陶祖神を祀る陶山神社。コバルトブルーの磁器製鳥居がなんとも優雅

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長崎県在住。海外旅行が大好きで、現在までに25か国旅しました。何の計画もなくぶらりと行く一人旅が殆ど。行きたい国はまだまだあります! 訪れた国の文化を肌で感じることができる、路線バスの旅が得意です。 国内では九州北部を中心に、素敵なおすすめスポットを紹介します。 趣味は御朱印集め・インド映画鑑賞・動物とふれあうこと。

有田焼でいっぱいの陶山神社は清々しかよ~電車が通る珍百景ば見に来んしゃい!

佐賀県西松浦郡有田町、有田焼で有名なこの場所には陶祖の神様として有名な陶山神社があります。磁器でつくられた珍しい鳥居があることでも知られるこの神社。今日は陶山神社の見どころをご紹介します。

陶山神社のシンボルは磁器で作られた鳥居

陶祖の神様が祀られている

陶山神社は有田焼の陶器で有名な佐賀県有田町にあり、磁器製の鳥居で大変有名な神社です。1658年8月に有田郷社八幡宮から分霊し、応仁天皇を主祭神に、相殿神は鍋島直茂命、そして陶祖神として李参平を配祀しています。李参平は有田焼の陶祖で有田焼を見守る神として今も人々に尊崇されてます。

磁器製の鳥居は作るのがとても困難

神社の鳥居は有田の陶石を使った磁器で作られています。磁気は陶土からできる焼き物よりも高温の1300度で焼成されるのが特徴で、乾燥させる時や焼成する時に収縮し変形するのが通常です。そのため、平衡を保つ大きな鳥居を作るのは大変難しく、熟練の技術なくしてこの鳥居を作ることはできません。高さ3.7m、幅3.9mという磁器鳥居は明治21年に奉納され、絵付けは天然の呉須で行われています。

磁器鳥居へ行く途中にも見所がいっぱい

青銅の狛犬は日本一の大きさ

陶山神社の一番外側の鳥居の前には、日本一の大きさを誇る青銅製の狛犬が一対鎮座しています。これは明治18年に奉納されたもので、高さは1.8m、幅71㎝、長さは1.2mもあり、近くで見上げると迫力がありますよ。この狛犬を製作した鋳物師は深見孫三郎直次、深見孫平直満、大野正助直久とあり、国の重要文化財です。

磁器鳥居以外の2つの鳥居

神社では磁器鳥居に行くまでに昔ながらの鳥居が2つ続きます。右手に社務所があり、正面の長い階段を登った所に磁器鳥居が見えて来ます。参拝場所から離れているため、御朱印帳を持っている場合は、まず先に社務所に預けて行くと良いでしょう。

磁器鳥居まで長い階段を登る

陶山神社はその名の通り山にあり、かなり急な階段を登ります。階段を一気に登るのは少々難しく、景色を眺めながらゆっくり登るのが得策です。磁器鳥居が空に溶け込むように輝いて見えて来ますので、それを励みに登って行きましょう。

階段の途中にある磁器製の灯篭

さすが有田焼きの里ですね。珍しい磁気製の灯篭が奉納されています。白磁にコバルトのブルーが映えてとてもきれいです。よく見ると透かし彫りが施してあり、大変精巧に作られているのがわかります。磁器は吸水性が無いため、雨ざらしになっても劣化しないのが良いところ。

磁器鳥居をくぐれば野外美術館

台風で一度壊れ再建された磁器鳥居

明治21年に奉納された磁器鳥居ですが、昭和31年にこの地を襲った台風で鳥居の上部が飛んで壊れたことがありました。これには周辺の人々も大変落胆し、磁器鳥居が壊れたことを嘆いた香蘭社十代の深川栄左エ門が復旧に情熱を捧げました。そして4年という歳月を費やし、昭和35年に見事な磁器鳥居が蘇ったということです。白磁に天然呉須のブルーで描かれた唐草文様がとても繊細で、この鳥居の美しさを引き立たせています。

温かみのある磁器製狛犬

陶山神社には珍しい磁器製の阿吽の狛犬一対が鎮座しています。明治20年に十代今泉今右衛門が奉納したもので、この大きさの狛犬を磁器で作るには大変な技術が必要とか。今泉今右衛門は有田を代表する有名な窯元で、国の重要無形文化財。泉山陶石で作られた精巧な狛犬を、ぜひじっくり鑑賞してくださいね。

白い玉砂利が敷かれた野外美術館

磁器鳥居をくぐると、白い玉砂利が敷き詰められた焼き物の奉納場所があります。磁器の白い生地と共鳴して、眩しさを感じるかもしれません。ここには至る所に大きな磁器製の灯篭や、大水瓶といった力作が奉納されています。どの作品も明治・大正・昭和の名工たちが作った素晴らしい作品ばかりのため、陶山神社の野外美術館とも呼ばれています。

やきものの神様に参拝

陶山神社の祭神は応神天皇。相殿神は鍋島直茂命です。また、本殿の裏手に回ると小高い山があり、そこに陶祖神の李参平碑があります。李参平は金ヶ江三兵衛と呼ばれ、朝鮮から日本に連れてこられた高名な陶工で、有田で最初に磁器の陶石を見つけて磁器の作り方を教えた人物。

その優れた功績から、有田焼の里では陶祖の神として祀られています。本殿周辺には江戸時代に作られた磁器製の玉垣があったそうですが、破損が激しかった為、現在は白い磁器に代わっています。

本殿に奉納されているお皿にも注目

本殿には宮内庁御用達の深川製磁社が見事なお皿を奉納しています。これは昭和天皇在位50周年の記念のお皿の。本殿の中にも、色鍋島様式の見事なお皿が一対奉納されているのを見ることができるでしょう。参拝の後は、この焼き物の神様らしい奉納品の数々にもぜひ注目してくださいね。

境内を電車が通る陶山神社

鳥居のすぐ近くを電車が走り抜ける

陶山神社の一番外側の鳥居と、本殿に登る階段との間に電車の線路があり、博多行の登り電車や、佐世保行きの下り電車が通過します。神社の敷地を電車が通るのは、これまた大変珍しいため、鉄道ファンには珍百景として大変人気。

普通電車の他に、ななつ星・ハウステンボス号・みどり号などが通るため、カメラを構える人の姿もよく見られます。しかし踏切がないため、線路を渡るときには十分注意をしてくださいね。一時間に2本から5本の電車が通ります。

陶器の神様のご朱印帳は陶器製

本殿に参拝した後に階段を下りて社務所に行くと、預けていた御朱印帳に御朱印をいただけます。ここでは有田焼による御朱印帳も頒布されていて、世界初の磁器製御朱印帳として有名です。陶山神社らしく磁器製のお守りもたくさんあり、有田を訪れた思い出になることでしょう。

陶山神社へのアクセス

車での行き方

西九州自動車道波佐見・有田ICから15分、長崎自動車道武雄北方ICから25分で到着します。佐世保市からは国道35号線で40分ほど。有田町の旧道を赤絵町方面に進み、右手に佐賀銀行がある交差点を右折します。ここから車一台分の細い路地を進むと、陶山神社駐車場の案内板があります。線路の下をくぐり、左折すると陶山神社の駐車場です。

電車での行き方

JR上有田駅から徒歩で20分ほどで到着します。

住所|〒844-0004 佐賀県西松浦郡有田町大樽2-5-1
営業時間|御祈祷の時間 午前9時から午後5時
定休日|無休
電話|0955-42-3310
公式サイトはこちら

まとめ

陶山神社の珍しい磁器製の鳥居や狛犬、奉納品の数々には思わず見とれてしまいます。また、陶器製の御朱印帳やお守り、境内を走る電車など、まさにこの神社ならではの珍しいものをたくさん見ることができます。佐賀県を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。