ベルリン森鴎外記念館で日本の文豪の形跡を辿る

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トラベルパートナー: Mike

出身地は東京。得意なエリアはヨーロッパ、特にドイツです。美術が好きなので、得意な分野はアート関係の紹介です。その他、観光スポットでも自分なりの楽しみ方を発見して紹介していきたいと思っています。現在、旅行はもっぱら家族旅行です。

森鴎外のファンなら必見の記念館です

ドイツのベルリンには日本の文豪、森鴎外の記念館があります。ドイツへ留学していた鴎外が過ごした部屋をそのまま記念館として利用。有名小説、舞姫の舞台ともなったベルリンを巡り、文豪の残した世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。今回は、ベルリンにある森鴎外記念館についてその魅力と楽しみ方を詳しくご紹介していきます。

鴎外が何気ない通りの壁にとつぜん出現

森鴎外記念館がなぜベルリンに


異国の土地で唐突に「鴎外」なんて文字を見たら、日本人であれば思わず足を止めて見てしまうところ。ベルリンの普通の通りを歩いていると、本当にその光景に出会えるんです。

森鴎外は明治時代に活躍した日本を代表する文豪の1人。舞姫や高瀬舟といった作品が有名ですよね。読んだ人であればご存じの通り、舞姫はベルリンを舞台とした小説です。そんな背景を知ると、森鴎外とベルリンとの関係が見えてくることでしょう。


森鴎外は、1884年から4年にわたって軍医としてドイツへ留学していました。今の記念館のもとは、彼がベルリンに滞在していたころの下宿先。留学してから100年経った1984年にフンボルト大学が運営して記念館が設立されました。ここへ来る日本人にとっては森鴎外が過ごしたドイツでの生活を覗くことのできる場所ですが、現地のドイツ人には日本文化の紹介センターとしての役割も担っているようです。


記念館にはいくつかのドアや入口がありますが、看板に従ってエントランスを見つけましょう。目印となる看板も、ドイツ語および日本語で書かれているのでわかるはずです。ただ、下宿先をそのまま記念館として利用しているだけあって、入口は他の部屋の住民も利用しているアパートの共用玄関になります。入館には呼び鈴を鳴らして入っていき、まるで100年前に森鴎外を訪ねているような心地になりますよ。


森鴎外記念館は2017年の3月にリニューアルオープンされました。その時まではドイツ語の説明文が中心だったのですが、それらのパネルに日本語も加わったことで日本人旅行者が訪れやすくなったようです。入り口にある看板の横にも日本語で入館の仕方が書かれているので、安心して入ることができます。建物内の一室が記念館で、森鴎外が下宿していた部屋が使われているんです。

当時の様子を垣間見て


記念館のある建物は、産業革命時代に建てられた築100年以上のアルトバウ。ベルリンにあるアルトバウは中庭を挟んで奥に建物が続く特徴があります。古めかしい場所なのかな、と思いきや、アパートの内部は新しく改装されているので、住民も普通に暮らすことができているんです。


一歩部屋の中に足を踏み入れれば、まるでタイムスリップしたような感覚に襲われることでしょう。部屋の中は森鴎外が住んでいた当時のままになっており、どのような留学生活であったのかを間近に感じることができます。置かれている机も、森鴎外が使用していたもの。外へ出れば活気ある現代のベルリンですが、時が止まったかのような錯覚をおぼえるこの部屋には格別のものを感じます。


記念館に行くことで楽しめるのはなんといってもそのリアリティです。水道がまだ普及していなかった時代には、置かれた水差しで顔を洗ったことでしょう。当時の様子をはっきりと思い浮かべることができますよ。

記念館自体はこじんまりとしていますが、森鴎外のファンとしては至福の時を過ごせます。何時間滞在しても飽きずにその雰囲気を味わいたいものです。ただ、開館時間は平日の10時から14時のみとなっているので、訪れる予定のある人は注意してくださいね。

代表作「舞姫」の生まれた街

森鴎外が学んだフンボルト大学


小説家としての顔をもつ森鴎外の、もう一つの面は意外にあまり知られていないのかもしれません。森鴎外はもともと軍医で、フンボルト大学にて当時の最新の医学や衛生学を学んでいました。現在のフンボルト大学は観光スポットに囲まれたウンターデンリンデン通りにあるため、いつも賑やかな場所です。敷地内の入り口近くでは古本の販売もしており、観光のついでに気軽に立ち寄れます。

物語の形跡を辿れるウンターデンリンデン通り


ブランデンブルク門はフンボルト大学と同じ道にあるベルリンのランドマークです。小説、舞姫の中では主人公の豊太郎がここに訪れていました。現在のブランデンブルク門はよく観光客が集まる場所になっているため、大道芸人などがパフォーマンスを行うなど活気にあふれたところになっています。


フンボルト大学はベルリンを凝縮した景観が見られるオススメのスポット。ここからブランデンブルク門の反対側を眺めてみると、ベルリン大聖堂やテレビ塔といった名所が一望できるんです。あたり一帯が舞姫の舞台となった土地なんです。ベルリンの美術館やオペラ劇場もすぐそばにあるため、文化や芸術、そして歴史を一身に感じることができますよ。


ここ、マリエン教会は舞姫の中で豊太郎とエリスが初めて出会った場所だとされています。フンボルト大学とも同じ通りの上にあるので、ぜひとも足を運びたいところです。実はこの道の名前自体はどんどん改称されているのですが、ブランデンブルク門と大学と教会は全て同じ一本道の上にあります。

森鴎外好きの人にとっては欠かせないスポットですが、この通り自体が観光名所を一気に見て回れるオススメのルートなのでファンでなくても歩いてみてくださいね。

フリードリッヒ通りはベルリンのショッピングの中心地

記念館の近くにはお店がいっぱい


フリードリッヒ通りはベルリンにある商業施設が立ち並ぶ通りのうちの1つ。森鴎外記念館からも歩いて行ける距離にあります。ウンターデンリン通りからもゆっくりと周りを散策しつつ行くことができるので、ベルリンの街並みや喧噪を味わいながら行きましょう。


この通りには多くのお店が軒を連ねているので、見ているだけでも楽しめます。プディックや総合デパートがあったり、本屋が開いていたりとお店の種類も多様です。お土産屋さんではこれぞベルリン、というようなアイテムを買うこともできるので、この通りで旅行の記念になるような品を探せますよ。

歩き疲れたらカフェで一休み。軽食をとれるお店も多くあるので安心して買い物ができます。車でも有名なお国柄、ドイツ車のショールームもあるので車好きな人は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

国内の森鴎外ゆかりの施設

文京区立にある森鴎外記念館


ドイツの記念館だけでなく、国内の森鴎外ゆかりの施設を訪れるのもオススメです。森鴎外記念館は東京都文京区にあり、この土地ももともとは鴎外の家があった場所。文京区は鴎外が半生を過ごした場所なので、非常に縁のある所だと言えます。

図書室では、森鴎外が自筆で書いた原稿といった貴重な資料を見ることができ、その中にはドイツに留学していた時の日記もあるんです。ベルリンの森鴎外記念館で目にできる鴎外の生活風景と合わせれば、更に深く鴎外の世界観やその生涯を意識できることでしょう。

施設内にはほかにも、ミュージアムショップやカフェも併設されています。鴎外が見たかもしれない風景を楽しみながら、資料を見たり本を読んだりとゆったりした空間で過ごせますよ。

住所|〒113-0022 東京都文京区千駄木1-23-4
営業時間|10:00〜18:00
定休日|毎月第4火曜日
電話|03-3824-5511
公式サイトはこちら

森鷗外旧邸は国宝文化財の1つ


森鴎外は島根県に生まれ、幼少期はこの家で育ちました。島根県津和野町には森鴎外記念館があり、ここに森鴎外の生家が残されています。木造平建ての素朴な家で、周りの景色に溶け込み趣のある造りです。家の中へ上がることはできませんが、外から部屋を覗くと当時の様子を垣間見ることができます。勉強部屋や調剤室などもあり、活躍していく鴎外の暮らしを思い起こさせることでしょう。

住所|〒699-5611 島根県津和野町町田イ238
営業時間|9:00〜17:00
定休日|毎週月曜
電話|なし
公式サイトはこちら

森鴎外記念館へのアクセス

電車でのアクセス

森鴎外記念館の最寄り駅はベルリン中央駅またはフリードリッヒ通り駅です。この2つの駅のちょうど真ん中にルイーゼン通りが走っています。駅からは徒歩で歩いて十分行ける距離なので、アクセスの良さも含めてちょうどいい観光スポットなんです。また、周りには多くの観光名所があるため、駅から歩いていくだけでも見どころをチェックできますよ。

住所| Luisenstr. 39 , 10117 Berlin, Germany
営業時間|10時〜14時
定休日|土、日曜日
電話|+49-30-282-6097
公式サイトはこちら

まとめ

ベルリンにある森鴎外記念館は、森鴎外が実際に過ごした部屋を使用したゆかりの深い場所。その場の空気を楽しみながら、鴎外の留学時代の足跡をたどってみてはいかがでしょうか。文豪好きにはたまらない、ヨーロッパでの新しい発見をぜひ味わってみてくださいね。