唐招提寺で天平時代にタイムスリップ。金堂と美しい伽藍は必見

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静岡県出身、歴史好きが高じて奈良県に移住しました。奈良県の記事をメインで書いています。旅行は家族で出かけることが多いです。神社仏閣の紹介が得意です。散歩や食べ歩きが趣味で、カメラを片手に日々新たな撮影スポットやおいしいお店を探しています。

古代ロマンが感じられるめっちゃ広~いお寺やで

奈良県にある1200年以上前に建てられた世界文化遺産のお寺を知っていますか。唐招提寺は、鑑真が創った僧が戒律を学ぶためのお寺で、国宝となったいくつもの仏像群が見られる貴重な歴史的スポットです。今回はそんな唐招提寺の魅力に迫っていきます。

唐招提寺の概要

古都奈良の文化財として、世界文化遺産に登録されている唐招提寺は、聖武天皇が国を治める759年(天平宝宇3年)、鑑真によって創建されました。鑑真は日本仏教における戒律の祖で、 5回もの失敗を経て自身の両目を失明しながらも日本へ渡来し、僧が戒律を学ぶためのお寺を建立しました。

唐招提寺の招提とは、御仏のもとに修行する人たちの場という意味を持ちます。井上靖の小説「天平の甍」では、この鑑真和尚と唐招提寺の物語が描かれていることでも有名で、映画化もされています。この時代のお寺はほとんどが勅願による官寺ですが、唐招提寺は例外で鑑真による私寺で、新田部親王の旧邸を改築して造られました。広々とした境内は木々に覆われており、平安時代から時が止まったような静けさがあります。

唐招提寺の見どころ

国宝の金堂

奈良時代で唯一現存するこの金堂は、天平時代の建築物として最も大きいため、国宝に指定されました。平成21年に約10年にもおよぶ解体修理が完了し、その姿を今に残しています。正面間口7間の寄棟造で、鴟尾をのせた瓦屋根が特徴的です。

中央には本尊の盧舎那仏坐像があり、右手に薬師如来立像、左手に千手観音立像が並んでいます。いずれも乾漆、漆箔の仏像です。四天王、梵天 帝釈天立像も安置されており、金堂に安置されるこれらの仏像は全て国宝になっています。

ご本尊は坐像でありながら3mを超える大きな像で、現在は864体ですが、光背にはもともと1000体の化仏があったといわれています。千手観音の大きさは5.36mで、国内最大級にして最古の千手観音です。多くの千手観音には実は42本しか手が付いていないのですが、この千手観音は本当に1000本近くの手が付いている極めて貴重な仏像です。ぜひその目で確かめてみてください。

平城京の建物を移築した講堂

金堂のすぐ裏には、奈良時代に建てられた講堂があります。もともと平城京にあったものを移築し講堂としたもので、現存する唯一の平城京の建物。移築の際に少し改築されてしまいましたが、充分に平城京を想像させてくれます。講堂の前は、講堂、金堂、鐘楼を全て一緒に眺めることができるポイント。堂内には重要文化財の弥勒如来坐像をはじめ、持国天、増長天立像が安置されています。

お釈迦様のお骨を納めた鼓楼

鼓楼は、鑑真が唐から持参した仏舎利(釈迦の骨)を納めている場所で、舎利殿とも呼ばれています。2階建てが目を引く建物で、厨子には、仏舎利を収めた国宝の金亀舎利塔(きんきしゃりとう)が安置されています。

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毎年5月19日になると「うちわまき」という行事が行われることで有名。うちわまきとは梵網会の行事で、梵網会はかつて唐招提寺を立て直した高僧 覚盛を偲ぶ法要であり、各地から奉納された団扇や厄除けの団扇数千本を用いて行われます。午後からは一般参拝者のために、鼓楼の2階からハート型の団扇がまかれるのが恒例行事になっています。参加は先着順で整理券が必要です。

正倉院よりも古い唐招提寺の宝物庫、経蔵と宝蔵

校倉造りの宝物庫は東大寺正倉院よりも古く、北にあるのが宝蔵で南にあるのが経蔵です。新田部親王の家の蔵を改装したものといわれています。

授戒を受けるための神聖な戒壇

戒壇は、正式な僧になるため授戒を受ける神聖な場所です。江戸時代末期、放火によって焼失してしまったため、現在残っているのは3段の石段のみ。1980年にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が建てられました。

苔むした道

鑑真和上の墓がある開山御廟(かいざんごびょう)へ行く道中には、一面に広がった鮮やかな苔の絨毯を見ることができます。よく手入れが行き届いており、唐招提寺は苔がきれいな庭としてもひそかに有名です。雨が降ると濡れた苔が一層色鮮やかさで、これこそ侘び寂びをいった美しさ。

鑑真和尚坐像はいつ見られる

鑑真和尚坐像は、重要文化財である御影堂に安置されていて、普段は非公開の秘仏となっています。御影堂には、鑑真和尚坐像のほかに、日本画家 東山魁夷が描いた鑑真和上坐像の厨子扉絵、ふすま絵、障壁画もありますが、平成27年から平成大修理事業に入っているため、少なくとも5年は拝観できないようです。

現在、鑑真和尚坐像は新宝蔵に遷座していて、毎年6月頃の数日間のみ一般公開され、見ることができます。新宝蔵は、昭和に建てられたコンクリート造りの収蔵展示施設で、奈良時代の貴重な仏像などが収められています。新宝蔵の見学は有料です。

住所|〒630-8032 奈良市五条町13-46
営業時間|AM9:00~PM4:00
定休日|不定休
電話|0742-33-7900
公式サイトはこちら

ここならではお土産も充実

唐招提寺にはここならではの素敵なお土産もたくさんあります。おすすめはおしゃれなマスキングテープで、種類は唐招提寺柄と古代文様柄の2パターン。ほかにも唐招提寺のDVDや絵はがき、書籍などがあり、DVDは売店で上映されています。売店は経蔵のすぐ近くです。

天平の香りのお線香、天平香 瓊花

唐招提寺オリジナルのお線香も見逃せません。いかにも線香という感じではない甘い良い香りがします。鑑真和上のふるさと、中国の瓊花(けいか)という白い花を使用しているそうで、瓊花は御影堂周辺に植えられており、春になるとその美しい花を見ることができます。お線香には、特許取得の備長炭木酢液を使用しているので、消臭清浄効果も。

御朱印はどこでもらえる

御朱印は売店の近くの納経所でいただけます。少し時間がかかるので、先に預けて書いてもらっておくと効率的ですよ。金堂のご本尊盧舎那仏と鑑真のスタンプが入った御朱印鑑真大和上などがもらえ、ほかにも期間限定のものがあったりします。唐招提寺オリジナル御朱印帳も販売されているので記念に購入するのもおすすめ。唐招提寺から250mほど離れた奥の院・西方院では無量壽佛をいただくことができます。御朱印は有料です。

唐招提寺は花の名所でもある

唐招提寺では四季折々の花々が楽しめます。6月下旬から8月中旬には蓮と菖蒲が咲き誇り、4月から5月頃には瓊花の花が見頃を迎えます。秋は白と薄紅色の萩や紅葉がとても美しいです。

唐招提寺へのアクセス

電車・バスでの行き方

バスの場合、唐招提寺東口もしくは唐招提寺下車すぐで、中心観光地のJR奈良駅や近鉄奈良駅からもバスが出ています。電車の場合、最寄駅の近鉄西ノ京駅から700mほどで、歩いていける距離です。

車での行き方

第二阪奈有料道路は宝来ランプから約3kmで到着です。西名阪自動車道は郡山ICから約8kmで到着。駐車場は有料となっており、拝観料を記入するようになっています。

住所|〒630-8032 奈良市五条町13-46
営業時間|AM8:30~PM5:00
定休日|なし
電話|0742-33-7900
公式サイトはこちら

まとめ

世界文化遺産のお寺である唐招提寺。悠久の歴史を感じならがお寺にある貴重な仏像の数々を見て回ると、どこか心が穏やかになります。境内の美しい自然と併せて楽しんでください。