丹生都比売神社は神仏融合の始まりとされる美しく静かな神域

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出身地は大阪、関西とヨーロッパと南国が得意です。日本では神社仏閣巡りと公園巡り、海外では中世の町並みやお城を訪れたり、南国の島々で絶景を写真に撮るのが好きです。一緒に行くのは主人や子供達と、近場なら一人で訪れます。

輪橋と木々と池のコントラストはとても綺麗よ~

1700年以上前から天野盆地に鎮座する丹生都比売神社(にふつひめじんじゃ)は、神仏融合の始まりの神社とされる由緒ある神社です。杜の中から抜け出た先に広がる境内はとても美しいく荘厳な場所。高野山と密接な関係があり世界遺産にも登録されている神社の歴史と魅力を紹介します。

神仏融合の始まりの神社

高野山の中腹、天野の里にある丹生都比売神社は高野山と深い関係のある神社。弘法大師は丹生都比売大神よりご神領である高野山を借受し、真言密教の総本山高野山を開きました。

丹生都比売神社とは

和歌山県伊都郡かつらぎ町、高野山の中腹、天野の里にある丹生都比売神社は、高野山北西の天野盆地に1700年以上前より鎮座する神社と伝えられています。別名、天野神社、天野大社、天野四所明神と言われています。

古くより高野山と深い関係のある神社で、神社の後ろにある尾根上には高野山の表参と言われる高野山町石道(世界文化遺産)が通っています。

丹生都比売神社は高野山の入口にあり、昔から高野山に行く前には丹生都比売神社を参拝してからという習わしがありました。

祭神は、丹生都比売大神、高野御子大神、大食都比売大神、市杵島比売大神の4柱。

2004年に境内が「紀伊山地の霊場と参詣道」の「神道と仏教の融合した文化的景観がある」としてユネスコ世界遺産に登録されました。

丹生都比売神社は、天照大神の妹君で丹生都比売大神を祀る神社。「丹」は朱砂の鉱石から採取される朱を意味していて、古代から魔除けの力があるとされています。その鉱脈のあるところに「丹生」という地名と神社があり、この神社は大神を祀る全国約180神社の総本社になります。

丹生都比売神社の歴史

丹生都比売神社が創建されたのはとても古く、今から1700年前のことと伝えられています。丹生都比売大神が紀ノ川流域の三谷に降臨し、紀州・大和を巡られ農耕を伝え、この天野の地に鎮座されたと言われます。

また、神功皇后が出兵の時、丹生都比売大神の託宣で衣服・武具・船を朱色に塗り、戦いに勝利したことで、応神天皇が広大な土地と社殿を神領として寄進そうです。

そして、816年に弘法大師・空海がこの神社から神領である高野山を借り受け、真言密教の総本山を開創しました。そのことから神仏融合の始まりの神社とされる由緒ある神社と言われています。

鎌倉時代に行勝上人により、厳島神社から市杵島比売大神を、気比神社から大食都比売大神が勧請(離れた土地より分霊を迎え遷座鎮祭すること)され、社殿は北条正子より寄進され、本殿が四殿となりました。

神社の中を巡ってみよう

丹生都比売神社は、広大な社地に豊かな杜を持つ静かな神域で、大きく静観な桜門、朱塗の太鼓橋、日本最大の檜皮葺一間社春日造りの本殿4棟が雅な印象を与える神社です。

神仏習合を表す鳥居

紀州一の宮である丹生都比売神社の入口は、商店街などの何もないの長閑な風景の建つ外鳥居。両部鳥居の形式で鳥居に屋根と台輪・前後の稚児脚が付属しています。

両部というのは、密教の金剛界と胎蔵界の事で、それを鳥居という神道の要素に入れたのが両部鳥居です。厳島神社や熊野速玉大社などに見られるものと同等で神仏習合の特色を表しています。

朱色が映える輪橋

外鳥居をくぐってすぐ目の前には、よく雑誌やパンフレットなどで写真が掲載される有名な、太鼓橋の輪橋があります。

輪橋の長さ約20m、幅約3.5m、日本では数少ない木造のそり橋で豊臣秀吉の側室・淀君が寄進したもの。橋の色は朱色、橋桁は石材で黒色と金色の三つ巴の社紋が数箇所見られます。

輪橋は神様が渡られるための神橋ですが、この橋は一般の方も渡ることができます。輪橋は大きなそりがあり階段もついていますが奥行きがないので、わたるのが怖いと思われたら、横に平坦な道もあるのでそちらを選択して下さいね。

輪橋が架かる池は鏡池といわれ、池の真ん中あたりには祠のある小島があります。

伝説では、不良長寿になった若狭国の八百比丘尼という尼僧がこの神社に詣でたおり、水面に写る自分の姿を見て、老わない自分の若々しさと美しさを嘆き鏡を投げ入れた池と言われています。

聖域に繋がる中鳥居

輪橋の先には禊川に架かる禊橋と外鳥居があり、緑に囲まれた鳥居の向こうは開けており、日光が建物の木に反射しとても明るく聖域に入ったと感じることが出来ます。

外鳥居をくぐった参道右側には石造りで家紋入りの手水社がありますのでこちらで身を清めましょう。

荘厳な楼門

参道の先にある重厚な建物が、国指定重要文化財の楼門です。1499年に建てられた、入母屋造桧皮葺、三間一戸で、この建物が拝殿の役割もになっています。

背景の緑と紫色の幕が朱色の楼門に映えて落ち着きと美しさを感じることが出来ます。この紫色の幕は高野山の金剛峯寺から寄贈されているものです。

本殿

本殿は室町時代に再建された建物で、朱塗りに彫刻と彩色を施した壮麗な4殿は、檜皮葺一間社春日造りで日本一の規模を誇り、楼門とともに重要文化財に指定されています。

みちびき犬みくじやご朱印を頂こう

今から1200年前に丹生都比売大神の御子高野御子大神は、弘法大師の前に、黒と白の犬を連れた狩人に化身して現れ、神社へ案内し、さらに空海を高野山へ導いたそうです。

そのことから、犬おみくじは高野御子大神お使い、白と黒の2匹の神犬をかたどったおみくじなのです。犬おみくじはお使いの犬と同じ白と黒の2種類。犬はお持ち帰りできますのでお守りにも記念にもなりますよ。

ご朱印は拝殿右側の授与所で、紀伊国一之宮の印が押されたご朱印が頂けます。

オリジナルのご朱印帳もあり、とても人気があるご朱印帳なので、購入がお奨め。小さいサイズのものもあるので自分の好きなご朱印帳を買ってご朱印を頂くのも楽しいと思います。お守りや絵馬も購入できますので、ご朱印と一緒に購入されてみては如何でしょうか。

きらびやかな花盛祭

丹生都比売神社花盛祭

丹生都比売神社では毎年4月の弟2日曜日に、春の訪れを喜び万物の成長を願う「花盛祭(はなもりさい)」が行われます。花盛祭は明治以降に始まった祭りで渡御は鎌倉時代から続いており、一時中断していましたが、室町時代までは、行列が和歌浦(和歌山市・玉津島神社)まで巡行していたそうです。

渡御の行列には、神職が狩衣の時代装束を着け、神宝である道具(楯・弓等)をもちます。先頭には、先頭に真っ赤な天狗の面をかぶった猿田彦大神が手鉾・高足駄で立ち、中程に神職と榊神輿、後尾には子供神輿が続きます。太鼓橋を渡る神輿の行列はとても煌びやかで、平安情緒溢れる美しさです。

この時期は大勢の参拝者の方で賑わいますが、雅楽が奉納や舞楽、餅まき、野点(お茶)なども行われますので、是非訪れてみて下さい。

休憩に立ち寄ってみては

天野和み処Café 客殿

丹生都比売神社のすぐ横にある広々とした古民家をリノベーションした何となく懐かしくなるような雰囲気の古民家カフェ。

天野米を使った「天野米お食事セット」は昔おばあちゃんに作ってもらったような優しく懐かしい味わいの美味しさ。お米と牧草で飼育された地卵などは地元で取れたもの。

とても人気のお店なので予約は必須ですが、神社を訪れた際はぜひ訪れてみて下さい。

住所|〒649-7141 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野140
営業時間|AM11:00~PM5:30
定休日|毎週火曜日・水曜日・木曜日
電話|0736-26-0372
公式サイトはこちら

丹生都比売神社 へのアクセス

電車とバスでの行き方

電車では2種類の行き方があります。南海なんば駅から南海高野線に乗り約50分、橋本駅よりJR和歌山線に乗り換えて約20分乗車し、JR笠田駅で下車するルート。

もう一つは、JR天王寺駅から阪和線約1時間、和歌山駅よりJR和歌山線に乗り換え約50分。JR笠田駅で下車するルートです。

JR笠田駅でかつらぎ町コミュニティバスに乗り換え、30分ほどの丹生都比売神社前で下車します。

車での行き方

阪和自動車道「岸和田・和泉IC」を降り、府道226号線から国道170号線を経由し国道480号線にのりかつらぎ町方面すすみ約50分で到着します。

第1・第2の二つの無料駐車場があり、50台ほど利用可能です。

住所|〒649-7141 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
営業時間|24時間営業・授与所:AM8:30~PM4:30
定休日|年中無休
電話|0736-26-0102
公式サイトはこちら

まとめ

丹生都比売神社は高野山と繋がりが深く、高野山を訪れる際には是非立ち寄って欲しいスポットの一つです。豊かな杜の中に浮かび上がる鳥居と桜門は神秘的で聖域に来たと実感できると思います。おごそかな雰囲気と美しい自然を是非体験してみて下さい。