掛川城の天守閣は日本初の木造復元。室町時代にタイムスリップ

公開日:2019/3/4 更新日:2019/6/25

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私は広島県出身ですが、会社の転勤を繰り返し、いろんな地域で暮らしてきました。 赴任先を起点に各地の観光スポットを巡って絶景や思い出になる写真を撮っています。 最近は一人旅が多いですね。 紹介記事は西日本中心になります。 みなさんに一味違った旅の魅力をご紹介出来たら幸いです。
貴族的な外観を持つ天守閣が美しいだらー

城築当時に東海の名城と呼ばれた掛川城は、室町時代を代表する城のひとつ。日本で初めて本格的に木造復元がされた天守閣は、今でも建設当時の趣が感じられます。公園内には国内に現存する数少ない城郭御殿や伝統的な数機屋造の茶室もあり、歴史を感じながらゆっくりとした時間を過ごす事ができるのが魅力。

周辺には掛川市文化財に登録されている竹の丸や美術館、国の重要文化財に指定されている大日本報徳社などもあります。歴史ある掛川城の魅力をたっぷりご紹介します。



今川義忠の名城を巡る

天守閣が映える梅と松

掛川城は室町時代、駿河守護大名であった今川義忠が遠江進出を狙い、重臣の朝比奈氏に命じて築城されたと伝えられています。現在見られる城築の基本部分はその後の戦国時代に城主を務めた山内一豊の指導によるもの。その後一豊によって築かれた高知城の天守は、この掛川城を模して作られたといわれています。

城下に響いた太鼓櫓(たいこやぐら)

城には城下に時刻を知らせるための大太鼓を収めた太鼓櫓が。当時実際に使われた大太鼓は現在掛川城御殿の広場に展示してあります。この大太鼓は掛川市文化財に指定されており、外観のみの見学をする事ができます。

本丸防衛の四足門

現在掛川城のメインの入り口となっている四足門は、正保城絵図を元に復元されたものです。調査による門の跡は見つかりませんでしたが、門の内側には入城者を調べる番所があった事がわかっており、城の主要部である本丸に続く重要な門として機能していたと考えられています。

霧吹井戸の伝説

徳川軍によって攻撃を受けた際、井戸から立ち込めた霧が掛川城を覆い隠し、城を攻撃から守ったとされている霧吹き井戸。現在でも天守台の脇に見る事ができます。この伝説はその後掛川城が別名、雲霧城と呼ばれるようになったきっかけになりました。

再び美しい姿を現した天守閣

嘉永7年(1854年)東海地震によって天守閣を含む大半が破損。現在見られる天守閣は平成6年(1994年)に日本初の木造復元天守として再建されたものです。外から見ると3層ですが、実際の内部は4層になっており、こちらは一豊が創建した姿に近いものとされています。

天守閣内部の様子を見学

建設当時の状況で復刻されているため、木造建築の趣が感じられる天守閣内部。3階まで登る事ができる急な階段があり、最上部まで登り切ると10畳ほどの部屋にたどり着きます。専門のガイドさんの案内もありますよ。城内だけでなく、天守閣から掛川を望む眺めを楽しむ事もできます。

掛川城公園内を散策しよう



全国でも稀少な城郭御殿

掛川公園内には、京都二条城などを含む全国で4ヶ所にしか現存しない城郭御殿があります。7棟からなる書院造りの御殿は公的式典、藩主公邸、政務所の機能を持っていたとされます。用途によっての内部にある20ほどの部屋が使われていました。

ゆったりとしたひとときを過ごす二の丸茶室

公園内には、掛川茶の煎茶や抹茶を楽しむ事ができる二の丸茶室があります。この木造平屋の数奇屋造の茶室は、掛川城をバックに景観の中に溶け込む絶好の休憩スポット。天気のいい日は日本庭園や掛川城を眺めながら、ゆっくりとした時間を過ごす事ができます。

本丸門の前面に配置された三日月堀

三日月堀、十露盤堀(そろばんぼり)、松尾池は、それぞれ掛川城の内堀として機能していました。その中でも三日月型をしている三日月堀は本丸門の前に配置されており、深さは8メートルにものぼります。これまでの調査では堀の南側から石垣が見つかっており、その下からは並んだ注穴(ちゅうけつ)が見つかっています。

周辺のおすすめスポット

江戸時代に葛布問屋の松屋を営んだ松本家の本宅、竹の丸

山内一豊が城の拡張の一環として重臣たちの屋敷を建てた跡地にあるのが竹の丸。現在みられる建物は代々掛川城下で葛布問屋の松屋を営んでいた松本家が明治36年(1903年)に本宅として建てた建築物で、掛川市文化財に指定されています。建物内の見学はもちろん、喫茶ルームや部屋の貸し出しも行なっています。

Address 〒436-0079 静岡県掛川市掛川1200-1
Hours 午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)
Closed 第4月曜日(祝祭日は開館)
Tel 0537-22-2112 
Web http://www.kakegawa-kankou.com/kanko/guide/facility_detail.php?_mfi=41

地域の芸術文化活動の拠点二の丸美術館

二の丸美術館では、地域で活躍をした掛川にゆかりある人物の作品の展示が行われています。たばこ道具をはじめとする美術工芸品を集めた木下コレクションや、近代日本画を集めた鈴木コレクションなどが主に収蔵されています。

Address 〒436-0079 静岡県掛川市掛川1142番地の1
Hours 9時から17時(入館は16時30分まで)
Closed 展示替、施設点検日に休館
Tel 0537-62-2061
Web http://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kankou/spot/art/ninomarubijyutu.html

ライトアップで美しく輝くステンドグラス美術館

平成27年(2015年)に二の丸美術館の隣にオープンしたステンドグラス美術館では、主に19世紀にイギリスで製作されたステンドグラスの数々を鑑賞できます。また、実際にステンドグラスを製作できる体験講座の他、館内ではコンサートが開催される事も。

Address 〒436-0079 静岡県掛川市掛川1140-1
Hours 9時から17時(入館は16時30分まで)
Closed 施設メンテナンス日
Tel 0537-29-5680
Web http://www.kakegawa-stainedglass.com/


荘厳な重みが感じられる和洋折衷の大日本報徳社

大日本報徳社は、二宮尊徳(別名二宮金次郎)の報徳の教えを広めるために全国に設置される報徳社の最上位組織として位置づけられています。日本の瓦屋根、漆喰塗りの外壁の中に丸みを帯びた洋風の窓などが用いられており、日本最古の公会堂として国の重要文化財に指定されています。

Address 〒436-0079 静岡県掛川市掛川1176番地
Hours 4月1日~10月31日午前10時~午後4時30分、11月1日~3月31日午前10時~午後4時
Closed なし
Tel 0537-22-3016 
Web https://www.houtokusya.com/

掛川城へのアクセス

電車でのアクセス

JR掛川駅より北口を出て徒歩7分です。駅からは目の前の横断歩道を渡って直進です。

車でのアクセス

静岡方面から東名高速道路で掛川I.C下車。上張南交差点を右折し県道38号を直進。1.5キロほど先の二藤町交差点を左折します。500メートル先の中町交差点を右折です。所要時間は約10分ほどですが、無料駐車場はないので、近くにある有料駐車場を使います。
有料の掛川城公園駐車場がおすすめ。収容台数58台で、駐車場から掛川城までは徒歩3分ほどです。

Address 〒436-0079 静岡県掛川市掛川1138番地の24 
Hours 9時から17時(入館は16時30分まで)
Closed 年中無休
Tel 0537-22-1146 
Web http://kakegawajo.com/

まとめ

今川義忠によって建てられ、山内一豊によって大幅に拡張された掛川城は、注意深い復元により当時の趣をそのままに残した木造の数少ない城のひとつです。

周辺には江戸時代から続く問屋の本宅や日本最古の公会堂の他、趣の違った2種類の美術館があります。建築と日本の歴史はもちろん、さまざまな芸術作品も楽しめるスポットが点在する掛川にお出かけしてみてはいかがでしょうか。掛川に今日まで続く歴史を肌で感じる事ができるはずですよ。