山奥にある静かな高山寺に日本最古のマンガ鳥獣戯画を訪ねる

公開日:2019/2/5 更新日:2019/4/15

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東京出身。住んだことのある北海道や栃木の記事を中心に、ライティングしています。写真が好きで、絶景を求めて日本各地を旅しています。
お寺で過ごす静かな時間に、心癒されるで!

京都の市街地から車で1時間ほどの場所にある高山寺。奈良時代に創建されたと伝わる山奥にあるお寺で、敷地内ではゆっくりと時間が流れるような雰囲気を感じられます。日本最古の漫画といわれる、鳥獣戯画の世界に触れられるのも魅力の一つ。ここでは、高山寺の魅力や見どころ、アクセス方法などをお伝えします。

世界文化遺産 高山寺

高山寺は、世界文化遺産にも登録されているお寺で、京都市右京区栂ノ尾にあります。奈良時代に創建されたと伝わる真言宗のお寺であり、神護寺の別院だったものを鎌倉時代に明恵上人が高山寺として再興しました。

京都市街からバスに乗って1時間ほどでアクセスでき、静かな山の中にあるため落ち着いた雰囲気の中参拝が可能です。日本最古の茶園を有し、国宝「鳥獣戯画」を所蔵することでも有名。また、秋には美しい紅葉が見られる名所としても知られています。

国宝 石水院で心静かな時間を

縁側からは美しい庭園を眺められ、フォトスポットとしても高い人気を誇ります。

静かな時間が流れる石水院

石水院(せきすいいん)は明恵上人の住居跡に建てられており、創建当時のまま残されています。創建当時の建物で残されているのは、この石水院だけなのでとても貴重な存在。鎌倉時代初期の寝殿造りの面影を今に伝えており、趣のある内部を見学もできます。有料ですが、院内では抹茶とお菓子もいただけます。

 縁側から眺める庭園

縁側から外を見てみると、山々と庭園の美しい風景を眺められます。時間が許すのなら、縁側に座ってのんびりと景色を眺めてみましょう。紅葉の名所のため、秋になるとたくさんの人が訪れますが、それ以外の時期はほかの観光地に比べて人も少ないです。額縁におさめられた絵画のような写真が撮れる、ということで撮影スポットとしても人気。

冬にはほんのり雪化粧を施した景色を、春には青々した新緑、秋には燃えるような紅葉を見られます。季節ごとにまったく異なる風景を見せてくれるのは魅力の一つ。開放的な造りをした建物なので、自然との一体感も感じられるでしょう。室内で撮影することは禁止されていますが、外からなら撮影OK

明恵上人の愛した善財童子像

善財童子は、仏教の経典である華厳経に登場する子供の姿をした菩薩。人はどうしてこの世に生を受けるのか、53人の善の先生を訪ねて旅をするのだとか。明恵上人は善財童子を敬愛していたとも伝わっています。欄間にかかっている石水院の横額は、日本最後の文人と言われた富岡鉄斎によるもの。住職と親交があったため、高山寺にゆかりがあるのだとか。

国宝 明恵上人の掛け軸

明恵上人樹上坐禅図は国宝に指定されている掛け軸。鎌倉初期には新興宗教が勢力を拡大させていましたが、明恵上人は華厳宗の改革を推し進め、旧仏教界において非常に強い影響力を持っていました。戒律を守り、栄誉を避け、何よりも坐禅を愛していたのだとか。昼夜を問わず木や石の上で座禅を行ったとも伝わっています。心のゆくままに詠んださまざまな和歌が多く残されていることも特徴。

日本の最古のマンガ 鳥獣戯画

鳥獣戯画は日本でもっとも古い漫画だと言われています。高山寺では、鳥獣戯画の世界を感じられるのも大きな魅力。

高山寺を代表する宝物 鳥獣戯画

正式には「鳥獣人物戯画」で、国宝に指定されている絵巻物となります。甲、乙、丙、丁の全4巻で成り立っており、ウサギやカエル、サルなどを擬人化して当時の世相を漫画にしています。可愛らしい動物たちは躍動感もあり、きちんと物語になっているため普通に楽しめるでしょう。本物は京都国立博物館、東京国立博物館に保管されているため、ここに展示されているのはレプリカです。なお、作者については諸説あり、はっきりと分かっていません。

グッズも人気の鳥獣戯画

鳥獣戯画のグッズは人気ですが、高山寺にもオリジナルのグッズがあります。シールや手拭い、のれんなどがあるので、お土産にもおすすめ。高山寺の公式ホームページからも購入できますが、現地に足を運んだのならせっかくなので購入してみてはいかがでしょうか。鳥獣戯画をデザインした、オリジナルの御朱印帳も人気があります。

自然豊かな境内でマイナスイオンをチャージ

高山寺は山奥にあるので、周囲は木々の緑でいっぱい。表参道や裏参道も風情があるので、散策におすすめですよ。



森林浴のできる静かな境内

高山寺は山中にあるため混雑もしにくいです。静かに散策できますし、人の手があまり入っていない自然な環境の中で過ごせるのも魅力。森林浴しながらゆったりと参道を散策してみましょう。春から夏にかけては青もみじが美しく、夏には暑くなる京都でも涼しさを感じられます。境内には開山堂や金堂、明恵上人御廟、仏足石などの見どころもたくさん。散策しながら巡ってください。

敷石の美しい表参道

正方形の敷石が17枚連なる表参道は、写真撮影にも最適なスポット。左右に建つ石灯籠の場所には、かつて門があったと言われています。木々の覆い茂る表参道から入ると、まるで森の中に入っていくような感覚に襲われるでしょう。表参道の奥にある金堂に続く階段も、苔むしていて風情があります。

苔むす石垣の裏参道

裏参道白壁と苔むす石垣との絶妙なコントラストが素敵。裏参道には駐車場やバス停も近いため、こちらを利用する方が多いです。白壁の向こうには石水院があるので、裏参道から行ったほうが近道。高浜虚子の俳句にも「塀低く もみじ遅しや高山寺」と詠まれていますね。

紅葉の名所としても人気

古くから紅葉の名所として知られています。参道では紅葉のトンネルをくぐることができ、何とも言えない不思議な気持ちになれます。石水院から向山の紅葉風景が特に絶景。紅葉が見られる時期は入山料が必要となるので注意しましょう。

日本最古の茶園

明恵上人と親交があった栄西が、宋より茶の種を持ち帰りました。それが明恵上人の手に渡り植えられ、日本最古の茶園が誕生したのだとか。境内で確認できるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。お茶にはカフェインが含まれているため、眠気をさます効果が修業によいと考えられていたのだとか。今でも毎年5月には茶摘みが行われています。

三尾の散策ルートもおすすめ

栂ノ尾・槇ノ尾・高雄で三尾と呼ばれており、古くから紅葉の名所として知られています。歩いて散策できるルートなので、お寺の行きかえりに歩いてみるのもおすすめです。帰りだと下り道になっているため、歩きやすいでしょう。道中にある清滝川は美しい風景が眺められるスポットなので、一度立ち止まって景色も楽しんでみてはいかがでしょう。紅葉の時期が特におすすめです。

高山寺へのアクセス

車での行き方

京都駅からだと、車で約35分ほどの道のりです。50台まで収容可能な市営駐車場があり、無料で利用できますが、11月のみ有料となるので注意が必要です。

バスでの行き方

バスで行く場合だと、JR京都駅からJRバスの高雄・京北線栂ノ尾、周山行きに乗車しましょう。栂ノ尾駅で下車し、そこからおよそ55分ほどの所要時間となります。

Address 〒616-8295 京都市右京区 梅ヶ畑栂尾町8
Hours AM8:30-PM5:00
Closed なし
Tel 075-861-4204
Web http://kosanji.com/

まとめ

京都の観光名所はどこも人で混雑しがちですが、高山寺ならそうでもありません。紅葉の時期は確かに混みあいますが、それ以外の時期なら静かな環境の中でゆっくり参拝できるでしょう。手付かずの自然の中をのんびり散歩もできますし、美しい風景の写真を撮影できます。京都に訪れた際はぜひ立ち寄ってみましょう。