高美湿地はあたかも天空の巨大鏡、そこには神秘の絶景が

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トラベルパートナー: Ayumi

和歌山出身。現在台湾・台北にワーホリ中のアラサーです。かつて韓国・ソウルにもワーホリ経験ありで台湾、韓国をメインに記事を書いてます。台湾ではワーホリ中に短い旅行日程ではなかなか行けない場所に行っておこうと奮闘中です。

日々の疲れも吹っ飛ぶ絶景が広がるよ

日本の南西に位置する台湾、中西部に開けた台中市の海岸へ行ってみましょう。ここに広がる高美湿地は、貴重で豊かな自然が守られた名所。そして夕方に訪れたならば、大自然の美と技が造り上げる絶景に、人々はきっと心を打たれます。

高美湿地はあの世界的名所を想わせてくれる

高美湿地(こうびしっち)は台中県台中市郊外の海岸に広がり、最近注目の人気スポットとなりつつあります。その理由は夕刻、水面が鏡のように大空を映す神秘的な絶景。この様子が南米ボリビアの名所になぞらえ「台湾のウユニ塩湖」と呼ばれているのです。またここは野生動物保護区になっており、絶滅危惧種や台湾固有の動植物にも出会えるでしょう。

高美湿地を散歩しながらサンセットの時を待つ

湿地へはレンタサイクルがおすすめ

高美湿地は面積が広く、最寄りバス停からも少し距離があります。そのため自転車をレンタルし、近年完成したサイクリングコースでのアクセスがいいでしょう。自転車は「You Bike」と呼ばれており、景色を見ながら湿地堤防の内外へ往復が可能です。

湿地堤防外側や駐車場付近には、屋台や小型飲食店が多く建ち並んでいます。名物グルメを味わいつつ、ゆっくり散歩しましょう。どの店も日没前後に営業終了となるので、食べ物や飲み物は夕方までに買っておく事。いつしか太陽は西へ傾いているでしょう。

高美湿地付近には、かつて火力発電所設置が計画されていました。しかし住民や識者の反対運動により中止、その後台中県により生物保護区となったのです。代わって自然のエネルギーを利用した風力発電所が建設され、左に見える大きな風車群は高美湿地のシンボル的存在。その後2007年には中国内政部により「国家級湿地」へランクアップしています。

高美湿地への堤防を降りると、ムツゴロウを模ったベンチが出迎えてくれます。ムツゴロウは干潟にすむハゼ科の魚で体長約15cm、日本では九州の有明海が有名観察ポイント。付近にはここに生息する動植物の写真パネルや生態系マップが展示してあり、海の自然についていろいろな知識が得られるでしょう。

桟橋遊歩道を歩けば生物たちもお出迎え

湿地からは沖合に向かって、桟橋の遊歩道が整備されています。2014年6月に完成し全長691m。広大な干潟の絶景が見られるとあって、団体で訪れる人々の姿が目立つでしょう。ただ水面から意外に高さがあり、幅も少し狭いので通行時は注意。本当に絵のような景色をゆっくりとご覧ください。

遊歩道から湿地を見ていると、さまざまな生物や植物に出会えるでしょう。特にシオマネキは片方のハサミが大きい独特のカニ、あたかも「早く潮が満ちてこい」と招くように動かします。他にもミナミコメツキガニなどの小さなカニや、先程ベンチのモデルになっていたムツゴロウなどの魚も。またここは渡り鳥の繁殖地となっており、約120種類もの野鳥が生息しているのです。

高美湿地で忘れてはならないのが台湾固有種で、絶滅危惧種の雲林莞草(うんりんかんぞう)という植物です。かつてはもっと広範囲に生息していた植物ですが、やがて多くが姿を消してゆきました。そして現在観察できるのはここ高美湿地だけなのです。また近年は外来種植物の侵入により、生態系の変化が危惧されています。

湿地に降り立てば夢のような絶景が

さあいよいよ夕暮れ、あの絶景が見られる時間です。桟橋の遊歩道を先端まで行くと、靴を脱いで湿地に降りる事ができますよ。そして光と雲と青空がマッチすれば、言葉にできない絶景が。それはまさに南米ウユニ塩湖そのものでしょう。桟橋の上に置いた靴を他の人と間違えないように、また足が濡れるのでタオルなどの準備は必須です。

台湾のウユニ塩湖は、やがて美しい夕焼けへと変わります。はるばる高美湿地へ辿り着きその先に広がっていた、言葉では表現できないほどの絶景。本当に見られれば最高の幸せでしょう。その日の天気や潮の干満などに左右されますが、雄大な自然からのプレゼントに時間を忘れてしまうかもしれません。

たとえ雲が多くても、自然の演出する光景は迫力満点です。桟橋の遊歩道先端まで行くのがもちろんベストですが、堤防側からも遠景ショットで全体像が見られるでしょう。バス停や駐車場までの帰り道はかなり距離があります。バスの時間やツアー集合時間に遅れないよう、余裕を持って行動しましょう。

この絶景が見られるベストシーズンと時間帯は

「天空の鏡」の絶景が見られるシーズンは3月から10月にかけて。冬期はかなり寒いため、冷たい湿地に降りられない事があります。時間帯はやはりサンセットの時間帯がベストなので、事前に干潮日時と日没時間を確認しましょう。たとえ曇天でも自然が造り出す雄大な景色が広がり、また来たいと思えるに違いありません。

ベストシーズンの日没時間帯は大勢の人々で賑わうため、写真撮影をするには苦労するかもしれません。それでもこの絶景が眺められれば、いつまでも心の写真に残るでしょう。前述のとおり高美湿地は生物保護区・国家級湿地。もちろんゴミは各自持ち帰り、また立入禁止区域に足を踏み入れれば厳罰が科せられます。

宮原眼科はかつての医院がスイーツショップに変身

高美湿地から台中市街にやって来ました。こちらは日本統治時代の眼科医院をリフォームした、お洒落なスイーツショップです。鹿児島県出身の宮原武熊医師が1927年に開業した眼科医院。1945年の終戦により日本は撤退し「台中市衛生院」となりましたが、やがて廃屋となり40年以上も放置されていたのです。そして取り壊しの話が出た時に、名乗りを挙げた有名菓子メーカーの「日出」。

現存部分をうまく残してリフォームし、スイーツショップとして復活させたのです。内装が豪華で菓子のパッケージも魅力的。またスタッフのユニフォームもチャイナドレス姿からコック姿、何と眼科看護師姿までありとテーマパークを想わせます。しかもみんな日本語が堪能なので安心でしょう。眼科の名前をそのまま店名にするなど、実にユニークな発想ですね。

宮原眼科名物の豪華アイスクリーム

宮原眼科といえばこのジャンボアイスクリーム・摘星聖代が有名。10種類の中から5種類をトッピングでき、さらにパイナップルケーキにチーズケーキまで盛られるという超豪華版です。行列必至の大人気ですが、台湾の夏を爽やかにクールダウンしてくれるでしょう。宮原眼科は台中駅から徒歩約3分の距離です。

住所| 台中市中區中山路20號
営業時間|10:00~22:00
定休日|なし
電話|04-227‐1927
公式サイトはこちら

高美湿地へのアクセス

公共交通機関での行き方

台中駅から309番バスに乗車し、約80~90分の距離になります。高美湿地発の最終バスは18時台と早いので、サンセットの絶景を見るならば帰り時間に注意しましょう。台中市中心部から遠距離であり、アクセス方法が少ないのでツアー参加がおすすめです。

まとめ

今では高美湿地にしか見られなくなった雲林莞草。この植物には水質を浄化して有機物質を作り出し、生物たちのエネルギーに変え供給する作用があるのです。豊かな自然が厳重に守られる高美湿地。天空の巨大鏡という絶景に心打たれるのも、雲林莞草はじめ自然を保護する人々の努力があってこそでしょう。