石山寺は古文の舞台になった歴史あるお寺。国宝の建造物や四季の花を鑑賞

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出身地は大阪、関西とヨーロッパと南国が得意です。日本では神社仏閣巡りと公園巡り、海外では中世の町並みやお城を訪れたり、南国の島々で絶景を写真に撮るのが好きです。一緒に行くのは主人や子供達と、近場なら一人で訪れます。

ほんまによー、きんまい花が沢山咲いてるで~

滋賀県大津市にある石山寺は、京都の清水寺や奈良の長谷寺と並ぶ有数の観音霊場です。「蜻蛉日記」や「枕草子」にも登場し、紫式部が源氏物語の着想を得たとも伝わるお寺。日本夜景遺産にも認定されている景観の美しさをもち、文学の香りも漂う石山寺を紹介します。

石山寺とは

本尊を如意輪観音とする石山寺は、西国三十三番観音霊場の第十三番札所でもあります。「更級日記」などの作品にも登場するお寺で、「源氏物語」の誕生の地としても有名です。

創建は747年に聖武天皇の勅願により、良弁が建立したと伝わっています。平安時代に華厳宗から真言宗に改宗。そのころから、女性貴族や女流文学者が石山寺を訪れる石山詣が盛んになったといわれています。

また、歌川広重によって描かれた名所絵「石山秋月」と同じアングルが、石山寺の展望台から見ることができます。

石山寺と紫式部

石山詣が盛んになったころ、日本文学の最高傑作といわれる「源氏物語」が紫式部によってこの地で生み出されたといわれています。石山寺の庭園や、構想を練ったと伝わる源氏の間が本堂に残されています。

ほかにも「更級日記」の菅原孝標女や「枕草子」の清少納言、「和泉式部日記」の和泉式部などの有名な女流文学者が、歌や著書で石山詣や石山寺の名を残しています。

石山寺を散策

石山寺には本堂や末社ほかに、多宝塔など建造物を寄贈した源頼朝や松尾芭蕉といった歴史に名を残す人たちのゆかりの碑など、多くの見どころがあります。

東大門と木々が美しい参道

左右に運慶、湛慶作とされる仁王像がそびえる重要文化財の東大門。源頼朝の寄進により、1190年に創建されたと伝わる石山寺の正門です。

東大門をくぐると木々に囲まれた参道が続いています。春は梅に桜、夏は花菖蒲や紫陽花、秋は金木犀、冬には寒椿など四季折々の花々が参道を彩ります。

くぐり岩は石山寺のパワースポット

参道を歩き入山料近所の先、池の上に大理石が固まっている場所があります。その中で異彩を放つのが、自然にできた空洞を持つくぐり岩です。

池を渡り岩の空洞部分をくぐると、願い事が叶うとされる石山寺のパワースポットです。

県内最古の建造物本堂

硅灰石という巨大な岩盤の上に建物があることから、石山寺という名前がついたそうです。

1096年に再建の御本尊如意輪観音菩薩を安置する本堂は、滋賀県最古の建造物で国宝に指定されています。礼堂は1602年に淀殿の寄進より増築されたものです。

崖にせり出した蓮如堂

蓮如上人の遺品が祀られている重要文化財の蓮如堂は、硅灰石の崖にせり出して建っています。鎮守拝殿の形を表す重要な古跡です。

1602年に三十八所権現者の拝殿として建てられ、神事や仏事にも使用できるようになっています。

神仏習合の象徴三十八所権現社

1602年に建立された石山寺の鎮守社で、天智天皇までの歴代天皇が祀られている重要文化財三十八所権現社。

蓮如堂向かいの硅灰石の上に建っています。寺の鎮守のために神社を創建するという、神仏習合の姿がうかがえます。

経典を守る経蔵

16世紀後半に建立されたと伝わる、滋賀県最古の校倉造の建造物である経蔵。高床式の構造は、類例の少ない切妻作りの貴重な建物で重要文化財に指定されています。

本堂の北東の高い場所にあり、石山寺一切経などの経典が収められています。

美しい形状をもつ鐘楼

上層に重要文化財の平安時代の梵鐘が吊られている鐘楼。建造物は源頼朝寄贈で、鎌倉時代の建立と伝わっています。

末広がりの袴腰底部の上に白漆喰塗の腰下、屋根は入母屋造りの檜皮葺きと美しい形状の建造物です。

源頼朝寄贈の多宝塔

境内の大坂を登っていくと、天然記念物の珪灰岩に守られているような国宝の多宝塔が見えてきます。

珪灰岩の岩肌は先鋭な容貌で、多宝塔や曲線や円筒状の建造物。自然の岩の姿を活かしたコントラストが美しい石山寺の見どころのひとつです。

国内にある建立年がわかっている中で、最も古いとされる石山寺の国宝多宝塔。1194年、源頼朝の寄贈により建立されたと伝わっています。

塔の内部には快慶作の大日如来が安置されている、鎌倉時代当時の形を残す貴重な構造物です。

秋月祭の舞台となる月見亭

瀬田川を見下ろし、琵琶湖の向こうの北比良の山まで見渡せる絶景スポット月見亭。1687年、後白河上皇の行幸に合わせて建立されたものとされています。

名前の通り月を眺めるために造られた建物で、崖に張り出して建っています。毎年行われる秋月祭では、名月を楽しむことができます。

ご朱印をいただこう

本堂奥にある納経所でいただける御朱印。石山寺では西国三十三所第十三番、西国三十三所御詠歌、近江西国霊場第三番、びわ湖百八霊場第一番の4種類の御朱印がいただけます。

オリジナルの納経帳が販売されているので、すべての御朱印をそこに書いていただくのがおすすめです。

四季折々の風景も楽しめる

一年を通して花が咲き誇るお花の寺としても有名な石山寺。広い境内には四季折々の花が植えられています。

建造物などの見どころも多いお寺ですが、境内の花も見応えがあります。ホームページには花ごよみが掲載されているので、訪れる際の参考にしましょう。

石山寺は冬に雪化粧をする土地にあります。薄く積もった雪に、寒椿や山茶花、赤い南天の実が彩りを与えます。

厳しい寒さではありますが、静かな雰囲気の中で建物や花そして白く染まる境内は和の風情を感じさせます。

紅葉の夜の石山寺あたら夜もみじ

秋の石山寺の見どころはもちろん紅葉。夜は灯篭の灯りで紅葉がライトアップされます。古来の建物や景観を残す石山寺だからこそ見られる、日本夜景遺産に選ばれた幻想的な美しさを堪能しましょう。

期間は11月中旬から下旬にかけて、17時30分から21時までライトアップされます(夜間入山料が必要です)。コンサートやイルミネーションといった、現代アートを取り入れた演出が本堂で行われます。

ただ、やはりおすすめは灯篭の灯りに包まれた参道です。温かさを感じる灯りと紅葉に包まれた参道は、ただ歩くだけでも感動できます。寒さ対策をしっかりして、訪れてみましょう。

お参りの後は

明治から昭和にかけての詩人、小説家の島崎藤村は石山寺の近くに住んでいたそうです。境内には詩碑も残るゆかりのある作家。そんな藤村から名前をもらったのが、門前にある甘味処です。

茶丈 藤村

甘味処茶丈藤村は石山寺の門前にあります。お店の名前の由来は石山寺に立ち寄った島崎藤村にちなんだものです。

寺の雰囲気に合わせたような造りのお店の中でいただく和菓子は、職人の丁寧さが伝わる美しい造形で見て楽しく味わっておいしいものです。

出来立ての和菓子やお抹茶を店内で味わうことができます。ほかにも大きな黒豆の入った蒸しおこわセットも食べられるので、お腹が空いている人はこちらを選びましょう。

夏の暑い時期にはかき氷、寒い冬にはぜんざいもあります。お参りの際に立ち寄りやすいお店です。

住所|〒520-0861 滋賀県大津市石山寺1-3-22
営業時間|AM9:00~PM6:00
定休日|毎週火曜日(祝日は営業)
電話|077-533-3900
公式サイトはこちら

石山寺へのアクセス

電車・バスでのアクセス

JR琵琶湖線石山駅下車で、京阪電車石山坂本線に乗り換え京阪石山寺駅下車、徒歩約10分です。

JR琵琶湖線石山駅より京阪バス(新浜行き、大石小学校行き、石山団地行き、南郷二丁目東行きのいずれか)に乗車し約10分、石山寺山門前バス停下車すぐです。

車でのアクセス

大阪、京都方面からは、名神高速道路瀬田西I.C.を降りて、約10分。名古屋方面の場合は、名神高速道路瀬田東I.C.を降りて約15分。

宇治方面からは、京滋バイパス石山I.C.を降りて約10分です。駐車場は石山寺から徒歩1分の石山寺観光駐車場(有料)が利用できます。

住所|〒520-0861 滋賀県大津市石山寺1丁目1−1
営業時間|AM8:00~PM4:30
定休日|年中無休
電話|077-537-0013
公式サイトはこちら

まとめ

石山寺といえば紅葉、とくに日本夜景遺産に登録されたライトアップされる時期有名です。ただ意外におすすめなのが冬の石山寺。滋賀県でも南の方なので、雪が積もるということは少ないですが、うっすらと雪化粧をしている建物や花そして境内は静けさも相まって心にしみわたるようです。