あの天才芸術家も滞在!アンボワーズ城に行ってみよう

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トラベルパートナー: Chika

神戸出身。出張で行くドイツ、フランス、イギリスなどを中心に執筆します。もっぱら一人旅ばかりで、主に美術館や教会など古い建物を巡るのが大好きです。

レオナルド・ダ・ヴィンチが最期を迎えたアンボワーズのお城とは?

フランスには数多くの城がありますが、ロワール渓谷には100以上もの城館が建っています。その中でもフランスに多大な影響を与えたあの有名な美術家も滞在したというアンボワーズ城。その有名な美術家とは誰なのか、恐ろしいうわさもあると言われていますが一体どんなうわさなのか、小ネタもあわせて内部の様子をご紹介します。

アンボワーズ城ってどんなお城

フランスの中央西よりロワール渓谷の城

アンボワーズ城はフランス中西部を流れるロワール川沿いの高台にそびえたつお城で、最初の城は11世紀にアンジュー伯フルク3世によって築かれたと言われています。高台に建てられたお城からはロワール川全体を見渡せるため、水上交通の管理に適していました。

ヴァロワ朝王家の居城

1434年にシャルル7世がこの城を奪取してフランス王家のものとし、それ以降ヴァロワ朝が断絶する1589年までの間、代々のフランス国王の主な居城とされていました。1789年からのフランス革命前期を描いたベルサイユのばらよりも以前のフランス宮廷の雰囲気が見られる貴重な遺産です。

フランス・ルネサンスの夢のお城

シャルル7世が改修に着手

シャルル7世はジャンヌ・ダルクの助けを借りてフランス国王に即位した事でも有名です。百年戦争と国内の内紛に勝利したシャルル7世は宮廷を刷新するため居城をアンボワーズ城に移し、城の改修に着手。イタリア人技師を招いて取り入れた新しい様式はフランスのルネサンスの先駆となりました。

歴代国王によりルネサンス式の華麗なお城に

それ以降も主にイタリアから技師や建築家を招き城の改修が進められていきました。この城がまさに美術の街・フランスの礎となっていると言っても過言ではないかもしれません。もう一人フランス美術に多大な影響を与えた人物も滞在していました。誰もが知るあの有名な画家はのちほど紹介します。

美しい調度品にため息

一時はフランスの首都にもなったアンボワーズ城の現在の内装は多くが復元されたものですが、それでも当時の華やかさが忠実に再現されています。

とくにヴァロワ朝代10代目のアンリ2世の寝室は内装が赤で統一されていてゴージャスです。豪華なアンボワーズ城の中で当時の国王になりきって華麗な宮廷生活を追体験してみるのも面白いです。

礼拝堂にはあの有名人のお墓も

城に付属されたサン・ユベール礼拝堂は1491-1496年に建設され後期ゴシック様式が採用されているため、城のほかの部分と異なった造りになっているので要注目。レースのように繊細な装飾が施された礼拝堂の内部には前述の有名な美術家、レオナルド・ダ・ヴィンチのお墓があります。

天才レオナルド・ダ・ヴィンチも滞在

レオナルド・ダ・ヴィンチ終焉の地

アンボワーズ城はイタリアのルネサンス期の天才であるレオナルド・ダ・ヴィンチの終焉の地としても有名です。レオナルドは当時ミラノの政情が不安定だった事から故郷を離れ、フランス国王フランソワ1世に招かれアンボワーズ城の隣にあるクロ・リュセ城に居住する事になりました。ここで彼は最期の3年を過ごしクロ・リュセ城で息を引き取りました。

礼拝堂にはお墓も

亡くなったのはクロ・リュセ城ですが、レオナルド・ダ・ヴィンチをわが父と呼び慕っていた若き国王フランソワが遺体をアンボワーズ城内のサン・ユベール礼拝堂に埋葬しそこにお墓を立てました。身分や年齢を超えた友情が感慨深く、フランソワがどれだけレオナルド・ダ・ヴィンチを慕っていたかがうかがえます。

61歳という高齢で他国への移住を余儀なくされ故郷に帰る事なくフランスで亡くなってしまったレオナルド。あれだけの天才だっただけに最期が寂しく感じますが、これだけ自分を思ってくれる友人がいた事で彼は幸せに思えていたでしょうか。

本当は怖いアンボワーズ城

宗教改革の惨劇の舞台

アンボワーズ城はその華やかさの一方で恐ろしい惨劇の舞台でもあります。フランス国内でカトリックとプロテスタントの対立が起こり、多くのプロテスタント信徒がアンボワーズ城で処刑されてしまいました。お城のバルコニーに吊るされてしまった死体もあり、ひどい悪臭がしたという話も。優雅なお城にそんな悲劇があったなんてにわかには信じがたいです。

アンボワーズ城に出ると噂の幽霊とは

ほかにもアンボワーズ城の怖いうわさがあり、幽霊が住み着いているとか。さきほどの処刑されたプロテスタントの怨霊かなと思いきや、その正体は背が高すぎてうっかり鴨居に頭をぶつけて亡くなってしまったという国王シャルル8世の幽霊だと言われています。

今でも城の門のあたりでシャルル8世が頭上に気をつけてと教えてくれるらしいですが、筆者は幸い出くわす事はありませんでした。

美しい眺望も魅力

フランス式庭園の起源はここ

広々とした庭園に幾何学的に植物が配置されているこの様式は、シャルル8世が招いたイタリア人の庭師によって設計されたという記録が残っています。この庭園がのちのフランス式庭園の起源だと言われていますが、のちに造られた華やかな庭園と比べるとシンプルに見えます。

ロワール川のゆったりとした眺めも楽しんで

城の塔の上からはゆったりと流れるロワール川を眺める事ができます。とくにミニームの塔からの眺めがおすすめですが、内部の螺旋通路は階段ではなく坂道となっており結構な体力を使うので最初に行っておくのいいでしょう。

ダ・ヴィンチの住んだクロ・リュセ城へ

内部はレオナルド・ダ・ヴィンチパークに

レオナルド・ダ・ヴィンチがフランソワ1世から与えられて居住していたクロ・リュセ城はアンボワーズ城から約500mのところにあります。

レオナルド・ダ・ヴィンチの最期の場所だという事もあり、現在はレオナルド・ダ・ヴィンチパークとして一般公開されており、レオナルドが生きていた時代の様子が再現されています。

天才の発明品を体験しよう

残念ながらこの城でレオナルド・ダ・ヴィンチの真筆の絵画を目にする事ができませんが、実はレオナルドは科学者としての顔を併せ持っていた事をご存知でしょうか。

このお城ではその科学者としての数々の発明品が再現されており、見応えがあります。一部は実際に操作できるのでぜひ童心にかえり楽しみましょう。

住所|〒37400 2 Rue du Clos Lucé, Amboise
営業時間|1月: 10.00 am-6.00 pm、2-6月: 9.00 am-7.00 pm 、7-8月: 9.00 am-8.00 pm9-10月: 9.00 am-7.00 pm11-12月: 9.00-6.00 pm
定休日|なし
電話|+33 2 47 57 00 73
公式サイトはこちら

アンボワーズ城へのアクセス

徒歩でのアクセス

アンボワーズ駅からは徒歩で約20分ですが、坂道がなく旧市街の町並みが美しいので城までの道も楽しめます。

電車でのアクセス

パリから行く場合は高速列車に乗り、サン・ピエール・デ・コール駅まで約1時間。そこからTERという国鉄快速列車に乗りアンボワーズ駅まで行きます。

住所|〒37400 Montée de l'Emir Abd el Kader, Amboise
営業時間|月により異なる(詳しくは公式サイトを参照)
定休日|なし
電話|+33 2 47 57 00 98
公式サイトはこちら

まとめ

フランス革命よりもさらに前の宮廷生活を覗けるアンボワーズ城。その建物の様式からフランス美術の起源を目にする事ができ、レオナルド・ダ・ヴィンチの科学者としての一面にも触れる事ができます。フランスに訪れた際はぜひアンボワーズ城にて宮廷生活の追体験をしてみてください。