入江泰吉記念奈良市写真美術館では素晴らしい大和路の風景が広がる

公開日:2019/3/15 更新日:2019/5/15

トラベルパートナー:トラベルパートナー: midori
静岡県出身、歴史好きが高じて奈良県に移住しました。奈良県の記事をメインで書いています。旅行は家族で出かけることが多いです。神社仏閣の紹介が得意です。散歩や食べ歩きが趣味で、カメラを片手に日々新たな撮影スポットやおいしいお店を探しています。
入江泰吉の写真を見たらもっと奈良が好きになってまうで!

元興寺・大安寺など奈良の古刹が数多い奈良市には大和路の風景を撮り続けた写真家、入江泰吉の写真美術館があり、写真やアートの美意識が高い観光客に大変人気の場所となっています。今日はこの入江泰吉記念奈良市写真美術館の楽しみ方と魅力、そして周辺の必見ポイントをご紹介します。

入江泰吉記念写真美術館とは

入江泰吉記念奈良市写真美術館は、奈良大和路を代表する写真家、入江泰吉の全作品と愛用品などを一堂に見られる西日本初の写真美術館。奈良市出身の入江泰吉は、半世紀に渡って奈良大和路を撮り続けました。古都奈良の美しさを仏像や風景、行事などの写真で全国に発信し続けた人物で、生前に全作品と愛蔵品を奈良市に寄贈しています。

入江泰吉記念奈良市写真美術館は寄贈された作品を中心に、1992年に西日本初の写真美術館として開館したものです。古刹が多い高畑(たかばたけ)という静かな市街地エリアにあり、黒川紀章氏の設計による美しい建築も合わせて楽しめます。

入江泰吉記念写真美術館の見どころ

古都奈良を感じさせる空間デザイン

美術館は建物の空間にも繊細なデザインがなされています。白壁に茅葺きの屋根、地上部分の外壁は全てガラス張りのため、茅葺き屋根がぽっかりと浮いているように見えてとても斬新。この設計は有名な建築家の黒川紀章氏によるもので古都奈良の景観をイメージしたそうです。美術館周りには浅いプールが広がり、訪れる人に水辺の爽やかな開放感と癒しを与えます。

オシャレで落ち着いた雰囲気の館内

館内の地下部分にはフリースペースがあり、おしゃれな赤いデザインチェアに腰掛けて、巨大な窓から外の水庭を眺めることができます。窓から入る光は水のゆらぎを館内の天井に反射する設計になっていて、室内にいるのに水の中にいるような不思議な気分に浸れますよ。また、地下に降りる階段部分には入江泰吉の親友で杉本健吉画伯作の常滑焼の陶壁「華精」は、花をモチーフにした素晴らしい作品ですのでお見逃しなく。

企画展が開催される展示室

展示室は2室あり常設展は開催されていません。そのかわり美術館所蔵の入江泰吉作品は企画展ごとに毎回テーマを設け、様々な写真家の特別展と共に2つセットで開催されます。また、企画展ごとに予約不要のトークイベントも行われ、写真好きな方には見逃せない機会となるでしょう。展示室はこじんまりとしているため、観覧の所要時間はじっくり観て回っても30分から1時間程度です。

入江泰吉の遺品が見られる記念室

ここには入江泰吉が愛用した大判カメラやライカ社製のカメラが展示されています。他にも愛蔵品の土器や絵画、書などが展示されていて、それらを見ても入江泰吉の美意識を垣間見ることができるでしょう。記念品も展示替えがあり、毎回違ったものを楽しめます。尚、記念室は観覧券を購入した人のみが入れる有料スペースとなっています。

作品への理解が深まるハイビジョン室

ハイビジョン室では常時大画面で入江泰吉やその作品の解説を見ることができます。大画面の部屋のほかには、2~3人程度が入れる個室が数室あり、そちらは入江泰吉に関する自分の興味のある映像を選んでじっくり鑑賞するのにぴったり。ハイビジョン室は展示室を出た場所にあり、観覧券を購入した人だけが利用できる有料スペースとなっています。

古美術や写真の希少本が揃う資料閲覧室

資料閲覧室には国内外の古美術や歴史、写真に関する貴重な書籍が揃っていて、図書館のようにゆっくり閲覧することができます。中には今では入手困難な本も多々あります。また奈良の観光や文化に関する雑誌なども展示されており、資料の閲覧は無料。



ミュージアムショップはオリジナルグッズ多数あり

展示室手前のミュージアムショップには入江泰吉や奈良に関する書籍、写真集、ポストカードなどが販売されていてどれもおしゃれ。開催中の特別展の作家さんたちの写真集や奈良らしい柄のふせんや一筆箋など、ちょっとしたお土産になる商品も揃います。

カフェ・フルールでゆったり休憩

1階の入口を入ると正面にあるカフェ・フルールは、ドリンクとケーキが主なメニューで本格的な食事はできませんが、美しい水庭の眺めを楽しみながらゆっくり休憩できるのでおすすめです。美術館の展示を観なくてもカフェだけの利用ができるため、奈良観光の休憩にも使えます。

館内はバリアフリーで安心

美術館は館内が全てバリアフリーになっていて、車いすやベビーカーでも安心して入場できます。入口にはスロープが設置されているため、地下の展示室にもエレベーターがありスムーズに入館できますよ。また、展示室も段差がなく、通路が広いので余裕をもって展示を見て回れます。

周辺のおすすめ観光スポット

歴史ある名門、奈良ホテル

明治42年に関西の迎賓館として建てられた奈良ホテルは、天皇陛下はじめ皇族御用達の名門クラシックホテル。レトロな赤じゅうたんが美しい館内には有名画家の絵画も多く展示されていて、宿泊せずとも訪れる価値がある場所です。旧館の入口を入った正面には喫茶室とラウンジがあり、宿泊客以外でも気軽に利用ができますよ。センスの良い奈良土産が揃った売店では、奈良ホテルオリジナルのお土産も多いのでぜひチェックしてください。

Address 〒630-8301 奈良市高畑町1096
Hours AM8:30~PM6:00(ティーラウンジ)
Closed なし
Tel 0742-26-3300
Web http://www.narahotel.co.jp/

文化人が集った志賀直哉旧居

文豪 志賀直哉が自ら設計し、家族と共に9年間暮らした旧居を見ることができます。大人数に対応する広々とした和洋折衷の食堂やサンルーム、娯楽室などがあり、かつては高畑サロンとも呼ばれ、当時多くの文化人が集ったそうです。そのセンスの良い邸宅や庭園は必見。志賀直哉の代表作「暗夜行路」はここで書き上げられました。現在は登録有形文化財に指定されています。

Address 〒630-8301 奈良市高畑大道町1237-2
Hours AM9:30~PM5:30(3~11月)、AM9:30~4:30(12~2月)
Closed なし、年末年始は休み
Tel 0742-26-6490
Web http://www.naragakuen.jp/sgnoy/

美術館とあわせて訪れたい入江泰吉旧居

入江泰吉記念奈良市写真美術館からは少し離れますが、東大寺のすぐ近くに入江泰吉が戦後から亡くなるまで過ごした旧居が公開されています。愛用した暗室やアトリエ、書斎も当時のまま展示されていて、古民家の美しい建築美や庭も必見です。また、入江泰吉旧居の半券を持っていると、写真美術館の観覧料金が割引になるので、先にこちらを見ておくと良いでしょう。

Address 〒630-8208 奈良市水門町49番地の2
Hours AM9:30~PM5:00
Closed 毎週月曜 (休日の場合は開館し、翌日休館)
Tel 0742-27-1689
Web http://kyukyo.irietaikichi.jp/

入江泰吉記念奈良市写真美術館へのアクセス



電車での行き方

最寄り駅は近鉄奈良駅で、駅から2.3㎞で徒歩30分ほどで到着します。お天気が良い時は奈良の風景を楽しみながら歩くのも良いでしょう。

バスでの行き方

近鉄奈良駅もしくはJR奈良駅から市内循環バスに乗車し、破石町バス停で下車します。バス停からは県道80号線を徒歩10分ほどで到着しますが、住宅街を抜けて行くため迷わないようにご注意を。

車での行き方

大阪方面からは第二阪奈有料道路宝来ICで降りて国道308号線を阪奈道路へ進み、奈良公園に入ります。また、京都方面からの場合は京奈和自動車道木津ICから奈良バイパス(国道24号線)を進んで奈良公園に入ってください。写真美術館から約100m離れたところに1時間まで無料の駐車場があります。1時間以上は有料です。 

Address 〒630-8301 奈良県奈良市高畑町600−1
Hours AM9:30~PM5:00
Closed 毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
Tel 0742-22-9811
Web http://irietaikichi.jp/

まとめ

入江泰吉記念奈良市写真美術館に展示された数々の作品と貴重な遺品、そして古都奈良のイメージに美しく調和した美術館の建築物は訪れるたびに印象深く、プロフェッショナルの描く美の世界をたっぷりと楽しめます。奈良を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。