酸ヶ湯温泉は一度入ると忘れられない豪雪地帯の効能抜群な名湯

公開日:2019/5/23 更新日:2019/9/25

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31歳1児のママ。秋田県出身。 転勤族のため全国11箇所に住んだ経験があり、特に青森県中心に書いています。東北地方の歴史・文化・民間伝承が好き。実際に住んだからこそわかる情報を盛り込んだ記事作成を心がけています。
湯と言えば酸ヶ湯だっきゃ!

青森県青森市の南部、八甲田山の山中に位置する酸ヶ湯温泉(すかゆおんせん)。登山客や湯治客が多く訪れるこの温泉は、濃厚な酸性硫黄泉と豪雪の中の湯けむりが魅力です。四万温泉、日光湯元温泉と並んで国民保養温泉地第1号として登録される名湯。今日は酸ヶ湯の楽しみ方と見どころをご紹介します。

豪雪地帯の秘湯・酸ヶ湯温泉

八甲田山の自然に育まれた温泉

青森市の南側に位置する日本百名山の八甲田山。標高1,584mの山は、複数火山の総称であり、酸ヶ湯が発見されたのは今から約300年前。鹿が湯に浸かり傷を癒していた事から鹿湯と呼ばれ、その後強酸性の泉質であるため、酸ヶ湯(すかゆ)と呼ばれるようになったそうです。

1954年(昭和29年)には四万温泉、日光湯元温泉と並んで、国民保養温泉地第1号に指定されている事でも知られています。

八甲田山の主峰、大岳の標高900m地点にある酸ヶ湯温泉。1軒宿ですが、400人が宿泊できる旅館です。名物はヒバ千人風呂。総ヒバ造りの巨大な建物で、混浴ではありますが、どこか映画の中にでも出てきそうな魅力的な雰囲気です。

酸ヶ湯温泉周辺は豪雪地帯

酸ヶ湯温泉は豪雪地帯にある事でも有名。4月でも吹雪になる事は珍しくなく、温泉に行く途中には春先まで雪の回廊と呼ばれる除雪による道路の風景が楽しめます。これらの風景を求めて近年アジアからの観光客も増加し、人気の観光地となっています。

酸ヶ湯温泉を隅々まで楽しもう

風情ある建物の中を散策

雪景色に似合う木造の旅館は、温泉情緒たっぷりの佇まいが魅力。決して新しくはありませんが、なんだかとても落ち着きます。入口右側の券売機で入湯チケットを購入して入ります。寒さで冷え切った体もこの温泉に浸かれば芯まで温まるため、登山客にも大変人気だそう。

宿には湯治客のために、炊事道具の貸出し所や床屋、美容室もそろっています。売店には青森のお土産物も。ここには珍しい温泉療養相談室があり、温泉療養士が入浴法の指導を行ってくれるそうです。しっかりと効果がある温泉ならではの事で、成分が強いため初めて入る人はまず温泉を肌に馴染ませるなどの注意が必要なのだそうです。

名物のヒバ千人風呂

青森県特産のアスナロで造られたヒバ千人風呂は酸ヶ湯温泉の名物。5カ所の源泉のうち4つがこの千人風呂に集まっていて、熱ノ湯、冷えノ湯、四分六分ノ湯、鹿ノ湯滝のそれぞれの泉質が楽しめるようになっています。混浴のため、女性は売店で湯あみ着を購入して入浴する事をおすすめします。

名物グルメは酸ヶ湯そば

酸ヶ湯温泉の名物は、山奥にひっそり佇む鬼面庵の酸ヶ湯そば。そば粉100%での蕎麦本来の豊かな味わいが楽しめます。温かいお蕎麦はもちろん、天ざるやとろろ蕎麦も人気メニューです。おいしい八甲田の湧水を飲む事もできますよ。

豪雪地帯ならではの雪景色

酸ヶ湯は2013年に日本の観測史上最大の積雪量、566cmを記録した豪雪地帯。夏の暑い日でも気温が20度を上回る事が少ないため、避暑地としても人気です。しかし、山深い場所で天気がすぐに変わる事もたびたびあるため、出かける際には注意が必要です。

酸ヶ湯温泉の効能



強酸性の泉質は恵みもたっぷり

酸ヶ湯温泉の泉質は、含石膏、酸性硫化水素泉を含む酸性硫黄泉。強い硫黄の匂いが宿の周囲に漂います。温泉の効能はリューマチや神経痛、冷え性や胃腸病、婦人病、痛風や糖尿病、ゼンソク、夜尿症などに効果があるそうです。

また、火傷やじんましん、皮膚病にも大変効果が高いと評判が。温泉にしては珍しく、便秘や打撲、骨折の予後にも良いそうです。

子供や肌の弱い方は入浴NG

温泉効果が高い酸ヶ湯温泉は強酸性。硫黄臭が強いのが特徴で、肌が弱い方は刺激を感じるようです。幼稚園児などは入浴中、肌が痛いと泣いたりする事もあるので、子供や乳幼児の入浴は控えましょう。入浴中に動悸がする方もいるのは効き目が強い温泉ならでは。一気に入らず、徐々に身体を慣れさせる必要があるようです。

絶景・雪の回廊を見に行こう

酸ヶ湯温泉の雪解けは6月

日本屈指の豪雪地帯、酸ヶ湯。雪が完全に溶けるのは6月というから驚きます。春休みに行けば、空気が澄み切った北国の景色が楽しめる事でも有名。自然に囲まれた周辺の緑は青森ならではの自生植物が多く見られます。運がよければ、カモシカやウサギに出会える事も。

春でも見られる雪の回廊

雪の回廊は、雪が崩れないように垂直に除雪された風景の事。八甲田の国道103号線、通称八甲田十和田ゴールドラインの谷地と酸ヶ湯を結ぶ区間は、特に回廊の美しさが評判です。春に酸ヶ湯に行くならぜひ通って、車で雪の回廊を走り抜ける異世界のような絶景を楽しんでみてください。

雪の回廊は上から見ると、谷のように続く雪の道の眺めが素敵です。雪の回廊の上に行くためには回廊の壁を登らねばならず、半ばクライミングなので小さい子供には難しいかもしれません。しかし、大人なら登山ブーツや長靴などの雪が入らない靴と手袋があれば比較的楽に登れそうです。

八甲田は毎年4月の一般開通直前に、雪の回廊と温泉ウォークを開催します。八甲田の雄大な大自然と雪の回廊を約8キロを歩くイベントで、青森市、弘前市(黒石市経由)、八戸市(十和田市経由)から日帰りバスツアーもありますよ。事前予約して、ぜひ参加してみてはいかがでしょう。

また、毎年3月30日、31日は八甲田ウォークというイベントが開かれます。これは八甲田十和田ゴールドラインの谷地~酸ヶ湯間のプレオープンイベントで、このあと、4月1日から一般車両の通行が可能に。

4月1日の道路開通時には雪の回廊はピークの高さになり、そのあとは徐々に溶けて行くため、見頃は4月半ばまで。ゴールデンウィーク中も見られるとは言いますが迫力には欠けるので、できれば4月上旬に行くのがおすすめですよ。

酸ヶ湯へのアクセス

車でのアクセス

青森自動車道の青森中央ICから40分、青森ICからは50分、黒石ICから45分で国道103号線沿いに行くと到着します。期間中の夜間は雲谷ゲートが閉まり通行できなくなるため注意が必要。また、豪雪地帯のため、スタッドレスタイヤと冬用ワイパー、念のためスコップや牽引ロープがあると安心ですよ。

バスでのアクセス

JR青森駅からJRバス十和田湖行きに乗車し、約85分の酸ヶ湯温泉バス停で下車、徒歩すぐで到着します。宿泊の場合は青森駅前(アウガ駐車場横) から無料の送迎バスが1日2本出ているため、公式サイトで時刻表をチェックしておく事をおすすめします。青森空港からの直通バスはありません。

Address 〒030-0197 青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50番地
Hours 営業:7:00~18:00 立ち寄り湯 ※混浴8:00~9:00は女性専用時間
Closed なし
Tel 017-738-6400
Web http://www.sukayu.jp/

まとめ

世界有数の豪雪地帯にあり、温泉情緒たっぷりの酸ヶ湯温泉。硫黄の香りと昔ながらの佇まいに心癒されます。脱衣所は男女別。広大な大浴槽の中央で仕切りの目印があり、女性は湯浴み着を着て入浴できるので安心です。雪の回廊も迫力満点、ぜひ春先に訪れて素晴らしさを確かめてみてくださいね。