松尾大社は皇城守護の神として有名な京都で最古の神社

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出身地は大阪、関西とヨーロッパと南国が得意です。日本では神社仏閣巡りと公園巡り、海外では中世の町並みやお城を訪れたり、南国の島々で絶景を写真に撮るのが好きです。一緒に行くのは主人や子供達と、近場なら一人で訪れます。

山吹の咲く頃は境内黄色に包まれてえらい華やかで美しいで~

松尾大社は「賀茂の厳神、松尾の猛霊」と評され皇城守護の神として昔から信仰を集めてきた、嵐山にある山と川に囲まれた静かな聖域です。室町時代末期以降は「酒造第一祖神」としても知られるようになりました。現在も地元の人々やお酒の関係者から信仰され、4月には沢山の銘酒が奉納されることでも有名な松尾大社の歴史と魅力をお伝えします。

嵐山にある静かな聖地

松尾大社とは

京都の観光地の中でも有名な嵐山のひとつ前の駅に、阪急松尾大社駅があります。駅の前には松尾大社の大鳥居が建ち、訪れる参拝者を出迎えます。観光地嵐山の喧騒とは違いとても静かな場所で、京都の風情を感じることが出来ます。

お酒の神様として知られる松尾大社は桂川と蒼い山々に囲まれた神社で、京都市西部四条通の西端にあり、東の八坂神社と対峙して鎮座しています。

ご祭神は大山咋神と市杵島姫命の2柱。

松尾大社のある方角は、平安京の裏鬼門にあたることから、裏鬼門の神様でもあり、下鴨神社、上賀茂神社とともに「賀茂の厳神、松尾の猛霊」と評され皇城守護の神として信仰を集めてきました。

太古からの信仰

松尾大社の後ろに控えている松尾山は、昔からこの土地に住む人々が神様の住む山として崇め信仰してきた山。

頂上に近い大杉谷の上部には太古の昔から磐座と呼ばれる神様が光臨される岩があり、人々は生活の守護神として崇敬してきました。

お酒の神様として知られる神社

嵐山の地では神話の時代、この地を訪れる八百万の神々をもてなすため、山田の米を蒸してお酒を造りそれを杉の木で作った食器に入れてもてなしたことが始まりとされています。

また、5世紀の頃渡来人の秦氏がこの地方に来住も大きく影響しています。秦一族の特技が酒造りであり、酒を造る技能者が多く見られた事が酒造との関わりがあったことを物語ります。このことから松尾大社は、室町時代末期以降「酒造第一祖神」として崇敬されるようになりました。

現在も日本酒の会社はもちろん、焼酎を作る会社やビール会社、お酒を扱う会社から信仰を集めており、新米の季節になると良い酒が出来るようにお願いをしに全国の酒造メーカーが参拝に訪れます。境内には各地よりお酒の樽が奉納されずらりと並ぶ樽の景色は圧巻です。

毎年11月の上卯祭には松尾大明神がお酒の神様として登場する狂言「福の神」が奉納されています。境内にはお酒の資料館もあります。

松尾大社の歴史

701年大宝元年に文武天皇の勅命を賜り京都盆地の西一帯を支配していた秦氏が磐座の神霊を勧請し、社殿を現在の場所に設けたと言われています。これが酒造りと松尾大社を結び付けたと言われます。

そこから、山城・丹波の住民に松尾大社は農産業、土木工業の守神と仰がれ、その後も秦氏や朝廷により松尾大社は発展していきます。

鎌倉時代以降には武士の崇敬を受け、「亀の井」と言われる境内の霊泉を讃え、醸造の神として人々の信仰を集めました。

霊水亀の井は松尾山から湧き出る湧水で、延命長寿、よみがえりの水としても有名。お酒に混ぜると腐敗を防げると言われ、持ち帰ることも出来ます。

神社を散策してみる

神社の入口 鳥居と桜門

大鳥居は表参道の入り口、阪急松尾大社の目の前にあります。二の鳥居は境内の入り口にあり、鳥居の下には枯れ枝が吊るされています。これは榊の枝で昔は榊の枯れ具合で1年の農作物の出来を占ったそう。

この榊の枯れ枝を脇勧請(わきかんじょう)と言い、毎年12本の束が吊るされ閏年のみ13本になります。

参道を進むと、立派な楼門が出迎えてくれます。楼門は高さ約11m、1667年に建てられたといわれており、檜皮葺の入母屋造の建物。

左右に随神を配置し周囲に金網が張り巡らされ、金網にはたくさんの杓子が差さされているのに驚かされます。

拝殿と松尾造りの本殿

楼門の正面には拝殿があり、檜皮葺の入母屋造で江戸時代初期に建てられたものといわれています。大祓式などの神事がここで行われます。

本殿は1285年に焼失し、現在のものは室町時代建築の重要文化財で1397年に建てられ、1942年に大修理が行われました。

両流造りですが通常の物とは違う部分があり、切妻造りに似た建築様式。建坪35坪余、桁行三間梁間四間の特殊な両流造りの檜皮葺で「松尾造り」と呼ばれる様式になっています。

美しい松風苑

松尾大社には有料ですが名園があります。1975年に作庭家・重森三玲が作庭した松風苑と呼ばれる名園で、曲水の庭、蓬莱の庭、上古の庭と言われる3つの庭園。

曲水の庭は洲浜や築山などを用い、平安時代に作られた曲水庭園を表現した庭で、貴族が雅に遊ぶ場「曲水の宴」の一場面、平安貴族が流れてくる杯が自分の前に流れてくるまでに歌を詠み杯の酒を飲んで遊ぶ庭を表現しています。

上古の庭は松尾山の磐座を飛鳥時代以前の上古風に表現されたもの、蓬莱の庭は仙人の住む蓬莱山を表したものを鎌倉時代風にあらわしたもの。池が海を表し岩が海に浮かぶ島を表現し、庭全体が羽を広げた鶴の形をしているそうです。

面白い占い 樽占い

松尾大社では樽占いと言われる樽に向かって矢を討って運試しが出来る占いみたいなものがあります

やり方は簡単で授与所でお金を払い、矢を2本頂きます。正面の樽に向かい矢を放ち、樽の真ん中を射抜けば大吉、樽の中に入れば中吉、樽の中にはいらなければあまり福になります。

あたった場所でそれぞれ違ったお守りが頂けるのが魅力の一つ。大吉では諸願成就の福矢、中吉は神使の絵馬、あまり福は福亀のお守りが頂けるとのこと。自分で運試しが出来るのも人気の一つです。

数々の御祭り

1000年の歴史がある松尾祭

京都の春を彩る祭りの一つ松尾大社の松尾祭は9世紀中頃に始まったお祭りで1000年以上にも渡り受け継がれてきました。

4月に行われる神幸祭と5月に行われる還幸祭があり、松尾大社から分霊された6基の神輿が各地を巡幸し、朱雀御旅所で祭典も行われたのち、松尾大社に戻ります。

また、松尾大社は関西でも有数の山吹の名所で、御祭りの時期には3000株の山吹が咲き誇ります。とても沢山の人で賑わいますのでお祭りの時期は公共交通機関での移動をお奨めします。

提灯が美しい八朔祭

松尾大社の八朔祭は毎年9月の第一日曜日に行われる京都で最後の夏祭りです。

八朔とは、旧暦8月1日の事でこの時期は台風が多かったことから家内安全、五穀豊穣を祈る目的で始まりました。当日は朝から奉納相撲や女神嵐山巡行、夜には境内は数千個の提灯につつまれ、嵯峨野六斎念仏が演じられます。

前日の土曜日にはブライダルショーや盆踊り大会も行われ地元の人や観光客が沢山訪れます。夜店も出店されるのでとても賑やかで楽しめるお祭りですので、京都の夏の終わりを楽しんでみては。

お帰りの際立ち寄ってみては

団ぷ鈴

松尾大社の境内にあるお茶屋さん、甘味処団ぷ鈴。みたらし本舗茶月の直営店で、境内を散策した後にちょっと立ち寄るお店として最適です。

有名なのはみたらし団子で店内で食べることもお持ち帰りも出来ます。甘さ控えめでとても美味しいのでお奨め、抹茶あんみつやわらびもちも絶品です。他にもおうどんやおそばなども頂けるので、お帰り前に是非一度訪れてみて下さい。

住所| 京都府京都市西京区嵐山宮町3 松尾大社境内
営業時間|AM11:00~PM4:00
定休日|毎週水曜日
電話|075-861-0078
公式サイト|なし

松尾大社へのアクセス

電車でのアクセス

阪急京都線に乗り桂駅で阪急嵐山線に乗り換え松尾駅下車し、そこから徒歩で約5分。京都駅からの所要時間約40分ほど、梅田駅からですと約50分ほどでつきます。

バスでのアクセス

JR京都駅から市バス嵐山大覚寺行き及び京都バス苔寺行きに乗り松尾大社前を下車します。京都駅からの所要時間は両バスとも約40分ほどです。

車でのアクセス

東京、名古屋方面からですと、名神高速道路の高速京都東ICを出て国道1号線、国道9号線(五条通)を経由し松尾大社へ。京都東ICからの所要時間は約30分です。

大阪方面からですと、名神高速道路大山崎JCTで京都縦貫自動車道の有料道路に入り、大原野ICを出て府道10号線、国道9号線を経由し松尾大社へ。大原野ICからの所要時間は約20分です。

松尾大社には100台ほどの無料駐車場がありますので車で行くにも便利ですが、各祭儀の際はとても混雑しますので公共交通機関で行くことをお奨めします。

住所|〒616-0024 京都府京都市西京区嵐山宮町3
営業時間|月~土曜日 AM09:00~PM04:00 日曜日 AM09:00~PM04:30
定休日|年中無休
電話|075-871-5016
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