
営業時間|なし
定休日|なし
電話|0558-85-1056
公式サイト|なし

まとめ

手つかずの自然を満喫できる天城山。原生林に囲まれた森閑の登山道、太郎杉、シラヌタの大杉、お化け杉など、初心者でも登りやすく見どころも多い登山を楽しめます。春4月はアセビ、5月はシャクナゲ、秋11月の紅葉など季節に合わせて登るとより楽しめるでしょう。冬季は雪が積もる場合もあるので、無理をせず天気と相談して向かうようにしましょう。