上野三碑はユネスコ世界の記憶に登録された歴史的価値の高い石碑

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すでーきれいな状態で石碑が残ってるんさ

歴史的に価値の高い石碑として知られる上野三碑(こうずけさんぴ)。ユネスコの世界の記憶にも登録されている3つの石碑で、群馬県高崎市にあります。自然に囲まれた空間に佇む石碑は、何とも言えない雰囲気をまとっているので、足を運ぶ価値は十分ありますよ。ここでは、上野三碑の見どころやアクセス方法などについてまとめてみました。

ユネスコの世界の記憶に登録された3つの石碑

群馬県高崎市の南部にある上野三碑。3つの石碑を総じてこう呼んでおり、かつて群馬県が飛鳥や奈良時代に上野国と呼ばれていた事に由来しています。古くは中国や朝鮮からもたらされた石碑文化ですが、当時の事を表す重要なものとしてユネスコの世界の記憶に登録されました。

祖先の供養と一族の繁栄を願う金井沢碑

3つの石碑は高崎市の南部に位置

金井沢碑、山上碑、多胡碑の3つからなります。どれも高崎市の南部に建っており、それぞれ車で15分ほどの距離。高崎市山名町の自然に囲まれた山の斜面に金井沢碑があります。

金井沢碑は、奈良時代(726年)に、豪族の三家氏が、先祖の供養と一族の繁栄を祈って建てた石碑。また、三家氏は、山上碑を建てた豪族の子孫とされています。

杖が用意されている

山の斜面に金井沢碑はあるため、地元の有志によって上りやすいよう杖が用意されています。奈良時代初期にあたる726年に建てられたといわれる金井沢碑。先祖の供養や一族の繁栄を願った、三家氏という氏族によって造立されたとか。

舗装された順路を進む

氏族が仏教の教えに基づいて結びついた事を示している、貴重な史料と考えられています。金井沢碑までの道は木製の通路が整備されているので、比較的訪れやすい環境。歩きやすいのは事実ですが、段差は結構あるので訪れる時には注意してください。

三家氏が造立した石碑

どの石碑も直接手で触れるような事はできません。見学する時はガラス越しとなります。設置されているボタンを押すと照明がつき、そのあいだ音声による案内を聞く事が可能。

金井沢碑の材質は輝石安山岩で、高さ110センチメートル、幅70センチメートル、厚みは65センチメートル。三家という文字が石碑の表面にある事が確認できます。

母への追善供養の意味を持つ山上碑及び古墳

特別史跡となっている山上碑。東隣に関連する古墳もあり、それと合わせて山上碑及び古墳となっています。金井沢碑と同様に高崎市の山名町にあります。車で訪れる場合には細い道を通っていく事になるので、注意が必要。

急な階段を上った先にある

山の斜面に金井沢碑はありましたが、山上碑及び古墳もさらに急な斜面を上ったところにあります。こちらにも地元有志によって杖が用意されているので、必要な方は借りていくとよいでしょう。石段はそれほど広くありませんし、左側通行となっているため、人とすれ違う時などは注意が必要です。

有力な豪族の墓、山上古墳

長く続く石段を上った先には山上古墳があります。7世紀半から中ごろに造られたと考えられており、山上碑が建てられた時代よりも古いのだとか。山上碑を建てた佐野三家の子孫の祖父や母を埋葬した石碑と考えられています。

内部を見学する事も可能

直径15メートルほどの円墳で、横穴式の石室が中心にあります。奥行きは7.4メートルほど。中に入る事もできるので、興味がある方はぜひ入ってみましょう。天井が低くなっているので気を付けてください。奥に進んでいくと、馬頭観音像が安置されています。

光放寺の僧侶長利が建てた石碑

681年に長利という僧侶によって建てられたといわれる山上碑。破損することなく完全な形で現存している石碑としては、日本最古なのだとか。山上古墳に埋葬されている母を偲び、息子が造立したといわれています。

高さは111センチメートル、幅は47センチメートル、厚さは52センチメートル。母の名前である黒売刀自の文字が石碑の表面に書かれています。

多胡郡の設置を記念して建てられた多胡碑

吉井いしぶみの里公園内に建つ石碑

高崎市の吉井町にある多胡碑。山上碑や金井沢碑よりはやや離れた位置に建っています。山の斜面ではなく、吉井いしぶみの里公園の敷地内に建つ石碑。平地に建つ石碑なので、ほかの石碑と比べるとアクセスしやすいのが魅力です。

覆堂の中で保存されている

ほかの石碑と同じように見学はガラス越し。直接ふれるような事はできません。覆堂は普段閉じられているのですが、多胡碑祭りが行われる時には扉が開かれ一般公開されています。上野国に多胡郡を中央政府の命で設置した時、その記念として建てられた石碑。

8世紀前期の建郡の記念碑

山上碑や金井沢碑は個人によって建てられた石碑でしたが、こちらは公的な記念碑になっているのが特徴。笠石、碑身、台石という3つで構成されています。これまで多くの著名人も見学に訪れた石碑のようで、湯川秀樹博士や福田康夫元総理も訪れたのだとか。

多胡碑記念館ではレプリカを展示

多胡碑が建ついしぶみの里公園には多胡碑記念館があります。上野三碑のレプリカも展示してあるので、こちらで見学してみるのもおすすめ。石碑についてもっと詳しく知る事ができるでしょう。忠実に再現したレプリカを並べているので、客観的に比較しながら見学できます。

住所|〒370-2107 群馬県高崎市吉井町池1085番地
営業時間|AM9:30-PM5:00(入館はPM4:30まで)
定休日|毎週月曜日(祝日の場合は開館し翌日が休み)、年末年始(12/28-1/4)
電話|027-387-4928
公式サイトはこちら

上野三碑へのアクセス

車でのアクセス

金井沢碑へは、車で訪れるのなら上信越自動車道吉井ICで降りて15分ほど。20台ほど収容できる無料の駐車場があります。

山上碑・古墳へは上信越自動車道の吉井ICから車で15分ほどでアクセス可能。12台収容可能な無料の駐車場があります。

多胡碑へは、上信越自動車道の吉井ICから車で7分ほど。無料で利用できる駐車場があります。

電車でのアクセス

金井沢碑への最寄り駅は上信電鉄の根小屋駅。駅から徒歩10分ほどです。山上碑・古墳へは上信電鉄の西山名駅が最寄り駅。徒歩20分ほどで着くでしょう。多胡碑への最寄り駅は吉井駅。駅から石碑までは徒歩で30分ほど。

バスでのアクセス

無料の巡回バスがあるので、すべての石碑を巡りたいのならこちらがおすすめ。上信電鉄の吉井駅を起点に、多胡碑から山上碑、山名駅、金井沢碑という順に停車します。ジャンボタクシーなので定員は9人。元日以外は基本的に運行しています。

住所|〒370-2107 群馬県高崎市吉井町池字御門1095
営業時間|随時
定休日|なし
電話|027-321-1292
公式サイトはこちら

まとめ

歴史的に価値の高い石碑なので、見るだけでもとても貴重な体験。群馬県高崎市に観光などで訪れた時には、ぜひ上野三碑も巡ってみませんか。古代の日本に思いをはせながら、それぞれの石碑を見学してみましょう。