マウリッツハイス美術館でフェルメールやレンブラントの名画に出会う

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出身地は大阪。得意なエリアは関西。 歴史的建築物や美術館巡りが好き。観光地に一緒に行くのは主に家族や友達。 美術館には一人で行くことが多いです。 旅行前に頭に入れておくとよりそのスポットが好きになれるような情報を発信していければと思います。

フェルメールやレンブラントを収蔵

アムステルダムから電車で約1時間、デンハーグにあるマウリッツハイス美術館。フェルメールやレンブラントの世界的に有名な名画をはじめ、17世紀オランダ画家たちの作品が多数収蔵されている人気スポットの見どころを作品を交えてご紹介します。

小さなかわいい美術館には大作がずらり

オランダの黄金期を彷彿とさせる作品群

マウリッツハイス美術館・正式名称マウリッツハウス王立美術館(オランダ語:Koninklijk Kabinet van Schilderijen Mauritshuis)は1822年にオランダのデン・ハーグにて開館しました。館名は、ここに住んだナッサウ=ジーゲン侯ヨハン・マウリッツ(1604年 -1679年)にちなんで名付けられました。

当時、植民地だったオランダ領ブラジルの総督でもあったヨハン・マウリッツの邸宅は美術館としては比較的小さめながら、数々の素晴らしい収蔵品を一目見ようと世界中から多くの人たちが訪れています。

アムステルダム国立博物館と並ぶ、オランダの代表的な美術館として知られる同館は、日本でも高い人気を誇る「真珠の耳飾りの少女」をはじめ17~18世紀のオランダ全盛期フランドル絵画の名作群を収蔵。そのコレクションはオランダ総督であったウィレム5世と、その息子であるオランダ初代国王ウィレム1世の収集品が中核となっています。

17世紀に建造された美しい建物は、火災で内装焼失という憂き目に遭ったものの、外観はほぼ当時の面影を残していると言われています。2014年には約2年半の工事期間を経て、拡張リニューアルオープンしました。

17世紀オランダ古典主義建築を代表するような美しい建物は、16世紀に活躍した建築家であり画家でもあったヤーコプ・ファン・カンペンが設計。その後、著名な建築家であったピーテル・ポストが完成させました。

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Mauritshuis, Royal Picture Gallery

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オランダらしさを感じさせる強い色調の建物、特に二階部分は白い天井と深紅の壁面のコントラストが美しいです。天井部に描かれた絵画も鮮烈な印象で観覧者の胸に迫ってきます。

廊下や階段部分の壁面にも様々な絵画が展示されています。風俗画、風景画、静物画などが好まれた17世紀のオランダは、かのレンブラントやフェルメールが腕を競い合った、まさに絵画の黄金時代と言えるでしょう。一方、フランドル地方(現在のベルギー)は宗教画も勢力を保っており、ルーベンスやヴァン・ダイクが活躍していました。

フェルメールの代表作を鑑賞しよう

最も有名なフェルメール画

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世界に30数点しか現存していないフェルメール作品のうち、実に3点がこのマウリッツハイスに収蔵されています。中でも一度は見ておきたいものが国宝級の絵画として名高い「真珠の耳飾りの少女」。オランダ・ブルーと呼ばれる青色で描かれたターバンを巻く少女の絵画は、4世紀近くが経った今でも鮮やかで吸い込まれそうな雰囲気を漂わせています。

2003年には人気女優スカーレット・ヨハンソン主演の同名映画(原作はトレイシー・シュバリエの小説、真珠の耳飾りの少女)の題材にもなり、さらに注目を集めるようになりましたが、実物は意外にも非常に小さな絵であることはあまり知られていません。

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こちらはヨハネス・フェルメールが神話の世界を描いた初期作品 「ディアナとニンフたち」。中央に月の女神ディアナ、周りにはその侍女である4人のニンフが描かれた群像は他のフェルメール作品には見られない印象深い作品です。

光の魔術師 レンブラントの作品たち

まるで浮かび上がってくるような登場人物

バロック期の絵画を代表する画家の一人、レンブラントの作品も収蔵されています。2019年はレンブラント・ファン・レイン没後350年にあたるため、マウリッツハイス美術館では2019年1月31日から9月15日まで、レンブラントの全コレクションを展示するレンブラントとマウリッツハイス美術館展を開催予定です。

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数多くの自画像を描いた画家としても有名なレンブラント。マウリッツハイス美術館にも多くの自画像が収蔵されています。その類まれな才能で残された様々な自画像を見比べて、表情の違いを感じ取ってみましょう。

こちらはレンブラントの出世作となった「テュルプ博士の解剖学講義」(1632年)。25歳のレンブラントが、1632年にアムステルダム外科組合主任解剖官ニコラス・トゥルプ博士によって行われた公開解剖学講義を記念し描いた作品で、彼の名声を確立した最初の傑作となりました。死体の顔には、一部影がかかっており、これはレンブラントがしばしば使用した技術として知られています。

レンブラントのレイデン時代最末期に制作された代表作の一つ「シメオンの賛歌」(1631年)。スポットライトが当たっているかのように美しく、荘厳な雰囲気が感じられる宗教画です。

ピーテル・パウル・ルーベンス作「ろうそくを持つ老女と少年」(1616-17年頃)。王族や貴族に仕える宮廷画家として活躍したルーベンスは、イタリアでの修業時代に出会ったカラヴァッジオの様式に倣って、この板絵を描いたと言われています。

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#OnThisDay in 1625, Jan Brueghel the Elder passed away. One of his paintings on view at the Mauritshuis is 'The Garden of Eden with the Fall of Man' that he painted together with Peter Paul Rubens around 1615. [this is a detail, swipe left for the whole picture] They made several of this type of painting, which were intended as showpieces that combined the best of the two artists. Although Brueghel was responsible for the composition, Rubens started the painting. Very sketchily, in thin paint, he painted Adam and Eve, the tree, the horse and the serpent. Then Brueghel took on the plants and animals, which he painted with encyclopaedic precision in finishing paint. #mauritshuis #brueghel #rubens #gardenofeden #adam #eve #painting #arthistory

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この「楽園のアダムとエヴァ」(楽園のアダムとイブ) は、ルーベンスとブリューゲルが2人で描いた合作です。左に描かれたアダムとエヴァはルーベンス、その他はブリューゲルが担当しています。ルーベンスの柔らかい技巧で描かれたアダムとイブに対して、細かなディテールで描かれた動物たちといった、全く異なる二人の画法が収められた絵の中には、独特の世界観が広がっています。

17世紀のオランダは美術全盛期

オランダ黄金時代を支えた画家たち

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こちらは「シメオンの賛歌」(1700年頃)。レンブラント最後の弟子である、アーレント・デ・ヘルデルの作品です。

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ヤーコブ・ヨルダーンス作「羊飼いの礼拝」(部分拡大、1617年頃)。ルーベンスと同様に、祭壇画や神話画、寓話画を多く描いたヨルダーンスはルーベンスの死後、アントウェルペン最重要の画家と言われるまでになりました。

https://www.instagram.com/p/BsLYHD1nSKb/

17世紀オランダのオランダで活躍した、カレル・ファブリティウス作 「ゴシキヒワ」。現存するファブリティウスの作品は10数点ほどしかないと言われており、こちらはその貴重な作品の一つです。トロンプイユ、いわゆるだまし絵と呼ばれるもので、彼が亡くなった年に作成されました。

マウリッツハイス美術館周辺案内

存在感抜群のビネンホフ (Binnenhof)

https://www.instagram.com/p/BsnxNtClmnP/

デンハーグの中心に重厚な建物群が並ぶビネンホフは、オランダの政治発祥の地です。国王に関連する重要な儀式はビネンホフ内の広場で行われ、現在の国会議事堂もビネンホフのすぐ隣に建てられています。毎日催行されている見学ツアーでは、国会議事堂の内部に入ることもできるので興味がある方はぜひ参加してみては。

住所|〒なし Binnenhof 8A 2513AA Den Haag
営業時間|9:30~17:00
定休日|日祝、12/31
電話|
31 70 361 8860
公式サイトはこちら

世界からの協力で建てられた平和宮 (Vredespaleis)

https://www.instagram.com/p/BoE06iFBJEI/

平和宮は1899年、ハーグ陸戦条約が締結された後にアメリカの富豪アンドリュー・カーネギーの賛同で建設されました。中には国際司法裁判所が入っており、建物内には世界各国から寄贈された家具や装飾品の数々が保存されています。

日本からは約5万人の職人たちが5年もの期間をかけて作り上げた、京都の西陣織の壁掛けが寄贈されました。無料の展示室もあり、国際司法裁判に関する歴史が紹介されています。

住所|〒なし Carnegieplein 2 2517 KJ The Hague
営業時間|(夏季)10:00-17:00 (冬季)11:00-16:00
定休日|月曜日及び1/1、イースターの日曜日、4/27、12/25、12/26
電話|なし
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マウリッツハイス美術館へのアクセス

トラムでの行き方

鉄道デンハーグ中央駅(Den Haag Cectraal)より、トラム2・3・4・6番にてスパウ(Spui)停留所を下車します。

住所|〒なし Plein 29 2511 CS Den Haag
営業時間|10~18時(月曜13時~、木曜~20時)
定休日|11/14、12/5、12/25~26、1/1
電話|(070)3023456
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まとめ

17世紀に建造された、美しく荘厳な館内に流れる17世紀オランダの空気。4世紀近くが経った今も人々を惹きつけてやまない世界的名画から伝わってくる巨匠たちの息づかいを、ぜひ自身の肌で感じてみることをおすすめします。