池田ワイン城はワインやブランデーとともに歴史の香りも漂う

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北海道出身。得意なエリアは北海道全域や東北エリア、海外ではオーストラリアやニュージーランドです。一人旅や女友達と温泉巡りや美味しい食べ物を探して旅行するのが好きでしたが、最近は子育てを全力で楽しんでいるため、子どもと一緒に楽しめるスポットも紹介していきます。

十勝平野や日高山脈を眺めながら、人気の十勝ワインや歴史あるブランデーに酔いしれてみればいいっしょ

北海道中川郡池田町には、少し変わった建物があります。遠くからみるとそれはまるでお城のようなフォルム。実はここ、池田町の名産である十勝ワインを扱う研究施設なのです。池田町ブドウ・ブドウ酒研究所、通称池田ワイン城は、地元の人や多くのワインファンがその魅力に惹かれ集う場所です。この記事では、そんな池田ワイン城の楽しみ方をご紹介していきます。

通称ワイン城は池田町が運営

池田ワイン城として親しまれるこの施設。正式名称は池田町ブドウ・ブドウ酒研究所という真面目な名前です。しかも事業主体が北海道池田町という地方公共団体な上、代表者は池田町の町長であり、お城のイメージからは実にかけ離れた実態です。しかし、研究所でありながらもヨーロッパ中世の古城に似た外観から、誰からともなくワイン城と呼ばれ、親しまれるようになりました。

屋外にあるワイン城南側の斜面には、ブドウ展示園があります。ここには池田町だけの品種である清舞と山幸が植えられています。これらの品種から作られている十勝ワイン。豊かな味わいのワインだと定評があります。池田ワイン城で行われる見学ツアーでは、ブランデーを造るための蒸留器や十勝産ミズナラで作られた大樽などを窓越しながらより接近して見ることができます。

町をあげて酒類に取り組む池田町

池田町はワインだけでなくブランデーの町

池田町産の十勝ワインは全国的にも有名ですが、池田町ではその他に、コニャック方式によるブランデーづくりが1964年から行われていました。池田ワイン城では約30年間ブランデーを生産してきましたが、在庫過多状態となってしまったため、1993年のワインを蒸留した後にその生産を一時ストップ。

それから長い年月を経て、2016年には十勝ブランデーの原酒製造をなんと23年ぶりに再開しました。ブランデー作りは樽での熟成を含めると、完成までは少なくとも10年ほどかかります。そのため、再開したブランデーは最短でも2026年以降にならないと飲めません。

池田町産の十勝ワインも種類が豊富

現在、池田ワイン城では北海道産のぶどうワインに加え、独自品種による多種多様な個性派ワインを販売。そのラインナップはワインだけにとどまらず、ブランデーやリキュールなどの販売も積極的に行っています。池田ワイン城の1階にはワインの無料試飲コーナーもあるので、そこにいけば季節ごとおすすめのワインを楽しむことができます。

極上ワインの秘密がわかる見学ツアーを楽しもう

ワイン城見学ツアーは押さえておきたい

ワイン城見学ツアーは、十勝ワインに親しみ身近に感じてもらうことを目的としており、ワイン城のいたるところを見学することができます。そんな中でも注目なのが地下熟成室で、ここには多くのワインが静かに眠るフレンチオーク樽や、普段なかなかお目にかかることのできないオールドビンテージがぎっしり。こちらも必見です。

ツアー中は、ワイン造りに必要な湿度・温度・ビン熟成中にコルクに付着した自然のカビに至るまで、肌で感じることができます。池田ワイン城の1階には、十勝ワインや池田町特産品を買うことができるショッピングエリアもあるので、見学の記念に気になる商品を購入してみては。4階に上がったところにあるレストランでは、食はもちろんその見晴らしも最高と来場者から評判です。

併設されたワイン工場の内部に潜入

池田ワイン城併設の工場では現在、1時間当たり約3,000本、1日約15,000本ものワインが瓶詰めされています。製造されたワインは約435,000本ものワインを保管できる、コンピューター管理された倉庫から全国へ出荷していきます。こちらもワイン城と同時間帯に、併設された見学通路から見学することができるのでぜひ窓越しに瓶詰の様子を見ていってください。

池田ワイン城の個性的な魅力の数々

最高の見晴らしと極上のお肉を味わえるレストラン

広々とした開放的な4階レストランからは、十勝平野や日高山脈が一望することができます。レストランでは十勝の食材をふんだんに使用した料理と、ワイン城の地下の熟成庫にて熟成された十勝ワインを楽しむことも。人気メニューは国産粗挽き肉ハンバーグや十勝産F牛のモモステーキ、さらにはいけだ牛を使ったサーロインステーキなどもあります。なかでも十勝牛の肉は柔らかくておいしいと高い評判です。

池田ワイン城にはオリジナル資格がある

池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(池田ワイン城)では、一般的なワインの資格とは別にオリジナルの資格制度「十勝ワインバイザー」を創設しました。これは十勝ワインをより親しんでもらうほか、十勝ワインやワイン全体のファンの育成を目的とした取組の一環とされています。十勝ワインバイザーとして見事認定された後は、全国にある有志団体、十勝ワイン友の会への加入ができたりワイン祭りへの参加が可能になったりするなど、ワインを通じた活動の幅が広がっていきます。

十勝ワインバイザーの実際の試験は、ワインの一般常識に加え十勝ワインの精製へのこだわりなどについてが出題。十勝ワインバイザーの資格を学ぶことで、ワインの歴史や周辺知識についても自然と身につけることができます。試験では実際にテイスティングを行うテイスティング試験なども実施する本格さです。

ワイン城の見学がこれから見られなくなる

池田ワイン城は2019年10月中旬から、ワイン城の魅力向上と耐震改修工事を目的とし休館を行う予定です。リニューアルオープンは2020年の4月下旬の予定。とはいえ、本館であるワイン城が休館している期間中は、見学施設や代替施設での臨時営業を予定しているそうなので、ホームページなどで確認の上お出かけください。

池田ワイン城の改修工事費の一部は、ふるさと納税の仕組みを使ったクラウドファンディングで確保されました。この方法での資金調達は話題となり、ニュースにも取り上げられたほど。気になる返礼品は、40年熟成プレミアム十勝ブランデーをはじめとしたワイン好きにはたまらない非売品の数々が用意されました。

池田町のワイン祭りは一大イベント

毎年池田町で開催されているワイン祭り。この祭りでは赤ワインや白ワインのほかに、町民用のロゼの十勝ワインや特製ぶどうジュースが飲み放題になります。祭りはブドウの収穫とワインの仕込みを祝うものなので、毎年10月第1日曜日に開催。毎年約5,000人もの来場者が訪れ賑わいをみせます。ワインの他にもビーフハンバーグ・ビーフソーセージ・鮭のチャンチャン焼きといった十勝の味が凝縮されたメニューが堪能できます。

さらに、北海道産牛肉の炭火焼きの食べ放題や、10時間かけて焼くという池田町産牛の丸焼きも話題を集めます。これは、昭和47年に牧場経営を学ぶためアメリカに派遣された当時の町職員が、牛の丸焼き技術を日本に初めて持ち込んだことに由来。牛の丸焼きは池田町が元祖とされています。肉とワイン、そして雄大な景色を見ながら心ゆくまで食べ放題・飲み放題が楽しめるとあり、かなり評判の祭りです。

池田ワイン城へのアクセス

電車での行き方

JRを利用する場合、札幌駅から特急おおぞらにて約2時間40分。南千歳駅からは約2時間10分、帯広駅からは約16分です。

車での行き方

車を利用する場合、道東自動車道 札幌ICから約2時間50分、千歳東ICから約2時間20分。釧路から一般道を利用すると約2時間、帯広からは約30分となっています。バスに乗車するのであれば、帯広駅バスターミナルから約1時間で到着します。

住所|〒083-0002 北海道中川郡池田町清見83-4
営業時間|9:00~17:00
定休日|年末年始は休館
電話|015-572-2467
公式サイトはこちら

まとめ

十勝ワインの産地、池田町。ここには、かつてワインを町の産業にし、町を発展させようとしてきた人々の技術が産んだ努力の結晶といえるワインが今も大切に眠っています。もともとワインが好きな人も、その情熱でさらに十勝ワインや、ワイン全体に夢中になること間違いなし。壮大な大地と極上のワイン、ここでしか触れられない景色や食材を存分に堪能していってください。