名古屋弁まとめ|でら、だがら……尾張文化の方言を集めました

公開日:2019/2/21 更新日:2019/5/22

名古屋弁は方言の中で知名度が高い傾向があります。実際に方言自体は知らなくても「名古屋弁」という名前だけは知っている人が多いからです。今回は名古屋弁についてのさまざまなことを紹介します。

名古屋弁とは


名古屋弁と聞くと、独特な方言が多いという印象がありますよね。確かにその通りなんですけど可愛い方言も少なくないのです。こちらでは、名古屋弁がどこで使われているのかなどを集めてみました。

名古屋市中心部で使われる方言

名古屋弁は名古屋市中心部で使われている方言です。ちなみに同じ愛知県でも東部は名古屋弁ではなく「三河弁」になります。名古屋弁は江戸時代に全国から流れてきた住民たちの方言が混ざって出来たものと言われているようです。

名古屋弁のルーツは尾張弁

名古屋弁のルーツは尾張弁と言われています。尾張弁と言われていたものが、現在では名古屋弁と言われています。若干の違いはありますが、基本的には同じであると言われています。

語尾に「でら」「だがら」が良く付く

名古屋弁は語尾に特徴があります。語尾に「でら」や「だがら」がつく方言が多いのです。名古屋弁と言えば、これらの語尾を覚えている人も多いかもしれません。

上町言葉と下町言葉がある

名古屋弁には「上町言葉」と「下町言葉」があります。これらの違いは上町言葉は上品な印象があるのに対して、下町言葉はやや雑な言葉が印象的です。その他にも武家言葉もありますが、この武家言葉は現代ではまったく使われていないので、上町言葉と下町言葉だけ覚えておきましょう。

断定の助動詞の多くが「だ」になる

名古屋弁の特徴として、断定の助動詞の多くが「だ」になっているようです。もちろん全員ではないのですが、そういった傾向が強いと言われています。

名古屋弁の基本


こちらでは、名古屋弁の基本を集めてみました。イントネーションやアクセント、名古屋弁の特徴として有名なものがあるのでぜひ覚えておきましょう。

名古屋弁のイントネーション

名古屋弁のイントネーションは共通語よりも強い印象があります。疑問文の最後は音節が伸ばされるのも特徴のひとつです。



名古屋弁のアクセント

名古屋弁のアクセントの特徴は、共通語より遅れてピッチがあがり、共通語と同じ位置で下がることが多いと言われています。

2つの母音が連続しているときは伸ばす

こちらは名古屋弁特有のものですが、母音が連続している時は伸ばすという特徴があります。

定番の名古屋弁20選

こちらでは、名古屋弁の定番を集めてみました。聞いたことがある言葉から、初めて聞く言葉まであるのではないでしょうか。

定番名古屋弁1:きいない

「きいない」は「聞きなさい」という意味を持つ地域もありますが、名古屋弁では別の意味を持ちます。

【名古屋弁】きいない
【標準語】黄色い

  • 「ヒマワリはきいない」(ヒマワリは黄色い)

定番名古屋弁2:けなるい

「けなるい」は言葉の雰囲気的に「気怠い」を意味すると勘違いする人もいますが、そうではありません。

【名古屋弁】けなるい
【標準語】羨ましい

  • 「その時計けなるい」(その時計羨ましい)

定番名古屋弁3:ごぶれいします

「ごぶれいします」は、何となく意味が分かる人もいるのではないでしょうか。他の地域でも似た言葉を使っているところもあるので、分かりづらい方言ではないようです。

【名古屋弁】ごぶれいします
【標準語】失礼します

  • 「前をごぶれいします」(前を失礼します)

定番名古屋弁4:おみゃー

名古屋弁の定番中の定番と言っても過言ではないのが「おみゃー」です。名古屋弁に詳しくなくても、この「おみゃー」の意味だけは知っているという人も多いようです。

【名古屋弁】おみゃー
【標準語】おまえ

  • 「おみゃー元気か?」(おまえは元気か?)



定番名古屋弁5:えらい

「えらい」は一見すると褒め言葉のように聞こえるかもしれませんが、残念ながら良い意味で使われる言葉ではありません。

【名古屋弁】えらい
【標準語】疲れる

  • 「朝からえらい」(朝から疲れる)

定番名古屋弁6:行こみゃあ

「行こみゃあ」はパッと聞いただけでは分かりづらいのですが、よく考えると意味が分からないこともありません。日常的に使う言葉なので、聞く頻度は高いのではないでしょうか。

【名古屋弁】行こみゃあ
【標準語】行こうよ

  • 「お昼でも行こみゃあ」(お昼でも行こうよ)

定番名古屋弁7:あんばよう

「あんばよう」は意外とよく使われる言葉です。しかし、名古屋弁を知らない人にはあまり聞き馴染みがない方言でもあります。

【名古屋弁】あんばよう
【標準語】上手に

  • 「夫婦はあんばようしないかん」(夫婦は上手にしなければいけない)

定番名古屋弁8:いりゃあせ

「いりゃあせ」は誰かを招く時に使う言葉です。こちらも比較的広い範囲で使われる言葉です。

【名古屋弁】いりゃあせ
【標準語】いらっしゃい

  • 「来週いりゃあせ」(来週いらっしゃい)

定番名古屋弁9:なぶる

「なぶる」は一見すると怖い言葉に聞こえるかもしれません。言葉だけで見ると「嬲る」という意味に聞こえなくもないからです。しかし、そのような怖い意味ではないので安心してください。

【名古屋弁】売り物のパンをなぶってはいかん
【標準語】売り物のパンは触ってはだめ

  • 「売り物のパンをなぶってはいかん」(売り物のパンを触ってはだめ)

定番名古屋弁10:やりゃあ

「やりゃあ」も意外と多く使われる言葉です。主に叱咤する時に使われるようですね。

【名古屋弁】しっかりやりゃあ
【標準語】しっかりしなさい

  • 「しっかりやりゃあ」(しっかりしなさい)



定番名古屋弁11:こぎる

「こぎる」は恐らく主婦の人がよくすることかもしれません。

【名古屋弁】こぎる
【標準語】値切る

  • 「屋台でこぎる」(屋台で値切る)

定番名古屋弁12:よーけ

「よーけ」は名古屋弁ですが、比較的多くの地域で使われている言葉です。そのため、意味を知っても「知らなかった」という人は少ないのではないでしょうか。

【名古屋弁】よーけ
【標準語】たくさん

  • 「よーけ持って来たな」(たくさん持って来たな)

定番名古屋弁13:ワヤ

「ワヤ」は意味は知らなくても、言葉だけは知っている人も多いのではないでしょうか。あまり穏やかではない雰囲気を持つ言葉ですが、実際に良い時には使わない言葉です。

【名古屋弁】ワヤ
【標準語】台無し

  • 「すべてがワヤ」(すべてが台無し)

定番名古屋弁14:めちゃんこ

「めちゃんこ」は名古屋弁ですが、名古屋以外でも使われている言葉です。

【名古屋弁】めちゃんこ
【標準語】めちゃくちゃ

  • 「めちゃんこ元気」(めちゃくちゃ元気)

定番名古屋弁15:してちょーせんか

「してちょーせんか」は誰かにお願いをする時の言葉です。そのため、意外と耳にする機会も多いかもしれません。

【名古屋弁】してちょーせんか
【標準語】してくれませんか

  • 「残業をしてちょーせんか」(残業をしてくれませんか?)

定番名古屋弁16:いんちゃん

「いんちゃん」は子供の頃からしているとある遊びを指します。この遊びは地域によって呼び方も変わってくるので、調べてみると面白いかもしれません。

【名古屋弁】いんちゃん
【標準語】じゃんけん

  • 「いんちゃん、ホイ」(じゃんけん、ホイ)



定番名古屋弁17:まあひゃあ

「まあひゃあ」は名古屋弁を知っている人以外では、意味が伝わりにくい方言としても知られています。

【名古屋弁】まあひゃあ
【標準語】もうすぐ

  • 「まあひゃあ電話がかかってくる」(もうすぐ電話がかかってくる)

定番名古屋弁18:まわし

「まわし」と聞くと、お相撲さんのまわしを考える人もいます。実際、それ以外にもまわしを示すものはあるのですが人によっては浮かんでくる「まわし」はお相撲さんのものです。もちろん、名古屋弁の「まわし」はお相撲さんのものを指す言葉ではありません。

【名古屋弁】まわし
【標準語】準備

  • 「あしたのまわしして」(明日の準備をして)

定番名古屋弁19:やっとかめ

「やっとかめ」は聞き馴染みのない名古屋弁ですが、地域によっては似た方言があるところもあるので、まったく知らないというわけではないようです。

【名古屋弁】やっとかめ
【標準語】久しぶりに

  • 「やっとかめ会えた」(久しぶりに会えた)

定番名古屋弁20:~なも

名古屋弁の特徴として、語尾に「~なも」がつくことがあります。これは特定の意味を持つのではなく、さまざまな言葉と一緒に使うからこそ意味が出てくるものなのです。

【名古屋弁】~なも
【標準語】~だねぇ

  • 「そうだなも」(そうだねぇ)

かわいいとネットでも評判の名古屋弁

こちらでは、ネットでも可愛いと評判の名古屋弁を集めてみました。名古屋弁が可愛いと言われる理由が、こちらで紹介する方言で分かるかもしれません。

でら

「でら」も名古屋弁では定番と言ってもいい方言です。

【名古屋弁】でら
【標準語】とっても

  • 「でら可愛い」(とっても可愛い)

〜だもんで

「~だもんで」は名古屋弁ではありますが、名古屋以外でも使われているところが多いのであまり方言くささがないのが特徴的な言葉です。
【名古屋弁】だもんで
【標準語】だから

  • 「明日は休みだもんで」(明日は休みだから)



~まい

「~まい」は女性に言ってほしい名古屋弁としても有名です。言葉の雰囲気が柔らかいだけではなく、可愛さもあるからでしょう。

【名古屋弁】~まい
【標準語】~よ

  • 「明日からダイエットしようまい」(明日からダイエットしようよ)

しんで

「しんで」と言われるとギョッとしますよね。でも「死んで」の意味ではないんです。

【名古屋弁】しんで
【標準語】しないで

  • 「別々にしんで」(別々にしないで)

ちんちん

「ちんちん」と聞いたら、「えっ」となる方も多いのではないでしょうか。ですが、性的な意味はなく、普段から使う意味として「ちんちん」と言われています。

【名古屋弁】ちんちん
【標準語】熱々

  • 「このラーメンちんちん」(このラーメン熱々)

ほーか

「ほーか」は「放課」とも言われます。一見すると「放課後」と勘違いする人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。時間帯を表すのは間違いないのですが、もっと早い時間を表す意味を持っています。

【名古屋弁】放課
【標準語】(お昼などの)休憩

  • 「昼放課中に電話する」(昼休憩中に電話する)

けった

「けった」は大人も子供も日常的に使うとあるものを指しています。

【名古屋弁】けった
【標準語】自転車

  • 「けったの鍵なくした~」(自転車の鍵なくした~)



あらすか

「あらすか」と言っても、アメリカのアラスカを指しているわけではありません。日常的に使うことが多い言葉なので聞く機会も多い方言のひとつです。

【名古屋弁】あらすか
【標準語】無い

  • 「そんな理由はあらすか」(そんな理由はない)

まとめ

名古屋弁はかつて標準語として話されていたそうです。なぜなら、織田信長が「名古屋弁」を話していたと言われています。他にも豊臣秀吉も話していたそうです。その頃は名古屋弁ではなく「尾張弁」と呼ばれていました。歴史の中でも有名な偉人が話している言葉なので、なんか感慨深いものがありますね。