山の辺の道は日本最古の幹線道路。古墳時代の日本にさかのぼってみよう

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大和の地を走る山の辺の道沿いには人気観光スポットが点在してるんよ

奈良県には、日本最古の幹線道路とも呼ばれる歴史的な古道があります。その起源は古墳時代にまで遡り、周辺には古墳や古い神社など観光スポットも点在している場所です。そんな山の辺の道の見どころと楽しみ方をご紹介します。

古代飛鳥時代に思いを馳せよう

古代の日本の様子が垣間見えるのが山の辺の道の魅力です。眺望の良い道を歩きながら古代の人々に思いを馳せてみましょう。

山の辺の道は飛鳥と平城京とを結ぶ道

奈良盆地にある飛鳥地方から平城京までの古代の道路が山の辺の道です。沿道には多数の古墳が点在しているので、その起源は古墳時代に遡るとされ、日本で最も古い正史である日本書紀にもその名が登場します。さらに山の辺の道は古代史愛好家にも人気です。これは古代大和の国が飛鳥時代から藤原京、平城京へと遷都していった過程が分かる遺跡や史跡多く残されているためです。

現在は東海自然歩道として整備されている

山の辺の道は日本最古の都市を結ぶ幹線道路とも称されていますが、現在は部分的に当時の道が不明瞭な場所もあります。そのため、天理から長谷寺までの東海自然歩道の一部である、約16キロの行程を山の辺の道と定義するのが一般的。道中にはご神体として崇められている三輪山や、二上山といった見晴らしの良い場所もあります。その場所で詠まれた万葉集の句碑を見つつ、古代の人と同じ視点が感じられるのが魅力です。

沿道の魅力あふれる観光スポット

沿道には長い歴史のある場所が盛りだくさん。日本最古の神社や謎に包まれた古墳などロマンあふれる見どころが揃っています。

神武天皇ゆかりの石上神宮

石上神宮(いそのかみじんぐう)は国内最古の神社建築で、ご神体は神武天皇ゆかりの剣となっています。国宝に指定されている桧皮葺の拝殿や、境内の樹齢300年の大銀杏などは特に見どころです。大銀杏は約30mの高さでJR天理駅2階からもその様子が分かります。大銀杏の隣に立つイチイガシも樹齢300年の古木です。また、春になると参道沿いの桜並木が美しく咲き乱れます。

神鶏にちなんだ授与品

石上神宮の拝殿は国宝に指定されているため、祈祷等は授与所にて行われます。御守りなどの多様な授与品がありますが、中でも特に人気なのが境内で放し飼いの神鶏を模した御神鶏みくじ。また、勾玉お守りや七支刀のブローチなども販売されていて、これは明治初期の発掘調査での発掘品である大刀や鏡、勾玉等にちなんだものです。

住所|〒632-0014 奈良県天理市布留町384
営業時間|AM5:30-PM17:30 季節により変動あり
定休日|年中無休
電話|0743-62-0900
公式サイトはこちら

鳥羽天皇の勅願寺である内山永久寺跡

内山永久寺は、白河法皇の孫にあたる鳥羽天皇の勅願寺(時の天皇・上皇の発願により、国家反映を祈願して造られた祈願寺のこと)として創建されました。しかし、寺社の建物が現代に残っているわけではなく、その痕跡があるのみです。創建時の年号が永久年間であったことから永久寺と名付けられました。

芭蕉も若き日に訪れていた

桜の名所としても有名なこの場所の池の周囲にあるのは、数多くの桜の木。かつてこの地を松尾芭蕉も訪れていて、芭蕉と名乗る以前の宗房という号の時に詠んだ「うち山や とざましらずの 花ざかり」が刻まれた句碑が建っています。往時は関西の日光と称されるほど賑わいを見せた由緒ある古いお寺でした。

四季の花で彩られる長岳寺

長岳寺は1万2000坪もの広大な境内の中にツツジや杜若、紫陽花といった季節に応じた美しい花が咲く場所として知られています。また、秋の紅葉も見事で定期観光バスのコースにもなっているほどです。ちなみに、この寺は関西花の寺第19番霊場であり、大和十三仏第四番霊場でもあります。

趣き深い仏像や石仏・地蔵尊

長岳寺の本尊は阿弥陀三尊で、仏像に水晶の目が入った玉眼としては国内最古です。毎年秋には狩野山楽が描いた大地獄絵図が公開されて人気を博します。また、庭に点在する石仏や地蔵を見たり、美しい庭を鑑賞したりと穏やかに過ごせる場所です。

住所|〒632-0052 奈良県天理市柳本町508
営業時間|AM9:00-PM17:00
定休日|年中無休
電話|0743-66-1051
公式サイトはこちら

ヤマトタケルの父の墓とされる景行天皇陵

景行天皇陵(けいこうてんのうりょう)は古墳のある場所から渋谷向山古墳とも称されています。第12代天皇である景行天皇はヤマトタケルの父とされていて、熊襲征伐などで有名な古代史の英雄。この古墳は全長約300mの巨大な前方後円墳で、古墳の周囲の堀の総延長はなんと1kmに及び、拝所は国道側に位置しています。

いまだ謎の多いヤマト王権のロマンを秘めた古墳

この古墳は江戸時代の調査において崇神天皇陵と認識されていましたが、幕末から明治期に現在の景行天皇陵と定められました。2015年に実施された発掘調査では葺石や敷石、埴輪などが発見されています。翌2016年には立ち入り調査が学会の歴史学者たちによって実施されたものの、年代や埋葬者の特定には至りませんでした。

住所|〒632-0053 奈良県天理市渋谷町
営業時間|なし
定休日|なし
電話|なし
公式サイト|なし

日本最古の歴史を誇る大神神社

大神神社は日本最古の神社として知られていて、古事記や日本書紀にもその記述が見られます。鳥居の向こうに見える三輪山をご神体と仰ぐ神社で、本殿はなく祭神は大物主大神です。徳川四代将軍家綱によって現在の拝殿が建てられました。

大神神社の祭礼は奈良の風物詩の1つ

年間を通して多様な祭礼が実施されていて、7月に行われる おんぱら祭奉納花火大会で例年夜空を彩るのは2000発もの花火。毎月1日が神木も授与される三輪の朔日詣りとされていて数多くの参詣客が訪れます。また、御朱印帳やかわいらしいウサギ形の御守りなどの授与品も人気です。

住所|〒633-8538 奈良県桜井市三輪1422
営業時間|なし
定休日|年中無休 (宝物殿は随時休みあり)
電話|0744-42-6633
公式サイトはこちら

山の辺の道へのアクセス

山の辺の道へ行くには電車やバスを利用する方法があります。電車を利用する場合の最寄り駅は天理駅か桜井駅です。

電車でのアクセス

電車で山の辺の道に行く場合の最寄り駅はJR桜井線・近鉄天理線天理駅か、JR桜井線・近鉄大阪線桜井駅です。山の辺の道の最新情報を知るためには、天理駅駅前広場にあるコフフンのインフォメーションセンターの利用がおすすめです。

バスでのアクセス

山の辺の道に沿って走るバスはありませんが、付近の国道169号線を天理駅から桜井駅までの奈良交通の路線バスが運行しています。このバスは道中のショートカットなどに利用可能です。また、天理市内にはコミュニティバスが運行していますが、住民の生活用の路線であるため観光地周遊用としては不向きなので注意してください。

住所|〒632-0016 奈良県天理市川原城町816
営業時間|なし
定休日|なし
電話|なし
公式サイトはこちら

まとめ

日本書紀にもその名が登場するこの古道は歴史的な道です。沿道に点在する寺社や古墳を見ながら見晴らしの良い場所を散策できるのがこの場所の魅力。古代から脈々と続いてきた日本の歴史に思いを馳せながら山の辺の道を歩き、古代ロマンを感じてみてはいかがでしょうか。