三河弁まとめ|クセが強いじゃん・だら・りんの方言

公開日:2019/2/22 更新日:2019/5/22

三河弁と聞くと「怖い」「可愛い」「汚い」という一貫性のない感想がある方言です。今回は三河弁のことについて紹介します。

三河弁とは


三河弁とは、どの地域で話されている言葉なのかと疑問に思う人もいるでしょう。愛知県東部のことを三河と呼びます。その地域で使われているのが「三河弁」です。

愛知県東部で使われる方言

先述したように、三河は愛知県の東部を指します。うなぎで有名な一色町も三河です。方言の中でも特徴が強いものであり、その中でも語尾に強い印象を持ちます。

西三河(岡崎寄り)・東三河(豊橋寄り)に分かれる

三河と言っても、岡崎よりの西三河と豊橋よりの東三河に分かれます。同じ「三河弁」ですが、東と西では微妙に違います。東三河弁は豊橋から音羽町赤坂あたりまで、西三河弁は岡崎から三好町までの境川より東の地域ということになります。

遠州弁などの周辺地域にも多大な影響

三河弁は遠州弁など、周辺の地域にも大きな影響を与えていると言われています。三河弁=言葉が強いイメージがあるので、周辺にも影響を与えているのでしょう。

三河弁の基本


こちらでは、三河弁の基本について集めました。イントネーションやアクセントなど、特徴的なものが多いので三河弁について知らなかった人は覚えてみてはいかがでしょうか。

三河弁のイントネーション

同じ愛知県でも三河弁と尾張弁に分かれます。尾張弁の方には語尾に「や」がつくイントネーションで、どちらかどいえば関西よりの部分もあるのですが、三河弁にはそれがありません。

三河弁のアクセント

三河弁のアクセントは、東京式アクセントと言われています。これは三河弁だけではなく、愛知県全域に言えることです。ちなみに東三河弁は外輪東京式ですが、西三河弁は中輪東京式のため、共通語と同じ響きに聞こえる人もいるようです。

じゃん・だら・りんの文化

三河弁の特徴と言っても過言ではないのが「じゃん・だら・りん」です。この助動詞は三河弁の代名詞と言われています。じゃん、については元々は全国的に使われる語尾ですが、元々は東三河弁と言われています。だら、については地域によっては人を貶す方言になるようです。しかし、三河弁の「だら」は「ずら」と同意語として使われているようです。りん、については使い方を間違えると相手を不快にさせてしまいかねません。その理由として「命令形」になるからです。命令形と言っても、マイルドな命令形なのでよほどの言い方をしない限りは怒らせることはないと思われます。



「だらー」・「ずら」・「ら」などが語尾に付きやすい

三河弁として「だら」「ずら」「ら」が語尾に着きやすいと言われています。この言葉が語尾に着きやすいことが三河弁が「可愛い」と言われるゆえんなのでしょう。

文末に「のんほい」や「えん」・「のー」・「のん」などが付く

三河弁が可愛いと言われる理由として「のんほい」「えん」「のー」「のん」などがつくからとも言われます。これrの語尾が可愛く聞こえるようです。こういった方言は珍しい部類になり、そういった点も可愛いとしてポイントが高くなるのでしょう。

定番の三河弁20選

こちらでは、三河弁の定番として有名なものを集めてみました。三河弁は知名度こそ高いとは言えないのですが、聞いたこともある方言があるのではないでしょうか。

定番の三河弁1:~じゃん

「~じゃん」は三河弁の中でも知名度が高い方言です。三河弁だけではなく、全国的に「~じゃん」と使っている人が多いからかもしれません。

【三河弁】~じゃん
【標準語】~なんだよね

  • 「これおいしいじゃん」(これおいしいね)

定番の三河弁2:~だら

「~だら」も三河弁として比較的知名度が高いと言っても過言ではありません。意味は「~でしょ?」「~でしょう」です。

【三河弁】~だら
【標準語】~でしょ?

  • 「今日は夜ご飯食べるだら?」(今日は夜ご飯食べるでしょ?)

定番の三河弁3:~りん

「~りん」も三河弁としては有名です。先述したように、マイルドではありながらも命令形になるのであまり多用しない方がいいと思われます。よほど心を許した相手、命令形を本気に受け取らない人に対して使える方言です。

【三河弁】~りん
【標準語】~しなよ

  • 「早く食べりん」(早く食べなよ)

定番の三河弁4:おいでん

「おいでん」という三河弁は「おいで」と比較的方言の中でも分かりやすいのではないでしょうか。この「おいでん」は三河弁以外でも使っている地域があると言われています。

【三河弁】おいでん
【標準語】おいで・きなよ

  • 「まっぺんこっちん遊びんおいでん」(またこちらに遊びにいらっしゃい)



定番の三河弁5:えらい

「えらい」という方言はそのまま受け取ってはいけません。その理由として「偉い」ではなく「しんどい」「疲れた」という意味です。ポジティブな意味に受け取ってしまうと、相手が疲れていることを喜んでいるように受け取られてしまうので気をつけましょう。

【三河弁】えらい
【標準語】しんどい・疲れた

  • 「徹夜はえらいね」(徹夜はしんどいね)

定番の三河弁6:でんしんぼう

「でんしんぼう」という方言は「電柱」のことを指します。電柱のことを「でんしんばしら」と言いますが、それがなまって「でんしんぼう」になったのかもしれませんね。

【三河弁】でんしんぼう
【標準語】電柱

  • 「でんしんぼうにぶつかった」(電柱にぶつかった)

定番の三河弁7:鍵をかう

「鍵をかう」というという言葉を聞くと「鍵を買う」「鍵を交換」という意味に聞こえるかもしれません。しかし、三河弁の「鍵をかう」という言葉は「鍵を閉める」という意味になります。

【三河弁】鍵をかう
【標準語】鍵を閉める

  • 「鍵をかっといて」(鍵を閉めておいて)

定番の三河弁8:さばくる

「さばくる」というちょっと物騒な響きの方言ですが、意味としては「探す」というものです。方言は言葉の響きとはまったく違う意味を持っているので、時には楽しいものです。

【三河弁】さばくる
【標準語】探す

  • 「鞄の中をさばくってみる」(鞄の中を探してみる)

定番の三河弁9:~に

「~に」と何かに続けるような三河弁の場合、標準語では「~よ」となります。三河弁に慣れていない人は「~に」の後に何か言葉が続くかと待ってしまう人も、ごく稀にいるようです。

【三河弁】~に
【標準語】~よ

  • 「宿題が多くて大変に」(宿題が多くて大変よ)

定番の三河弁10:〜だに

「~だに」という言葉は「~だよ」というものです。この「~だに」は三河弁の中でも知名度が高いので、三河弁だと知らなくても「~だに」は知っている人も多いのではないでしょうか。

【三河弁】〜だに
【標準語】~だよ

  • 「今日は会議があるだに」(今日は会議があります)



定番の三河弁11:きんにょ

「きんにょ」という方言は「昨日」という意味があります。三河弁に慣れていない人は「きんぎょ」と聞き間違えることもあるようです。

【三河弁】きんにょ
【標準語】昨日

  • 「きんにょはえらかった」(昨日はしんどかった)

定番の三河弁12:やっと

「やっと」は三河弁ではありますが、全国的に使われている言葉です。意味は「長い間」というもので、全国的に使われている意味と変わりません。

【三河弁】やっと
【標準語】長い間

  • 「あそこまでやっとかかる」(あそこまで長くかかる)

定番の三河弁13:こすい

「こすい」という言葉は三河弁ということは知っていましたか? 漫画やテレビドラマなどでも「こすい真似をして」と使われることがあるので「ズル賢い」という意味は知っているのではないでしょうか。

【三河弁】こすい
【標準語】ズル賢い

  • 「こすいやっちゃな」(ズル賢い奴だな)

定番の三河弁14:ほいだで

「ほいだで」という三河弁も、三河弁が使われている漫画やドラマを見ることでよく使われています。三河弁以外でも使うことがあるので、意外と有名なのかもしれません。

【三河弁】ほいだで
【標準語】だから

  • 「ほいだでどうなるか分からんに」(だからどうなるか分からないよ)

定番の三河弁15:ちょうらかす

「ちょうらかす」という三河弁ですが「人をからかう」という意味があります。つまり「ちょうらかすな」という言葉は「人をからかうな」という意味です。方言はまったく違う言葉でありながら、意味が変わってくるので、その楽しさから方言について学ぶ人もいます。

【三河弁】ちょうらかす
【標準語】人をからかう

  • 「人をちょうらかして楽しいか」(人をからかって楽しいか)

定番の三河弁16:よう

「よう」という方言ですが、「よう食わん」などの使い方に聞き馴染みのある方であれば、ある程度意味も分かるのではないでしょうか。意味としては「とてもじゃないけど」というものです。この言葉は三河弁だけではなく、他の地域の方言でも使われていることがあり、耳にする機会も多くあるかもしれません。

【三河弁】よう
【標準語】とてもじゃないけど

  • 「こんな甘いせんべいはよう食わん」(こんなに甘いせんべいはとてもじゃないけど食べられない)



定番の三河弁17:ちいと

「ちいと」という方言については「少し」という意味ですが、こちらの方言も三河弁は関係なく使っている人が多い印象を受けます。

【三河弁】ちいと
【標準語】少し

  • 「ちいたぁ愛想ようしたらどうね」(少しくらい愛想よくしたらどうだろう)

定番の三河弁18:ぐろ

「ぐろ」という言葉を聞いても、パッとどんな意味なのか分からない人も多いでしょう。この「ぐろ」という言葉の意味は「隅の方」という意味です。三河弁を知っている人でなければ、意味が分からずに「?」となる言葉でしょうね。

【三河弁】ぐろ
【標準語】隅の方

  • 「この本、ぐろに置いとって」(この本、隅の方に置いておいて)

定番の三河弁19:やっとかめ

「やっとかめ」という言葉ですが「久しぶり」という意味になります。親しい人の間では、久しぶりの挨拶を「やっとかめ」を使うことが多いようです。

【三河弁】やっとかめ
【標準語】久しぶり

  • 「やっとかめ会えたな」(久しぶりに会えたね)

定番の三河弁20:あらすか

「あらすか」と聞くと「アラスカ」とアメリカの方を思い出す人もいるかもしれませんが「ほとんど無い」という三河弁なのです。

【三河弁】あらすか
【標準語】ほとんど無い

  • 「珍しいもんはなんもあらすか」(珍しいものはほとんど無い)

クセが強い三河弁

三河弁は「可愛い」という人もいますが、クセが強いという特徴を持っています。そこで、こちらではクセが強いという印象がある三河弁について集めてみました。

〜しよまい

「~しよまい」という言葉は「~しようよ」という意味なのですが、語尾が「い」であることから、三河弁に慣れていない人にとっては命令されていると感じることもあるようです。

【三河弁】〜しよまい
【標準語】~しようよ

  • 「一緒に食べまい」(一緒に食べよう)

やぐい

「やぐい」という言葉は三河弁でしか聞かないものです。その意味は「壊れやすい」です。三河弁の中でも意外とクセが強い言葉です。

【三河弁】やぐい
【標準語】壊れやすい

  • 「やぐい造りだなぁ」(壊れやすい造りだなぁ)



血が死ぬ

「血が死ぬ」という言葉は、一見すると「何事!?」と思われそうな方言ですが「青あざが出来る」という意味です。三河弁を知らない人が血が死ぬという言葉だけを聞くと、物凄い大怪我をイメージする人が多いようです。

【三河弁】血が死ぬ
【標準語】青あざが出来る

  • 「血が死んで痛い」(青あざが出来て痛い)

けった

「けった」と聞くと「蹴った」と勘違いする人がいます。しかし「自転車」という意味です。三河弁以外でも「けった」と呼ぶところがあるようですが、一般的には知られていないので「けった」を最初から自転車と通じる人は少ないようですね。

【三河弁】けった
【標準語】自転車

  • 「けったどこやった」(自転車はどこにある?)

ほかる

「ほかる」は「捨てる」という意味で、クセの強い三河弁のひとつです。言葉を荒らげて「ほかる」という場合もあり、意味としても「捨てる」なのであまり良い場面で使われないこともあります。

【三河弁】ほかる
【標準語】捨てる

  • 「そないなもんほかってや」(そんなものは捨てて)

放課

「放課」は「休み時間」という意味です。学生や社会人も「放課」という言葉を使う人が多く、逆に放課を使わない人の方が珍しいところもあるようです。

【三河弁】放課
【標準語】休み時間

  • 「放課返上で仕事をする」(休み時間返上で仕事をする)

車校

車校という方言ですが「車の学校」という意味に取れるため「自動車教習所」という意味であることが文字から分かる人も多いのではないでしょうか。

【三河弁】車校
【標準語】自動車教習所

  • 「車校に通ってる」(自動車教習所に通っている)

まとめ

三河弁はクセが強いのですが、語気を荒らげる人も多いため「怖い」というイメージが定着しています。その一方で「りん」などの可愛い言い方もあるので、三河弁に対する印象は人によって異なるようです。