創建700年の日和佐八幡神社。ふだんは静かな港町が活気づく秋祭りは圧巻

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トラベルパートナー: kana

徳島県出身。徳島県を中心に、四国と住んだことがある大阪府、愛知県の記事を書いています。旅行は夫か母、友人などとの二人旅がメインです。神社仏閣や歴史が好きなので、そのスポットにまつわる豆知識をふまえて見どころをご紹介します。

「いっさんじゃい!」のかけ声が勇壮な秋祭りは徳島有数の規模でよ

阿波踊りで有名な徳島県には、神輿を担いで海のなかへ入る伝統的な秋祭りもあることをご存知ですか。日和佐八幡神社は、1300年頃に建てられた歴史ある神社で、うみがめと深い関りのある神社です。秋祭りが有名で、ちょうさを担いだ男たちが大浜海岸から海に入るクライマックスは一番の見どころ。今回はそんな日和佐八幡神社の魅力についてお届けしていきます。

日和佐八幡神社は創建700年を迎えた県南の古社

徳島県の日和佐(ひわさ)八幡神社は、1300年頃に建てられたといわれる長い歴史をもつ古社で、2018年には700年祭が行われました。ご祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)、息長足姫命(オキナガタラシヒメノミコト)、玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)の三柱で、安産、交通安全、家内安全、無病息災、学業成就の御神徳があるといわれています。

大浜海岸まで徒歩30秒の立地

日和佐八幡神社のほど近くには大浜海岸があり、うみがめが産卵にやってくる美しい砂浜をもっています。開放感溢れる素敵な海岸なので、参拝したあとに立ち寄るのがおすすめ。

うみがめのまち日和佐らしい神社

拝殿にはうみがめの彫刻

日和佐八幡神社の拝殿にはうみがめの彫刻があって、さい銭箱のあたりから見上げるとこの彫刻を見ることができます。日和佐八幡神社がはるか昔から、うみがめと深い関りがある場所だったことがよくわかります。

亀は裏にも

拝殿正面から回って裏側にも、うみがめの彫刻があるのでぜひチェックしてみてください。耳が大きく首の長い架空の生物にも見える亀の彫刻です。

御朱印にもうみがめ

日和佐八幡神社でいただける御朱印には、可愛いうみがめのスタンプを押してもらえます。拝殿隣の社務所に神社の方がいれば書いてもらえますが、無人のことが多く、私は3回参拝したうち、いずれも無人で御朱印をいただけませんでした。遠方から参拝する場合は事前に電話などで確認することをおすすめします。

日和佐八幡神社といえば秋祭り

日和佐八幡神社といえば勇壮な秋祭りが有名です。徳島県内でも有数の大規模なお祭りで、例年10月の体育の日前の第二土曜、日曜に開催。土曜日には町なかを練り歩く町廻りや奉納花火、日曜日にはちょうさと呼ばれる太鼓屋台を担いで大浜海岸へ繰り出す御浜出が行われ、賑やかになります。

町をあげて祭りを待ちわびる

徳島のお祭りといえば阿波踊りですが、日和佐では断然、日和佐八幡神社の秋祭りです。秋祭りが近づいてくると、いつもは静かで過疎ぎみの港町がたちまち活気にあふれ、カウントダウンをするお店まで。町全体でお祭りを盛り上げようとする雰囲気が感じられます。

海の男の祭り

色とりどりの見事なちょうさ

日和佐八幡神社の秋祭りでは、地域ごとに50人ほどの町の若手男性たちが、重さ1トンもある太鼓屋台の ちょうさを担ぎます。ちょうさは町内8つの地域がそれぞれ趣向をこらした飾り付けをしており、布団の色や結びの色に地域ごとの個性が感じられるので見比べるのも一興。祭りの一週間前、一ノ宮といわれる時期には、氏子の男性たちが飾り付けを行います。祭りは、ちょうさを担いだ男たちが大浜海岸から海に入り、佳境を迎えます。

ちょうさの特徴

太鼓屋台は、関西や瀬戸内などの西日本を中心に伝わる御神輿の一種ですが、日和佐の太鼓屋台はほかの地域とは少し異なります。一番古いちょうさは戎町のもので、大阪の堺から職人を呼んでつくった(もしくは買ってきた)といわれ、1795年に作られたという記録が残っています。

屋台の下の井桁に組まれた竹の部分が特徴的で、これは担いだまま町を練り歩いたり、足元が不安定な砂浜でも安定して担げるように工夫されたもの。全国でも珍しい水陸両用の太鼓屋台となっています。

大浜海岸も秋祭り仕様

秋祭りは豊作や豊漁、漁の安全祈願のためのお祭りです。そのため秋祭りの日には砂浜にたくさんの大漁旗が。神社の神さまの御霊を移した御神輿を安置する御旅所も作られ、この時期だけの特別な光景を大浜海岸で見ることができます。

「いっさんじゃい!」のかけ声が響く

一番太鼓から浜へ繰り出す

秋祭りのメインイベントの御浜出は、秋祭りの2日目に開催されます。それぞれのちょうさと担ぎ手のお祓いのあと、その年の一番太鼓から出発していく決まりで、順番は毎年一つずつずれていく仕組みになっています。

いざ 御浜出

ちょうさを担いだまま境内を練り歩き、いよいよ浜へと繰り出していきます。拝殿の前や大鳥居の下では担ぎ手が両手をめいっぱい伸ばし、重いちょうさを高く掲げる「差す」という動きをします。

ちょうさが動き出すと太鼓の音と「いっさんじゃい!」という威勢のいいかけ声が響きわたるかっこいい瞬間。祭りにかける海の男たちの意気込みが伝わってきます。かけ声のいっさんじゃいは、日和佐の方言で勇んで行くぞという意味。

ちょうさごと海のなかへ

ちょうさを担いだまま海へ入るのは、ほかの地域では見られない独特の光景。海の深くまでガッツリ入るのでかなり体が波に煽られます。重たいちょうさを波のなかで安定させるのは、かなりの忍耐とチームワークを要するもの。町民たちが伝統を大切に受け継いできたことがひしひしと伝わる感動的なクライマックスです。

海から出たちょうさは大神さまの元へ

海から出たちょうさは大神さまの御旅所の隣に並べられます。一番太鼓から八番太鼓までが浜にずらっと並んだ姿は圧巻の光景。八番太鼓が浜から出ると御浜出は終わり、今度は神社へと帰る御入りが始まります。御入りも一番太鼓から順番に神社へと向かう決まりです。

御浜出を見物できる特等席

日和佐八幡神社は、うみがめ博物館カレッタのすぐ隣にあります。そのため、カレッタ2階の展望フロアからは大浜海岸が一望でき、御浜出の様子もよく見物できる特等席です。10月はまだ日差しもきつくて気温も高いので、空調がきいたカレッタからの見物もおすすめ。建物のなかにいても太鼓の音やかけ声が届き、祭りの熱気は充分に感じられます。

かわいいうみがめのちょうさ

みがめ博物館カレッタ2階の隅には、うみがめが乗ったちょうさ風の御神輿が展示されています。この御神輿はとくに使われてはいませんが、日和佐のシンボルであるうみがめと日和佐八幡神社がコラボレーションした面白いオブジェです。

日和佐八幡神社へのアクセス

車での行き方

徳島ICから車で1時間30分くらいで、国道55号を室戸方面へ標識に従って大浜海岸を目指すと参道に到着します。とくに駐車場はありませんが、境内に駐車できるスペースがあるので、そこへ停めることが可能です。秋祭りの際は近くの町民グラウンドが駐車場として開放されます。

電車・バスでの行き方

JR徳島駅から日和佐駅まで1時間20分くらいで到着します。駅から日和佐八幡神社までは徒歩20分、タクシーなら5分ほどで到着です。

住所|〒779-2304 徳島県海部郡美波町日和佐浦369番
営業時間|なし
定休日|なし
電話|0884-77-2474
公式サイトはこちら

まとめ

日和佐八幡神社といえば、豊作や豊漁、漁の安全祈願をした秋祭り。町をあげての盛大なお祭りであると共に、大切に受け継いできた伝統を感じることができます。ぜひ一度、徳島県の日和佐八幡神社を訪れてみてください。