法然院は京都東山の緑に開かれた威厳ある名刹!椿や紅葉を見よう

公開日:2019/4/12 更新日:2019/12/27

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生粋の京都人。京都愛が強く、得意エリアももちろん京都。 1人か女同士で出かけることが多く、移動は電車と徒歩がほとんど。趣味のカメラは必需品。コーヒーやスイーツが好きなので、出かけた先でカフェを見つけては、まったりしてます。
京都に春の訪れを告げる色とりどりの椿が愛らしい

京都市北東部の左京区は自然豊かな環境にあり、数多くの歴史名所旧跡に山々の緑が風情と彩りを添えます。法然院(ほうねんいん)はこの京都らしい景観の中に溶け込みたたずむ名刹。厳かな空気の中に咲く可憐な椿の花が迎えてくれるでしょう。

法然院は浄土宗を開き唱えた名僧ゆかりの寺院

法然院は京都市左京区の緑美しい東山にある浄土宗系の寺院。元々は浄土宗の開祖である法然が、その弟子たちと1日6回にわたる法要・六時礼讃行(ろくじらいさんぎょう)を行った場所でした。

江戸時代の1680年に同じく京都・知恩院の第38代和尚である萬無(まんむ)が、弟子の忍澂(にんちょう)とともに念仏道場として再興しています。

趣きある茅葺き屋根の山門には厳しい掟が

東山の鬱蒼とした緑にたたずむ法然院、風情ある苔むした茅葺き屋根の山門が人々を迎えます。しかしだれでも迎えてくれるわけではありません。左手前に「不許葷辛酒肉入山門」と刻まれた石碑が建っていますが、これは、肉や酒、生臭い野菜を口にした者は入ってはならぬ、という意味なのです。

みなさん、歴史ある法然院に入る心身の準備はできていますか。

毎年2度公開の本堂といつでも散策できる庭園

本堂内部は通常非公開ですが、春と秋に行われる伽藍特別公開時のみ見学ができます。本尊である阿弥陀如来坐像や観音・勢至両菩薩像。さらには浄土宗開祖の法然上人立像や法然院を再興した萬無和尚坐像など、貴重な文化財にお目にかかれます。

伽藍特別公開時には本堂の他に、住職の居室である方丈も公開されます。中でも安土桃山時代に活躍した絵師・狩野光信(かのうみつのぶ)や、日本画家の堂本印象(どうもといんしょう)による襖絵は有名。織田信長や豊臣秀吉に仕えた狩野光信筆の襖絵は重要文化財に指定されています。

東山に抱かれた静かな庭園で心身を浄化しよう

白砂壇の特色ある模様に注目を

茅葺き屋根の山門を入れば、2体の白い砂の山が目に入るでしょう。こちらは白砂壇(びゃくさだん)と呼ばれており、この砂山の間を通る事で心身が清められると伝えられます。砂に描かれる独特の模様が季節によって変化するのも見どころ。

木立ちに囲まれた庭園をゆっくり散策

緑豊かな木々におおわれた庭園には池があり、中央には橋もかかっています。京都の山に抱かれた歴史ある古刹、その静かな空気の中を散策すれば、きっと心が洗われるでしょう。庭園は拝観時間内ならばいつでも無料で見学できます。

法然院に咲く色とりどりの椿は京都に春を告げる

ここ法然院は椿(ツバキ)の名所としても知られています。とりわけ本堂北側の中庭に咲く三銘椿(五色散り椿・貴椿・花笠椿)は見逃せないでしょう。開花期は例年3月下旬から4月中旬なので、春の伽藍特別公開時にはちょうど見頃を迎えます。

また境内にある手水鉢などにも赤・白・ピンクの椿の花が浮かべられています。インスタ映えするのは間違いなしの光景、愛する人にぜひ見せてあげたい1枚を撮影しましょう。鬱蒼とした緑の中に灯りをともしたような、お寺の温かな気遣いですね。

法然院境内は名所と自然のいとなみにあふれる

地蔵菩薩像は師匠を尊ぶ弟子の等身大

本堂正面の石段上に気高く立つ地蔵菩薩像。萬無和尚の弟子であった江戸時代の僧侶・忍澂が1690年に建立しました。師匠とともにここ法然院の再興に尽力し、師匠の教えを念仏道場として広めた名僧。この像は長身ですが忍澂の等身大と伝えられています。

講堂はイベントに使用される昔の大浴室

池の手前右側には講堂と表記された建物が。こちらは江戸時代の1694年に建立された当初は大浴室として使用されていましたが、280年以上が経過した1977年に内部が改装され、講堂となったのです。現在は個展や講演会・コンサートの会場として使用されています。

法然院は京都の中でも数少ない静かな紅葉名所

春は椿の花が美しい法然院は、秋になれば参道や境内の木々が一面に色づき、京都を代表する紅葉の名所となります。その光景はあたかも平安や鎌倉の昔へタイムスリップしたかのよう。茅葺き屋根の山門を手前に望めばなおさら風情が感じられるでしょう。

色づいた紅葉は白砂壇にも降りかかり、色の対照がそれは見事。にぎわう京都にあって訪れる人も比較的少なく、紅葉の穴場スポットと呼べるでしょう。朝早い時間から拝観できるので、京都の紅葉めぐりをするならばここ法然院を起点にしてはいかがでしょうか。

法然院付近のぜひ立ち寄ってみたい有名スポット

哲学の道はぜひ歩きたい水辺の散歩道

琵琶湖の水を京都へ流すため明治時代に造られた琵琶湖疏水(びわこそすい)。哲学の道はこの水路に沿ってつづく歩道で、法然院から徒歩すぐの場所にあります。日本を代表する哲学者で京都大学教授の西田幾多郎や田辺元が散策していた事から、この名称が付けられました。

春の桜満開時や秋の紅葉シーズンは多くの人々でにぎわいます。



銀閣寺は法然院と並び東山の代表的存在

銀閣寺は正式名称を東山慈照寺(ひがしやまじしょうじ)と呼びます。元々は室町幕府8代将軍・足利義政の山荘でしたが、義政没後の1490年に寺院となりました。世界文化遺産に登録されており、日本の歴史を語るには欠かせない名所。法然院から徒歩約10分なので、ぜひ立ち寄って京都観光の思い出づくりを。

Address 〒606-8402 京都府京都市左京区銀閣寺町2
Hours 8:30-17:00(3月1日から11月30日)、9:00-16:30(12月1日から2月末日)。
Closed 年中無休
Tel 075-771-5725
Web http://www.shokoku-ji.jp/g_about.html

法然院へのアクセス

電車・バスでのアクセス

京都駅からアクセスの場合は駅前バスターミナルで京都市バス100系統に乗車、約40分の法然院町バス停にて下車し徒歩7分。または同バス5系統に乗車、約35分の浄土寺バス停にて下車し徒歩10分で到着します。

四条河原町からアクセスの場合は京都市バス32系統に乗車、約15分の南田町バス停にて下車し徒歩5分の距離です。京都市街地は交通混雑が発生しやすいため、その分時間を要する事はご承知おきください。

車でのアクセス

名神高速道路の京都東インターチェンジから約20分の距離。ここから府道143号線と182号線などを経由し北西および北方向へ進みます。法然院には専用駐車場がありませんので、周辺に数ヶ所あるコインパーキングを利用しましょう。

Address 〒606-8422 京都府京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30
Hours 6:00-16:00
Closed 年中無休
Tel 075-771-2420
Web http://www.honen-in.jp/

まとめ

法然院の入口には肉や酒や生臭い野菜を食した者の立入を禁ずる旨が記された石碑があります。まずは日常生活を見直さなければ境内に入る事は許されないのですね。でもそれは今一度自分自身を省みよ、という教えでしょう。心身を清めて入れば心温まる庭園や花々に癒される、そのような法然院を訪れてみませんか。