縣神社は縁結びや安産の御利益がある神社。暗闇の奇祭を見よう

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生粋の京都人。京都愛が強く、得意エリアももちろん京都。 1人か女同士で出かけることが多く、移動は電車と徒歩がほとんど。趣味のカメラは必需品。コーヒーやスイーツが好きなので、出かけた先でカフェを見つけては、まったりしてます。

宇治観光の時には縣神社も忘れんとってや~

京都府宇治市にある、縣(あがた)神社。創建年は不明ではあるものの、京都を代表する寺院、藤原道長が別荘とした平等院の鎮守としたという話が残る神社です。現在でも、地元の人に親しまれている歴史ある縣神社を紹介していきます。

平等院の鎮守社とされた神社

平等院から徒歩1分ほどにある、鎮守社としての役割を担った縣神社。創建年代は不明ですが、1052年(永承7年)に藤原頼通が、平等院を父道長が別荘とした際に鎮守社としたという事で歴史の中に登場します。

その後、江戸時代までは近江の三井寺が管理し、明治時代に出された神仏分離令によって離れ単独の神社として扱われるようになったのです。

本殿で縁結びや安産祈願を

江戸時代に再建された本殿

静かな境内を奥に進むと、1936年(昭和11年)に建てられた拝殿が見えてきます。そしてそこを超えると現れるのが、一間社流造り、千鳥唐破風をもつ檜皮葺屋根の本殿。江戸時代に再建されたと伝わる、重厚な建造物は見た目にも風格を感じさせるものとなっています。

御祭神は女神・木花開耶姫命

縣神社の御祭神は、天津彦彦火瓊々杵尊(あまつひこひこほのにぎのみこと)の妃、木花開耶姫命(このはなのさくやびめ)。日本書紀にも登場する、女性を守護する神様です。御祭神の由来から、縁結びや安産、子育てに御利益があるといわれています。出産を控えている人や婚活中の女性におすすめの神社。

縣神社の境内の見どころ

和歌にも詠まれた井戸縣井

縣井と刻まれている手水舎があるのは、鳥居を入ってすぐ左手。その後ろには井戸があります。平安時代以降和歌にもたびたび登場した縣井は、後鳥羽上皇や妙光寺内大臣家中納言の和歌に詠まれました。

井戸からは良質な水がでる事から皇族の出産の産湯に使われ、その縁起を担ぎたい安産を願う人たちも水を汲みに来ていたといわれています。

かつての森の名残が

かつて縣の森と呼ばれた、巨木が茂った土地にある縣神社。ご神木は樹齢推定500年といわれる、高さ26メートル、幹周4.4メートルの椋木(むくのき)。隣のイチョウの木とともに、宇治市名木百選に選ばれている巨木です。

大きな早咲きのしだれ桜も

縣の森の名残は、境内のそこかしこに残っています。御祭神の木花開耶姫命から名前をいただいている、木の花桜という大きなしだれ桜もそのひとつ。春には満開となる花を咲かせ、境内を華やかにします。早咲きの桜が、一足早い春を知らせてくれます。

看板犬のぺぺちゃんが可愛い

縣神社のアイドルとなっているのが、境内で放し飼いにされているペペちゃんという看板犬。参拝客から逃げる事はなく、とてもおとなしく人懐っこい性格で、頭を撫でると気持ちよさそうにしています。ただしリードでつながれているわけではないので、日によっては姿を見られない事もあります。

6月には暗闇の奇祭・縣祭りで大にぎわいに

毎年6月5日から6日にかけて行われる毎年10万人以上が訪れるという縣祭り。6月5日の朝から21時までは、縣神社の参道からあがた通り、宇治橋通商店街、平等院参道に500軒以上の露天が並び、大変なにぎわいを見せるお祭りです。

5日の深夜に梵天渡御という儀式が行われる縣祭りは、暗闇の奇祭とも呼ばれています。梵天渡御とは、梵天という神輿を担いだ町内の男衆が暗闇の中を歩き回るというもの。その歩き回りの行程の中で、何度か立ち止まり行われる梵天を回転させるぶん回しは、行事の最大の見どころです。

直径2メートル、重さ50キログラムの縣祭りで使用される梵天は、1年中いつでも境内で見る事ができます。短冊状の御幣1600枚が挟み込まれた梵天。祭りを訪れられない人は、縣神社を訪れた際にぜひ実物の梵天を見ておきましょう。

縣神社では他にもさまざまな行事が

宇治の静謐を願う行事大幣神事

宇治の静謐を願って、大幣神事という行事が毎年6月8日に行われています。縣神社周辺を幣差や神馬の行列が大幣とともに練り歩き疫を集めていきます。

そして幣差が大幣を引きずり縣神社の参道を駆け抜け、橋の上から宇治川に投げ込むという流れで進む神事。平安時代に時の権力者藤原氏が始めた、道饗祭(みちあえのまつり)が起源とされる歴史ある行事です。

お茶の産地ならではの行事も

お茶の産地として有名な宇治市。その土地にある縣神社では、お茶にまつわる行事が毎年11月5日に行われています。献茶祭というもので、薮内流御宗家によって縣神社の茶室で催される神事。茶業の発展を祈り、その年の5月に摘み取った新茶を石臼で引いて神前に奉納するというものです。

授与品は子育て人形や梵天お守りなど

授与品をいただく事ができるのは、拝殿の右手にある社務所。とくに御利益があるといわれる安産祈願の子育て人形や、梵天の形を模した梵天お守りをお土産として選ぶ人が多いようです。ほかにも、縁結びや交通安全など一般的なお守りがあるので、その時に一番願っている事にあったお守りをいただきましょう。

桜の印が素敵な御朱印

御朱印帳に直接書いていただける、縣神社の御朱印は1種類で統一されたものです。縣神社の印と桜の印が押され、その上に縣大神という文字が跳ねるように書かれています。お参りをした際には、ぜひいただいて帰りましょう。

縣神社へのアクセス

電車・バスでのアクセス

JR奈良線宇治駅より徒歩約9分、京阪宇治線宇治駅より徒歩約11分です。京阪バスの宇治橋西詰バス停下車徒歩約7分、JR宇治駅バス停からは徒歩約9分となります。宇治橋西詰は六叉路になっていますが、鳥居が建っているのが縣神社の参道。その道をまっすぐ進みましょう。

車でのアクセス

名神高速道路京都南ICより約30分、京滋バイパス宇治東ICより約7分です。専用駐車場はありますが、スペースは5台ほどしかありません。参道にいくつかコインパーキングがありますが、もっとも大きいのは有料の宇治駐車場です。

住所|〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華72
営業時間|終日
定休日|なし
電話|0774-21-3014
公式サイトはこちら

まとめ

宇治観光といえば平等院ですが、すぐ近くなので鎮守社であった縣神社にもいってみましょう。京都に数多くある神社の中では、スケールの大きさこそないものの、樹齢500年を超えるご神木や梵天渡御に使われる実物が見られる梵天奉納所など見どころは十分。宇治観光の隠れスポットとして、いけばきっと満足できるそんな神社です。