季節の移ろいと庭園美を楽しめる旧安田庭園。持ち主が変わっても優美さは変わらない

公開日:2019/2/25 更新日:2019/5/18

トラベルパートナー:トラベルパートナー: Kei
東京都出身。おもに東京から気軽に行ける場所を紹介。また、海が好きで、一年に一度は海のある場所へ旅行する。日本中の水族館に行くのが夢。美術館や博物館には一人で行きたいが、旅行は家族や友達と一緒に楽しみたい。
相撲の街・両国にあるよ~ 入場無料だよ~

東京都墨田区両国にある旧安田庭園はかつて大名庭園として築造されました。庭園には小島が浮く心字池や散策路、スカイツリーをバックに写真が撮れるなど、景色を楽しみながら気軽に立ち寄れる憩いの場となっています。周辺には国技館や葛飾北斎美術館などお江戸情緒を感じるスポットが点在しています。

旧安田庭園はこんな庭園

東京スカイツリーも見える 東京都指定名勝の庭園

東京都墨田区両国にある旧安田庭園、この美しい庭園の所有者は、大名から貴族、貴族から財閥、そして東京都へ。時代と共に変遷してきました。

もとは徳川5代将軍綱吉の生母桂昌院の実弟、常陸国笠間藩主 本庄因幡守宗資が下屋敷を構え、元禄年間(1688〜1703)に築造された庭園。明治維新後は旧備前岡山藩主 池田章政侯爵邸となり、1891(明治24)年には安田財閥の創始者である安田善次郎が所有することになりました。安田善次郎の没後、故人の遺志により1922(大正11)年に東京市に寄付。その後東京都から墨田区に移管され、復元と改修工事を経て1971(昭和46)年に開園に至りました。

ここから庭園へ

旧安田庭園には西門、東門、北門と入口が3ヵ所あります。写真は両国国技館そばにある西門。質素な作りの庭園が厳かな空気を醸し出しています。ちなみに園内は犬の散歩禁止ですのでワンちゃん連れの方は気をつけてくださいね。

旧安田庭園のみどころ

隅田川から引水していた心字池

かつては隅田川の水を引き入れ、潮の干満によって変化する景観を楽しむ汐入回遊式庭園でした。現在では人工式で潮の干満を再現しています。庭園の真ん中にある心字池(しんじいけ)は草書体の心を型どった池で、中央に小島が配され、鯉やカメが放されています。

駒止石

1631(寛永8)年、台風の影響で隅田川が大洪水になり、本所側である下町エリアは甚大な被害を受けました。それを憂慮した徳川家光は被害状況を調べさせようとしましたが、その濁流の激しさに誰もが臆しました。それに自ら進み出たのが、旗本の阿部豊後守忠秋。馬で隅田川を渡り、被害状況を調べて回りました。その際に休憩で馬を停めたのが駒止石といわれています。

駒止稲荷

洪水の被害調査に尽力した阿部忠秋の徳を敬って、周辺の住民により駒止石のすぐそばに駒止稲荷を祀りました。木漏れ日の下、昔話にでてきそうな雰囲気が漂っています。お稲荷さんを見た時にその建てられた背景を知ると、ぐっと身近に感じますね。

気を付けて渡ろう

庭園には欄干のない橋があります。景色に見とれて落ちないように気を付けましょう。特にスマホやデジカメで写真を撮りながら渡るのは危険です。水没させたら元も子もないですからね。心字池の周囲の散策路は15分ほどで回ることができます。平日でも庭園の周囲には人の出入りが絶えません。

旧安田庭園内にある刀剣博物館



日本刀の美しさを鑑賞

かつては渋谷区代々木にあった刀剣博物館は2017(平成29)年3月末に閉館し、2018(平成30)年1月に旧安田庭園内の一画に再オープンしました。様々な年代・流派の刀剣類を展示しています。先着20台で単眼鏡の無料貸出もあります。借りる際には身分証明書が必要なので、興味のある方は身分証明書をお忘れなく。

Address 〒130-0015 東京都墨田区横網1-12-9
Hours 9:30am~ 5:00pm (入館は4:30pmまで)
Closed 毎週月曜日(祝日の場合開館、翌火曜日休館)・展示替期間・年末年始
Tel 03-6284-1000
Web https://www.touken.or.jp/museum/

色鮮やかな旧安田庭園

紅葉にうっとり

木々の緑が心地よい旧安田庭園は紅葉の季節もまた格別です。東京スカイツリーをバックに庭園と紅葉を一枚の写真に収められるのも魅力。雪吊りが冬の到来を感じさせます。

冬にも花が

花の少ない冬に咲くヤブツバキ。冬の庭園をひときわ明るくしてくれます。空気が澄んだ冬の散策は景色も美しく、夢中になってしまうかもしれません。手袋やカイロなど、防寒対策もお忘れなく。

近くの寄り道スポット

両国 江戸NORENでランチ

粋な江戸の食文化が楽しめる両国江戸NOREN。歴史ある両国駅の旧駅舎に作られた、江戸の町屋を意識した吹抜け空間です。中央に土俵があり、周囲にはちゃんこ、天ぷら、もんじゃ、そばなどの食事からスイーツまで、和の店が12軒。施設内には両国観光案内所もあり、伝統工芸品なども販売しています。

Address 〒130-0015 東京都墨田区横網1-3-20
Hours 10:00am~11:30pm ※店舗により営業時間は異なる
Closed 1月1日・2日、施設点検日(不定)
Tel 店舗により異なる
Web http://www.jrtk.jp/edonoren/

両国国技館にある相撲博物館も楽しい

両国といえば国技館が思い浮かぶ人も多いのでは。相撲博物館は国技館の1階にあります。展示スペースは一室のみですが、展示は常設ではなく年6回変わります。入場無料ですが、東京本場所中は大相撲観覧券が必要です。大相撲グッズの売店を覗いたり、現役横綱の等身大パネルと一緒に記念撮影も楽しめます。

Address 〒130-0015 東京都墨田区横網1-3-28 (国技館1階)
Hours 10:00am~4:30pm (最終入館4:00)
Closed 土曜・日曜・祝日(一部開館日あり)、年末年始、 展示替など臨時休館の場合あり (東京本場所中は毎日開館)
Tel 03-3622-0366
Web http://www.sumo.or.jp/KokugikanSumoMuseum/

東京の歴史を伝える横網町公園

旧安田庭園の東門を出て目の前にあるのが横網町公園(よこあみちょうこうえん)。関東大震災と第二次世界大戦のメモリアルパークでもあります。園内には関東大震災と東京大空襲の犠牲者の遺骨が収められた東京都慰霊堂、関東大震災を後世に伝える復興記念館があります。

写真は、平和を伝えるシンボルとして2001(平成13)年に完成した東京空襲犠牲者追悼の平和を祈念する碑です。心をこめて手を合わせましょう。

Address 〒130-0015 東京都墨田区横網2-3-25
Hours 常時開園 ※営業時間は各施設により異なる
Closed なし ※サービスセンター及び各施設は年末年始休業
Tel 03-3622-1208 (横網町公園管理事務所)
Web http://tokyoireikyoukai.or.jp/


すみだ北斎美術館

世界的に有名な江戸時代後期の浮世絵師 葛飾北斎の美術館です。北斎は生涯で90回以上引っ越しをしたと言われていますが、その生涯のほとんどを墨田区で過ごしました。美術館は2016(平成28)年にオープン。北斎アトリエの再現模型などが展示され、北斎の生涯を楽しく知ることができます。旧安田庭園から徒歩10分ほどで行けるので、是非寄ってみてください。

Address 〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-7-2
Hours 9:30am~5:30pm(入館は閉館の30分前まで)
Closed 毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日)、年末年始、その他臨時休館あり
Tel 03-5777-8600 ハローダイヤル(8:00am-10:00pm)
Web http://hokusai-museum.jp/

旧安田庭園へのアクセス

電車での行き方

JR総武線両国駅下車、西口を出て徒歩5分。または都営地下鉄大江戸線両国駅下車で徒歩7分。

バスでの行き方

JR錦糸町駅前から墨田区内循環バス(南部ルート)で旧安田庭園前バス停で下ります。乗車時間10分。バス停からは徒歩1分です。または両国駅から都営バス両28番で旧安田庭園前バス停で下ります。乗車時間は約15~20分です。

車での行き方

駐車場はないので、両国駅周辺のコインパーキングを利用しましょう。

Address 〒130-0015 東京都墨田区横網1-12-1
Hours 9:00am~4:30pm(1月~5月、9月~12月) 9:00am~6:00pm(6月~8月)
Closed 12月29日から1月1日まで
Tel なし
Web http://www.city.sumida.lg.jp/sisetu_info/kouen/kunai_park_annai/sumida_park/park08.html

まとめ

旧安田庭園は都内で公開されている日本庭園の中でも無料で立ち寄れる貴重な庭園です。汐入回遊式の美しい庭園を眺めて楽しんだり、池を囲む散策路に設置されたベンチに腰掛けて休憩することもできます。両国散歩の途中に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。