バッハウ渓谷でワインとクルーズを楽しもう

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トラベルパートナー: Yutaka

愛知県出身。数年に渡り放浪したヨーロッパや中近東、アジアやアフリカをメインに記事を書く予定です。一人で気の向くまま、日程も組まずに旅をするのが好きです。

美味しいお酒と美しい景観に酔いしれる旅

オーストリアにあるバッハウ渓谷は、ユネスコ世界遺産にも登録されるドナウ川流域の渓谷です。有名な観光地を結ぶクルージングを楽しむ人や、ワインが好きな人がたくさん集う人気スポットとなっています。ワインやアプリコットの名産地としても世界的に知られるているこの地。今回はこちらに焦点を当てながらご紹介していきます。

のんびりとした空気が流れるオーストリアが誇る世界遺産

バッハウ渓谷は山脈の麓にある、ドナウ川流域の渓谷です。このあたり一帯がユネスコの世界遺産に登録されています。この渓谷の岸辺には、観光名所としても有名なメルク修道院やデュルンシュタインがあるため、この地点を結んでいる観光クルーズも人気です。

目の前に広がる豊かなワイン畑

ドナウ川沿いに悠然と広がるブドウ畑。この土地でオーストリアを代表するリースリング・ワインなどが生産されています。ここでは、リースリングとグリューナー・ヴェルトリーナーという種類の葡萄が約13キロ平方メートルにも及ぶ広大な畑で育てられています。川沿いにあるため、畑の一部は急こう配の段々畑になっていて、街に囲まれたその景観はとても圧巻です。

主にリースリング種の葡萄が栽培されている畑

リースリング種の葡萄は、寒さに強いので冬の厳しい土地でも育ちやすく、ぎゅっと濃縮された味が魅力です。ドイツ産のワインも同種の葡萄を使用していますが、ドイツ産は甘口が主流なのに対し、オーストリアでは伝統的にスッキリとした辛口を中心とした味に仕立てられています。現在、世界的に辛口のワインが好まれる傾向にあることから、バッハウ産のワインは知名度を年々上げてきています。

ワイン蔵の見学ができる場所も

ワイン畑のオーナー達も、世代交代を重ねるごとに新しい感覚を取り入れながらワイン生産に励むようなってきています。ワイナリーが公開され、見学する機会が生まれたのも、それら新しい流れの一環といえるでしょう。オーナーは気さくな人も多くこちらの質問にも笑顔で回答してくれるので、気負わず気軽に話しかけてみましょう。

バッハウ産ワインの新しい流れ

バッハウ産ワインの約95%をカバーしているのが、ヴィネア・バッハウ・ノビリス・ディストリクトゥスという組織です。こちらでは新進気鋭のワイナリーが主に名を連ねていて、試飲会やワイナリー見学などに力を入れています。古くからの伝統はもちろん守りつつも、ボトルのラベルデザインや新たな味覚を追求する事で、世界的に愛飲家を増やしてきています。

試飲ができるバーも

せっかくこの地に訪れたならば、ぜひこの地のワインを1杯ずつテイスティングしていってみてはどうでしょうか。数百万年かけてドナウ川によって運ばれてきた結晶岩や、風に運ばれ土壌へと被さった砂が、ワインの原料となる葡萄の育成に適していました。中世の修道院によりこの地での葡萄栽培は盛んになっていき、それ以降高品質のワインを生み出し続けているのです。

この地から世界的に有名なリースリングを輩出

バッハウ・スタイルの基本と言われているのが、リード・ロイベンベルグを始めとするリースリングです。この地らしい味わいが存分に感じられるワイン。リースリング種の特徴として、酸味の強さと長い熟成期間が挙げられます。アメリカら新興国のワインとは、また違った味わいが楽しめるでしょう。特に、白身魚の料理との相性は抜群で、芳醇かつ切れのある味わいが料理の味をより一層深めてくれると評判です。

アプリコットの名産地としても名高いバッハウ

この地で生産されるアプリコットは、「オーストリアの農産物」としてEUに保護されるほどの名産物です。シーズンが訪れると市場では量り売り販売が行われ、現地の人々は大量のアプリコットを買い込み、自宅でジャムやアルコール漬けにしてその味覚を楽しみます。特におすすめなのがアプリコットをペースト状にしたもののソーダ割りドリンクや、アプリコット・リキュールを使用したお酒です。どれも絶品ドリンクとして人気を集めています。

赤ワインなら地元のハムやチーズと一緒に

ドイツやオーストリアでは、ハムやチーズが大変充実しています。ホテルの朝食バイキングレベルでも、侮ってはいけません。水や気候が違えば味も違うという言葉が大変似合う、この味に感動することでしょう。イタリアやフランスとも違った独特の風味は、この地のワインと極上のハーモニーを醸し出しています。ハムやチーズはどのレストランやカフェで注文しても美味しく食べられるので、バッハウにきたらぜひこのコンビネーションをお楽しみください。

ドナウ川クルーズに出かけよう

ドナウ川クルーズをするのであれば、メルクからデルシュタインへと向かうルートが最もポピュラーで、尚且つお手軽に体験できるコースです。母なるドナウ川、という言葉からもわかるように、この川沿いからはヨーロッパ文明の一部が長い年月をかけて発展してきた歴史を感じられます。クルーズは首都ウィーン発のツアーもあり、多くの観光客がドナウ川を訪れその悠然とした景色を楽しんでいきます。

丘の上に悠然と佇むメルクの修道院

メルクの修道院は、カトリック教会最古と呼ばれるベネディクト会派の修道院で、1700年代にバロック様式で建築されました。豪華絢爛な内装が施された教会内部や、今なお中世の文書が残る図書館などが見どころです。現在も約900人の生徒らが生活している場所でもあるので、節度と礼節を忘れず観光してください。

住所| Abt-Berthold-Dietmayr-Straße 1, 3390 Melk
営業時間|4月~10月 AM9:00~PM5:00 11月~3月 AM9:00~PM4:00
定休日|無休
電話|+43 2752 5550
公式サイトはこちら

メルク修道院の近くからクルーズに出発

修道院を見学したあとは、近くの船着場からクルージングへと出発するのが定番のツアーコースです。船着場では老夫婦から子供までが、楽しそうな表情で自分の乗船を待っている姿が印象的でした。バッハウに数日宿泊するのであれば、さらに長いクルージングのコースを体験してみるのもおすすめです。

ドナウ川の上でランチを楽しもう

少し豪華なクルーズを選ぶと、船のサイズも大きめとなり甲板にてのんびりとランチを楽しむことができます。甲板で風を感じつつワイン片手にのんびりと景観を楽しめる、最高の贅沢が味わえます。船のサイズは大きめなものから小ぶりなものまでさまざまあるので、その時の気分やご予算によって選択してください。

葡萄の段々畑が広がる川辺

両岸がゴツゴツとする岩の場所の間を進んでいくと、急こう配の葡萄畑やアプリコット畑が突然出現する場所があります。こういった景色を眺めていると、大自然の豊かさやその恩恵の上で、人間は生きている事を再確認させられるでしょう。悠久のドナウ川が育んだ土壌。そこで葡萄を育てれば極上のワインができあがる事に気が付いた人に、思わず感謝を捧げたくなってきます。

デュルンシュタインの青い鐘塔が終着点

この街のシンボルともいえるのが、聖堂参事会修道院教会の青い鐘塔です。この付近がこちらのコースの終点となっています。バックの山にそびえている廃墟となった城跡・クエンリンガー城は見どころのひとつです。バッハウでのクルージング体験は、これからの人生を少しだけ豊かにしてくれるような、そんな気分が味わえるのでぜひ体験してみてください。

住所| Dürnstein 1, 3601 Dürnstein
営業時間|5月~11月 9:00~18:00 日・祝 AM10:00~PM6:00
定休日|無休
電話|+43 2711 375
公式サイトはこちら

バッハウへのアクセス

飛行機での行き方

日本からオーストリアへは、JAL・ポーランド航空の直行便を利用すると約16時間で行けます。

電車での行き方

ウィーンに到着後は、バッハウ渓谷へ向かいます。ウィーン中央駅から電車でメルク駅へと行き乗り換え、Wachau Bundesstraßeにて下車してください。

まとめ

バッハウ渓谷では、長い年月をかけできた土壌と恵まれた気候を生かした葡萄の栽培がおこなわれています。この葡萄こそが、オーストリアが誇る自慢のワインに姿を変え、世界中から愛されています。広大なワイン畑や豊かなドナウ川の景色を見ていると、大地の恵みを実感できることでしょう。