大峯奥駈道は急峻山岳這う巡礼登山!千三百年歴史の山岳信仰道

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私の出身地は大阪です。在職中は国内各地を仕事でまわりましたが、今は気のむくままに向かう小さな旅先で出会う風景写真を撮り楽しんでいます。新緑映える山尾根歩きや古人訪ねる歴史探訪の旅が気に入り面白いです。

飲料水もエスケープルート無ぐ総距離170km標高差7800mの奥駈道縦走は根性だげでは無理

世界文化遺産である紀伊山地霊場や、参詣道を含む大峯奥駈道を紹介します。奈良吉野山と熊野三山を結ぶ、急峻な登山道です。1300年の歴史を持つ、超過酷で神秘的な信仰道でもあります。

大峯奥駈道について

大峯奥駈道は、金峯山を縦走する修業道です。そしてこの道を巡る方法は、順峯(じゅんぷ)と逆峯(ぎゃくふ)があり、逆峰で巡る場合は由緒ある吉野金峯山寺の総門の黒門がスタートになります。大峯奥駈道を逆峯巡りして、ゴールの奥宮玉置山を目指しましょう。

大峯奥駈道逆峯巡りは吉野金峯山寺総門の黒門スタート

修行者で賑わう奈良県の山岳地域にある吉野金峯山寺。この寺は修験道の聖地としても知られ、本堂の蔵王堂は東大寺に続く大きさで、国宝にも選ばれています。なお金峯山とは吉野山から大峯山山上ケ岳までの一帯を指し、この山を縦走する大峯奥駈道を逆峯巡りする場合、金峯山寺黒門がスタート地点です。

大峯奥駈道逆峯巡りで目指すゴール奥宮玉置山

大峰山系最北の吉野を入口に始まる険しい修業道は、神々が坐す熊野三山を目指す巡礼。この険しい道を進み目指すのが、大峰山の最南端に位置する熊野三山の玉置山です。ここが大峯奥駈道のゴールであり、弘法大師も修行した修験道のメッカであります。

刻んで登る大峯奥駈道

大峯奥駈道は距離も長く険しい道が続く道のため、刻んで上るようにしましょう。中でも山上ヶ岳を天川村から登るコースは人気があります。

大峯奥駈道山上ヶ岳を天川村から登る

大峯奥駈道は170kmの距離に、標高差もあるため距離を刻んで無理なく楽しんで登るようにしましょう。奥駈道のシンボルでもある、霊峰山上ヶ岳登山は登拝巡礼ができ、気分も高揚します。好展望が楽しめ、さらに下山後には温泉も満喫できるコンパクト奥駈道となっています。

標高1,719m山上ヶ岳登拝(大峯山寺)

女人結界の門があるレンゲ辻を過ぎると辿り着くのが、山上ヶ岳にある修験行者の本山である大峯山寺です。大峰山寺参拝はちょっとした奥駈道気分が味わえる登山コース。洞川温泉街を尻目に母公堂の登山口からスタートして、法力峠を経由して、山上辻前の稲村小屋を目指します。スタートからゴールまでの所要時間は、徒歩120分ほどです。

八経ヶ岳日帰り登山はプチ奥駈道気分

日帰り登山には、日本の百名山にも選ばれる八経ヶ岳がおすすめです。プチ奥駈道気分が味わえ、大峰連峰の壮大なパノラマも楽しめます。

八経ヶ岳途中の大峯奥駈道合流地点

日帰りであれば行者還トンネル西口の登山口から進んでみましょう。奥駈道出合までは、徒歩60分ほどで行く事が可能。奥駈道出合から聖宝の宿を経由、さらに弥山小屋から八経ヶ岳まで、計140分ほどで巡る事ができます。山道では春のシャクナゲ、初夏のオオヤマレンゲなどに出会えます。

標高1915m八経ヶ岳(大峰山)

八経ヶ岳は大峰山の最高峰で、日本の百名山にも選ばれています。別名は近畿の屋根とも呼ばれます。奥駈道の通過点である八経ヶ岳頂には、弥山小屋から徒歩30分ほどで行く事ができ、修験道になった気分で登る事が可能。山頂には錫杖が突き立ち、ここから見渡せる大峰連峰の壮大なパノラマは超絶景です。

奥駈道コンパクト登山お薦めの山

奥駈道のコンパクト登山におすすめの山を紹介します。標高1726mの稲村が岳、標高1800mの釈迦ヶ岳、標高1780mの大普賢岳は欠かせないスポットです。

標高1726m稲村が岳

稲村ヶ岳は上記で紹介した山上ヶ岳とは逆に、女人大峰と言われる山です。緑豊かな渓谷を楽しめます。山上ヶ岳からは、山上辻の稲村小屋を挟み、稲村ヶ岳まで徒歩100分ほどで行く事が可能。稲村ヶ岳近くに位置する、大日山は高所恐怖症ハイカーが恐れる尖峰キレットになっています。

標高1800m釈迦ヶ岳

釈迦ヶ岳は日本三百名山の一つで、山頂に釈迦如来像が建立する大峰奥駆道の秀峰です。大峰連峰の最高峰である八経ヶ岳展望と共に、大峰随一の奥駈道の通過点となっています。山頂までの間、鹿に出会う事も珍しくありません。見晴らし広がる吉田の森から登山し、徒歩80分ほどで到着できます。

標高1780m大普賢岳

大普賢岳は大峰山脈北部に位置し、岩壁が露出する荒々しい山容から、アルペン気分を感じられるスポット。山頂付近には笙ノ窟などの行場があり、大峯奥駈道エリアでプチ巡礼登山を楽しむ事ができます。人気の大普賢岳の頂上からは360度の景観を見渡す事ができ、絶景です。

下山後の立寄り温泉で極楽気分

大峯奥駈道の登山を楽しんだあとは、立寄り温泉で極楽気分を満喫しましょう。山間の秘境にある洞川温泉センターや天の川温泉がおすすめです。

洞川温泉センター

山間の秘境にある洞川温泉は、奈良天川村の風情を感じられる温泉です。天川村の中心地にあり、散策帰りの立寄りに便利。村営入浴施設の駐車場とも併設していて、利用しやすい温泉です。洞川温泉は飛鳥時代に鬼の末裔が開拓したと言われる伝説の温泉宿場町で、多くの修験者が修行帰りにここで疲れを癒したとされています。

天の川温泉

天の川温泉は山間の秘境にある天然温泉で、推理小説の舞台にもなった話題の温泉です。温泉は木材を使って薪ボイラーで沸かしていて、温もり穏やかな入り心地が特徴。地産のヒノキやマツ、カエデにこだわり、木の香りする趣ある温泉が天の川温泉の魅力とも言えます。おすすめは何といっても銘木の浴槽風呂です。

住所|〒638-0321 吉野郡天川村坪内232
営業時間|AM11:00-PM20:00
定休日|
電話|毎週火曜
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天川村立寄り観光スポット

天川村に行ったら、ぜひ立ち寄ってほしい観光スポットを紹介します。みたらい渓谷や大峯山龍泉寺は見どころ満載の観光地です。

天川村 みたらい渓谷

洞川温泉からみたらい渓谷まで行く場合、まずは山上川沿いに散策し、観音峰登山口を目指します。ここまでは徒歩でおよそ50分ほどです。この観音峰登山口からは、巨岩や奇岩の織りなす清流と滝の渓谷を楽しみながら遊歩道を進み、約40分でみたらい渓谷に到着します。特にみたらい渓谷は、晩秋の紅葉シーズンがおすすめです。

大峯山 龍泉寺

洞川温泉から徒歩20分ほどの場所に有る、大峯山龍泉寺は修行場として有名なお寺です。全国の信者や行者が巡礼に訪れる、修験道の根本道場でもあります。約1300年前に大峰山を開祖した役行者が、八大龍王を泉に祀って水行したのが起源となっています。

住所|〒638-0431 奈良県吉野郡天川村洞川494
営業時間|なし
定休日|なし
電話|0747-64-0001
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大峰奥駈道へのアクセス

バスでの行き方

大峰奥駈道へのアクセス方法を紹介します。バスで行く場合ですが、天川川合または洞川温泉までは、近鉄線の下市口駅から奈良交通バスが運行しています。洞川温泉から下市口駅までの所要時間は70分ほどです。なお、近鉄電車とバスの往復乗車券がセットになった、洞川温泉センター入湯料割引券セットという、お得な切符があるためおすすめです。

車での行き方

車の場合は白浜から山間を走り抜ける、R309号線を利用してアクセスするのがおすすめ。春から夏にかけてはは緑が美しく、ドライブに最高です。ただし冬の時期は道路凍結の危険もあるため要注意です。洞川温泉センターには、有料の駐車場が完備され、温泉利用者は1時間無料のサービスもあります。

住所|〒638-0431 奈良県吉野郡天川村洞川13-1
営業時間|AM11:00-PM20:00
定休日|なし
電話|0747-64-0800
公式サイトはこちら

まとめ

1300年の歴史を持つ山岳の古道は大峰奥駈道と呼ばれ、吉野から熊野三山を結ぶ古道です。七十五靡巡りのメッカとしても知られ、過酷な大峰山脈の南北を縦走し、巡礼登山する人も見られます。大峰山の峰々に憧れるハイカーは、刻みながら楽しむコンパクト奥駈道に挑んでみましょう。