大神神社は日本最古最上級の神社。いざ自然を崇める禁断の聖域へ

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静岡県出身、歴史好きが高じて奈良県に移住しました。奈良県の記事をメインで書いています。旅行は家族で出かけることが多いです。神社仏閣の紹介が得意です。散歩や食べ歩きが趣味で、カメラを片手に日々新たな撮影スポットやおいしいお店を探しています。

大和平野に鎮座する霊験あらたかな究極のパワースポット

日本を代表する古都・奈良市から南へ約15kmの距離にある桜井市。市内全域から見える巨大鳥居は存在感抜群です。そしてこの先には日本最古とまで称される大神神社(おおみわじんじゃ)が。心を静かに落ち着けて、神々が集う聖域へ入ってみましょう。

大神神社は自然を神として崇拝する古からの神社

大神神社は、古事記や日本書紀にも登場する日本最古の神社として有名。近くにある三輪山に主祭神の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)をお祀りしています。本殿がなく、拝殿からこの三輪山を参拝するという原始的な神社です。金運に健康運・恋愛運・仕事運・商売繁盛など、生活全般の守護神として御利益が頂ける強力パワースポットでもあります。

大神神社の歴史は国造りへの協力からはじまる

1人で国造りを進めていた出雲の大国主神(おおくにぬしのかみ)。そこに現れた大物主大神が「東の山に私を祀れば国造りに協力しよう」として、三輪山(みわやま)に鎮座したのが大神神社のはじまりと伝えられています。

古来より国の守護神として崇められ、平安時代には3つの朝廷祭事を1度も絶やすことなく執り行ったことから、神社としての最高位が授与されました。江戸時代には幕府の手厚い保護を受け、明治時代には神社に捧げる幣帛(へいはく)が国から支弁される官幣大社(かんぺいたいしゃ)として栄えました。

大神という名称のように神様の中の大神様とされ、現在でも全国から参拝者が絶えません。

大神神社はあらゆるものすべてに神が宿る聖域

大神神社の御神体である三輪山

三輪山は円錐形の美しい山で標高467m、主祭神の大物主大神が鎮座します。この山中では草1本、木1本、さらには随所に点在する磐座(いわくら)と呼ばれる岩などすべてに神様が宿るとされており、太古から神聖な地として入山が禁止されていました。しかし近年になって一般者も厳しい規則のもとに登拝が許可されるようになったのです。

緑も神々しい拝殿から三輪山を仰ぎ参拝

山が御神体の大神神社は本殿がなく、江戸時代に創建された国重要文化財指定の拝殿から、御神体となる三輪山を参拝します。重厚感あふれる拝殿の奥に立つのは三ツ鳥居(三輪鳥居)。人間の領域と神の領域とを区別するという全国に7ヶ所のみ存在する鳥居で、有名パワースポットです。

御神木に卵を供えれば白蛇が呑み込む

拝殿前には二股になった巳の神杉(みのかみすぎ)という御神木がそびえ立っています。ここには大物主大神の化身白蛇がすむと言われており、願い事を丸呑みにしてくれるという伝説から、多くの参拝者がなんと卵をお供えしていくのです。卵は神社参道の一部売店で販売されています。

参集殿の兎は人々の願いを聞き体を癒す

拝殿横に建つ参集殿(さんしゅうでん)には青銅製のなで兎が置かれおり、なでてあげると願いを叶えてくれる、痛いところを治癒してくれると伝えられています。大物主大神と大国主神が出会ったのが大神神社のはじまり。

有名な神話因幡の白兎で大国主神が兎を助けたこともあってか、大神神社では兎に当たる卯(う)の干支を大切にしているのです。

一の鳥居前には江戸時代に奉納された鉄の灯篭があり、それに火を灯す火袋の上に、このなで兎は置かれていました。灯篭は太平洋戦争時の金属供出で鉄として回収されましたが、なで兎は青銅だったため難を逃れ、現在に至っています。

磐座神社は岩を神とする原始神道

大神神社の摂社である磐座神社(いわくらじんじゃ)は社殿がなく、岩を崇める原始神道形式の神社で、三輪山山中にある磐座神社よりやや小型です。祭神である少彦名神(すくなひこなのかみ)は、人々の生活基礎を固めた国造りを行うと同時に医療の方法を定めたとされており、薬の神様と敬われています。

拝殿から久すり道と記された道を進んで、ぜひ立ち寄りましょう。

鎮女池と市杵島姫神社は女性の心を清らかに

これから向かう狭井神社のすぐ手前には、鎮女池(しずめいけ)と朱色の鳥居を手前にした、市杵島姫神社という小さな社があります。市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)は水の女神であると同時に弁財天でもあり、金運の上昇や芸事の上達、恋愛の悩み解消に御利益があります。

鎮女池という名称から女性が沈められた池、などと誤解されているようですが、もちろんそうではありません。その水面は美しく、眺めていれば心が穏やかに鎮められるというのが名称の由来。初夏には可憐なササユリの花も迎えてくれるので、女性の方はぜひ参拝しましょう。

狭井神社にこんこんと湧く病気平癒の水

やがて森の奥に建つ狭井神社(さいじんじゃ)に到着。大神神社の摂社で大神荒魂神(おおみわあらみたまのかみ)を祀る神社、病気平癒の神様として信仰されています。また三輪山登拝入口(受付)の神社であり、入山が許可されるのはこの場所のみ。4月に行われる鎮花祭は薬まつりとしても有名で、本殿横の井戸から湧き出る薬水を頂けば、あらゆる病気が治ると伝えられます。

大美和の杜展望台からは大和平野と山々の絶景が

狭井神社からは次の久延彦神社に向かいます。途中の階段を少し登れば、そこは大美和の杜展望台。眼下には桜井市や三輪地域の街並み、目線を上げれば天香久山・畝傍山・耳成山の大和三山や金剛山地の1つ二上山の絶景、そして振り返れば三輪山の美しい姿が拝めます。春はサクラの名所としてにぎわいます。

久延彦神社は学問成就と知恵の神様

やがて久延彦神社(くえひこじんじゃ)に到着します。こちらも大神神社の摂社で、知恵の神様として知られる久延毘古命(くえびとのみこと)が主祭神。これから志望校に挑む受験生の御祈祷が、毎日のように行われています。

またフクロウ(不苦労)を象った愛らしい願掛け絵馬や、知恵ふくろうという置物もそろっており、学業向上や合格祈願ならば参拝したい神社です。本殿下にはベンチや双眼鏡のある無料休憩所が。桜井市や大和平野を望みながらゆっくり休みましょう。

神社のシンボル大鳥居その大きさは日本一

大神神社そして桜井市のシンボルと呼べる大鳥居。高さ32.2m、柱間23mは日本一の規模を誇ります。近くで見ればさらに圧倒されるでしょう。耐候性鋼板で造成されておりその耐久性は実に1300年。昭和天皇ご神拝と在位60年を奉祝して建立され、1986(昭和61)年に完成しました。

その存在は遠くからでも目立つので、大神神社へ行くには大鳥居を目印にすれば迷うことはありません。

大神神社は御朱印や授与品も数多く種類豊富に

大神神社で頂ける御朱印は3ヶ所3種類(大神神社拝殿横・狭井神社・久延彦神社)。神聖な三輪山と社紋の三ツ杉をモチーフにした、オリジナル御朱印帳も販売されています。また大神様の神社らしく勾玉(まがたま)や大国主神ゆかりの卯(うさぎ)のお守りに、お清めの砂などもあります。最高位の神社にふさわしい授与品の数々は必見です。

大神神社へのアクセス

電車・バスでのアクセス

電車を利用する場合は、JR桜井線の三輪駅が最寄りです。ここから徒歩で駅前の商店街を行けば約5分で到着、案内板が出ているのでスムーズにアクセスできます。バスを利用する場合は、JR桜井線または近鉄大阪線桜井駅の北口2番乗り場から、土日祝日のみ有料でシャトルバスが運行されます。

車でのアクセス


大阪方面からの場合は阪神高速14号松原線から西名阪自動車道へ進み、天理インターチェンジから約30分の距離。ここから県道51号線を経由し国道169号線を南進します。

京都方面からの場合は阪神高速8号京都線に入り、第二京阪道路と京奈和自動車道を経由して、木津インターチェンジから約60分。ここから国道24号線を橿原方面へ南進します。

名古屋方面からの場合は約2時間の距離、東名阪自動車道に入り、名阪国道と国道25号線を経由して天理東インターチェンジで降下。ここから県道51号線を経由し国道169号線を南進します。いずれも最後は三輪参道入口交差点を通過し、4ヶ所の無料駐車場または大鳥居近くの駐車場を利用しましょう。

住所|〒633-0001 奈良県桜井市三輪1422
営業時間|参拝自由
定休日|年中無休
電話|0744-42-6633
公式サイトはこちら

まとめ

日本で最も古く、最も格調高い大神神社。あらゆるものに神様が宿るが故に、安易に立ち入ってはならない聖域ですが、その一方で私たちの生活には神様が深く関わっていると実感する神社でもあります。美しい山野が広がる大和平野の桜井市。荘厳さと温かさを感じる大神神社へ、足を運んでみませんか。