興福寺中金堂は300年ぶりに再建された大迫力の本格天平建築

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静岡県出身、歴史好きが高じて奈良県に移住しました。奈良県の記事をメインで書いています。旅行は家族で出かけることが多いです。神社仏閣の紹介が得意です。散歩や食べ歩きが趣味で、カメラを片手に日々新たな撮影スポットやおいしいお店を探しています。

平成を代表する巨大木造建築物やで~!圧巻やわ!

歴史的な建造物がこれでもかと建ち並ぶ、古都奈良。興福寺中金堂は本格的な天平建築様式の建物で、300年ぶりに再建された迫力満点の巨大木造建築物です。古都奈良らしい情緒を感じることもできるため、観光にもおすすめのスポット。ここでは、興福寺中金堂の魅力や見どころ、周辺にあるおすすめのスポットなどをご紹介します。

興福寺中金堂はお寺で一番大きい建築物

興福寺はもともと藤原氏の氏寺でした。中金堂は奈良時代にすでにあったといわれており興福寺の中心に位置していましたが度々焼失、再建を繰り返してきたお堂です。300年ぶりに再建される事になり、2018年に落慶しました。

高さ約20m、奥行き約23m、幅約37mと唐招提寺金堂と同じような規模。木造建築物としては平成最大級ともいわれており、近くで見るとその迫力に圧倒されます。存在感とスケールの大きさに誰もが息を飲むでしょう。

興福寺中金堂の見どころをご紹介

平成に入り再建された中金堂は朱塗りで華やかなお堂が印象的。堂内の仏像や柱絵もすばらしいです。天平時代の礎石やアフリカからやってきた巨大な柱も見物です。

約300年ぶりに再建された巨大なお堂

創建以来、戦火に巻き込まれたり災害に遭ったりして7回も焼失してきた歴史があります。1819年に最後の再建が行われましたが、質素で小規模なものだったといわれています。300年ぶりに再建された中金堂は、創建当初の規模を再現しているのが最大の特徴。

伽藍とお堂は大きいものの中はそこまで広くないので、10分ほどあればすべて見学できるでしょう。堂内の見学は有料です。

堂内に安置されている貴重な仏像の数々

江戸時代のものといわれる釈迦如来坐像が御本尊となっています。薬上菩薩立像と薬王菩薩立像は鎌倉時代のもの。国宝の四天王立像は躍動感にあふれ存在感もたっぷり。かつて南円堂に安置されていたもので、ぜひ見ておきたい仏像です。ほかに鎌倉時代に造られた木像の大黒天立像、南北朝時代の木像吉祥天騎像なども見られます。

日本画家の畠中光亨(はたなかこうきょう)氏による柱絵

中金堂には14人の祖師を描いた法相柱があります。これは現代の画家、畠中光享氏の手によるもの。仏教を深く知る人物であり、奈良の寺院で生まれ育っておりインド美術の研究者としても知られています。題材について徹底的に研究を行い、それを繊細なタッチと鮮やかな色彩で仕上げるのは見事の一言。堂内を見事に明るく彩っています。

天平時代の礎石とアフリカからやってきた柱

中金堂を支える柱と礎石は66本もありますが、そのうちの62個は天平時代のものです。今回の再建でも、天平時代の礎石をそのまま用いています。朱色の美しい柱も、当時と同じようにすべて手作業で塗るほどのこだわりぶり。機械をまったく使わず、完全に創建当初を再現しようとしたのです。

創建時の柱は非常に巨大で、直径約80cm、長さは約10mもあったとか。現在国内ではこのような巨木は入手できないため、再建の際はアフリカのカメルーンから8年もかかって輸入したそうです。

巨大な鴟尾(しび)と大量の瓦

屋根の上で黄金色に輝く鴟尾は、約2mの高さを誇ります。1基あたりの重さはなんと約1トンもあるというので驚きです。27種類もの瓦を使っているのも特徴で、その数は71000枚に及ぶとか。約9000人の職人が3年もの月日をかけて造った瓦は約230トンの総重量。あまりにもスケールが大きくとピンときませんよね。

御朱印は2種類ある

お寺巡りをしている方なら、御朱印も気になるところ。中金堂には、中金堂と令興福力という2種類の御朱印が用意されています。中金堂の受付横にプレハブ小屋があるので、そこで御朱印の受付が可能。国宝館の千手観音の御朱印もいただけるので、あわせてもらっておくとよいでしょう。オリジナル御朱印帳の販売もあります。

興福寺内の見どころも事前にチェック

興福寺には中金堂のほかにも見ごたえ抜群の歴史ある建造物がたくさんあります。事前に見どころをチェックしておけば、より興福寺を楽しめますよ。

ライトアップも美しい興福寺五重塔

五重塔は奈良を象徴する建造物といっても過言ではなく、奈良市内でもっとも高い建物でもあります。約50mもの高さを誇り、京都の東寺五重塔に次いで国内では二番目の高さ。災害や戦火によってたびたび焼失しましたが、室町時代に再建されて今にいたっています。

日没後にはライトアップが行われ、昼間とは打って変わって幻想的な雰囲気に。カップルや夫婦で訪れたいですね。

八角形をした華やかな南円堂

南円堂も3回ほどその姿を失っていますが、江戸時代の中期に再建されて今にいたります。朱塗りの鮮やかな色彩が魅力的なお堂で、八角形になっているのも印象的。五重塔の向かいにあるのであわせて足を運んでみましょう。不空羂索観音菩薩坐像が本尊で、毎年10月17日のみ内部拝観が可能。とても貴重なので、このタイミングで訪れるのもおすすめです。

阿修羅像が見られる興福寺国宝館

阿修羅像が安置されている事で知られる国宝館。名前のとおり国宝クラスの寺宝がたくさん展示されているので、ぜひ足を運んでおきたいですね。中心に安置されている木像千手観音菩薩立像はとても巨大で堂々とした佇まいで、抜群の存在感。ミュージアムショップもあるので、そこでオリジナルグッズも購入可能です。

落ち着いた佇まいの東金堂

4回にわたって焼失したといわれる東金堂。室町時代に再建されましたが、建築様式は奈良時代のものをしっかり踏襲しているのが特徴。薬師如来坐像が御本尊で、脇侍に日光月光菩薩立像が鎮座。国宝の文殊菩薩坐像、維摩居士坐像、十二神将立像などもあります。とても見ごたえがあるので、スルーせずにぜひ立ち寄ってください。

三重塔は興福寺最古の建築物

平安の末期に再建されたといわれている三重塔は、高さ約20mとかなり大きな建物。南円堂の裏手にあり中心の伽藍から見えにくいため、訪れる人も少なく落ち着いた雰囲気の穴場スポット。じっくりと見学ができるでしょう。毎年七夕の日には初層を無料公開しています。とても風情のある建物なので、写真撮影にもおすすめかもしれませんね。

歩いて行ける周辺の観光スポット

興福寺は奈良観光の中心地にあり、周辺にはたくさんの観光名所があります。その中でも興福寺にほど近く、数分歩けば到着するおすすめの観光スポットをおすすめします。

猿沢池から興福寺を眺めよう

奈良観光の中心地にあり、市民や観光客にとっても憩いの場となっています。采女祭という祭りが毎年中秋の名月の日に行われていますが、これは天皇の寵愛を失った采女という女性がそれを悲しんで池に身投げしたという伝説に由来したお祭り。ここから眺める興福寺の五重塔や南円堂も美しいです。

住所|〒630-8213 奈良市登大路町49
営業時間|なし
定休日|なし
電話|0742-22-0375(奈良公園事務所)
公式サイト|なし

常設館もすばらしい奈良国立博物館

さまざまな展示をしている博物館で、秋には正倉院展が行われる事でも知られています。仏像館では常設展示が行われており、重要文化財や国宝クラスの展示物が勢ぞろい。圧巻のスケールです。興福寺五重塔と東金堂のあいだにある道をまっすぐ進んでいき、横断歩道を渡ればすぐ左に博物館が見えてきます。

住所|〒630-8213 奈良市登大路町50
営業時間|AM9:30~PM5:00
定休日|毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、臨時休館あり
電話|050-5542-8600(ハローダイヤル)
公式サイトはこちら

興福寺中金堂へのアクセス

電車でのアクセス

最寄りとなる駅は近鉄奈良駅です。駅から徒歩すぐの距離にあるので、歩いて十分行ける場所です。JR奈良駅からも徒歩で行くこともできますが、少し距離があるのでバスの利用もおすすめです。

バスでのアクセス

JR奈良駅からバスを利用する場合、市内循環バスに乗車しましょう。県庁前停留所で下車すれば、そこから徒歩わずかな距離です。土日や祝日の利用なら、ぐるっとバスの利用のほうが安く済みます。同じように、下りる停留所は県庁前。

車でのアクセス

興福寺中金堂には駐車場も完備されているので、マイカーやレンタカーでのアクセスも可能です。有料となっているので注意しましょう。

住所|〒630-8213 奈良市登大路町48
営業時間|AM9:00~PM5:00
定休日|なし
電話|0742-22-7755
公式サイトはこちら

まとめ


300年ぶりに再建された興福寺中金堂は、近くで見るとその迫力と存在感に圧倒されてしまいます。訪れて見学する価値は十分あるので、ぜひ奈良観光に訪れた時には興福寺中金堂に足を運んでみましょう。ほかにも奈良にはほかにもたくさんの名所やスポットがあります。興福寺中金堂とあわせて、いろいろな観光名所を巡ってみてくださいね。