勧修寺はかつて法親王が暮らした寺院。蓮池のある美しい庭園は必見

トラベルパートナー: Erica

生粋の京都人。京都愛が強く、得意エリアももちろん京都。 1人か女同士で出かけることが多く、移動は電車と徒歩がほとんど。趣味のカメラは必需品。コーヒーやスイーツが好きなので、出かけた先でカフェを見つけては、まったりしてます。

桜や紅葉をゆっくり鑑賞できる、穴場スポットやねんで

歴史ある寺院のあふれる京都の中に、醍醐天皇が母を弔うため創建した寺院の勧修寺(かじゅうじ)があります。勧修寺は、法親王が暮らす門跡寺院として近代まで使用されてきました。整えられた庭園や、伝統ある蓮池が美しい場所です。そんな勧修寺の魅力や見どころについてご紹介していきます。

醍醐天皇が母を弔うために創建したお寺

勧修寺は京都市山科区に位置する、真言宗山階派の寺院です。900年(昌泰3年)に、醍醐天皇により母である藤原胤子(ふじわらのたねこ)を弔うための寺院として創建されました。勧修寺は明治維新までの長い年月、法親王が暮らす門跡寺院として使用されてきました。

かつて明正天皇の旧殿だった宸殿(しんでん)と書院

中門を入ってすぐ右側の場所にあるのが宸殿です。明正天皇の旧殿だったものを1697年(元禄10年)にこの地に移築しました。さらに、その横に建つ書院も同様に、明正天皇の旧殿だったと言い伝えられています。どちらも貴重な建造物であるため、普段は中に入ることができません。

特別公開時のみ入ることができるので、ぜひ入ってみたいという方は期間をチェックしてから訪れてみてください。

宸殿にある階段横の手すり部分は、通常のものとは少し異なったつくりをしています。よくある木を切り出してから曲げるといった作り方ではなく、最初からその形にするために切り出された木を使用。建てた人のこだわりが丁寧な仕事から見えてきます。知らないとそのまま通り過ぎてしまうので、ぜひ近づいて手すりの木目に注目してみてください。

庭園は一見の価値あり

平安時代に作られた歴史ある庭園

勧修寺の趣のある庭園は、なんと平安時代に作られた歴史あるものです。氷室の池が中心となった池泉回遊式庭園となっており、日本庭園の独特の美しさがぎゅっと詰まっています。この庭園では、注目してほしい場所にそれぞれ手書きで書かれた説明文の看板を設置。見どころがとてもわかりやすくなっています。

桜や紅葉の穴場スポット

庭園に植えられているのは、桜や藤、花菖蒲といった四季折々を楽しめる花々。旬の季節には植えられた花が美しく咲き誇り、また秋になると紅葉も楽しむことができます。それでいて人ごみというような混雑はあまりないので、桜や紅葉の穴場スポットとしてもおすすめです。

中でもおすすめなのが、氷室の池のそばに建つ観音堂を囲むように咲く桜。建物とのコントラストがきれいです。

庭園の多くを占める蓮池と氷室の池

野鳥や鯉が多い池

勧修寺の見どころである氷室の池は蓮池です。この池の歴史は古く、平安時代の作庭ともいわれており、当時、五穀の豊凶を占っていた宮中ではそれに使用するためにこの池の氷を使用した、という伝承も残るほど。そのため、庭園は氷池園という別名で呼ばれることもあります。

毎年、7月中旬から8月中旬ごろにかけ、池一面に咲く見事な蓮を見ることができます。とても美しいその様子をみようと毎年のように訪れる人の姿も。

氷室の池は、人の手があまり加えられていないのが特徴。たくさんの野鳥が集まり、多くの鯉が泳ぐ姿も見られます。水鳥はこの地を宿としているといわれ、夕方になると多くの鳥が睡眠をとるため集まってきます。中には琵琶湖の方から飛んでくる鳥もいるという情報も。

池の奥には決断力を問われる看板が

池の周りを回っていると、気になる看板に出会います。そこには、この先行かれるのはご自由ですが大いに危険、との文字が。何が待っているのかわからず、まるで決断力を試されているかのような看板です。実際には何が待っているかというと、足元が悪い場所が続くとのこと。

気を付けていけば恐らく大丈夫ですが、喚起にもあるように、行く時には危険に気を付けて進んでください。

庭園はほかにも見どころ満載

水戸黄門寄進の石灯篭

書院の前にあるこの石灯篭。これは水戸黄門が寄進したものだといわれています。勧修寺型灯篭と呼ばれるもので、背が低く笠が大きいのが特徴でとてもユニークな形。京都へ来た際は、必ず見て通ろう(灯篭)などと駄洒落で言い伝えられてきた魅力の灯篭です。

四国八十八ヵ所巡りをプチ体験

庭園内にある弘法大師の像。その前には、八十八ヶ所霊石巡りと書かれた看板が立っています。弘法大師の周りにあるその石をよーくみると、1から88までの数が順々に書かれていることに気がつきます。その石をすべて踏むことにより、四国八十八ヵ所巡りのプチ体験できるということなので、訪れた際はぜひ踏んでみてください。

幹が真っ二つに割れている老木

勧修寺には、樹齢350年といわれる歴史ある山桃の老木があります。この老木は昔、雷が落ちたことで幹が2つに割れてしまいました。庭園内にはこの木の他にも樹齢300年といわれる臥竜の老梅や、なんと樹齢750年をこえるハイビャクシンといった老木が。歴史ある木々からパワーをもらえそうです。

御朱印は隣の佛光院でいただける

勧修寺で御朱印をいただく際は、隣にある塔頭の佛光院に行ってください。御朱印は本尊の千手観音の御朱印、御詠歌の御朱印の二種類で、9時から16時30分まで受付けてもらえます。

勧修寺へのアクセス

電車・バスでのアクセス

電車を利用の場合は、地下鉄東西線小野駅より徒歩6分。京都駅から向かう場合、JR東海道本線に乗り1駅目の山科駅で下車します。その後、地下鉄東西線に乗り換えて3駅乗車すると小野駅に到着です。また、バスの場合は京阪バスを利用、勧修寺停留所で下車し、徒歩ですぐの場所です。

車でのアクセス

名神高速道路利用の場合、京都東ICより約5km。阪神高速道路8号京都線山科出入口からは約2kmです。勧修寺には無料の専用駐車場があります。

住所|〒607-8226 京都府京都市山科区勧修寺仁王堂町27-6
営業時間|AM9:00-PM4:00
定休日|なし
電話|075-571-0048
公式サイトはこちら

まとめ

勧修寺の歴史は古く、900年に醍醐天皇によって創建されました。その後も明治維新までの間、法親王が暮らす門跡寺院として活躍。かつて明正天皇の旧殿だったといわれる宸殿と書院、どちらも価値ある建造物です。

蓮の浮かぶ氷室の池や水戸黄門が寄進したといわれる勧修寺型灯篭。どれも趣深く、見どころがたくさんです。さらにあたりを彩る四季折々の草花も最高です。中でも桜や紅葉の季節は最も華やぐので、ぜひ訪れてみてください。