沼原湿原で色とりどりの高山植物に出会う

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めだっちょにならないよう、よーく見てってな。

那須の沼原湿原を紹介します。春のハルリンドウやミネザクラ、夏のニッコウキスゲやコバイケイソウ、秋の草紅葉やヤマハハコ、冬の動物の息吹など四季折々の高山植物等に出会えます。

一周30分で高山植物に出会えるフィールド

那須の沼原湿原は、高山植物を楽しむことができます。季節ごとに湿原を美しく染める植物たちの姿はとても美しいものです。

那須の白笹山西腹に広がる沼原湿原

沼原湿原は那須連山の西端、標高1230mの場所に位置し東西約250m、南北約500mに広がる亜高山の湿原です。沼ッ原湿原と記載されることもあるこの湿原一帯は、奥那須国民の森に指定されていて、ハイキングや登山のためのルートも整備されています。

沼原湿原では数多くの高山植物を楽しむことができ、春にはミネザクラやハルリンドウ、秋には草紅葉などを眺めることができます。

特におすすめな時期は7月上旬から中旬で、この時期はニッコウキスゲが湿原一面に咲き誇ります。ただし動植物の採取等は全て禁止されているため注意をしてください。

周回スタートは沼原湿原駐車場から

沼原湿原の入口は沼原調整池横の駐車場にあり、この駐車場西側には湿原や西ボッチ山が見渡せる園地もあります。

沼原調整池は日本初のプール状貯水池で、沼原発電所の上池としても利用され、ダムマニアに人気。発電所の下池となる深山ダム近くの森の発電おはなし館ではダムカードを入手することもできます。

整備された木道でのんびり花散策

湿原内は木道が整備されていて、30分程度で周遊でき、季節ごとに多くの高山植物を観察できます。

冬季を除けば、ハイキングよりも散歩に近いくらい優しい散策コースであり、所々に動植物の案内板も設置。植物が咲き誇る時期は観光客も多いですが、敢えて花の時期を外して静かな雰囲気を楽しむのも趣があります。

なお、靴などに付いた雑草の種子や菌などが湿原に侵入するのを防ぐため、木道以外の立ち入りは禁止。写真用三脚の設置やペットの連れ込みもNGにしています。

待ち遠しい沼原湿原の春の花暦

沼原湿原の春は、他の地域よりも少し遅いです。春を待つ植物たちの姿はとても健気。湿原の春の美しさは、じっと耐えた植物たちが春を迎える喜びからきているのかもしれません。

遅い春も一気に春爛漫となる沼原湿原

雪中から顔を覗かせるザゼンソウや産卵に向かうクロサンショウウオを発見できたら、本格的な春はすぐそばです。一度春が訪れれば晩秋まで花の絶えない美しい湿原の光景が続きます。

ひっそりと春を待つザゼンソウ

残雪の残る早春には雪中から顔を覗かせるザゼンソウを見かけることも珍しくありません。このザゼンソウは花の形が座禅を組む僧侶の姿に似ていることから名づけられ、沼原湿原では3月下旬頃から見頃になります。

水芭蕉にも似た多年草で、赤紫色の肉穂花序は25度位まで発熱し雪を溶かしながら開花します。

小さくても凛とした姿を見せるハルリンドウ

ザゼンソウの花が終わる頃、ハルリンドウが姿を現します。ハルリンドウは春に咲くことから名付けられました。

高さ約10cm、花の大きさは大人の小指先程の可憐な花です。日を浴びて開花し夕方には閉じるため、天候が良くないと探しにくいのも特徴。沼原湿原では4月中旬から5月中旬までが見頃です。

来訪者に微笑むように咲くミネザクラ

ハルリンドウが見頃になる4月中旬から5月中旬、ミネザクラも姿を現します。ほのかなピンク色が微笑みのような温かさを連想させ、春の到来を実感。

沼原湿原では奥地の木が茂るエリアで見ることが可能です。この時期は動物の動きも盛んで、水中にサンショウウオの卵塊やオタマジャクシ等を発見できます。

ニッコウキスゲだけじゃない夏の花暦

那須の沼原湿原に訪れるのにベストなタイミングは5月中旬以降です。初夏を彩るレンゲツツジたちの姿を見に多くの観光客が集まります。

時を忘れるほどの花々に魅了される夏

5月中頃からはハルリンドウやミネザクラと入れ替わりレンゲツツジやズミなど初夏の花が咲き始めます。さらに、沼原湿原の代名詞であるニッコウキスゲの群落なども見頃になり、那須連山が新緑に覆わる頃には1年で最も鮮やかな風景を愉しむことができます。

1年で最も美しいこの時期は観察や撮影に夢中になって時間を忘れがちになってしまうため、複数人で訪れる際はスケジュールに注意。また、この季節は花以外の楽しみも多く、カッコウやホトトギスの鳴き声を聞いたり猛禽類が餌を捕まえる瞬間を目にしたり、タヌキなどの動物に出会えることもあります。

一日花のニッコウキスゲ

沼原湿原の代名詞であるニッコウキスゲは、朝咲いて夕方には萎んでしまう儚い命の一日花です。近年は鹿の食害によって減少が危惧されています。

それでも、7月上旬から中旬にかけての最盛期には、湿原一面にニッコウキスゲが咲き誇り見応えがあります。

ニッコウキスゲは、まるで飛び交うホタルのように小さな光を灯したように咲きます。

晴れ渡った空に向かって花を広げるニッコウキスゲの群落はもちろん美しいですが、最盛期の時節柄、雨に濡れる姿や濃霧の中に咲く花々の様子なども風情があります。

山野草が静かに出迎える秋の花暦

一般的に秋の魅力と言えば紅葉ですが、沼原湿原では紅葉だけではなく、ヤマトリカブトやヤマハハコといった美しい草花が咲きます。

紅葉の始まりは草紅葉から

夏の湿原を彩った草の葉は一足早く色づき始めます。草紅葉はくさもみじと読み、草の葉が赤、オレンジ、黄色に染まります。

草紅葉の後は枯野となりますが、枯野は光の加減や風向きによって金色に輝くように見えることもあり、その光景は神秘的です。

秋景色に映える花ヤマハハコ

沼原湿原の初秋を彩る花のひとつがヤマハハコです。この花の開花時期は9月上旬から約1か月間で、ドライフラワー状になった姿は美しく、特に群落があると綺麗です。ヤマハハコの花が枯れてきたら、沼原湿原は一気に冬へと向かいます。

アニマルトレースの宝庫となる冬の沼原

冬は雪に覆われ、静かな世界を迎えます。この時期はスノーシューやスノーハイクを使ったハイキングがおすすめで、春から秋のように植物鑑賞はできないものの動物たちの足跡などを発見でき、運が良ければ猿やキツネなどに出会えることも。

なお冬季は、駐車場までの道路が閉鎖になり徒歩のみアクセスが可能。道路の閉鎖期間は那須塩原市の公式HPにて確認できます。

沼原湿原へ行くならクマにご用心

沼原湿原周辺では、ツキノワグマの生息も確認されています。ツキノワグマは薄暗い時間帯に行動するため、特に早朝や夕方には注意が必要です。クマを避けるためにも鈴やラジオなど音のするものを携行していくことが推奨されています。

沼原湿原へのアクセス

電車でのアクセス

東北本線のJR黒磯駅で下車してください。そこからは路線バスが運行していないため、タクシーかレンタカーでの移動となります。駅からの所要時間はタクシー等で約50分です。

車でのアクセス

カーナビを使う場合は、近くの那須ハイランドゴルフクラブを設定し、沼原湿原入口を目標にすると、入口を見逃しにくいです。

また沼原湿原駐車場までは冬季を除いて、大型バスを含む自動車の通行が可能で、駐車場の収容台数は約100台となっています。

住所|〒325-0111 栃木県那須塩原市板室地内
営業時間|なし 冬季道路状況などの問い合わせは祝・休日と12月29日から1月3日を除くAM8:30 - PM5:15(那須塩原市産業観光部商工観光課観光係まで)
定休日|なし 但し積雪のため沼原湿原駐車場までの市道が冬季閉鎖
電話|0287-62-7156
公式サイトはこちら

まとめ

春のハルリンドウやミネザクラ、夏のニッコウキスゲやコバイケイソウ、秋の草紅葉やヤマハハコ、冬の動物の息吹など四季折々の魅力を楽しむことができる沼原湿原を紹介しました。都内からも気軽に行けるハイキングスポットです。是非足を運んでみてください。