嘆きの壁の名の由来とは。ユダヤ教の悲しい歴史と誇りにせまる

公開日:2019/4/19 更新日:2019/10/16

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埼玉出身、現在は米国に在住し、北米、欧州を中心にパートナーと一緒に旅行をしています。 自然と建築物を見るのが好きで、その土地の成り立ちや歴史的背景と合わせて紹介するのが得意です。よろしくお願いいたします。
嘆きの壁はユダヤ教にとって最も神聖な地!

ユダヤ教の聖地として知られる嘆きの壁。イスラエルの旧市街にあり、ユダヤ教の悲しい歴史を刻んでいる場所でもあります。現在でも多くのユダヤ教徒が、嘆きの壁の前で祈りを捧げている姿を目にしますが、教徒たちはどうしてそこで祈っているのでしょうか。

ここでは、嘆きの壁の概要や壁に近づくときの注意点、アクセス方法などについてご紹介します。

嘆きの壁はユダヤ教で最も神聖な地

イスラエルの聖都エルサレム。その旧市街地に嘆きの壁はあります。世界中に多くの信者がいるといわれるユダヤ教ですが、嘆きの壁はユダヤ教徒にとってもっとも神聖な地といわれています。ユダヤ教の歴史やストーリーについても、嘆きの壁を紐解く事で理解できるでしょう。

ユダヤ教とはどんな宗教か

3宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)で最も古い歴史をもつ

約4000年の歴史を持つユダヤ教。ユダヤ人の歴史といわれる事もありますし、世界的によく知られた宗教の一つです。人口は約1700万人といわれており、旧約聖書をベースとした教えを守っているのが特徴。旧約聖書の事をユダヤ教徒は、ただ聖書と呼んでいます。

外見が特徴的な超正統派

ユダヤ教にも宗派が存在し、超正統派と呼ばれる宗派とそれ以外に分かれています。超正統派の特徴は服装で、一年を通して黒のスーツや帽子を身につけています。

旧約聖書において、もみあげは神聖なものとされているため、ユダヤ教徒は長いもみあげをたずさえているのも特徴的。しかも、生まれてから一度も切る事はないそうです。

なぜ嘆きの壁と呼ばれるのか

2度破壊されたユダヤ教の神殿

ソロモンの第一神殿、そしてエルサレム神殿はユダヤ人たちにとって、とても大切な神殿でした。その大切な壁ですが、紀元後70年にローマ軍の手で破壊されてしまいます。ソロモンの第一神殿も紀元前586年に壊されていたので、これでどちらの壁も破壊された事になります。

嘆きの壁は破壊された神殿の唯一残された部分

破壊されたエルサレム神殿ですが、現在では丘が遺跡として残っています。唯一現存しているのが嘆きの壁で、ユダヤ教徒たちにとってはもっとも神聖なところ。神にもっとも近いはずである神殿を2度も破壊されてしまい、再建される事もありませんでした。この破壊行為に深く悲しみ、嘆いた事から嘆きの壁と呼ばれています。

嘆きの壁で何をしてるのか

壁の破壊を嘆き祈りを捧げるユダヤ人

嘆きの壁には、現在でも多くのユダヤ人たちが祈りを捧げています。壁に直接手をふれ、お辞儀のような形で祈っています。時には数時間以上祈りを捧げるような方もいますし、破壊された壁に涙するような信者も。

ユダヤ人たちにとっては大切な上にデリケートな場所でもあるため、祈りの邪魔をしたり壁を傷つけるような行為は絶対にしてはいけません。



男性と女性で分かれる嘆きの壁

男性と女性によって入れる場所が違っています。夫婦と肉親以外の男女が、物理的に接触する事をユダヤ教では禁じている事がその理由。2016年には肉親や夫婦でともに祈りを捧げられるよう、イスラエル政府によって男女礼拝可能な地域の設置を認めています。

壁の前で聖書の勉強

壁の前で聖書を広げている人、その状態で祈りを捧げる人、勉強する人などいろいろな人が壁の前にはいます。イスや机も用意されているため、その気になれば長時間その場にい続ける事が可能。壁の前で体を揺らしつつ聖書を読むような光景は、世界広しといえどもここでしか見られないでしょう。

壁には手紙が

壁をよく見てみると、たくさんの手紙が隙間に埋め込まれている事が分かります。ユダヤ人たちの嘆きや祈りの想いが込められた手紙です。唯一神であるヤハウェの神殿であったかつてのこの壁に手紙を入れると、祈りが神に届くのだとか。

嘆きの壁に近づく際の注意点

必ず入り口で帽子(キッパ)を付けなければならない

ユダヤ教徒はもちろんですが、そうでない人もキッパという帽子を被らなくてはなりません。丸くて小さな帽子で、ユダヤ教徒信仰の証でもあるキッパ。入口で受け取る事ができます。

いろいろなデザインのキッパがあるので、好みのものを見つけましょう。もっとも厳格な色は黒とされており、もともとは宗派によって色が分けられていました。キッパはお土産用としても販売されているので、訪れた記念に買っていくのもよいでしょう。

金曜の日没から土曜の日没は安息日

シャバットと呼ばれる安息日が金曜日の日没から土曜の日没まで続きます。安息日という名称の通り、この日はユダヤ人たちにとって休息をとる日。

働く事が禁止されていますし、スーパーやレストランなどのお店もほとんど休みになります。また、シャバットの日には嘆きの壁近くで写真撮影する事も禁じられているので、注意が必要です。

近くのレストランでユダヤ料理(コーシェル)を堪能

Between the Arches Restaurant

嘆きの壁からほど近い場所で営業しているレストランです。まるで洞窟の中にいるような雰囲気のお店。ユダヤ教徒でなくても入店は可能なので、お腹が空いたときにはぜひ利用しましょう。

ここでは、ユダヤ料理として有名なコーシェルが味わえます。ユダヤ教徒の規律を守った料理。嘆きの壁に近づいて空気を感じる事ができたら、そのあとはこちらのお店でユダヤ料理をぜひ味わってください。



シーフードは名物料理の1つ

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地中海に近いことからシーフードが名物。Fried Platteは新鮮なシーフードをフライにして盛り合わせたものです。コーシェルでは厳格な決まりがあり、タコや牡蠣といった貝類を食べる事はできません。ヒレやうろこがある海の生物に関しては、食べてもいい事になっています。

カフェとしての利用も

喫茶店として利用する事もできるので、ドリンクでちょっと一息つきたい、というときにもおすすめ。コーヒーはもちろん、紅茶やトルココーヒーなども注文できます。

異国の地で口にするコーヒーや紅茶は、またちょっと違った味わいを感じられるかもしれません。周りを歩き回って疲れた、ちょっと休憩したいというときに立ち寄ってみましょう。

Address 〒96262 Jerusalem HaGai St. 174
Hours AM 9:00 - PM 6:00
Closed 毎週金曜日、土曜日
Tel +972-53-941-9157
Web https://www.betweenthearches.co.il/

嘆きの壁へのアクセス

バスでのアクセス

バスで訪れるのなら、イスラエルの首都であるテルアビブの中央駅Arlozorovからシャトルバスが出ているので、それを利用しましょう。また、ベン・グリオン国際空港からもシャトルバスが運行しています。どちらも所要時間はだいたい1時間ほどでしょう。

レンタカーでのアクセス

レンタカーを使ってアクセスする場合ですが、日本の国際免許を保有していれば運転できます。空港にレンタカー会社が集まっていますし、24時間営業しているので利用しやすいです。テルアビブからは約45分ほどで到着するくらいの距離ですが、日本とは違って右側通行となっているので注意が必要。

Address Jerusalem, Israel
Hours 24時間
Closed なし
Tel なし
Web https://www.thekotel.org/

まとめ

ユダヤ教徒たちにとってこの上なく神聖な場所である嘆きの壁。日本人からするとやや不思議な光景かもしれませんが、ユダヤの人たちにとってはとてもデリケートな場所でもあります。訪れたときには、ユダヤ教徒たちに敬意を払うのはもちろん、マナー違反などは絶対にしないようにしましょう。

その上で、その場の雰囲気と近くのお店でユダヤの料理を楽しんでくださいね。マナーを守って楽しい旅にしましょう。