吉水神社は桜と歴史的文化財の名所なんです!

トラベルパートナー: Mina

出身は東京都。幼少からの歴史好きから、歴史スポットやお寺・神社を巡るのが趣味に。関東地方を中心に、主にひとり旅でのんびり回っています。有名無名問わずに、気になった寺社を回っています。風景写真を綺麗に撮れるよう、写真は勉強中。

吉水神社は犬と一緒に参拝できるんやよ

役小角、源義経と弁慶、後醍醐天皇、豊臣秀吉…様々な歴史が繰り広げられた舞台であり、国内屈指の絶景ポイントでもある吉水神社。吉野山を麓から山頂まで美しく染め上げる桜を眺めながら、歴史上の人物たちは何を思い感じたのでしょう。

吉水神社はどんな神社

奈良県は吉野山にある世界遺産・紀伊山地の霊場と参詣道の一つ、吉水(よしみず)神社。教科書に掲載されているような歴史エピソードが幾つも伝わっている場所なんです。

主なものとしては、南北朝時代に南朝側の行宮(あんぐう・仮の御所)として後醍醐天皇の滞在地となった、源義経が兄頼朝に追われた際、弁慶や静御前とともに一時隠れ住んだ、1594年に太閤・豊臣秀吉が大々的に花見の宴を行った時にここを本陣として数日滞在したといった逸話が残されています。

吉野の桜は一目千本

平安時代から桜の名所として有名な吉野山。毎年、桜の季節には吉水神社へ多くの観光客が訪れ、美しい眺めを楽しんでいます。

中でも特に素晴らしいと言われるのが、山桜を中心に約200種・3万本の桜が密集して描き出す遠景であり、千本桜、一目千本(一目に千本見える豪華さ)などと称えられてきました。

神社境内(駐車場)からは、中千本と上千本の桜が一望できます。豊臣秀吉が訪れた際、「絶景じゃ!絶景じゃ!」と声をあげて喜んだと言われる吉水神社からの一目千本は、一度は見ておきたい眺めと言えるでしょう。

吉野の桜は信仰の証

役行者とも呼ばれていた役小角が金峯山寺を開いた際、桜の木に蔵王権現の姿を彫ったと伝えられることから、桜が御神木として手厚く守られるようになりました。

修験道の信者や行者たちが花見のためではなく、蔵王権現や役行者への信仰の証として献木し、植え続けられたという歴史を持っています。

世界最古の書院建築

吉水神社の書院は、鎌倉時代に建てられた初期書院造りの傑作と言われており、日本住宅建築史上、最古の書院としてユネスコの世界遺産に認定されています。

後醍醐天皇玉座、源義経・静御前潜居(せんきょ)の間など、文字通り歴史の舞台となった場所があり、多くの重要文化財も展示されているまさにお宝の宝庫。手が届きそうなほどの近い距離で、貴重な文化財を鑑賞できる歴史好きには堪らない場所です。

時間を忘れて見入ってしまいそうですが、拝観受付は16:30までと比較的早い時間で終わってしまうので注意が必要です。

吉水院は南朝皇居

南北朝時代、吉野に逃れた後醍醐天皇は吉水院を一時居所としました。そしてこの地を南朝皇居と定め、建武の新政に力を注ぎ、王政復古を目指しました。

後醍醐天皇が過ごした部屋

書院内には後醍醐天皇玉座があり、襖絵などは煌びやかなものの、時の天皇が過ごした部屋として見ると狭い印象も受けます。後醍醐天皇はここで京都へ帰る日を切望しながらも、果たせぬまま病に倒れ、1339年に崩御しました。

義経千本桜の舞台

上の写真は、源義経:静御前潜居(せんきょ)の間。兄・源頼朝に追われた源義経が、弁慶や静御前とともに吉水院に逃れ、五日間隠れ住んだ部屋と言われています。この義経と静御前の悲しい別れを題材とした、歌舞伎の人気演目の一つが義経千本桜です。

義経ゆかりの品々は他にも

こちらは重要文化財である義経の鎧。他にも、静御前の着物や静御前の鎧など、義経ゆかりの品々が展示されています。また、潜居の間の隣には弁慶思案の間があり、ここは弁慶が今後の打開策を静かに思案した場所と言われています。

境内の見どころ

邪気祓いの北闕門(ほっけつもん)

書院裏庭にある北闕門は、後醍醐天皇が京都に凱旋する時の門でもありました。拝観が有料である書院内にありながら、現在でも究極のパワースポットとして多くの人たちが訪れています。

そんな北闕門はからは金峯山寺が一望でき、桜の季節はまさに絶景と呼ぶべき眺めが広がります。

秀吉も撫でた弁慶の力釘

頼朝側の追っ手から主君・義経を守ろうした弁慶が、力試しに岩に二本の釘を親指で押し込んだと伝えられる弁慶の力釘。

弁慶の鬼気迫る形相と怪力に圧倒され、追っ手は逃げ去ったと言われています。かつて花見で訪れ、当地で宿泊した豊臣秀吉も力を貰おうとこの力釘を撫でたそうです。

ペットに優しい神社

一般に神社やお寺への参拝にペット同伴は禁止されていますが、吉水神社ではワンちゃんなどを連れての参拝を歓迎してくれます。これには人も犬もルールを守れば平等に参拝して良いという考えがあり、さらに犬に縁のある吉水神社の由来も関係しているようです。

かつて後醍醐天皇が京都を追われて吉野に落ち延びた際、愛犬の柴犬を大事に抱きしめて連れて訪れたという話が伝わっています。愛犬家には嬉しいスポットと言えますが、くれぐれもマナーを守って参拝するようご注意を

ペット用のお守りも人気

そんな大切な家族の一員のために、可愛いペット用のお守りも用意されています。犬用・猫用、さらにはペット共通など種類やデザインも多種多彩。

お守り以外にも、ワンちゃんの七五三や病気平癒などの祈祷もしてくれるとあって、愛犬家が多く訪れ、毎年初詣の時期にはワンちゃん連れの参拝客が大集合することもあるそうです。

御朱印とお守り

御朱印は4種類

吉水神社でいただける御朱印は全部で4種類。上記画像のほか、楠公こと楠木正成の御朱印や勝手神社の御朱印もいただけます。勝手神社は吉水神社の近くにある、こちらも由緒ある神社です。

追っ手に捕らえられた静御前が、法楽の舞を舞った場所として知られています。残念ながら2001年に不審火で社殿が焼失してしまったため、現在、ご神体は吉水神社に仮遷座しています。

お守りもいろいろ

種類豊富なお守りも人気です。上記画像は、縁結びのご利益があると言われる静御前のお守りで、義経を想い歌った〝吉野山、峯の白雪踏み分けて入りにし人の跡ぞ恋しき〟の歌が記されています。

一風変わったものでは、後醍醐天皇が発行した金貨・乾坤通宝のお守りも人気。ご利益はもちろん金運アップですが、実はまだ一枚も実物が発見されたことがないため、幻の金貨とも言われています。

吉水神社周辺の見所

金峯山寺は吉野のシンボル

7世紀に活躍したとされる伝説の呪術者・役小角(えんのおづの)が創立した金峯山寺(きんぷせんじ)。蔵王権現を本尊として、修験道の総本山でもあった当地は吉野山のシンボルであり、精神的支柱であった歴史を持ち、現在も多くの人々が訪れています。吉水神社との関わりも深い金峯山寺は、吉野を訪れた際にはぜひ参拝したい場所です。

住所|〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山2498
営業時間|8:30〜16:30
定休日|無休
電話|0746-32-8371
公式サイトはこちら

吉水神社へのアクセス

電車の場合

近鉄吉野線吉野駅よりロープウェイで5分。ただし、ロープウェイは事故による復旧工事のため運休中、復旧時期は未定。現在は代行バスが運行しています。(2018年末時点)。

徒歩の場合

最寄りの吉野山駅より徒歩で20分。時間は少しかかりますが、周囲の自然を感じながらハイキング感覚で歩くのもいいでしょう。

バスの場合

ケーブル吉野山駅に向かいます。そこから、路線バスの吉野山奥千本ライン行きに乗車して約6分。勝手神社前で下車し徒歩約3分です。

住所|〒639-3115 良県吉野郡吉野町吉野山579
営業時間|9:00〜17:00(拝観受付は16:30まで)
定休日|無休
電話|0746-32-3024
公式サイトはこちら

まとめ

古くからの聖地であり、日本有数のパワースポットでもある吉野に佇む吉水神社。自然が描き出す絶景はもちろん、多くの歴史上の人物たち、そして現在も私たちを惹きつけてやまない魅力を深く知るために、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。