デルフィは神の信託が行われた聖域。ギリシャ神話の世界をのぞき見

公開日:2019/4/20 更新日:2019/10/16

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千葉県出身のMiyaです。一人旅が大好きで、東南アジアやオーストラリアなどによくバックパッカー旅行をしていました。特にきれいな海でのんびりするのが好きです。旅行会社で添乗員をしていた時期もあるので、国内バスツアーに添乗したり、世界各地を飛び回って添乗していました。また旅に出たいです。
デルフィは古代ギリシャ時代に神の神託を授けていた聖地です

ギリシャ中部にあるデルフィの考古遺跡は、かつて栄えたギリシャ人たちにまつわる貴重な遺跡などが今も残り、世界遺産にも登録されています。かつては世界の中心であった事の証明であるオンファロスなど、見どころもたくさん。この記事では、デルフィの考古遺跡についてご紹介していきます。

デルフィの考古遺跡は歴史を感じる場所

デルフィ(デルポイ、デルフォイ)は、ギリシャ中部にあるパルナッソス山の麓に位置し、紀元前8世紀から6世紀頃に全世界の中心とされていた場所です。その後、デルフィの考古遺跡として1987年に世界遺産に登録されました。

ギリシャ神話によれば、最高神ゼウスが世界の中心を決めるために、地平線の両端から2羽の鷹を放ったそう。その2羽が出会った場所こそデルフィだったと伝えられています。

遺跡と山の景色が美しい

デルフィにあった神殿は紀元前6世紀頃に焼失してしまったため、現在残っている遺跡は紀元前4世紀ごろのものです。紀元後になると土砂崩れにより長年埋まってしまっていましたが、1829年にようやく発掘が開始されました。ギリシャには猫が多いため、遺跡ごと猫が住み着いている光景も目にする事ができます。

アポロンの神託が下されていたアポロン神殿

ギリシャ神話によれば、この地はかつて大地の女神であるガイアの聖地でした。そして、ガイアの子である大蛇ピュートンが、この地を守っていたとされています。古代ギリシャでは、政治から個人の生活といったものに至るまで、神のお告げによりすべての事柄がなされていました。

当時はここにアポロンの像と祭壇があり、そこで巫女がトランス状態になり神託を行っていたと言い伝えられています。

この石が世界の中心

へその石を意味するオンファロスは、ここが世界の中心の地であることを表すものです。ここにある石はレプリカで、本物とされるローマ時代のオンファロスはデルフィ考古学博物館内に存在。ここにあるオンファロスとは模様が全く違いますが、このレプリカはさらに昔の物を復元したという事です。

アテネ人の柱廊は歴史を想像しながら見るとおもしろい

アテネ人の柱廊は、アテネがペルシャとサラミスの海戦(紀元前480年)で激突し、ペルシャを破った際に得た戦利品を飾るために作られました。もともとは7本の柱で、木製の屋根があったとされています。アテネから運ばれた白大理石が特徴です。

アテネの宝庫には金銀財宝がいっぱいだった

アテネの宝庫にあった金銀財宝は、マラトンの戦いの際にアテネがメディア人に勝った事への感謝の印としてアポロンに捧げたものです。メディアからの戦利品の一部が使用されています。信託を受けた人々はこぞって金銀財宝を寄贈するため、当時デルフィはたいへん潤っていました。

三匹の蛇の形のプラタイアイの戦勝記念碑台座

何やら気になるねじねじした碑は、プラタイアイの戦い(紀元前479年)の戦勝記念碑として建てられました。三匹の蛇が互いに巻き付いた形をしているのが特徴。現在はその柱の部分だけが残っていますが、博物館には当時の予想図が残されています。博物館の絵を見たあとに実際の遺跡を見学すると、より理解が深まります。

石にギリシア文字がたくさん刻まれている

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The magic of Delfi

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ここでは、そこらじゅうにゴロゴロしているような石もよく見るとギリシャ文字が刻まれている歴史ある物という事がわかります。

アポロン神殿の入り口にはかつて汝自身を知れ・過剰の中の無・制約と破滅は紙一重といった格言が刻まれていたとの事。現在残っている文字ですが、研究によるとこれらは奴隷の解放に関する内容が多いとされているようです。

山の上にある競技場

山の上にある競技場には、スタートとゴールを示した白い石版が残っています。さらには、格闘技用の建物や選手の控室などもあった事もわかっています。しかし保存状態があまり良くないため、頑張って坂を登ってきってたどり着いても、想像力がないとあまり理解できない景色ともいわれる場所。

保存状態のとても良い古代劇場

天然の岩山を削って作られたのがこの劇場です。紀元前4世紀頃に作られ、2世紀後、ローマ人によって復元されました。約5000人を収容でき、演劇や演奏会が行われてきました。競技場とは違い、保存状態の良い場所。

そのため、観客席に向かい歌を歌ってみると声がよく響いていた事がわかります。そして、今現在もここで公演が行われる事もあります。

デルフィ考古学博物館はぜひ入ってみて

デルフィ考古学博物館は、遺跡のすぐ側にある博物館です。遺跡内からの出土品が数々展示されているので必見。こちらでは、遺跡と博物館どちらも見学できるセットのチケットが販売されています。

三島由紀夫も絶賛、御者の像

青銅製の御者の像は、紀元前478年ごろピュティア祭の戦車競技優勝記念として奉納された作品。もともとは、馬と戦車と御者が表現された大きな像でしたが、今は御者と手綱のみ残っています。三島由紀夫がこの像を見て絶賛したと伝えられています。

アンティノウス像

アンティノウスは、ローマ皇帝ハドリアヌスが寵愛したといわれる美青年です。言い伝えによると、ハドリアヌス帝が自分の権威を維持するためにはどうすればいいか問うた際、「自分のいちばん大切なものを捨てろ」という神託がなされました。

そして、アンティノウスはナイル川で謎の死を遂げます。その後ハドリアヌス帝は数多くのアンティノウス像を作ったとされているのです。

ナクソス人のスフィンクス

こちらにある大理石でできたスフィンクス像は、ナクソス人によって奉納されたものです。かつてスフィンクス像は、神託を見守ってきたとされています。今も変わらぬアルカイックスマイルが特徴。

デルフィへのアクセス

バスでのアクセス

ギリシャの首都アテネから、バス利用で3時間ほどの場所です。アテネのバスターミナルからデルフィへは一日3~4往復のバスが出ており、日帰りも可能です。鉄道駅はありません。

ゆっくり楽しみたいという人は、アテネ発、デルフィとメテオラ行きの一泊二日の現地ツアーもおすすめです。個人でメテオラからデルフィへと行くのは、乗り換えが多いため旅慣れた人でも難しいといわれています。

Address Τ.Κ. 33054, Delphi (Prefecture of Fokida) Greece
Hours 季節による
Closed 不定休 
Tel +30 22650 82313, 82346
Web http://odysseus.culture.gr/h/3/eh355.jsp?obj_id=2507

まとめ

デルフィ遺跡は、ギリシャの山の中にある遺跡。眺めがよく、市街地のアテネとはまた違った神聖な空気が味わえます。かつて栄えたギリシャの歴史がわかる建造物や品々が多く残され、当時を知る貴重な資料に出会う事が可能。特にギリシャ神話や歴史、考古学が好きな人や遺跡に興味がある人におすすめの場所です。