新薬師寺は奈良時代の古刹。国宝の十二神将と薬師如来を拝もう

公開日:2019/1/23 更新日:2019/11/25

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静岡県出身、歴史好きが高じて奈良県に移住しました。奈良県の記事をメインで書いています。旅行は家族で出かけることが多いです。神社仏閣の紹介が得意です。散歩や食べ歩きが趣味で、カメラを片手に日々新たな撮影スポットやおいしいお店を探しています。
今はこじんまりとしてるけど、実は奈良時代には大寺院やってんで!

奈良県の高畑町にある新薬師寺。747年に創建された由緒正しい歴史あるお寺で、本堂は国宝に指定されています。十二神将像や美しい庭園など、見どころもたくさんあり知る人ぞ知るスポットになっています。ここでは、新薬師寺の知られざる魅力や見どころについてまとめてみました。詳しいアクセス方法もご紹介するので、気になった方はぜひ足を運んでみましょう。

新薬師寺の概要

新薬師寺は奈良の中心部からやや外れた高畑町にあります。山の辺の道にあり、静かな環境の中に佇む風情のあるお寺です。

国宝に指定されている本堂や薬師如来坐像、十二神将立像が見どころ。激務に体調を崩した聖武天皇が回復することを祈り、光明皇后が創建しました。

新薬師寺の歴史

747年に光明皇后によって創建された非常に長い歴史を持つお寺です。もともとは幅60m以上の大きな仏殿を有し、七仏薬師が祀られていましたが、962年の台風により建物が倒壊したと言われています。

当初は大伽藍の大きな寺院で、政所院や寺園、東西塔などもありましたが、平安時代以降は衰退してしまい今の規模になったそうです。

新薬師寺の見どころ

国宝に指定されている本堂や十二神将立像などが見どころです。本堂にはめられた美しいステンドグラスや庭園、四季折々の自然などたくさんの魅力があります。

国宝の本堂

受付からすぐの場所にある本堂は、奈良時代に建てられた建造物です。もともとは修法を行うためのお堂でした。

円柱が40本配置され、天井板を使わない構造となっているのが大きな特徴。骨組みが丸見えなので武骨な造りですが、それゆえに広々とした開放感があります。

十二神将立像と薬師如来像が円柱の土壇の上に安置されていますが、よそでは見ないスタイルなので新鮮味が感じられるでしょう。

十二神将立像

十二神将は薬師如来を護衛する神将です。本尊にある薬師如来を囲むように配置され、本堂に入るとすぐ目に入るでしょう。

自分の干支の像を見つけたら、思わず拝みたくなること間違いありません。152~166cmほどの像高で成人女性と同じくらいの大きさです。

十二神将立像は古い技法で製作されているのも特徴。木の骨組みに縄を巻き付け、粘土で造形していくといった技法が用いられています。

細部にわたって表現できる技法のため、一般的な木造仏とは異なる温かみが感じられます。ガラスの吹き玉を眼球として用いているのも特徴でしょう。

かつて極彩色が施されていたのですが、今でもその名残があります。繧繝彩色という濃淡で立体感を出す技法も用いられています。

ご本尊の薬師如来坐像

御本尊である薬師如来像は、十二神将に守られる形で鎮座しています。奈良時代から平安時代にかけて製造されたと考えられており、国宝に指定されています。

一本のカヤの木から頭と胴は削り出され、手足も同じカヤから寄木されているのが特徴。穏やかな表情をしており、まるで微笑んでいるように見えます。

沙羅双樹の花と葉の兆候に躍動感もあり、独特の美しさがあるのも魅力。薬師如来像と花の上の六体の仏を合わせて七仏薬師と呼びます。

本堂にはめられたステンドグラスの窓

奈良時代には当然ステンドグラスなどはなかったため、違和感を覚える方もいるかもしれませんが、なぜかこれが見事にマッチしています。

縦2mほどの大きな窓に施されているため迫力も満点です。本堂の東側にありますが、普段は扉が閉められています。ステンドグラスの美しさに感動したかつての住職が設置しましたが、国宝である本堂を傷つけないように釘を使わずはめこむなど工夫しています。

先述の通り普段は扉が閉めきられていますが、希望すれば木扉を開放してくれます。おすすめは朝の拝観時に見せてもらうことです。朝日が差し込み、神秘的かつ幻想的な美しさを目の当たりにできるでしょう。

庭園も美しい

新薬師寺の見どころの一つが美しい庭園です。本堂の入り口近くにある小さな庭園で、池に橋が架かっているのが目印です。

池があるため多少涼しく感じるので、初夏~夏にかけて散策してみましょう。新緑の美しさも堪能できます。秋には紅葉も楽しめますし、池の水面に映る紅葉がまた違った美しさを見せてくれます。

四季折々の風景も楽しめる

春になると本堂前の八重桜が咲き乱れ、奈良らしい風情を奏でてくれます。秋になると萩の花も咲きますし、ピンクや白、紫など美しいコントラストで楽しませてくれるでしょう。

新薬師寺の周辺は昔ながらの田園風景も広がっていますし、日本の原風景のような雰囲気も楽しめるでしょう。

御朱印はどこでもらえる?

お寺巡りが好きな方にとって気になる御朱印ですが、本堂でいただけます。有料ですが訪れた証にぜひもらっておきたいです。

薬師如来のみの御朱印しかありませんが、薬師如来の光背をデザインした御朱印帳も販売中。オリジナルの御朱印帳なので併せて手に入れてみましょう。

十二神将のフィギュアも人気

陶器製の十二神将フィギュアも人気です。高さ20cmほどのフィギュアで、十二神将が安置されているすぐそばで販売しています。

ガラスケースにディスプレイされ、ライトアップまで施された十二神将を見ると思わずほしくなってしまうこと間違いありません。フィギュアだけでなくポストカードなどのグッズも扱っています。

新薬師寺は夜間拝観がおすすめ!

夜間拝観ではライトアップされた仏像を外から拝めます。幻想的にライトアップされた薬師如来や十二神将は何とも言えない美しさを醸し出しています。

内部は通常撮影不可ですが、外からなので写真撮影も可能。インスタ映えする写真も狙えます。

夏の時期に行われる「なら橙花会」の期間中に夜間拝観ができます。橙花会の時期には本堂前にたくさんのろうそくが灯され、神秘的な光景が広がります。

修二会のおたいまつも必見

薬師懺悔の法要である修二会は毎年4月に開催されます。東大寺二月堂の修二会が有名ですが、新薬師寺で行われている修二会も迫力満点なのでおすすめ。

東大寺と違い規模の小さなお寺ですし、11本もの焚かれた松明を目の当たりにできるのが魅力的です。

近くの入江泰吉写真美術館も合わせて訪れたい

新薬師寺の近くには、西日本初と言われる写真美術館があります。奈良を拠点に数多くの作品を撮ってきた写真家、入江泰吉の作品8万点を収蔵しています。

著名な写真家の企画展もたくさん開催されていますし、さまざま作品を目にできるでしょう。新薬師寺から徒歩数分とアクセスも良いですし、併せて訪れたい名所です。

Address 〒630-8301 奈良市高畑町600-1
Hours AM9:30~PM5:00
Closed 毎週月曜日、年末年始、他不定期にあり
Tel 0742-22-9811
Web http://irietaikichi.jp/

新薬師寺へのアクセス

新薬師寺への最寄り駅は近鉄奈良駅となります。バスだとJR奈良駅、または近鉄奈良駅から市内循環バスを利用します。砥石町停留所で下車すれば徒歩圏内です。車でのアクセスも可能で、無料の駐車場も完備されているものの収容できる台数はかなり少ないため注意しましょう。

Address 〒630-8301 奈良市高畑町1352
Hours AM9:00~PM5:00
Closed なし
Tel 0742-22-3736
Web http://www.shinyakushiji.or.jp/

まとめ

新薬師寺には国宝の本堂や薬師如来像、十二神将立像などがありますし、古都奈良の情緒や風情も存分に感じられます。そこまでメジャーなお寺ではないものの、美しいステンドグラスに庭園など見どころがたくさんあるので、ぜひ足を運んでみましょう。落ち着いて見学できるのも魅力的です。