キトラ古墳は謎に包まれた遺跡。極彩色壁画の公開日をチェックしてから訪れよう

トラベルパートナー: ASAHI

兵庫県出身。 関西を中心に、たまーにアジアの情報を発信します。 気ままな日帰り一人旅とノリノリ親子旅が母になってからのお気に入り。 悠久の歴史と自然まとえるスポット探して日々さすらっております。 親子で遊べる場所もご紹介~

石室から出土した装具・装飾品にも注目してや~

四神や天文図などの極彩色壁画で有名なキトラ古墳は、奈良県明日香村の国営飛鳥歴史公園にあります。豊かな自然やキトラ古墳をはじめとする数多くの文化遺産が残る明日香村で、知れば知るほど興味深い古代の文化にふれてみませんか。

キトラ古墳の詳細はまだまだ研究中

文化庁がキトラ古墳の石室を調査しはじめたのは2003年、キトラ古墳壁画体験館が開館したのは2016年。キトラ古墳はまだわからないことが多い、謎に包まれた遺跡です。

キトラ古墳は小さな円墳

キトラ古墳は高松塚古墳に次いで発見された壁画古墳で、石室内に極彩色の壁画があった小さな円墳です。7世紀末から8世紀初頭くらいに造られたと考えられていますが、だれの墓なのかはいまだに特定されていません。

現在見られるキトラ古墳とその周辺の地形は、発掘調査結果をもとに復元されたもの。上段は直径およそ9.4メートル、下段は直径およそ13.8メートルの2段築成で、上下合わせて高さ約4メートルほどの墳丘です。キトラ古墳近くに設置されている地形模型は、古墳が造られた当時の状態を表しています。

壁画の図柄を写し取ることも

有名な極彩色の壁画は、墳丘中央の内部にある石室で発見されました。石室は直方体の切石18個で造られており、奥行き約2.4メートル、幅約1.0メートル、高さ約1.2メートル。石室の全面の切石表面に漆喰が塗られており、漆喰の上に天文図や四神像、十二支が描かれています。紙と鉛筆を持っていれば、古墳の南西にある乾拓板で原寸大の壁画の図柄を写し取れます。

壁画には神獣四神が全てがそろっている

国内で初めて発見された壁画古墳である高松塚古墳とはまた違う特徴を持っているキトラ古墳。特徴や価値を知った上で鑑賞すると、キトラ古墳がより魅力的に見えます。

神獣四神がそろう壁画

キトラ古墳の壁画には神獣四神が全て残っており、四神がそろっているのは古墳壁画ではキトラ古墳だけとされています。高松塚古墳にも四神が描かれていますが、朱雀像が紛失しておりその姿を見ることはできません。

四神とは中国神話に登場する天の四方を司る神獣で、東は青龍、西は白虎、南は朱雀、北は玄武です。高松塚古墳などでは白虎の頭は南向きに描かれていますが、キトラ古墳では珍しく北向きで描かれています。

天文図はなんと世界最古

石室の天井面に描かれている天文図は、世界最古の本格的な中国式星図です。天の赤道や黄道、北斗七星など中国式の星座が描かれています。天井のカーブになっている部分には、東に金箔で太陽が、西に銀箔で月の表現が。

古墳に行く前に勉強しておこう

崩壊の可能性があったキトラ古墳の壁画は石室から取り出され、キトラ古墳壁画保存管理施設にて保存、研究されています。期間限定で定期的に開催されている、実物の壁画の公開は必見です。

キトラ古墳壁画体験館(四神の館本館・別館)

2016年に開館したキトラ古墳壁画体験館 四神の館は、本館と別館に分かれており、それぞれでキトラ古墳や飛鳥時代について学習できます。本館には、キトラ古墳をはじめとする飛鳥時代の遺跡に関する展示が。

別館には体験学習室や、キトラ古墳のオリジナルグッズが購入できる売店があります。体験学習室では土日祝日に勾玉作りや富本銭作りなど、古代の文化にふれられる様々な体験プログラムが行われているので、参加してみてはいかがでしょうか。

壁画はキトラ古墳壁画保存管理施設にて

壁画や出土品を保管・展示するために文化庁が設置したキトラ古墳壁画保存管理施設では、壁画や古墳から出土した遺物を見学できます。実物のキトラ古墳壁画の公開は期間限定で定期的に開催されていますが、事前申し込みが必須です。文化庁 キトラ古墳壁画保存管理施設のホームページにて、公開する壁画や公開期間についてなどご確認ください。

住所|〒634-0134 奈良県高市郡明日香村阿部山67
営業時間|AM9:30-PM5:00(12月-2月はAM9:30-PM4:30)
定休日|なし
電話|0744-54-5105
公式サイトはこちら

古墳鑑賞広場でキトラ古墳を一望しよう

キトラ古墳のふもとにある古墳鑑賞広場では、古墳全体を一望することができます。手入れが行き届いた芝生の周囲には整備された散策路もあり、古代の姿が再現されたキトラ古墳をいろいろな角度からのんびりと鑑賞できます。

周辺地区のもう一つの史跡 檜隈寺跡

キトラ古墳周辺地区にはキトラ古墳のほかに、檜隈寺跡という史跡も含まれています。飛鳥時代に建立された檜隈寺に平安時代に構築された十三重石塔と、歴史が感じられるスポットです。

檜隈寺跡(於美阿志神社)

キトラ古墳の北にある檜隈寺(ひのくまでら)跡は、キトラ古墳周辺地区にあるもうひとつの指定史跡です。檜隈寺は7世紀後半から8世紀初頭ごろに建立された、大和政権を支えた渡来人の東漢氏(やまとのあやうじ)の氏寺とされています。中世には道興寺とも称され、1907年に境内の於美阿志神社は西側から現在地に移されました。

十三重石塔

境内に建つ十三重石塔は上部が欠損してしまっていますが、重要文化財に指定されている平安時代の遺構です。十三重石塔はアジア各地で見られる特徴をもつ形状のものです。

住所|〒634-0135 奈良県高市郡明日香村檜前 ヒガキ阪594
営業時間|なし
定休日|なし
電話| 0742-27-9865
公式サイトはこちら

檜隈寺跡前休憩案内所

眺望のよい檜隈寺跡前休憩案内所では、檜隈寺跡についてだけでなく飛鳥地域の観光情報も収集できます。高松塚古墳や文武天皇陵を遠くに眺めながら、檜隈寺跡や檜前遺跡群について思いを馳せるのにぴったりなスポットです。

住所|〒634-0135 奈良県高市郡明日香村檜前594
営業時間|AM9:30-PM5:00
定休日|なし
電話|0744-54-2441
公式サイトはこちら

国営飛鳥歴史公園を巡ろう

キトラ古墳は国営飛鳥歴史公園内にあり、5つに分けられた地区の中のキトラ古墳周辺地区に含まれています。ほか4つの地区でも貴重な文化遺産があり、自然を感じながら歴史探訪できる公園です。

明日香村周辺の観光ポイントは5つ

1970年の「飛鳥地方における歴史的風土及び文化財の保存等に関する方策について」に基づき、国土交通省が明日香村の豊かな自然や歴史遺産を保存し活用できるように周辺地域は公園として整備されました。国営飛鳥歴史公園はそれぞれ、主要な文化的遺産を中心とした5つの地区に分かれています。

  • キトラ古墳周辺地区
  • 高松塚古墳周辺地区
  • 石舞台地地区
  • 甘樫丘地区
  • 祝戸地区

スタンプラリーで史跡巡りに楽しみをプラス

国営飛鳥歴史公園では、多くの人が飛鳥の文化遺産巡りを楽しめるよう様々なイベントや企画が行われています。5地区で集められるスタンプラリーは、5地区のうち4地区のスタンプシートをいっぱいにすると、国営飛鳥歴史公園オリジナルの記念品がもらえるので集めてみてはいかがでしょうか。高松塚周辺地区にある国営飛鳥歴史公園館で記念品がもらえるので、スタンプラリーをお集めの方は高松塚周辺地区は最後に行くと効率がよいです。

キトラ古墳へのアクセス

休日や観光シーズン中は周辺の道路や駐車場が混雑するので、公共交通機関のご利用がおすすめです。国営飛鳥歴史公園の各地区を巡るなら、観光スポットを結ぶ周遊バスやレンタサイクルの利用もおすすめです。

車での行き方

大阪からは阪和自動車道、南阪奈道路を橿原方面に進み、国道169号線を経由するとおおよそ50分ほどで到着します。国営飛鳥歴史公園には各地区に無料駐車場が備えられており、周辺にも有料の場合もありますが駐車場がいくつか設置されています。

電車での行き方

キトラ古墳の最寄駅は近鉄壺阪山駅ですが、高松塚古墳周辺地区には近鉄飛鳥駅が近いです。壺阪山駅からキトラ古墳へは東方向へ歩いて12分ほど、奈良交通バスの飛鳥キトラ線で5分ほどで到着します。国営飛鳥歴史公園の各地区を巡る場合は、明日香村の観光スポットを結ぶ赤かめ周遊バスが便利です。

住所|〒634-0134 奈良県高市郡明日香村大字阿部山
営業時間|なし
定休日|なし
電話|0744-54-5105
公式サイトはこちら

まとめ

謎がまだまだ残る古代の史跡キトラ古墳では、古代の姿を再現した古墳だけでなく貴重な極彩色の壁画も期間限定ですが公開されています。国営飛鳥歴史公園にはキトラ古墳周辺地区以外にも4つの地区があり、豊かな自然を感じながら文化遺産巡りを楽しめます。