斎場御嶽は琉球王国最高の聖地。聖域散策で澄み切ったココロに

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長崎県在住。海外旅行が大好きで、現在までに25か国旅しました。何の計画もなくぶらりと行く一人旅が殆ど。行きたい国はまだまだあります! 訪れた国の文化を肌で感じることができる、路線バスの旅が得意です。 国内では九州北部を中心に、素敵なおすすめスポットを紹介します。 趣味は御朱印集め・インド映画鑑賞・動物とふれあうこと。

拝所(ウガンジュ)は神聖な場所。蝶々がいっぱい飛んでて不思議な空間さ!

斎場御嶽(セーファウタキ/セイファウタキ)は、沖縄県南城市東端にある琉球王国の最高の聖地。少しアップダウンがありますが、1時間ぐらいで歩いて回ることができます。那覇からも遠くないので、ぜひ訪れておきたいスポットです。

斎場御嶽は琉球王国随一の聖域

琉球王国時代の精神文化の象徴

斎場御嶽(セーファウタキ/セイファウタキ)は、世界遺産、琉球王国のグスク及び遺産群のひとつですが、この世界遺産には首里城跡も含まれています。斎場御嶽と首里城は琉球王国の有数の聖域であり、拝所にも同じ名前が見られます。

琉球王国は1429年から1879年まで存続しましたが、斎場御嶽は琉球開闢(かいびゃく)伝説に登場している最高の聖地です。斎場は最高位という意味であり、御嶽は祭祀を行う場所のこと。2000年(平成12年)に、琉球王国のグスク及び遺産群のひとつとして世界遺産に登録されました。

斎場御嶽は、神の島とも言われる沖合の久高島を崇めるための神聖な場所。アマミキヨという神が作ったと伝えられています。王国時代には女性しか入れない聖地であり、現在も祈りをささげている人がいます。

首里城と深い関係

斎場御嶽の中にはイビと呼ばれる神域があり、そのうちの3ヵ所が首里城の御嶽や広場と同じ名前。斎場御嶽が、首里城とも深いかかわりがあることを表わしています。首里城と同じ名前があるイビは、大庫理(ウフグーイ)、寄満(ユインチ)、三庫理(サングーイ)。斎場御嶽は、かつて琉球国王がみずから参拝し、最高位の神女である聞得大君(きこえおおきみ)が即位した地として現在も崇拝されています。

チケットを購入したら緑の館セーファへ

斎場御嶽に入るためには、まず南城市物産館でチケットを購入。もし南城市物産館の駐車場がいっぱいだったら、知念岬公園に車を停められます。約500メートルほど緩やかな坂を上ると、斎場御嶽の入り口、緑の館セーファに到着。南城市物産館と緑の館セーファの間には土産物屋などがあります。緑の館セーファ周辺には、暑さをしのぐためにミストが出る扇風機が設置されていました。

歩きやすい靴を履き服装を整えて入場

マナービデオで勉強してから入場しよう

斎場御嶽の入場前に、緑の館セーファで3分程度のマナービデオを見て心の準備をします。トイレは場内にないため、緑の館セーファで行っておきましょう。サンダルなどの履物では危険なので入場不可。歩きやすい靴を貸し出しています。また、露出の高い服では入場できないため、聖地にふさわしい服装で行きましょう。ガイドさんをお願いすることも可能。

石畳や階段があるので足元に注意

斎場御嶽では、石畳や階段を上ったり下りたりしながら、森の中の聖域を巡ります。このため、車椅子やベビーカーは入場不可。盲導犬や聴導犬は入場可能です。歩くのは1時間程度ですが、ふだんあまり運動しない人には少しきつい道のりかもしれません。

気持ちのいい森林浴

森の中には、ふだん見ることがないシダやランなどの植物や木々が繁茂しています。暑い日でも木陰はとても涼しく、白く大きい蝶がたくさん飛び回り、まさに聖地の雰囲気が感じられます。

不思議な光景がいたるところに

森の中には不思議な洞穴がところどころにあります。ガジュマルの木に棲むという沖縄の妖精、キジムナーが潜んでいるような雰囲気。戦時に砲弾が着弾したという沼のような場所を砲弾池と呼んでいるそうです。

聖域の大庫理と寄満へ

最初の拝所は大庫理

斎場御嶽の入り口、御門口を直進すると三差路があります。ここを左に曲がって大庫理(ウフグーイ)へ行くのが順路。大庫理は最初の拝所であり、大広間、一番座という意味です。大庫理は石畳が敷かれた祈りの場。聞得大君の即位式は、この場所を中心に行われました。

寄満は台所という意味

大庫理の次は寄満(ユインチ)に参拝。寄満には台所という意味がありますが、実際に調理していたわけではなく、豊穣で満ち足りた場所を示しています。世界中からさまざまな交易品が集まるので、寄満と呼ばれていたようです。

決して触れてはならない香炉

斎場御嶽の拝所には、かならず四角い石が置かれています。この石は香炉であり、画像の寄満のように何気なく置かれています。香炉は神聖なものなので、触れたり動かしたりすることは禁止。また、拝所は神聖な場所であるため、拝所をバックに人物撮影をするのはやめましょう。

一番の聖地である三庫理へ

寄満まで行ったら引き返して三庫理へ

いよいよ斎場御嶽の拝所、三庫理(サングーイ)へ。聖水の入った2つの壷、出土品の多い三角岩を抜けると最高の聖地三庫理です。寄満の先は行き止まりのため、道を引き返します。三差路に戻り左側の道へ。人通りが多く案内板もあるので安心です。

ふたつの壺には聖水が

三庫理の手前にふたつの壺が並んでいる拝所があります。壺の名前は、舌を噛みそうなシキヨダユルアマガヌビーとアマダユルアシカヌビー。壺の上には鍾乳石が垂れ下がり、滴る水が壺の中に落ちてきます。壺の水は聖なる水であり、壺や水に触ることは禁じられています。

吉兆を占う霊水

画像の奥がシキヨダユル、手前がアマダユルの壺。琉球国王の世継ぎや、聞得大君の吉兆をこの霊水で占ったと言われます。正月の若水とりという儀式にも使用されるとのこと。うまく表現することができませんが、この場所にはただならぬ空気を感じます。

国指定重要文化財の品々が出土

三庫理には、巨大な岩が寄り添いあって三角形の空間ができており、三角岩と呼ばれています。以前は岩で囲まれていましたが、近世になって一方が崩れたと推測されています。勾玉、金、青磁器などがこの場所から出土。中国の物も多く、出土品は国指定の重要文化財に指定されています。

斎場御嶽のハイライト三角岩へ

三角岩をくぐると、産道を通って生まれ変わるような気分。両側の岩はなめらかになっており、自然にこんな岩ができるのかと不思議に思えます。斎場御嶽のシンボル、三角岩をくぐり、突き当たったところが、庫理のチョウノハナと呼ばれる最も大切な聖地。斎場御嶽の一番奥にあり、四角い石の香炉も置かれています。

三庫理から望む久高島は神の島

もともと三庫理は三方を岩で囲まれていましたが、近世に一方が崩れ、久高島が見えるようになりました。久高島は琉球王朝時代から現在まで、さまざまな神事が行われる神の島。琉球を作った神、アマミキヨが地上に降りて最初に作ったのが久高島とされています。

斎場御嶽には、久高島から砂が運ばれて敷き詰められています。森の中を歩いてきて三角岩をくぐり、最後に青く美しい海と神の島を眺める気分は最高潮に。岩が崩れて神の島が見えるようになるとは、いかにも聖地にふさわしいエピソードです。

斎場御嶽へのアクセス

車でのアクセス

車の場合、那覇空港からは約50分、沖縄自動車道 南風原北ICで約25分。駐車場は南城市物産館または知念岬公園を利用してください。斎場御嶽まで徒歩で約10分です。

バスでのアクセス

バスの場合、那覇バスターミナルから東陽バス志喜屋線38番に乗車し、斎場御嶽前バス停で下車します。約1時間10分ほどの旅路です。斎場御嶽の入場チケットを買うために、一度南城市物産館に行く必要があります。

住所|〒901-1511 沖縄県南城市知念字久手堅地内
営業時間|3月~10月 9 時~18 時(最終入場 17 時 15 分) 11月~2月 9時~17 時30 分(最終入場 16 時45 分)
定休日|旧暦の 5 月 1 日~3 日(3日間)と 10 月 1 日~3 日(3日間)
電話|098-949-1899
公式サイトはこちら

まとめ

斎場御嶽は、数ある沖縄の観光名所の中で、琉球王国時代から続く拝所の雰囲気が感じられる貴重なスポット。現在も、祈るために拝所を訪れる人々がいます。自然に恵まれた拝所を巡り、琉球王国に伝わってきた信仰を肌で感じてみてはいかがでしょう。斎場御嶽は、行ってみなければ実感することができない、神聖な空間です。