聖徳記念絵画館で80枚の名画を鑑賞。美術も重要文化財の建築も必見

公開日:2019/4/27 更新日:2019/9/26

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北海道出身・東京在住で、歴史を感じられる観光名所が大好き。本州をメインに一人旅をする事と、城や寺院など建築物を見る事が好きなので各名所の見どころや魅力を多くの方々にお届けできればと思っています。
明治天皇と皇后の生涯を知ることの出来る80点の絵画は圧巻!

東京都の中でも中心的な場所に位置する明治神宮外苑。その中央で静かに佇み、歴史を感じさせる建物こそ聖徳(せいとく)記念絵画館。聖徳記念絵画館には80点にも及ぶ明治天皇・皇后を描いた絵画が展示されており、当時の歴史を知る事ができる貴重な資料館としても大切にされています。そんな聖徳記念絵画館をご紹介します。

美術も建築も楽しめる聖徳記念絵画館の見どころと魅力

明治神宮外苑にある聖徳記念絵画館

聖徳記念絵画館は、東京都新宿区の神宮外苑の中でも中心的な建物です。その歴史は古く、明治天皇が崩御されたのちに建築計画が持ち上がり1926年に(大正15年)建設が行われました。こちらの絵画館では、幕末から明治時代にかけた明治天皇の生涯を描いた歴史的にも文化的にも貴重な80点の絵画を展示しています。

重要文化財に指定された建築技術にも注目

聖徳記念絵画館の外観は左右対称で、中央部分がドーム状になっています。その荘厳な建物は、直線的意匠と先駆的な技術を採用し建設されたわが国初期の美術館建築と評価され、国の重要文化財へと指定されました。立派な外観だけでなく、エントランスや内部にいたるまで当時の技術が駆使された素晴らしい建築物です。

絵画館に近付くにつれ低くなる銀杏並木

明治神宮外苑への入り口でもあり都内屈指の人気スポットとなっているのが、青山通りから続く銀杏並木です。この並木道は、絵画館に近付くにつれてだんだんと銀杏の木が低くなっていくよう整えられています。これは遠近法を利用したもので、まるで絵画館が遠くにあるかのように見える仕組み。

はるか遠くに見せる事で聖徳記念絵画館の荘厳さを高める効果があるという、ちょっと変わった整備がされているので注目してみてください。

頭に素晴らしい絵画を焼付けよう。絵画館内部は撮影禁止

館内には素晴らしい絵画や建築がたくさん並び、撮影したい気持ちが沸き起こります。しかし、残念ながら聖徳記念絵画館では内部の撮影は禁止となっています。入口の階段をのぼったところにあるエントランスの一部までが撮影可能エリア。マナーを守って静かに鑑賞してください。

素晴らしい絵画は全部で80点飾られています。一枚一枚の絵画に説明文がついているので、じっくりと観察し脳裏に焼き付ていってください。

計80点の絵画で明治天皇と皇后の生涯を知る

日本画と洋画が計80点展示されている

エントランスの先へと進んでいくと、展示室が左右に分かれています。そこが80点の絵画がずらりと常設展示されている部屋です。当代一流の画家により描かれた縦約2.7メートル・横約2.1~2.5メートルの日本画が40点、洋画が40点、合わせて80点。

絵画は1から80までの番号が振られ、年代順に並んでいるので歴史が追いやすいスタイルになっています。そこには史実に基づいた明治天皇と皇后の生涯が描かれ、歴史を知る貴重な資料としても注目されています。

エントランスから向かって右側に展示されている日本画

エントランスから向かって右側にある1番から40番までの作品が日本画。こららはキャンバスか和紙の選択制がとられているため、日本画でありながらもキャンバスに描かれている珍しい作品も5点あります。

日本画は1番の明治天皇が誕生した御降誕からはじまり、即位礼や琉球藩設置の様子などを経て、最後の40番では初雁の御歌が描かれています。



エントランスから向かって左側に展示されている洋画

エントランスから向かって左側にある41番から80番の作品が洋画の展示です。こちらは寺崎武男氏と和田三造氏によって描かれた2点が、洋画でありながら和紙を用いて描かれた作品となっています。80点全ての絵画にその絵の歴史背景などの説明書きがついており、理解しやすいと評判。

80点の中には完成までに12年かかったという大作も

館内の作品は80人もの名だたる一流画家によって描かれたもので、それらの素晴らしい絵画をじっくり楽しめるのも聖徳記念絵画館の魅力。80点の絵画たちの中には、完成までになんと12年もの年月がかかったといわれているものもあり、見ごたえも充分です。歴史も絵画も楽しんで、ゆったりとした時間を過ごしていってください。

絵画だけではなく建築もすごい

聖徳記念絵画館は平成23年に重要文化財に指定

聖徳記念絵画館は大正8年に着工し、7年の歳月をかけ大正15年に竣工しました。設計は公募で1等を取った大蔵省臨時建築部技手・小林正紹氏による案が採用され、当時の最新技術を駆使した建築が施されました。結果、聖徳記念絵画館は当時の鉄筋コンクリート造の最大規模を誇る建築物となったのです。

部位により違う石材。ディテールにも注目

外観は、中央部分に15メートルのドームを戴く左右対称の構成。岡山県万成花崗岩が張られています。内部の装飾を見ていくと、地階にまで7種類もの石材を使用した大変豪華な仕様となっています。聖徳記念絵画館で使用された石材は、戦前の国産大理石との事なので、それらにも注目して歩いてみてください。

エントランスには美しいステンドグラスが

エントランスには虹色に装飾されたステンドグラスが飾られています。こちらも左右対称となった、シンメトリーな幾何学的デザインが魅力。絵画室の窓もこだわったつくりがなされており、屋根とガラス天井の間に遮光調整幕を配すといった工夫をしています。

重厚なエントランス、天井や照明もシンメトリー

全てにおいてシンメトリーな設計になっているのが聖徳記念館の特徴です。館内を見上げると、ステンドグラスだけではなく天井や照明といった全てのものがシンメトリーなデザインな事に気づきます。西欧の様式建築の手法を基調としつつ、幾何学形態を強調している新しい造形表現が魅力。



格子の幾何学模様も可愛い

意匠的に価値が高いと評される聖徳記念絵画館は、全ての意匠にこだわりを感じます。エントランスの扉などは特にデザインへのこだわりが詰め込まれているのでじっくり見てください。中央部分にある花のような模様と、上下に連なるダイヤのような模様が印象的なお洒落なデザインです。

植栽にも注目。池の両側に3本ずつ並ぶシロマツ

聖徳記念絵画館前には池があり、その両側には3本ずつシロマツが並んでいます。このシロマツは中国北西部が原産。中国ではシロマツは神聖な木とされており、王宮や墳墓、寺院といった場所に植栽されている大変珍しい木とされています。

聖徳記念絵画館へのアクセス

電車でのアクセス

聖徳記念絵画館は明治神宮外苑内にあるので、電車を利用する場合は、都営大江戸線国立競技場駅、JR中央総武線信濃町駅・千駄ヶ谷駅から徒歩5分です。東京メトロ銀座線外苑前駅・青山一丁目駅からもアクセスが可能で、徒歩10分程度です。

車でのアクセス

車をご利用の際には、明治神宮外苑内の駐車場利用が便利です。

Address 〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町1番1号
Hours 平常 9:00~17:00(最終入館16:30)年末年始 10:00~17:00(最終入館16:30)
Closed 年中無休
Tel 03-3401-5179
Web http://www.meijijingugaien.jp/art-culture/seitoku-gallery/

まとめ


聖徳記念絵画館では、明治天皇と皇后が生涯歩んできた歴史を80点にも及ぶ絵画を通し知る事ができます。館内は絵画だけではなく、重要文化財に指定されたその建築も見どころです。

都心にありながらも静けさが漂う絵画館で、気持ちを落ち着かせながら名作ぞろいの絵画を楽しめる聖徳記念絵画館。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。