生野銀山で歴史探訪 1200年の時空を超える往年の息吹とは

トラベルパートナー: ASAHI

兵庫県出身。 関西を中心に、たまーにアジアの情報を発信します。 気ままな日帰り一人旅とノリノリ親子旅が母になってからのお気に入り。 悠久の歴史と自然まとえるスポット探して日々さすらっております。 親子で遊べる場所もご紹介~

坑道の中は通年13℃ぐらいで、ワインセラーにも利用されてるで~

生野銀山は兵庫県朝来市にある鉱山跡地で、開坑1200年を迎えているとは思えないほど、当時のようすをリアルに感じられる観光施設です。

いわずもがなの日本遺産である生野銀山。先人の知恵と工夫を学び、働き方改革で沸く現代を尻目に、その過酷な労働環境にも迫ってみましょう。

生野銀山は趣のあるレジャースポット

生野銀山では、江戸時代~近代の坑道を実際に観て回れる貴重な体験ができます。コースは40分程度で回れる全長約1,000m。作業の工程を表現した展示があるので、よりリアルに当時の光景を想像できますよ。

エリア内には3つの資料館があり、生野銀山についてわかりやすく解説しています。食事処やお土産館も完備なので、家族や友人とのんびり観光してみましょう。

生野銀山はエントランス周辺にも見どころあり

生野銀山はエントランス周辺にも史跡がたくさん!気にかけていないと通り過ぎてしまうので要注意です。

皇室財産時期の姿を留める菊の門柱

生野銀山へは立派な門柱を通って施設へと進んでいきます。この2対の門柱には「菊」の御文様が!明治期、生野銀山は皇室財産として管理されていた歴史があり、門柱は当時の工場正門です。

現在の位置へは昭和52年に移設されています。ただの門柱ではなくれっきとした遺構なので、見落とさずに通過してくださいね。

選鉱所建家の名残は生野銀山門柱脇に

門柱の脇には明治期の最新鋭工場である選鉱所建家の遺構が残されています。選鉱所建家の建築はフランスから招かれた技師コァニェの指導によるもので、当時の技術の粋を集めた赤レンガ造りの建造物。赤レンガは生野で焼かれたそうですよ。

鉄鋼運搬列車に初めて客車がついた1円電車

兄弟鉱山の歴史を感じさせる鉱石運搬列車が、門柱手前に展示されています。

昭和の初め、養父郡の明延鉱山と朝来郡の神子畑選鉱場の間には明神電車が走っていたそうです。当初は鉱石運搬用でしたが後に客車が連結され、鉱山で働く従業員とその家族の足として住民に親しまれてきた客車の一つがこの1円電車。

昭和27から昭和62年の廃線まで乗車賃が1円だったそう!1円電車の愛称に納得ですね。3両ある客車の内、あおば号が生野銀山にある列車。残り二台は、くろがね号とわかば号といい、各鉱山のまちで保管されています。

生野銀山の施設でもっと鉱山を楽しもう

生野銀山には情報発信や体験施設がいくつかあり、楽しみながら鉱山について学べます。坑道を筆頭に生野銀山には屋内で過ごせる施設が多いので、少々天候が悪くても安心できるお出かけ先です。

生野銀山ミュージアムで入場前の予習

 

生野銀山文化ミュージアムはあらゆる銀山の情報を発信している施設です。生野銀山の歴史や文化、採鉱~精錬までの工程などをパネルや映像で展示しています。鉱石の標本や模型もあり、江戸時代の坑道をくぐる楽しい体験もできます。

…が、私が訪れた際は雨漏り修理のため入荷できませんでした。坑道をくぐりたかったです…残念。

同館には、銀細工体験工房marieも入っているので、シルバーアクサセリーの作成体験もおすすめですよ。

すくい採り体験でお宝発見?

レストハウス一角にはすくい採り体験コーナーがあり、金・銀・錫を水中から、天然石を砂中から探し出す貴重な体験ができます。

金・銀・錫は30分、天然石は15分取り放題で、区分けされた指定エリア内で探します。水中でのすくい採りは、専用の皿を利用する本格的な砂金探し体験です!

鉱山資料館でより身近に生野銀山について学習

鉱山資料館では生野銀山の歴史をパネル展示や模型を通じて学べます。巨大な坑道模型は圧巻で、当時の採鉱のようすが手に取るようにして理解できますよ。アリの巣のような構造の中で作業する様子には息をのむことでしょう。

模型以外にも当時の詳細がわかる絵巻物や実際に使用されていた工具など、貴重な資料も多数展示。絵画や飾幕など、生野銀山にまつわる美術品も鑑賞できます。坑道に入る前に立ち寄るのがおすすめです!

ちょっと怖い吹屋資料館

鉱山資料館のお向かいには吹屋資料館があり、江戸時代の精錬のようすを展示しています。吹屋とは鉱物を精錬することです。

実物大の模型と人形で実際のようすを表現しているので、わかりやすく吹屋の作業が頭に入ってくるでしょう。

生野銀山の坑道に入る前には山を見上げてみよう

生野銀山は四季折々の自然の姿も魅力的です。春は桜やツツジ、夏はスイレンにムクゲ、秋はギンモクセイやモミジが美しく、冬の雪景色も趣深いです。そんな豊かな自然に混じって、当時の風景を彷彿させるスポットがあります。坑道に入りたいのもやまやまですが、雄大な自然が織りなす光景にもぜひ足を止めてくださいね。

不動滝でリラックス

坑道の入り口と出口の間には大谷川があり、上部からは不動滝が流れ込んでいます。鉱山特有のごつごつした岩肌から流れ落ちる滝は意外と高さがあり、神秘的な雰囲気を作りだしています。

周辺にはベンチが設置してあるので、マイナスイオンを浴びながらの鑑賞もいいでしょう。

滝の存在を知らずに足を運んだ私は、思いがけない風流な光景にラッキータイムを過ごせました!

偶然発見!観音岩を見上げて拝む

鉱山資料館の裏手の崖には「観音岩」と呼ばれる観音様が祀られています。2008年7月に発見された観音様で、自然にできあがったものだそう。

画僧の岩肌、観音岩の看板左上に観音様の顔が隠れているのですがわかりますか?ホームページでわかりやすく解説しているので、見つけられない方はそちらで確認してみましょう。

生野銀山の醍醐味を味わいに露頭と坑道へ!

生野銀山には露天掘跡と坑道跡の遺構があり、当時のようすを臨場感たっぷりに鑑賞できます。両方巡ると70分くらいかかり、足元が決して良いとはいえないので、服装と靴には注意しましょう。

金香瀬旧坑露頭群跡で露天掘跡をチェック

坑道入り口の横には階段があり、金香瀬旧坑露頭群跡へと続いています。階段をのぼり、神社を通り過ぎると生野代官金香瀬番所と書かれた番所がありますが、普通に通り抜けて、えっさえっさと山道を道なりに登っていきましょう。

「慶寿の堀切」と命名された大きな発掘跡が2つと、網でバリケードされた穴のいくつかを発見できますよ。慶寿だけに発掘時期は江戸時代です。ちなみに露頭とは地表に出てきた鉱脈のことで、露頭を目印に露天掘りしていったそうです。

ため息が漏れる坑道内

坑道内では当時ようすをありありと感じられ、空間の狭さからなのか、タイムスリップしたような気分になります。実際の作業を模した展示が人形を使って随所に施されていてわかりやすいのですが、少々恐怖感が…。

穴の狭さや照明の暗さなど、当時の作業環境を考えると感嘆のため息が漏れるばかりです。

地の果てまで続きそうなシュリンケージ発掘跡

坑道の前半部分の見どころとして、シュリンケージ採掘跡があります。シュリンケージ採掘法は、井戸へ鉱石をたたき落とすように掘り進める方法。

鉱脈は地下から噴出し、大きな板を立てたような状態なので、鉱石を叩き落していくと採掘跡のような大空洞ができるのだとか。鉱脈は長いものでは1kmほどあるそうです。

生野銀山でご当地名物を食べよう!

生野銀山には2ヵ所の食事所があり、料理からも当時の面影を感じられます。旅の記念をぜひ舌にも残してみましょう。

名物うどんのある銀山食堂

 

店舗名より名物の銀山うどんの名称をアピールする銀山食堂は、門柱の丁度横手にあります。駐車場方面に位置しますので、鉱山見学の前後の利用が便利です。

銀山うどん定食が人気で、麺類と丼物を楽しめますよ。

レストランマロニエでハヤシライス!

レストランマロニエはレストハウス・お土産館の2階にあります。おすすめメニューは鉱山社宅で食べられていたハヤシライスです。

鉱山は当時のまちの中心地で、東京からのハイカラな文化がたくさん入り込んでいたそう。ハヤシライスで往年のハイカラ気分を味わってくださいね!

生野銀山へのアクセス

車でのアクセスが便利で、無料駐車場が約210台分あります。

路線バスは本数が少ないので事前にチェックしましょう。

  • 播但連絡道路生野IC、生野北ICより約10分
  • JR播但線生野駅生野駅西口から生野銀山口間8分乗車後、徒歩約10分
住所|〒679-3324 兵庫県朝来市生野町 小野33-5
営業時間|AM9:00~PM5:30(4月~10月)~PM5:00(11月・3月)~PM4:30(12月~2月)
定休日|毎週火曜日(12月~2月のみ)
電話|079-679-2010
公式サイトはこちら

まとめ

生野銀山は往年の活気を肌で味わえる貴重なスポットです。当時の歴史や文化を体験を通して学べるので、記憶に残る旅先となるのではないでしょうか?

洞窟好きな方もそうでない方も、時代が大きく変わる時期に躍動した生野銀山へぜひ足を運んでみましょう。