伊万里神社は不老長寿のお菓子の神社。本殿までの道のりも楽しい

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長崎県在住。海外旅行が大好きで、現在までに25か国旅しました。何の計画もなくぶらりと行く一人旅が殆ど。行きたい国はまだまだあります! 訪れた国の文化を肌で感じることができる、路線バスの旅が得意です。 国内では九州北部を中心に、素敵なおすすめスポットを紹介します。 趣味は御朱印集め・インド映画鑑賞・動物とふれあうこと。

お菓子の神社として有名な伊万里神社!森永製菓創業者の銅像もあるとよ~

佐賀県伊万里市にある、3つの神社が合祀されて成立した伊万里神社。この地は、不老不死の実といわれた橘を一株植えたことから、橘の宮と称された場所。橘は柑橘類の原生種で、日本では果物を菓子と呼んだことから伊万里は菓子発祥の地ともいわれています。そんな菓子発祥の地でお菓子の神様を祀る境内社をもつ、伊万里神社を紹介します。

不老長寿の橘が日本で初めて植えられた神社

かつて不老不死の実とされた非時香香(ときじくのかぐのこのみ)は、橘のこと。そんな橘に関する逸話がある神社が伊万里神社です。お菓子の神社としても有名で、森永製菓の創業者の銅像も建立されています。

三社が合祀された橘紋の神社

1962年(昭和37年)に香橘神社(こうきつじんじゃ)に、戸渡嶋神社(ととしまじんじゃ)、岩栗神社(いわくりじんじゃ)が合祀されて成立した伊万里神社。釘を一切使わずに建てられた本殿をもつ、正式名称を伊萬里神社という神社です。

不老不死の菓子とされた橘の株が、日本で最初に植えられた土地にある伊万里市の総鎮守です。雛の節句の飾りにも使われる、縁起が良く格調高い橘の紋様が境内のいたるところでに見られます。

香橘神社と中嶋神社はお菓子の神社

伊万里神社に合祀された香橘神社は、南北朝時代の英雄楠木正成の祖といわれる橘諸兄がご祭神。第11代の垂仁天皇の命を受けた田通間守命(たじまもり)が、不老不死の妙薬といわれていた橘をもち帰り、植えた場所に建立された神社といわれています。

当時は果物も菓子と呼ばれ、橘はその中でも最高級品に位置付けされました。中嶋神社も境内社として、またお菓子の神様の田通間守命を祀る神社として鎮座しています。

森永製菓創業者の銅像もある

そんなお菓子の神様を祀る伊万里市出身なのが、森永製菓の創業者森永太一郎氏。伊万里で一番の陶器問屋に生まれた太一郎氏は、渡米して陶器の販売に失敗。しかしそこで菓子に目をつけ、人種差別や性格苦に遭いながらも11年の修行を経て帰国し森永製菓の前身となる会社を設立しました。

自らリヤカーを引くことから始まった森永製菓は、そのあと世界的企業へと発展。世界の製菓王とも呼ばれるほどになったことから、お菓子の神様を祀る伊万里神社の境内に銅像が建立されています。ほかにも江崎グリコの創業者江崎利一氏が、佐賀県の出身です。

5つの鳥居をくぐって竜宮城のような楼門へ

伊万里神社は本殿までに、通ると夫婦円満になるという幸橋、5つの鳥居や竜宮城のような楼門などがあり参拝までの道のりも楽しめます。

幸橋を通って伊万里神社に参拝すると夫婦円満になる

伊万里神社の入口前に架かる幸橋。この橋を渡って伊万里神社へ夫婦で参拝すると、円満になるという御利益があるといわています。御祭神は橘諸兄命、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)、天忍穗耳命(あめのおしほみみのみこと)の四神です。

境内至る所に橘の紋様がある

常世の国にある不老不死の実と、古事記にも記されている橘。柑橘系の果物で、日本のみかんの元祖ともいわれています。当時、ときじくのかぐのこのみと呼ばれていた橘の株を植えられたというゆかりがあることから、境内にはいたるところに橘の紋様が見られます。

まるで竜宮城のような楼門

伊万里神社入口から、5つの鳥居をくぐると現れる楼門。ここから裏口に向かっても鳥居が2つあり、計7つの鳥居に楼門は囲まれています。そのほかにも、合祀される前の戸渡島神社や岩栗神社のものなど境内には鳥居がたくさん。神社の説明書きがある陶板や木の板が納められている楼門をくぐり、急な階段を登った先に本殿があります。

結びの大楠を参拝しながら森を進む

本殿に到着するまでにある大楠は多くのご利益がある大木です。愛らしい龍がいる手水舎で清め、森林浴をしながら本殿を目指しましょう。

縁を結び実を結ぶ大楠

楼門をくぐり本殿へ向かう途中にある、2本の大きな楠の木。結びの大楠と呼ばれているもので上楠は樹齢250年で直径74センチ、下楠は樹齢350年直径130センチある大木です。恋愛や商売、事業の縁を結ぶといわれています。また子宝や合格、成功の実を結ぶ御利益もあるそう。

大楠以外にもたくさんの大木があり、アオサギが巣を作り鳴き声が響いています。

龍が顔を出す手水舎

本殿へ上り続ける階段の中腹、結びの大楠の前に手水舎があります。木の葉で水が汚れないように、網が張られふたが閉まるような工夫がされている手水舎。守り神としてはかわいらしい龍が顔を出しています。森に囲まれた中にアオサギの羽ばたきと鳴き声が聞こえる階段。本殿まではもう少しです。

まずは本殿を参拝し鈴の音に浄められる

白木と橘紋が美しい本殿は、全国から菓子職人が参拝に訪れる場所です。お菓子の神様を祀る中嶋神社もあわせて参拝しましょう。

橘紋の門を通ると別世界のように明るい場所へ

うっそうとした森の階段を抜けると、橘紋が描かれた門が現れます。視界が急に明るくなり、まるで別世界に来たようなすがすがしさを感じる視線の先に見えるのが本殿。釘が一切使われていない本殿は、白木が目立ちより境内を明るく照らします。

鈴の音に浄められる

通常の神社にある大きな鈴ではなく、小さな鈴がいくつも付いた本殿。巫女が神楽の時に使う神楽鈴のようなもので、高い音でリンリンと響くかわいい音です。見上げると本殿に細かく施された木の彫刻が。きれいな本殿ですが、彫刻からは歴史の深さが感じられます。

菓子職人が全国から参拝に訪れる

本殿には中央に香橘神社、向かって右に戸渡嶋神社、左に岩繰神社と合祀された3つの神社の扁額(へんがく)が掛けられています。ここにも随所に橘紋が。簡素ではありますが、全国の菓子職人の方たちの願いを聞き入れている本殿です。

お菓子の神様中嶋神社に参拝

本殿右側にあるのが、お菓子の神様と呼ばれる田道間守を祀る中嶋神社。田道間守が橘をもち帰った時には、すでに垂仁天皇は崩御されていました。不老不死の橘が間に合わなかったと、田道間守は嘆き悲しんだと伝わっています。この中嶋神社の裏手の山の頂上、険しい道を登った先に森永製菓創業者森永太一郎の銅像が建っています。

不老長寿の橘が植えられた地

中嶋神社の周りには、今も橘をはじめ柑橘類の木が植えられています。季節によっては黄色い実をつけている姿が見られるでしょう。中島神社の右手には大黒様などを祀っている西宮神社の鳥居があり、その奥には日峰者の祠も見えます。合祀された神社だけでなく、たくさんの神様が祀られているのが伊万里神社です。

伊万里神社へのアクセス

電車でのアクセス

佐世保方面からは松浦鉄道西九州線、福岡方面からは筑肥線を利用します。ともに伊万里駅下車徒歩15分です。

車でのアクセス

福岡空港からは、今宿道路と西九州自動車道を経由し約1時間20分。長崎空港利用の場合は、長崎自動車道を経由し約1時間15分です。無料駐車場は15台収容。そのほか伊万里駅周辺に有料駐車場があります。

住所|〒848-0027 佐賀県伊万里市立花町83
営業時間|6時~18時
定休日|無休
電話|0955-23-2093
公式サイトはこちら

まとめ

お菓子の神社として地元では有名な伊万里神社。食品の神様を祀っているだけに清潔感が伝わってくる神社です。神社の入口に架かる幸橋の近くには伊万里焼が展示されています。色鮮やかなオシドリの焼き物も見られます。佐賀の名産を見て土地の空気に触れつつ、参拝に向かいましょう。