高田公園の春は桜満開!雪解けの夜空に舞う花吹雪よ

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トラベルパートナー: NaitoYuta

神奈川県出身の30代男性です。電車・バス・飛行機で遠くに出かけるのが好きです。基本的に一人旅です。大学院で観光学を研究していました。海外であればロシアとその周辺諸国について、国内であれば北海道・関東・新潟・佐賀・長崎(壱岐・対馬)について書いていこうと思います。

長い冬の後は百万人が来る夜桜祭りにいらっしゃい!

新潟県南西部の日本海側に位置する上越市。その気象条件は厳しく、冬は屋根より高い豪雪に覆われるでしょう。しかし鉛色の雪雲が去り行けば春の訪れ。街中をピンク色に染める爛漫の桜が、ここ高田公園に幾千・幾万の人々を呼びます。

高田公園は江戸時代からの長い歴史を物語る

高田公園は新潟県上越市高田に開けた都市公園。合併して上越市となる前の旧高田市中心部、そして江戸時代創建の高田城が存在していた場所です。徳川家康の六男・松平忠輝の居城として1606年に建設された高田城。実は松平忠輝は伊達政宗の長女・五郎八姫(いろはひめ)と結婚しているのです。

高田城は江戸幕府が直接命じる天下普請(てんかふしん)によって築城し、工事に動員した大名の中で特に伊達政宗は深く関わりました。その後城主は稲葉氏や榊原氏と変わりましたが明治時代に廃城、現在は高田城址公園として整備されています。ここはまさに上越市のシンボル。旧高田市歌や「高田の四季」という楽曲にもその名は登場し、現在も人々に親しまれているのです。

明治時代には陸軍駐屯地となっていた場所

ここ高田公園は城跡だけでなく、陸軍第十三師団・高田駐屯地の跡地でもあります。高田城が廃城となった明治時代以降、同師団がこの地を使用するため城はほとんど撤去されました。実は後に中華民国総統となる蒋介石も、野戦砲兵として高田駐屯地での実習に参加したのです。その関係もあり、現在は陸上自衛隊・高田駐屯地が近くに位置しています。

日本三大夜桜には実に100万人が参加

高田公園の名物は、何と言っても爛漫の桜でしょう。青森県の弘前公園・東京都の上野公園と並ぶ日本三大夜桜として、その美しさと豪華さは全国に有名です。毎年4月上旬~中旬開催の高田城百万人観桜会は、全国から100万人以上が訪れる上越市を挙げてのビッグイベント。咲き誇るその数は実に4,000本以上です。

日没時間帯から21時頃までは、満開の桜がライトアップされます。夜空輝く花々を鏡のように映し出す水面、それは幻想的な光景でしょう。ただこのビッグイベント開催期間は大混雑となるので、公共交通機関での来訪を強くおすすめします。また全国から訪れる人々が多いため、上越市中心部やその周辺はホテル・旅館がほぼ満員。近隣の上越妙高駅や直江津駅、谷浜駅近辺などへの宿泊も検討しておきましょう。

高田公園は桜だけでなく1年を通して賑やかに美しい

桜満開の春は100万人以上が詰めかけますが、新緑まぶしい初夏は比較的静かなおすすめの時期でしょう。明治時代に廃止された高田城は、建物や土塁などほとんどが撤去されました。しかし1993年に写真の三重櫓(さんじゅうやぐら)が復元しています。歴史を感じながら緑の中を、ゆっくり散策するのもいいでしょう。

日本でも代表的な豪雪地帯と呼ばれる上越市。しかしその分春から秋にかけては、空に山々に平野も季節の輝きを見せます。この街に賑わいと彩りを添えるのは、数多くの祭りでしょう。観桜会に始まって越後の名将・上杉謙信公まつりに初夏の上越蓮まつり。

秋には新潟の日本酒メーカーが味を競う、越後・謙信SAKEまつり。さらには、えちご・くびき野100kmマラソンなどが開催されます。雪雲に覆われた厳しい冬を越え、満開の春に緑鮮やかな夏。そして迎えた実りの秋に、人々は思い切り喜びを分かち合うのでしょう。

高田公園の春を彩るのが桜ならば、夏を彩るのは蓮の花でしょう。旧幕府軍と新政府軍が戦った北越戊辰戦争で、当時の高田藩は財政が悪化していました。それを立て直すため地元の大地主・保阪家が蓮を植え、レンコンの栽培に成功したのが始まり。毎年7月~8月にかけてはピンク色の花々に覆われます。同時期には上越蓮まつりが開催され、多くの人々がカメラに収めてゆくでしょう。

上越市立歴史博物館が新たにオープン

こちらは高田公園内にある、上越市の歴史資料を展示した博物館。かつての上越市総合博物館が、2018年にリニューアルオープンしました。館内には上杉謙信など地元ゆかりの有名人物コーナーがあり、歴史好きの方にはたまらない時間となるでしょう。また雪国での生活も紹介されており、特に東京方面からの観光客には興味深いものがあります。

小林古径邸は令和2年度に完成予定

歴史博物館からすぐ近くには、日本画の巨匠・小林古径(こばやしこけい)の邸宅があります。旧高田市出身の同氏は「私が好きになるような家を建ててください」と言った以外、何も注文しなかったとか。また新築してもしばらくは引っ越さず、ただ眺めていただけなどの逸話があります。元々は東京都大田区にあった邸宅をここに移築、現在は改装工事中で2020(令和2)年度に完成予定です。

三重櫓では往時の高田城を再現

1993年に復元された高田城三重櫓。1階~2階は展示室となって歴史を学べ、3階は展望室となり公園や高田平野が見渡せます。展示室では江戸時代の高田城を再現した、VR(バーチャルリアリティ)が体験できるでしょう。夜桜が有名とあって大阪城・高知城と並ぶ日本三大夜城に、また続日本の城百選にも指定されています。

江戸幕府が直接命令の下に建築した高田城。しかし興味深い事に、なぜか天守閣や石垣の跡が見られないのです。一説によれば突貫工事による建設だったため、設置する余裕がなかったとも。しかし上越のシンボルとして、今日も街並みを見守っています。

ふわふわドームで子供たちと遊ぼう

高田公園内には親子連れでも楽しめるように、さまざまな遊具が設置されています。中でもこの程オープンした、ふわふわドームは子供に大人気。弾力性のある白いシートを山型にふくらませた遊具で、ジャンプしたり転がったりして遊べます。まるで上越の白雪を想わせるでしょう。ここはまさに憩いの場として、なくてはならない公園です。

旧高田の城下町を歩けば伝統的な建物があちこちに

ここからは城下町として栄えた、高田の街並みを歩いてみましょう。昔ながらの装いで建ち並ぶ家屋には、アーケード状の庇に覆われた軒先が見られます。これは雁木(がんぎ)と呼ばれる豪雪地帯独特の建築。他にも雁木を使用する地域はありますが、高田のように大きくはありません。人々が雪に濡れないようにする温かな配慮なのです。

旧師団長官舎は明治から平成を任務

こちらは明治時代に城跡を本拠地とした、旧陸軍第十三師団長の官舎。同様の官舎が現存するのは当地と、青森県弘前市のみです。建築主は同師団長の長岡外史(ながおかがいし)中将、独特の長い髭が有名な人物でした。教え子の1人には後の中華民国総統・蒋介石が。実にノスタルジックな木造和洋折衷方式ですが、実は1991(平成3)年まで現役だったのです。高田公園から約1km・徒歩約10分の距離にあります。

住所|〒943-0833 新潟県上越市大町2-3-30
営業時間|9:00-16:30
定休日|毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日から1月3日
電話|025-526-5903
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旧第四銀行高田支店もまたレトロな建物

元々は第百三十九国立銀行でしたが、合併により第四銀行高田支店となりました。こちらもノスタルジックな風貌で1931年建築、当時の重厚な雰囲気が感じられるでしょう。現在は高田まちかど交流館として開放され、さまざまなイベントを開催しています。高田公園から北西へ約850m・徒歩約7分の距離です。

住所|〒943-0832 新潟県上越市本町3-2
営業時間|9:00-18:00
定休日|第2水曜日
電話|025-526-6903
公式サイトはこちら

高田公園へのアクセス

電車での行き方

北陸新幹線を利用の場合、最寄は上越妙高駅です。同駅から、えちごトキめき鉄道・妙高はねうまラインの直江津方面行に乗車し、高田駅にて降車。ここからは徒歩約15分の距離で、まず県道38号線(司令部通り)を東へ進みます。高田駅入口交差点で右折して南進し、大手町交差点を左折すれば公園内に入るでしょう。

バスでの行き方

バスを利用の場合は高田駅から、くびき野バスに乗車。約10分の高田公園入口停留所で降車し、徒歩約1分で到着します。または直江津駅から同バスの春日山・佐内線に乗車。約40分で高田公園入口停留所に降車し、徒歩約1分の距離でしょう。

車での行き方

上信越自動車道の上越高田インターチェンジから約15分の距離。ここから県道85号線を東進し、高田新田交差点で左折します。県道579号線(上越大通り)へ入って北へ進み、大手町交差点を右折すると県道38号線。2つ目の信号を右折すれば駐車場へ入るでしょう。

または北陸自動車道の上越インターチェンジから約15分の距離。国道18号線を南東へ進み、鴨島交差点を右折すると県道38号線に入ります。そして西へ進めば間もなく駐車場へと至るでしょう。約530台可能な無料駐車場が用意されています。ただし高田城百万人観桜会の期間中は大変混雑するので、公共交通機関を利用するのが賢明でしょう。

住所|〒943-0835 新潟県上越市本城町6-1
営業時間|24時間
定休日|なし
電話|025-526-5915
公式サイトはこちら

まとめ

日本海からの季節風がまともに吹き付け、過去には3m以上の積雪を記録した上越市。長く厳しい冬を乗り越えた人々に、高田公園を彩る満開の桜はまさに誇りと喜びです。最後に名曲「高田の四季」の一説をご紹介しましょう。高田の春は爛漫と、古城を包む春霞。(作詞・作曲は町田太郎)