世良田東照宮は徳川家の祖先新田氏の出身地。葵の御紋が立派な御黒門をくぐってお参りしよう

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出身地は富山県。在住経験のある北陸・北関東の記事がメインです。読書が趣味なので、好きな作家に縁のある土地や小説の舞台となった場所を旅しています。

世良田は徳川発祥の地と言われてるんさぁ

約260年の平和な時代を築いた、江戸幕府初代将軍徳川家康。その家康公の墓所が、世界遺産日光東照宮というのはよく知られた話です。しかし、家康公を祀る東照宮と名がつく神社は、日本各地にあります。そんな中でも、家康公や徳川家にゆかりがある土地の東照宮は特別な神社。世良田東照宮もそのうちのひとつです。

世良田は徳川発祥の地

世良田東照宮は、群馬県太田市世良田町にある家康公を祀る神社です。その昔、世良田一帯は清和源氏を祖とする新田氏(上州源氏の総称)が開発しました。徳川氏の祖先は新田氏。その地にある世良田東照宮が特別なのは、家康公につながる先祖の土地だからです。

新田氏の開祖は、源氏の直系 八幡太郎の名で有名な、源義家の孫にあたる義重。その義重の四男の義季(よしすえ)が、世良田とその周辺の得川を領土として治めることになったことから、得川四郎義季と名乗ったといわれています。

その後、南北朝の争いの中で、同じ源氏の足利氏に敗れた新田氏は没落。世良田義季の末裔も上州から三河まで落ち、そこで松平氏の養子となって親氏(ちかうじ)と名乗ったのが、徳川家康の祖先、松平家の初代と伝わっています。

親氏から数えて7代目となる家康公が、松平姓から新田氏流の得川を徳川に変えて名乗りました。武家の棟梁となるには、源氏の末裔でなければならなかったからです。これが江戸幕府の歴代将軍を生んだ、徳川家の歴史の始まりです。

世良田東照宮の御黒門

御黒門といわれる世良田東照宮の入り口には、御幕に徳川家の家紋、葵が染め抜かれています。縁結びの門とも呼ばれ、柱と柱の最下部をつないだ部分、門の地長押をまたいでくぐると、良縁が期待できるといわれているパワースポットです。道路に面しており、向かい側には世良田小学校があります。

交通安全祈願の車のお祓い所

御黒門の横には、車清祓所があります。交通安全祈願を行う、自動車やオートバイのお祓いを行ってくれる場所です。群馬県では他にも、前橋東照宮や高崎の群馬県護国神社で、車のお祓いを受けることができます。

世良田東照宮の境内へ

日光東照宮のような華やかさはないとはいえ、同じ家康公を祀る神社。一万石以上の大名しか上がることが許されなかった、格式の高い拝殿など、境内にも見どころがたくさんあります。

由緒ある神社の遊び心は顔はめパネル

由緒ある神社ではありますが、御黒門から入ってすぐのところには、観光客向けにお侍さんの顔はめパネル。境内には他にも、かごに乗る人と担ぐ人の顔はめパネルもあります。こんな遊び心のあるフォトスポットでリラックスしたあとで、境内を観光してみましょう。

守りの固さを示す上番所

顔はめパネルの奥にあるのが上番所。江戸時代にあったものを復元したものです。当時は、昼夜警備が行われていたといいます。御黒門も特別なときでないと開いていなかったと伝わっています。世良田東照宮の、守りの固さを示す復元物です。

お清めの場所、手水舎

参道を進み、左手にある手水舎。お侍さんのイラストが、手の清め方を解説してくれています。参拝前には、必ずここでお清めをしておきましょう。参道を挟んで、向かい側には御朱印を頂ける授与所や休憩所。手水舎の裏手にも、休憩所とお手洗いがあります。

日光から移築された拝殿

手水舎でお清めを済ませ鳥居をくぐって進み、階段を上がると現れるのが朱塗りの拝殿です。もともとは、日光東照宮の奥社拝殿として造営されたもので、1640年から1642年に移築されました。日光東照宮をはじめ、江戸城、知恩院、増上寺などの建築を担当した京都の大工頭、中井正清の最後の作といわれている国の重要文化財です。

家康公を祀る拝殿には、一万石以上の大名しか昇殿が許されなかったという格式の高い場所。現在拝殿の左には、石燈篭とおみくじ掛けがあります。お正月になると、参拝客のおみくじがたくさん結ばれ、たくさんの人が訪れているのがうかがえます。

見事な彫刻の本殿には家内安全の御利益

拝殿の奥に唐門と本殿があります。唐門は拝殿とともに日光東照宮から移築されました。狩野探幽彩の彫刻「巣籠(すごもり)の鷹」が施された本殿は、世良田東照宮が造営されたときに建立されたもの。どちらも国の重要文化財です。家内安全の御利益があります。拝殿までは参拝無料ですが、唐門から本殿は拝観料が掛かります。社務所で料金を払い、参拝しましょう。

商売繁盛の御利益がある境内社・開運稲荷神社

商売繁盛にご利益がある開運稲荷神社は、拝殿手前左手にあります。古くから世良田の土地にあった稲荷神社で、1996年世良田東照宮内に移築、再建された境内社です。鳥居をくぐると、2対のお稲荷様が迎えてくれます。毎年旧初午日(3月中旬)には、祭典が行われています。

西側の入口から見た境内

世良田東照宮には御黒門の他に、西側にも入り口があります。参拝客は御黒門の方が多いですが、西側の入り口側の道は桜並木になっていて、春になると美しい景色を見ることができるスポットです。世良田東照宮の境内が、2000年に国指定の史跡に登録されたことを表す標は、こちらの道にあります。

家康公を崇拝していた3代将軍家光は、徳川家発祥の地に建つ世良田東照宮に対し、神社の中でも特別に高禄の200石の所領を与えました。境内には桜の木が多く、群馬県内でもっとも大きい高さ約20メートルのご神木、ソメイヨシノは見どころのひとつとなっています。著名人も多く訪れている、美しさも自慢の神社です。

世良田東照宮へのアクセス

車での行き方

北関東自動車道伊勢崎ICから、国道17号、県道69号を通るルートで約20分。東北自動車道館林ICより、国道354号線から県道142号線で約45分。関越自動車道花園IC利用の場合は、約50分です。境内周辺に無料駐車場があります。

電車での行き方

JR両毛線伊勢崎駅で、東武伊勢崎線に乗り換え世良田駅下車、徒歩約20分です。世良田駅前駐輪場で、無料レンタサイクルが利用できます。JR高崎線、深谷駅からはタクシーで20分です。

住所|〒370-0426 群馬県太田市世良田町3119-1
営業時間|本殿の拝観時間(4月~10月)AM9:00-4:30PM、(11月~3月)AM9:30-PM4:00
定休日|なし
電話|0276-52-2045
公式サイトはこちら

まとめ

家康公を祀る先祖にゆかりのある場所に建てられた、世良田東照宮。日光東照宮から移築された拝殿、唐門など見どころの多い神社です。混みあう日光東照宮では近くで見られないものが、世良田東照宮であればじっくりそばで鑑賞することができます。